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中学生からの医学部対策のカギとは?適切な勉強法・勉強時間について解説!

中学生からの医学部対策のカギとは?適切な勉強法・勉強時間について解説!

こんなお悩みはございませんか?

 

・中学生の子どもが医者を志しているけれど、いつから受験対策を始めればよいのだろう?
・とりあえず塾に行かせておけば大丈夫だろうか?

 

このようにお悩みの保護者様はいらっしゃいませんか?

将来的に医学部を受験する可能性が高いなら、中学生の間に受験対策を始めた方がよいというのは、間違いではありません。

でも、とりあえずどこかしらの塾に通わせておくのが無難だという考えは危険です。

この記事では、医学部を志望する中学生がやっておくべきことと、保護者様のサポート法について、詳しく解説していきます

この記事を書いた人

大久保ユウヤ

中高一貫校に教員として10年以上勤めています。

大学受験指導に携わりながら、中学1年生から高校3年生まで、数多くの生徒を見てきました。

推薦入試や一般入試、医学部入試など、入試形式を問わず、現場で得たリアルな知見をそのままお伝えします。

目次

1. 中学生のうちから医学部対策を始めることのメリットとは
・①先取り学習でアドバンテージをつくる!
・②積み重ねがモノを言う「英語」を伸ばすことができる
・③国語力を鍛えるのは中学がチャンス!

2. 医学部を目指すなら、中学卒業までにどのような状態になっている必要があるか
・①英数国を鍛え、理科は土台を作るイメージで
・②数学は教科書レベル以上の演習を積もう!
・③英語は単語と文法を中心に読解力の基礎固め
・④国語は問題集を仕上げよう!
・⑤高校受験があるなら高校受験対策優先で

3. 医学部を目指す場合の理想的な勉強スケジュール
・①中学1年生
・②中学2年生
・③中学3年生
・④英数の先取り学習は、半年~1年早めるイメージで!

4. 医学部を目指して勉強する際の、全体的なポイント
・①基礎をおろそかにしない
・②自分なりの学習スタイルを研究する

5. 家庭内でできるサポートとは?
・①勉強する環境をつくる
・②大事なのはメリハリ
・③口出しアリの、積極的な見守りを

6. 正しい塾の探し方・使い方とは?
・①余力十分なら集団指導塾
・②独力で進めるのが難しそうなら個別指導塾
・③手取り足取りのサポートが必要なら家庭教師

7. 英数国の教科力を鍛えつつ、自分なりの学習スタイルを身につけよう!

 

 

1.中学生のうちから医学部対策を始めることのメリットとは

医学部受験は大学受験における最難関の一つです。

試験範囲は他学部と同じですが、要求される完成度は全く違います。

少なくとも基礎~標準レベルの内容は、ほぼ完璧に仕上げておかなければなりません。

それには、膨大な学習量が必要です。

中学生のうちから医学部合格を見据えた勉強をするというのは、現実的な選択といえるでしょう。

 

①先取り学習でアドバンテージをつくる!

まず念頭におかなければならないのは、英数の「先取り学習」です。

私立の中高一貫校であれば授業進度がはやいため、学校の進度に合わせると自然と先取りができるでしょう。

一方で、生徒様が公立の学校に通っている場合は自主的に先取り学習をしなければなりません。

 

②積み重ねがモノを言う「英語」を伸ばすことができる

英語は教科特性上、短期間で成績を上げることが難しい教科です。

日々の積み重ねをどれだけやってきたかが問われます。

中学生のうちから大学受験を意識して英語に取り組むことで、大きな時間的アドバンテージを得られるでしょう

 

③国語力を鍛えるのは中学がチャンス!

国語は基幹教科です。

国公立大学の二次試験は記述問題が中心となりますが、その大部分を日本語で答えることになります。

自分の頭の中ではわかっていても、それを採点者に正しく伝えることができなければ点数にはなりません

つまり、国語で記述力を鍛えておく必要があるのです。

ところが、とかく国語は後回しにされがちな教科です。

教科特性により、勉強しても成績に反映されにくいからでしょう。

ただ、高校生になると、他教科の負担が増えるので、国語を勉強する時間がさらに減ってしまいかねません。

中学生だからこそ、意識的に国語の学習に取り組むべきなのです。

 

2.医学部を目指すなら、中学卒業までにどのような状態になっている必要があるか

高校の学習についていけるだけの基礎力を完成させておくことが必須です

中学レベルの学習内容については、苦手分野がないようにしておきましょう。

高校の先取り学習は、英語と数学だけで問題ありません

 

①英数国を鍛え、理科は土台を作るイメージで

基本的には、英語と数学に時間をかけ、プラスアルファで国語力を鍛えるというイメージです。

理科は、大学受験ではかなりのウェイトを占めます。

受験で実際に使うのは2教科ですが、必須の化学にくわえ、物理か生物のいずれかを選ぶという形になります。

この理科を2教科とも完成させるというのが、実は非常に難しいのです。

中学理科の段階ではなかなか想像できないかもしれませんが、中学理科にしっかりと慣れ親しんでおき、高校理科を積み上げるための土台作りをしておくことをオススメします。

学校の定期考査対策で手を抜かないようにしましょう。

 

②数学は教科書レベル以上の演習を積もう!

数学は高校数学の先取りが前提ですが、各分野ごとの完成度は、教科書(基礎)レベルではなく標準レベルを目指しましょう

参考書のおすすめは以下の通りです。

 

・中学数学の演習:中学用のチャート式シリーズ(数研出版)など
・高校数学の先取り:高校用の青チャートシリーズ(数研出版)

 

できない問題があれば解けるようになるまで繰り返し演習してください。

 

③英語は単語と文法を中心に読解力の基礎固め

英語は語彙力を増やすことと文法の知識を定着させておくことが重要です

それと並行して読解力を養成するとよいでしょう。

 

・『英語長文レベル別問題集1 超基礎編【改訂版】』(東進ブックス)
・『英語長文テーマ別難関攻略30選 高校入試特訓シリーズ』(東京学参)

 

など、自分のレベルよりも少し高めの問題集を選ぶようにしてください。

 

④国語は問題集を仕上げよう!

国語も問題集に取り組むのがよいでしょう

 

・『中学国語出口のシステム読解』

 

がオススメです。

また、高校生用で難しいですが、

 

・『記述の手順がわかって書ける!現代文記述問題の解き方:「二つの図式」と「四つの定理」』(河合出版)

 

も良書です。

ただし、学校指定の問題集がある場合は、そちらを優先してください。

 

⑤高校受験があるなら高校受験対策優先で

英数では高校の先取り学習をすることをお話しましたが、高校受験があるならそちらの対策を優先してください

また、中高一貫校で、学校のカリキュラムがそもそも高校の先取りになっている場合は、無理に学校の進度を追い越さないようにしましょう

学校の進度に合わせた基礎~標準レベルの内容の徹底で十分です。

 

3.医学部を目指す場合の理想的な勉強スケジュール

中学生のうちから医学部対策をするのなら、できうる限りの学習量を確保した方がよいのではないか。

そのように考える保護者様がいらっしゃるかもしれません。

しかし、医学部受験まではまだまだ時間があります。

中学生からトップスピードで走り続けることは非常に難しいでしょう。

大事なことは、高校生に向けて「勉強する体力」をつけておくことです。

生徒様のモチベーションにもよりますが、無理なく勉強時間を増やしていくことをオススメします。

 

①中学1年生

中1では、平日2時間・休日4時間ほどの勉強量があれば十分です

ただしこれは、学校や塾の授業時間を除き、自学自習の時間のみをカウントしてください(授業内に演習時間があれば、その分はカウントします)。

これだけ勉強していれば、よほど層の厚い学校でもない限り、定期テストで上位に食い込めるはずです。

スタートでつまずくことがないよう、英語と数学に勉強時間の大部分を割きましょう。

国語にはまだそこまで時間をかける必要はありません。

 

②中学2年生

中2では、平日2.5時間・休日4.5時間ほどの勉強量があれば十分です

プラスアルファの学習では、英語と数学にくわえ、国語にも少しずつ時間をかけていきましょう。

夏頃から何かしら問題集に取りかかってみてください。

学校での成績は上位を維持します。

特に、公立の中学校であればトップクラスを維持しましょう。

 

③中学3年生

中3では、平日3時間・休日5時間ほどの勉強量があれば十分です

英数に関しては先取り学習が始められると理想です。

学校の成績では変わらず上位を維持し、英数国理については高得点をしっかりとりましょう。

定期テストの問題が明らかに簡単な場合は、自学で補うというイメージを持っておくことが大事です。

 

④英数の先取り学習は、半年~1年早めるイメージで!

英数の先取り学習は半年~1年早めるイメージで取り組んでください。

遅くとも中3の夏には高校内容の学習を始められるようにしましょう

教科書が手元にない状態ですので、高校1年生用の参考書や問題集に取り組んでください。

先取り学習をするにはそれなりのモチベーションが必要です。

書店に足を運び、装丁や文字のフォントなどもみて、続けられそうなものを選ぶのがオススメです。

 

4.医学部を目指して勉強する際の、全体的なポイント

医学部を志望しているからといって、特別な勉強法をしなければならないということはありません

インプットとアウトプットとを織り交ぜた、ひたすら演習する泥臭い勉強をしてください。

 

①基礎をおろそかにしない

レベルが低いから学校の教科書はやらないという生徒様がいます。

が、この考えは危険です。

教科書レベルのことが理解できていない状態で次に進んでも定着しません

特に、先取りを意識して焦って取り組みがちになる英数については、基礎を入念にやるようにしましょう。

 

②自分なりの学習スタイルを研究する

今は昔と違って非常に便利な時代です。

インターネットを使えば、簡単に「勉強法」を調べることができるようになりました。

ご丁寧に、動画で解説してくれているものもあります。

しかし、それでも自分に合う勉強法を見つけるのは簡単なことではありません。

どの勉強法が自分に合うのか、その答えを見つけることができるのは生徒様だけです。

中学生のうちから試行錯誤を続け、失敗と改善を繰り返しながら生徒様独自の学習スタイルを確立していくことが大切です

 

5.家庭内でできるサポートとは?

まだ中学生だからこそ、家庭学習の質を高めておくことは重要です。

そもそも学習時間が少ないようであれば、まずは机に向かう時間の絶対量を増やしてください。

机に向かう時間が増えてきたら、今度はそのなかで集中して勉強している時間が多くなるようにします。

そのためには、勉強する環境をととのえ、メリハリを意識した生活を送るようにしましょう。

 

①勉強する環境をつくる

勉強よりも自分のやりたいことがしたい。そう考えるのが、ある意味健全な中学生です。

勉強する環境がつくられているかどうかの判断基準は、

 

「近くに誘惑物がない」
「整理整頓がされている」

 

の二点です。適宜チェックをしてあげてください。

また、誘惑物のなかで最も管理が必要なものは、スマホやタブレットといった、動画を簡単に視聴できる媒体です。

ご家庭で使用ルールを定めることを強く推奨します。

勉強時間中は手の届かないリビングに置いておくなど、生徒様と一緒にルール作りをしてください。

 

②大事なのはメリハリ

勉強時間を確保するために、スマホを取り上げる、部活動をやめさせる……。

これまで、そうした対応を受けてきた生徒様を見てきましたが、ほとんどの場合、一時的な効果しかなかったように思います。

勉強以外の時間を強制的になくしてしまうやり方では、根本的な解決にならないからでしょう。

大切なことは、勉強する時間と遊ぶ時間のメリハリをきちんとつけることです。

遊ぶときは全力で遊ぶけれども、時間がきたら机に向かうようにする。

この練習を少しずつやっていくことで、良い学習習慣を身につける土台ができあがります。

惰性で勉強しているだけ、ダラダラ遊んでしまうというような、無駄な時間を減らすのです。

 

③口出しアリの、積極的な見守りを

医者になりたいというモチベーションはあれど、中学生はまだまだ精神的に幼い部分が多くあります。

勉強については、温かく、口酸っぱく見守っていきましょう。

基本的には、勉強のことは学校や塾に任せておけばよいのですが、一方で、生徒様の自習力を支える家庭学習は家で行われます。

家には先生や講師は存在しません。

反抗期真っ盛りの難しい時期かもしれませんが、保護者様からの働きかけがあるのとないのとでは、生徒様の学習習慣は大きく違ってくるのです。

 

6.正しい塾の探し方・使い方とは?

部活動や習い事があったりすると、意外と中学生は忙しいもの。

通塾自体が負担になるケースもあるでしょう。

ですが一方で、中学生がいきなり独力で受験勉強をし始めるというのも、現実的ではありません

ほとんどの場合、周りの大人のサポートが必要になります

プロによるサポートを検討するというのも、立派な選択肢の一つです。

 

①余力十分なら集団指導塾

学校の勉強を問題なくこなせていて、かつそれなりに余裕がある場合は、集団指導塾の通塾を検討してもよいでしょう。

多くの集団指導塾は独自で教材を開発しており、先取り学習ができるようなカリキュラムを組んでいます。

学習習慣が身についている生徒様であれば、演習量をしっかりと増やして成績を伸ばすことができるはずです。

塾の実績と学習カリキュラムを確認し、生徒様のレベルに合った塾選びをしてください。

 

②独力で進めるのが難しそうなら個別指導塾

質の高い勉強がまだ難しい生徒様の場合は、個別指導塾を選択するのが無難です。

苦手分野のサポートだけでなく、勉強の進め方などの相談にも親身になってくれるところがよいでしょう。

他の塾生の学力レベルと生徒様の学力レベルが一致しているのがベストです。

何よりも生徒様のモチベーションが第一ですので、「ここなら通える」と生徒様が思える塾を選ぶようにしてください。

 

③手取り足取りのサポートが必要なら家庭教師

個別指導塾(講師1人に対して生徒が2人いるというパターンが多い)よりもさらに手厚い指導が期待できるのが、家庭教師です

家から通える範囲に手頃な塾がない場合も、有効な選択肢になります。

ご自宅が会場になるため、保護者様と講師の距離が近くなることが特徴です。

生徒様の状況の把握が容易なだけでなく、勉強の方針などを相談しやすいという大きなメリットがあります。

最近は、塾でもオンライン上で生徒様の学習状況を確認することができたりしますが、講師とのやりとりが密にできるわけではありません。

その点、家庭教師は保護者様との連携が非常にとりやすいのが大きな魅力です。

保護者様と家庭教師とでタッグを組み、協力して生徒様を見守ることができます。

三位一体となって医学部受験対策を行うことができるのです。

 

7.英数国の教科力を鍛えつつ、自分なりの学習スタイルを身につけよう!

英語と数学は、高校内容の先取り学習を目標に、基礎の取りこぼしがないよう時間をかけてじっくり演習しましょう。

国語は、難易度が少し高めの問題集を1~2冊完成させるのがオススメです。

そして、何よりも大事なことは自分なりの学習法を見つけること

質の高い勉強が無理なく継続できるよう、良い学習習慣を身につけてください!

▼当会では、医学部受験に対応した家庭教師をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。

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