1. 広尾学園小石川中学校の偏差値と基本情報
広尾学園小石川中学校の偏差値と基本情報について紹介します。
①広尾学園小石川中学校の偏差値
広尾学園小石川中学校の偏差値を、「四谷大塚ドットコム」と「首都圏模試センター」の最新データに基づいて、以下の表にまとめました。
入試日程 | 四谷大塚 (Aライン80偏差値) |
首都圏模試センター (合格率80%偏差値) |
SAPIX小学部 |
2/1 |
男子 62(4科) |
男子 69(4科) |
- |
2/1 |
男子 62(4科) 女子 62(4科) |
男子 70(4科) |
男子 57(4科) |
2/1 午後 |
男子 64(2科) 女子 64(2科) |
男子 70(2科) 女子 71(2科) |
男子 59(2科) 女子 59(2科) |
2/1 午後 (第2回・SGコース) |
男子 64(2科) 女子 64(2科) |
男子 71(2科) 女子 72(2科) |
男子 60(2科) 女子 63(2科) |
2/3 (第3回・本科コース) |
男子 64(2科) 女子 64(2科) |
男子 71(2科) 女子 72(2科) |
男子 59(2科) 女子 59(2科) |
2/3 (第3回・SGコース) |
男子 64(2科) 女子 64(2科) |
男子 72(2科) 女子 73(2科) |
男子 61(2科) 女子 63(2科) |
2/6 (第4回・本科コース) |
男子 64(2科) 女子 64(2科) |
男子 72(2科) 女子 72(2科) |
男子 55(2科) 女子 55(2科) |
2/6 (第4回・SGコース) |
男子 64(2科) 女子 64(2科) |
男子 73(2科)
女子 73(2科) |
男子 62(2科)
女子 64(2科) |
広尾学園小石川中学校の偏差値は入試日程ごとに異なるため、受験する日程に応じた偏差値を確認して、志望校選びや学習計画に役立ててください。
②広尾学園小石川中学校の基本情報
項目 | 内容 |
設立年 |
1909年 |
所在地 |
東京都文京区本駒込2丁目29番1号 |
アクセス |
都営三田線「千石駅」A1出口より徒歩2分 |
校種 | 私立中学校 |
コース | ・本科コース ・インターナショナルコース |
特徴的な教育 | ・グローバル教育の推進 ・キャリア教育プログラム ・ ICTを活用した学習環境 ・学習サポート |
部活動 | 運動部10、文化部19 |
広尾学園小石川中学校・高等学校は、1909年に創立された村田学園女子学校を前身とし、2021年に共学校として新たにスタートしました。広尾学園中学・高等学校系列の学校として、同校の教育ノウハウを共有し、質の高い授業を提供しています。
教育プログラムの特徴としては、授業開始前の「0時限」を活用し、英単語テストや英語の読書時間を実施。これにより、生徒たちは自然に英語に触れる機会を増やし、語学力を高めています。また、20名の外国人教員が在籍し、多様な視点からの学びを提供。2024年度には海外大学への合格実績が23名に達し(2023年度は0名)、国際的な進学実績が急速に向上しています。
校内にはグローバルな学びを刺激する時計や壁画が設置されており、生徒たちの国際感覚を育てる工夫が随所に見られます。今後も、国内外での進学実績向上を目指し、教育内容の充実が期待されます。
2. 広尾学園小石川中学校の入試傾向
広尾学園小石川中学校の入試概要は以下の通りです。
項目 | 内容 |
対象入試 |
第1回入試:本科・インターナショナルSGコース |
選択科目 |
第1回入試:国語・算数・理科・社会 第2回~第4回入試:国語・算数 国際生AG回:英語・算数・面接 |
試験時間 |
算数:50分 英語:50分(国際生AG回のみ) 国語:50分 理科:30分 社会:30分 面接:10分(国際生AG回のみ) |
配点 |
算数:100点(国際生AG回は50点) 英語:100点(国際生AG回のみ) 国語:100点 理科:50点 社会:50点 面接:50点(国際生AG回のみ) |
合格基準 |
【2025年】本科・インターナショナルSGコースの第1回入試における合格最低点 本科コース:161点 インターナショナルSGコース:168点 |
優遇措置 | 国際生AG回:TOEFL iBTでスコア90以上の場合、英語の試験が免除 |
出題傾向 | 算数:頻出分野は規則性、場合の数、数の性質、平面図形・立体図形 国語:漢字の読み書き、語彙に関する問題、説明文・物語文の読解が出題 理科:物理・化学・生物・地学の各分野から出題 社会:地理・歴史・公民から出題 |
ここからは広尾学園小石川中学校の入試傾向について、教科別に紹介します。
①算数
例年、大問6題の出題で、大問1番が計算問題を中心とした小問集合、大問2番が1番より少し難易度が高い標準的な小問集合、大問3番以降が単元別の問題となっています。
内容 |
|
大問構成 |
大問1:計算問題(小問集合) 大問2:標準的な小問集合 大問3以降:単元別問題 |
解答形式 |
一部、解法や式を書く問題あり 式ややり方を丁寧に書く練習が必要 |
頻出単元 |
数の問題:規則性・場合の数・約数・倍数・約束記号・思考力・推理問題 速さ:旅人算、グラフを伴う問題 図形:平面図形・立体図形(立体切断・展開図・体積・表面積) 割合:線分図・食塩水・損益算 |
数の問題
|
出題形式:大問で2題が基本- 難易度:標準~やや難しい ※2024年度は場合の数・推理問題・分数と約数の問題 |
速さ | 出題形式:旅人算が中心でグラフを用いた問題もある |
図形 | 出題形式:平面図形・立体図形で立体切断・展開図、体積・表面積が頻出 |
割合 | 出題形式:線分図・食塩水・損益算 |
対策のポイント |
式や解法を丁寧に書く練習をする 頻出単元を重点的に学習する 数の問題は規則性や場合の数を徹底する |
②国語
例年、大問4題の出題で、大問1番が漢字の読み書き、大問2番が四字熟語やことわざ・慣用句など語彙の問題、大問3番が物語文、大問4番が説明文です。
大問 |
出題傾向 |
【大問1】 |
漢字の読み書き・書き取り問題 |
【大問2】 |
ことわざ・慣用句・四字熟語が頻出 |
【大問3】 |
60字~100字の記述問題が頻出 ※2024年度は60字で記述させる問題 |
【大問4】 説明文 |
60字~100字の記述問題が頻出 ※2024年度は80字と90字で記述させる問題 |
対策のポイントとしては、「毎日漢字練習」「四字熟語・熟語の暗記」「日頃から要約練習」「内容の論理的な把握」です。
③理科
例年、大問4題の出題で物理・化学・生物・地学が満遍なく出題されており、全体的に文章が長く、考察問題が大半です。
分野 |
出題傾向 |
物理 |
浮力に関する計算問題が頻出 理解を前提とした思考力問題 ※ 2024年度は浮力の計算問題が出題 |
化学 |
難関校でよく見られる計算問題 基本的な計算+考察問題で出題 ※2022年度は気体に関する計算問題が出題 |
生物 |
長文の考察問題が中心 暗記ではなく、現象の理解が必要 図示問題や記述問題も多い |
地学 |
地質や天気に関する考察問題が中心 計算問題も出題される グラフや図を用いた問題が頻出 |
暗記だけでは対応出来ない問題ばかりで、しっかりとした現象理解が必要です。わからない事は図鑑・理科事典などで調べる癖付けが必要ですし、疑問に思う事はとことんまで追求して下さい。
➃社会
例年、大問4題の出題で、地理・歴史・公民が満遍なく出題されています。特徴的な問題は大問4番の記述問題です。設問は2問出題される事が多く、資料や文章を読み込みつつ、生徒様自身の考えを書く問題となっています。
分野 |
出題傾向 |
地理 |
資料・グラフから読み解く問題が頻出 地形図問題も多い |
歴史 |
史料や写真を用いた資料問題が中心 できごとの並べ替え問題あり |
公民 |
基本~標準的な事項が出題 時事問題も頻出 |
記述問題 | 資料や文章を読み解き、自身の考えを記述 ※2024年度は御成敗式目、DXに関する問題 |
地理は地図帳を中心とした学習が必要です。歴史は年号暗記に加え、できごとの前後関係を理解しましょう。公民は基本的な用語の暗記はもちろん、時事問題に備えてニュースや新聞を日常的に読む習慣をつけましょう。
⑤問題の形式等が似ている学校
全体的な傾向としては、広尾学園中学校に似ていると考えられます。
とくに数学や理科は難易度が高いため、明治大学付属明治中学校の問題も参考にすると良いでしょう。
3.広尾学園小石川中学校の受験対策
ここでは、広尾学園小石川中学校の合格を目指すうえで重要となる「時期ごとの教科別対策」や「過去問演習の進め方」、さらに「保護者様によるご家庭でのサポート方法」について解説します。
①時期別・教科別対策
(1)小学4年生
算数 |
|
国語 |
|
理科 |
|
社会 |
・地理分野を地図帳を使って学習する ・統計や資料を確認しながら理解を深める ・日頃からニュース・新聞を見て、時事問題に触れる ・地形図の読み取り練習をする |
(2)小学5年生
算数 |
|
国語 |
|
理科 |
|
社会 |
・歴史を学び、全体的な流れを理解する ・できごとと時代を関連付け、年号を覚える ・写真・絵・史料を使い、視覚的に理解する ・時事問題も意識し、ニュースや新聞に触れる |
(3)小学6年生(4月~6月)
算数 |
|
国語 |
|
理科 |
|
社会 |
|
(4)小学6年生(7月~8月)
算数 |
|
国語 |
|
理科 |
|
社会 |
・過去問を3回分解き、資料読み取りに慣れる ・時事問題を10年分確認する ・統計・資料集で知識を整理し、理解を深める |
(5)小学6年生(9月~11月)
算数 |
|
国語 |
|
理科 |
|
社会 |
・過去問中心に学習し、時事問題も確認する ・「日本のすがた」(最新版)で統計知識を確認する ・「重大ニュース」を活用し、最新の話題に触れる |
(6)小学6年生(12月~1月)
算数 |
|
国語 |
|
理科 |
|
社会 |
・地図帳・統計・資料集で総復習する ・時事問題の最終確認をする ・テーマごとにノートで知識を整理する |
②広尾学園小石川中学校の過去問対策
(1)過去問の効果的な使い方
過去問は、教科ごとに効率よく使い分け、しっかりと繰り返し解くことが大切です。
教科 |
時期 |
算数 |
似たパターンの問題が繰り返し出題されるため、できるだけ多くの過去問に触れることが重要 |
国語 |
記述問題に慣れることが大事なので、形式に慣れる練習が必要 |
理科 |
過去問で出題形式を把握して、出題されたテーマごとに知識を整理する |
(2)過去問はいつから解き始めればよいか
教科 |
時期 |
理由 |
算数 |
夏休み前から | ・配点が高く、差がつきやすい ・早めに取り組むことで苦手分野を把握して、対策できる |
国語 |
夏休み前から | ・配点が高く、差がつきやすい ・文章の読み取りや記述力を早めに強化する |
理科 |
夏休みから | ・試験範囲が広く、学校での学習が完了していない可能性がある ・夏休みに集中して理解を深める |
社会 |
夏休みから | ・試験範囲が広く、学校での学習が終わっていない可能性がある ・夏休みに重点的に演習し、知識を整理する |
(3)何年分を何周解けばよいか
教科 |
目標回数 |
解き直し | ポイント |
算数 |
10回~20回 | 3~4周 |
・数の問題・速さ・図形・割合を重点的に解く |
国語 |
10回 | 2周 | ・記述問題をしっかり書く練習をする ・文章の要約や、意見をしっかり書けるか確認する |
理科 |
10回~15回 | 3周 |
・計算問題の解き直しを中心に進める |
社会 |
10回 | 2周 | ・出題形式に慣れる ・過去問で苦手分野を確認して、補強する ・テーマごとに知識を整理する |
③保護者様にできるサポート
(1)成績が下降してきたら…
成績が下がったら、簡単な問題に戻って、しっかりと理解しましょう。
難しい問題ばかりやっていると、基本が分からなくなり、成績が下がります
・小学4年生・5年生の内容に戻って、簡単な問題を解き直す
|
成績が下がったときは、基礎に戻り、何度も練習して力をつけましょう
(2)計算力対策
計算が早くて正確にできることが大切です。
広尾学園小石川中学校では、計算問題が必ず出るので、正確さとスピードが必要です
・毎日10問、足し算・引き算・かけ算・割り算を練習する ・計算ミスが多い場合は、まずゆっくりと正確に解く ・正確にできるようになったら、スピードを上げる ・間違えた問題はノートに書き出し、何度も練習する |
まずは正確に、そのあとで早く計算できるようにしましょう
(3)理科の対策
広尾学園小石川中学校の理科は、理解を問う問題が出題されています。
身近なことや科学の不思議を、生徒様と一緒に調べてみましょう。
・「洗濯物はどうして乾くんだろう?」と一緒に考える ・毎日日記をつけ、保護者が書き方を確認する ・新聞の「天声こども語」を読み、自分の考えを3行でまとめる |
身の回りの不思議を調べながら、理科の力をつけましょう。
(4)時事問題対策
ニュースを見たら、子どもと一緒に話すことが大切です。
ニュースで見たことは、子どもにとっては難しく感じることがあります。話しながら理解を深めましょう。
・「円安って何?」と一緒に調べる ・「消費税と所得税って何が違うの?」と聞いてみる ・「少子化って何が問題なの?」と一緒に考える ・ニュースを見たら、その内容について簡単に話し合う ・知らない言葉があったら、すぐに調べる |
ニュースを話題にして、生徒様と一緒に考えましょう。
(5)自由研究
自由研究は、子どもの「なんでだろう?」を深める良い機会です。
広尾学園小石川中学校の受験では、自分で考えて調べたことをまとめる力が大事です。
・夏休みには理科や社会のテーマで自由研究をする ・「どうしてお花は咲くの?」といった疑問をテーマにする ・研究結果を簡単な文章にまとめる ・「どうしてだろうね?一緒に調べてみよう!」と声をかける ・写真や図を使って、わかりやすいレポートを作る |
自由研究を通じて、「調べる力」と「まとめる力」を育てましょう。
4. 広尾学園小石川中学校を受ける際の併願パターン
広尾学園小石川中学校を受験する際のおすすめ併願パターンをご紹介します。受験スケジュールを分かりやすくまとめ、各日の併願校の選び方とポイントを解説しています。
①1月
・埼玉栄中学校 |
1月は「練習校」として、埼玉栄中学校、大宮開成中学校、西武学園文理中学校を受験することをおすすめします。これらの学校で合格を掴むことで、精神的な安定感を得られるでしょう。
栄東中学校は難易度がやや高いため、無理に挑戦する必要はありません。お子様の学力やメンタルを考慮し、受験を決めてください。
②2月1日
・午前:広尾学園小石川中学校(1次) |
2月1日は午前・午後ともに広尾学園小石川中学校を選び、チャンスを増やしましょう。どちらも算数・国語の2科目入試であることを確認し、準備を進めてください。
③2月2日
・午前:芝浦工業大学付属中学校(2次)・帝京大学中学校(2次) |
午前は芝浦工業大学付属中学校(2次)が実力を試す場として良いでしょう。もし難易度が高いと感じる場合は、帝京大学中学校(2次)で安心を確保することも考えられます。
午後は、体力や集中力も考慮し、安田学園中学校(4次)を検討しましょう。
④2月3日
・午前:成城学園中学校(2次) |
午前は成城学園中学校(2次)で追加の合格可能性を確保し、午後は広尾学園小石川中学校(3次)で引き続き挑戦しましょう。
体調や集中力を考慮し、無理なく受験スケジュールを組んでください。
⑤2月4日
・中央大学付属中学校(2次) |
最終日は中央大学付属中学校(2次)または成蹊中学校(2次)を選び、最後までチャンスを掴みましょう。
2月6日には広尾学園小石川中学校(4次)もあるため、最後まで諦めずに挑戦することが大切です。
5. 広尾学園小石川中学校の受験対策をはじめよう!
広尾学園小石川中学校は、広尾学園中学校の系列校で、広尾学園のノウハウが授業に反映されています。海外大学への合格実績が非常に伸びていることが特徴です。
入試問題は算数で差がつきやすく、数の問題・速さ・図形・割合が頻出です。標準的な問題をしっかりと得点することが大事です。国語では、読書・日記・要約をして読解力・文章力をつけていきましょう。
【参考文献】
・広尾学園小石川中学校2025年度版10年間過去問声の教育社
・広尾学園中学校2025年度版10年間過去問声の教育社
・明治大学付属明治中学校2025年度版10年間過去問声の教育社