こんなお悩みはございませんか?
共働き家庭は忙しいので中学受験はできないと思っていませんか?
実は、塾の選び方を工夫し効率よく勉強をサポートできれば合格を目指せます。
この記事では共働き家庭が中学受験を乗り切るコツを解説します。
目次
2. 共働きで中学受験をすることの、何が大変なのか?
・①中学受験のスケジュール管理が専業主婦家庭より大変
・②子どものメンタル管理が大変
・③子どもの健康管理が大変
・④中学受験の予定について職場の理解を得ることが大変
3. 共働きで中学受験をする場合、塾はどのように選べばよい?
・①サポートが手厚い
・②自宅からのアクセスが良い、または送迎バスがある
・③自習室があり質問対応をしてくれる
4. 共働きで中学受験をする場合の、家庭内でのおすすめ勉強サポート方法6選
・①勉強の教え方を夫婦で相談し、宿題は土日にしっかりフォローする
・②中学受験のタスクを夫婦で役割分担し、生徒様の話を共有する
・③子どもの自立心を育成し、自走できるように育てる
・④子どものメンタル管理のため休日に息抜きをすすめる
・⑤子どもの健康管理のため睡眠環境を整えて食事を工夫する
・⑥家事を外注化したり仕事を減らしたりして調整する
5. 最後に
1.共働きの家庭で中学受験をする家庭はどれくらいいる?
共働きの家庭で中学受験をする家庭はここ10年で増加しています。
大手塾であるSAPIXの保護者会の参加者は、2〜3割が父親だそうです。
個人情報保護のため、中学受験塾に通っている保護者の職業は調査できません。
しかし、東京都の調査によると、小学生までの子どもがいる共働き家庭は令和4年度に66.7%となり、専業主婦家庭を上回っています(注1)。
平成29年度の共働き家庭の61.5%より増えているため、今後も増加傾向となるでしょう。
共働き家庭は専業主婦家庭より世帯収入が多いため、中学受験に参入しやすいです。
また、中学受験の説明会で有給休暇を取る人に対する企業側の理解も深まっています。
数十年前とは状況が変化したため、共働きだからといって中学受験をあきらめる必要は全くありません。
2.共働きで中学受験をすることの、何が大変なのか?
全ての家庭において中学受験は大変ですが、共働き家庭だと生徒様と接する時間がより少ないため、大変さが倍増します。
早めに対策を練るため、何が大変なのか今のうちにイメージしておきましょう。
①中学受験のスケジュール管理が専業主婦家庭より大変
中学受験は生徒様にとっても保護者様にとってもスケジュール管理が大変です。
まず、生徒様の塾の送迎と宿題管理があります。保護者様は塾の保護者会や中学の学校説明会の参加が必要です。
専業主婦家庭であってもスケジュール管理は大変ですが、共働き家庭の場合は仕事との両立が課題となります。
また、夏休みなどの長期休暇の過ごし方も対策を練らないといけません。
長期休暇中に計画的に勉強できるとその後の成績が伸びていきます。
保護者様が職場にいる間も生徒様のスケジュールを管理できるかが受験の成否を分けるのです。
②子どものメンタル管理が大変
中学受験はプレッシャーがかかるため、どの家庭もストレスを抱えます。
小学校生活を送りながら塾に通い宿題をこなすため疲れが溜まります。
親子でストレスを乗り越える方法を考えなければなりません。
仕事もあり生徒様に付きっきりで面倒をみられない分、メンタルに支障が出ないようスケジュールに工夫が必要なのです。
③子どもの健康管理が大変
受験生の健康面をサポートするためには睡眠と食事が重要です。
厚生労働省によると「小学生は9~12時間の睡眠時間を確保すると良い」そうです(注2)。
日中に塾で勉強した内容は眠っている間に脳に定着するため、学習の効果を高めるためには十分な睡眠が欠かせません。
塾から帰宅後に生徒様が早く眠れるよう、生活リズムを効率良く回すコツを覚える必要があります。
また、中学受験生の日々の食事も工夫が必要です。
塾に行く前に軽食を食べるか、塾でお弁当を食べるため、朝食・昼食・夕食の他にもう1食分検討しなければなりません。
生徒様が勉強に集中するためにも保護者様が食生活に気を配る必要があるのです。
④中学受験の予定について職場の理解を得ることが大変
中学受験する際、保護者様の参加が必要なイベントが発生したら有給休暇を取得しないといけません。
塾の保護者会や中学校の説明会などは開催日が土日ではなく平日の場合もあるため、お父様とお母様どちらが仕事を休むのか事前に相談が必要です。
受験直前~本番は職場を休む頻度が増えるため、仕事を調整できるよう工夫しないといけません。
3.共働きで中学受験をする場合、塾はどのように選べばよい?
共働き家庭の場合は塾選びで意識したいポイントがあります。
保護者様の負担を軽減するためにも事前に塾選びのポイントを把握しておきましょう。
①サポートが手厚いかどうか
共働き家庭は専業主婦家庭よりも子どもと過ごす時間が減るため、保護者様の代わりにいろいろ手厚くサポートしてくれる塾を選びましょう。
まず、宿題の進捗チェックや丸付けは保護者様が行うのか塾で対応してもらえるのか確認すると良いです。
大手塾だと保護者様が丸付けするパターンが多いので、そこまで対応できないのなら中規模の塾や個人塾を探すという選択肢もあります。
塾が保護者様にどの程度の作業を要求するのかなるべく事前にリサーチしましょう。
高学年になるにつれ授業回数が増え、拘束時間が長くなります。
共働き家庭は、通う頻度が高く、授業時間が長い方が自宅でのサポートが減り楽になります。
塾によってスケジュールは異なるので、入塾後のスケジュールを親子で具体的にイメージできるよう、説明会などで質問しておきましょう。
また、入退室時間をメールやアプリで確認できるサービスもあります。
生徒様がさぼらずに塾に通っているか確認できれば安心ですね。
学童のような中学受験塾もあります。
日能研が運営する「まなびわらべクラブ」は、日能研の授業を受けられ、宿題もサポートしてもらえます。
最長21時まで生徒様を預けられ、夕食の提供もあるため、共働き家庭でも専業主婦家庭と同様の環境で受験勉強ができるでしょう。
②自宅からのアクセスが良い、または送迎バスがあるかどうか
中学受験の塾は週に何回か通うため、送迎の手間について事前にチェックしておくことをおすすめします。
塾が自宅の近くであれば送迎に時間はかかりませんが、お母様とお父様のどちらかが仕事を調整して付き添わなければいけません。
もし送迎バスやキッズタクシーが使えるなら塾に通う時に積極的に活用しましょう。
生徒様が自発的に塾に通える環境を整えることが大切なのです。
③自習室があり質問対応をしてくれるかどうか
共働き家庭は生徒様の勉強のサポートに時間をかけられないため、自習室がある塾を検討しましょう。
自習室に通うとテレビやゲームなどの誘惑がないため勉強に集中できます。
塾の授業で不明点が生じても自習室で質問すればすぐに解決できるでしょう。
5年生、6年生と学年が上がると問題が難しくなります。
算数・理科は難易度が上がり保護者様にとっても解説が困難になります。
塾を決める前に自習室の有無、席数などを確認し、生徒様にとって学習しやすい環境なのか見定めましょう。
生徒様が自習室に行く前に、何時から何時まで勉強するのか、どの教科の何ページ目の問題を解くのか、事前に親子で決めておくと良いです。
帰宅後に毎回進み具合を確認し、少しずつ自習室で勉強を進める習慣を身に付ければ生徒様の自立を促せます。
お腹が空くと勉強に集中できないため、自宅で軽食を食べてから自習室に向かうのがおすすめです。
塾内に自動販売機や軽食スペースがあるか確認しても良いですね。
4.共働きで中学受験をする場合の、家庭内でのおすすめ勉強サポート方法6選
共働き家庭で中学受験の勉強をサポートする場合、いくつかポイントがあります。
コツをつかんで生徒様と向き合えば親子で中学受験を乗り越えられるでしょう。保護者様の具体的な対応例を記載します。
①勉強の教え方を夫婦で相談し、宿題は土日にしっかりフォローする
日頃の勉強のフォローについては、お母様が国語と社会、お父様が算数と理科の勉強を教えるといったように教科ごとに役割分担しているご家庭もあります。
もし勉強を教えられなくても、宿題の実施状況をチェックしたり、間違えた問題だけリストアップしたりなどのサポートができるはずです。
仕事が遅くなる日は、職場から生徒様に電話をかけたりメールを送ったりして勉強を教えられると良いですね。
保護者様による丸付けが必要な宿題があるときは、生徒様に自己申告してもらいましょう。
自宅に宿題提出ボックスを設置しておくと良いです。
時間が足りなくてその日のうちに答え合わせできない場合は、翌週の授業までに丸付けしましょう。
間違えた問題があれば生徒様が理解できるまで週末にじっくりフォローしてあげてください。
苦手な問題が見つかったら夫婦で情報共有し、似たような問題が出題されたときに生徒様を優しく見守れるよう配慮できると良いですね。
どうしても生徒様をサポートする時間がとれない場合は、ご家族の負担を軽減できるよう工夫してみてください。
パートナーや生徒様のお話をよく聞き、ご家族にどんなサポートが必要なのか考えてみましょう。
学年が上がると宿題の量などのタスクが増えるので、負担の大きさを予想しながら仕事と両立する方法を模索してみてください。
1週間のスケジュールだけでも土日に夫婦で一緒に決めたり、多忙なスケジュールに立ち向かう生徒様を励ましたりして、信頼関係を構築できると良いですね。
②中学受験のタスクを夫婦で役割分担し、生徒様の話を共有する
共働き家庭の場合は両親ともに多忙なので、効率良く生徒様の勉強をフォローする必要があります。
生徒様の受験勉強におけるタスクを全て洗い出し、夫婦でしっかりと役割を分担しましょう。
タスクには教科書やプリントの整理、宿題の答え合わせ、塾の送迎など日々のルーティンに含まれるものだけではなく、
塾の保護者会、中学校の説明会、模試の受験、受験校のリサーチなども含まれます。
受験用Googleアカウントを作成したりスケジュール共有アプリをスマホにインストールしたりすることで、タスクの管理が可能です。
受験直前から本番は、受験会場への付き添いや入学金の振り込みなどでさらに忙しくなります。
受験校が直前に変更となっても対応できるよう、有給休暇を申請し、夫婦間でスケジュールをシミュレーションしておきましょう。
③子どもの自立心を育成し、自走できるように育てる
中学受験は生徒様の成熟度が高いと非常に有利です。
生徒様がご自身のことを良く理解できているので、勉強のスケジュールが立てやすく、生活リズムも整えやすくなるためです。
生徒様の成熟度を高めて自走を促すためには親子間のコミュニケーションが重要となります。
勉強の時間などの目標は生徒様に決めてもらいましょう。
保護者様はあくまでサポートする立場なので、できること、できないことも事前に生徒様に伝えるようにしてください。
「宿題の丸付けは11時まで」などルールを決めて親子で共有することで生徒様の自立心や責任感が芽生えるでしょう。
ただし、成績の良い生徒様であっても、完璧に自走できる人は少ないです。
生徒様の自走を促しつつ、親としてサポートしていく姿勢が大切なのです。
④子どものメンタル管理のため休日に息抜きをすすめる
子どものストレスを緩和するため、休日に一緒にお出かけをするなど親子で息抜きする日を作りましょう。
生徒様の話を聞いてあげれば不安な気持ちが和らぐはずです。
保護者様がひとりになる時間も大切なので自分の時間も作れると良いですね。
勉強も完璧にこなすのではなく「ここまでできたらOK」と線引きしてあげることも大切です。
小学生は休憩や息抜きのタイミングを自分で計ることが難しいので、保護者様が意識して息抜きをさせてあげましょう。
⑤子どもの健康管理のため睡眠環境を整えて食事を工夫する
小学生は9~12時間の睡眠時間が推奨されていますが、塾や学校の宿題など現実的な制約もあるので、8時間睡眠を目標にしましょう。
もし、生徒様の寝付きが悪いようなら、食事とお風呂の順番を見直してください。
体が熱くて眠れない場合はお風呂を先に、お腹がいっぱいで眠れない場合は食事を先にすると良いです。
平日の睡眠不足を解消するため、土日の朝は少し遅くまで寝ていたいかもしれませんが、体内時計が狂うと修正するまで何日かかかってしまいます。
生活リズムを崩さないため、土日も寝過ぎないよう気を付けましょう。
睡眠環境を整えるために、生徒様と保護者様が上手に連携できると良いですね。
夕食は塾帰りの遅い時間帯となるため、消化に良いメニューがおすすめです。
軽食やお弁当にはおにぎり、サンドイッチなどすぐに食べられるものを、夕食時にはうどん、お粥、果物、野菜スープ、ホットミルクなど心と体が休まる食べ物を選びましょう。
バランスの良い食事をとれば風邪などの感染症にかかるリスクを減らせます。
日頃から体に良いものを食べていれば、安心して受験本番を迎えられますよ。
⑥家事を外注化したり仕事を減らしたりして調整する
生徒様の勉強サポートに専念するため、仕事を減らすか家事を外注するという選択肢もあります。
保護者様がフルタイム勤務を継続するなら、食事や掃除は家事代行サービスを利用しましょう。
通っている塾でお弁当を注文できるなら積極的に活用してください。
栄養バランスが考慮されているため生徒様にとっても安心です。
塾の近くにコンビニがあるならそこでお弁当や軽食を購入しても良いですね。
また、仕事を減らす場合は、職場に対して子どもが中学受験する予定であること、中学受験の説明会のために平日休むことを説明しておきましょう。
受験本番である2月1日~2月5日は何が起こるかわからないため、お父様とお母様の両方が職場を休めるよう、あらかじめ仕事を調整しておくと良いですね。
5.最後に
多忙な共働き家庭でもいろいろ工夫すれば中学受験を乗り越えられます。
挑戦して良かったと思えるよう、合格という目標に向けて悔いのない生活を送ってくださいね。
【脚注】
(注1)東京都福祉局「令和4年度東京都福祉保健基礎調査「東京の子供と家庭」の調査結果(2023-11-29)」
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/11/29/documents/04_01.pdf(参照2024-6-1)
(注2)厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023(2024-5-14)」
https://www.mhlw.go.jp/content/001254003.pdf(参照2024-6-1)
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