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【2025年度】学習院中等科の入試傾向と対策、併願パターンを徹底解説!

【2025年度】学習院中等科の入試傾向と対策、併願パターンを徹底解説!

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閑静な環境に校舎を構える学習院中等科。天皇家の皆様が通われているように、由緒正しい学校です。英語教育に力を入れており、留年せずに留学出来る制度もあります。一方で、伝統的行事は継続されていまして、伝統と国際化がうまく融合しております。
学習院中等科の試験は、物事の本質を問う問題が多く、暗記のその先を聞いてきます。では、どうやって対策をすれば良いのでしょうか。これまで300人以上の生徒様をご指導してきました私が徹底解説します!

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実才和平

駒場東邦中学・高等学校、東京大学経済学部を卒業。民間会社に入社しましたが、生徒一人一人の人生に携わりたいと考え、教育業へ転身しました。

現在は、プロ家庭教師、予備校講師として日々数多くの生徒さんと向き合っており、全科目指導をしております。

指導してきた生徒様は延べ300人以上。

灘・開成など最難関中学や東京大学・国公立医学部など最難関大学での合格実績は元より、その子その子に合った指導に定評があります。

趣味はピアノ、テニス、旅行、子供と遊ぶこと。毎日子供とのやり取りを大切にしながら過ごしています。

 

目次

 

 

1. 学習院中等科とは?

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都心にありながら、閑静な環境にある学習院中等科。1877年に設立された由緒ある中学校です。学習院大学への内部進学率は約5割〜6割で、慶應義塾大学・早稲田大学などの難関大学へと進学する生徒様もいらっしゃいます。特徴的なのは英語の授業。アメリカ・イギリスで使用されるテキストやDVDを教材としており、現地の言語で理解出来るようにしていきます。また、公認留学制度があり、所定の条件を満たせば、留学中の1年間を単位認定して貰える制度があります。一般的には留年扱いになりますから、この制度は非常に貴重です。

学校行事も特徴的です。中学2年生の宿泊行事として、富士山麓・河口湖の長距離歩行があります。3泊の行事で、相当な距離を歩くことからこの名称が名付けられました。また、希望者ではありますが、沼津游泳という大正2年から続く行事があります。遠泳を始めとした海での行事は、学校内では経験出来ない伝統行事です。

 

2. 学習院中等科の入試問題について

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第一回・第二回共に算数・国語・理科・社会の四科目です。
試験時間は、各々50分・50分・40分・40分で、配点は、各々100点・100点・80点・80点です。
各回の問題傾向に違いはあまりありません。第一回・第二回が連日続きますので、その点は注意が必要です。
尚、繰上合格の基準は第二回入試の得点順となっており、得点が同じ場合は複数回受験の生徒様が優遇されます。

算数が最も差がつきやすく、基本~標準的な問題をしっかりと定着させることが大切です。
図形・速さ・数の問題が頻出ですから、特に力を入れて対策をしましょう。

①算数

例年、大問6題程度が出題され、1番が4題の計算問題、2番が小問集合、3番以降が単元ごとの問題となっています。学習院中等科の特徴として、第一回と第二回で、かなり似たような問題が出題される事です。第一回で失敗してしまった生徒様でも、短期間に復習し直すことで第二回でのリベンジが期待出来ます。大問3番以降では、図形・速さ・数の問題が頻出です。以下、詳しくご説明していきます。

図形では、立体図形はほとんど出題されず、平面図形がメインです。角度・面積・図形の移動がよく出題されています。円が絡む問題が多いのが特徴です。

速さは旅人算・特殊算どちらも出題されていまして、グラフを伴う問題です。グラフの読み取りがやや難しいものが出題されていますので、時間をかけて対策をしましょう。

数の問題は、規則性・約束記号・推理・約数・倍数が頻出です。例年、この分野で2題の出題があるため、最も重要な単元です。2024年度第一回でも2題の出題があり、約束記号と規則性の複合問題で1題、推理問題で1題でした。特に推理問題は場合分けをして考えていく必要がある問題で、考える習慣づけしていた生徒様とそうでない生徒様で、大きく差がついた問題だと考えられます。過去問には数多く問題がありますので、対策を行っていきましょう。

②国語

例年、大問が3題出題され、大問1番が漢字、大問2番が物語文・随筆文、大問3番が説明文の形式です。正誤選択・抜き出し・穴埋め・記述問題がバランス良く出題されています。
文章題では要旨を問う問題が必ず出題されており、特に物語文では、毎回決められた形式に沿って、30字以上40字以内で纏める問題が出題されます。2024年度第一回でも、大問2番の物語文で、「ぼくが〜物語。」という一文に纏めなさい、という問題が出題されました。過去問の演習をして、うまく纏められるようにしていきましょう。

③理科

例年、大問5問の出題で、1番が時事問題、2番〜5番で物理・化学・生物・地学がバランス良く出題されています。

時事問題はここ1年位の間に起きた理科に関する題材についてです。記号選択問題ですから、ニュースや新聞で単語の知識を蓄えるようにしましょう。過去には、新型コロナウイルスの画像を選ぶ問題が出題されました。幅広く学んでいきましょう。

物理では計算問題はほとんど出題されず、実験による考察問題が出題されています。なぜそうなるのか、という仕組みを理解しましょう。グラフ問題が多いのも特徴です。

化学は、計算問題が多少出題されますが、基本〜標準的な問題です。やはり、実験による考察が中心です。身近に起こっている現象についての理解を行って下さい。実験器具や知識問題も出題されますから、暗記もしっかりと行いましょう。

生物・地学も考察問題が中心ですが、知識問題も出題されています。2024年度第一回では、地層の観察問題が出題され、細かく理解をしていないと解けないような、差がついた問題だったと思われます。

全体的に言える事は、研究者的な視点が必要だという事です。図鑑や理科事典を見て、疑問に思えば更に調べる癖付けが重要でしょう。

④社会

例年、大問3題で構成され、1番が地理、2番が歴史、3番が公民、もしくは時事問題をベースにした総合問題が出題されています。漢字指定の問題もありますから、書けるように練習しましょう。また、記述問題が毎回数問出題されます。歴史・公民・時事で出題される事が多いです。2024年度第一回では、歴史分野でノルマントン号事件について、公民分野で小選挙区制度についての設問がありました、どちらも20字〜40字以内の短めの記述問題で、基本的な内容の設問でした。しかし、単語暗記しかしていない生徒様はうまく書くことが出来なかったと思われます。出来事や単語の内容まで理解するように学習を進めて下さい。

地理では、都道府県・都市・地名の説明から、適当なものを選択する問題が特徴的です。それぞれの場所がどんな所なのか把握する必要があります。実際に旅行に行くなど、現地に行くとこのような問題の対処はしやすくなるでしょう。統計の問題も頻出です。「日本のすがた」や、地図帳の統計欄で確認するようにして下さい。

歴史では、記述問題以外は一問一答のようなオーソドックスな問題が多いですが、出来事の並び替え問題には注意が必要です。歴史の年号暗記は必要でしょう。少し細かい所も出題されます。

公民は国会・国際機関が頻出です。基本的な所が問われていますが、確実に暗記をしていないと解けないように工夫されています。時事問題はここ1年位の内容をベースに問題が作られます。周辺知識を整理して臨みましょう。

⑤問題の形式等が似ている学校は?

算数で立体図形がほとんど出題されておらず、数の問題がよく出題されることや、理科で現象理解を問う問題が多いことを考えて、桐朋中学校が似ていると考えられます。但し、桐朋中学校の理科は計算問題がよく出題されることもありますので、その場合は参考程度ということになります。

 

3. 学習院中等科を受ける際の併願パターンは?

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①1月受験校

 

城北埼玉中学校・大宮開成中学・西武学園文理中学校・栄東中学校

 

1月は練習として、城北埼玉中学校・大宮開成中学・西武学園文理中学校・栄東中学校が挙げられます。
しっかりと合格を手にすることで、精神的に落ち着けると思われます。栄東中学校が少し高めですから、
無理はせず、受験しない選択肢はあると思います。

②2月1日

 

午前:慶応普通部・桐朋中学校(1次)・成城中学校(1次)

午後:東京都市大学附属中学校(2次)・獨協中学校(2次)

 

午前入試は、慶応普通部か桐朋中学校(1次)が宜しいかと思います。抑え校として、成城中学校(1次)も選択肢です。
午後入試は、東京都市大学附属中学校(2次)、もしくは抑え校として、獨協中学校(2次)も考えられます。
但し、次の日に本命の学習院中等科(1次)があります。それを考えますと、体調管理を徹底するために、午前・午後入試のどちらかは受験しないのも手かと思われます。

③2月2日

 

午前:学習院中等科(1次)

午後:日本大学豊山中学校(2次)

 

2日午前の入試は、学習院中等科(1次)で決まりでしょう。
2日午後は、抑え校として、日本大学豊山中学校(2次)が考えられますが、次の日に再度学習院中等科(2次)があります。
それを考えますと、受験しなくても良いでしょう。

④2月3日

 

午前:学習院中等科(2次)

午後:暁星中学校(2次)・日本大学豊山中学校(4次)

 

3日午前は、学習院中等科(2次)で決まりでしょう。午後は、生徒様の疲れ具合や状況にもよりますが、抑え校に合格していれば、暁星中学校(2次)を受験しましょう。一方、抑え校に合格していなければ、日本大学豊山中学校(4次)が良いでしょう。

⑤2月4日

 

日本学園中学校(2次)・獨協中学校(4次)

 

4日を受験するということは、ここまでの状況が芳しくないということです。ですから、抑え校を考えていきましょう。
日本学園中学校(2次)・獨協中学校(4次)が宜しいかと思います。

 

4. 学習院中等科の受験対策方法

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学習院中等科は、昔から出題形式に変更無く、算数で最も差がつきます。

算数は、基礎~標準的な問題をしっかり定着させることが大事です。
頻出の図形・速さ・数の問題に力を入れましょう。

国語は、日頃から読書をして、読解力を鍛えましょう。要旨を答えさせる問題がありますから、普段から要約をして大意を掴めるように練習をしましょう。

理科は、暗記や計算だけでなく、仕組みや理解が問われています。
日頃から疑問を持って、調べたり実験したりすることが大事です。

社会は、単なる事柄の暗記だけではなく、その事柄の意味や内容を紐づける必要があります。
時事問題も良く出題されていますから、対策を行いましょう。

①時期別・教科別対策内容

(1)小学四年生

算数は、塾のカリキュラムに沿って行っていきましょう。
塾に通われてない生徒様は「予習シリーズ」に沿って進めていくと良いでしょう。
学習院中等科は、小問を含めれば満遍なく出題されますので、苦手単元を作らない事が大切です。

また、計算力も必須です。学習院中等科では、大問1番に必ず計算問題が出題されます。
速く、正確に計算が出来るように毎日トレーニングをして下さい。

国語も、カリキュラム・予習シリーズをもとに行いますが、文章が難しいと感じる場合は、少し簡単な文章から確実に読めるようにして下さい。
文章を読んでから、要旨を50字程度で書いていくのが、将来の学習院中等科受験対策には良いでしょう。
少しの時間でも良いので、毎日の読書も欠かさず行いたい所です。

理科は、生物・地学を中心とした暗記単元が始まりますから、今のうちにしっかりと暗記をしましょう。
ですが、暗記だけでは学習院中等科の問題には対応出来ません。
学習院中等科の入試問題に対応するには、身の回りの現象理解がとても大切です。
これは生徒様だけに任せるのは大変かもしれません。是非、保護者様も生徒様と一緒に考察して下さい。
例えば洗剤のどんな成分が汚れを落とすのか、など身近な内容について、考察してみると良いでしょう。
自由研究を行うのも良いと思います。図鑑や理科事典も時間がある時に読んで頂きたいです。

社会は、地理分野が本格的に始まりますので、地図帳片手に場所を調べながら学習しましょう。
場所と内容が紐づけできるように、学んでいきましょう。
ご旅行に行かれるのも大変重要です。旅行の思い出がそのまま地理の勉強にもなります。

(2)小学五年生

算数は、引き続き、カリキュラム通りに行って頂きたいですが、小学四年生の内容、及び小学五年生で習う内容も適宜復習するようにして下さい。
少し時間が経ってしまうと、出来なくなってしまう事も多いです。
全体的に基本〜標準的な問題をしっかり解けるようにしていきましょう。
図形・速さ・数の問題は難しい問題まで解けるように挑戦していきましょう。

国語は、物語文・説明文共に、客観的に読む訓練です。
生徒様自身の意見ではなく、筆者の意見を読み取れるよう、引き続き、要旨を50字程度で書く練習をしましょう。
読書は継続的に行い、漢字・語彙も忘れずに行って下さい。

理科は、物理・化学の計算問題が始まります。計算問題は基本的な問題は解けるようにして行きましょう。
引き続き、単なる暗記ではなく、何故身近な現象が起きるのか、考えてみましょう。
わからない事は、調べつつ、理解を深めて下さい。

社会は、歴史が始まります。全体的な流れを理解しながら、暗記を行って下さい。年号暗記も忘れずに行って下さい。
主な出来事が何時代なのか、判断できるまで反復して下さい。出来事の内容も記述出来るようにしていきましょう。

(3)小学六年生(4月〜6月)

算数は、前学年までの復習をしっかりしながら、全体的なレベルを上げていく時期です。
特に、図形・速さ・数の問題に不安がある場合は、この時期に克服したい所です。
過去問にも一度取り掛かってみましょう。

国語は、標準的な文章で、設問の解き方を確認して下さい。一度過去問を解くのが良いと思われます。
この時期に解くことで、夏休みの課題が明確になります。

理科は、引き続き、身の回りの事柄への理解を深めて下さい。
図鑑・理科事典を積極的に見て頂きたいです。
可能であれば、過去問にも取り掛かってください。

社会は、公民が始まります。国会・国際関係を中心に押さえつつ、地理・歴史の復習も取り入れて行くと、今後楽になります。
ニュース・新聞などから今年の時事問題への対策も少しずつ始めていきましょう。

(4)小学六年生(7月〜8月)

算数は、過去問を3〜5回分解いていきましょう。また、苦手単元があれば、夏休み中に克服していきましょう。
基本~標準問題対策として、「プラスワン」(東京出版)はおすすめです。
秋以降は、過去問など演習に時間を取られますので、まとまった時間が取れる最後のチャンスです。

国語も、過去問を3回分は解いて、形式に慣れましょう。
記述問題がうまく書けない生徒様は、まず書きたいポイントを箇条書きにした後に答案作成をしていきましょう。
物語文の要旨の設問は、毎回決められた形式です。この問題に慣れていきましょう。
語彙・漢字については、この夏休みで固めていきましょう。

理科も、過去問を3〜5回分解きましょう。理解不足の所は、基本に戻って理解をしていきましょう。
細かい暗記も必要ですから、生物・地学を中心に暗記も行って下さい。
引き続き、図鑑・理科事典に興味を持ち、疑問がある個所は調べて納得していきましょう。
今年の時事問題について、学習を始めましょう。

社会も、過去問を3回分行いましょう。過去問を通して弱点を見つけ、補強して行きましょう。
時事問題対策に力を入れ、引き続きニュース・新聞にて知識を増やし、周辺の知識も確認していきましょう。

(5)小学六年生(9月~11月)

算数は、過去問中心になりますが、特に解き直しに力を入れて下さい。
頻出単元を中心に「ステップアップ」(東京出版)を行うのも良いでしょう。
具体的に書くこと・場合分けをすることに気を付けて粘り強く取り組みましょう。

国語は、過去問を中心に進めますが、漢字・語彙の強化も忘れずに行なって下さい。
過去問の解き直しも行いましょう。
この時期でも、読書は継続して頂き、様々なジャンルに触れましょう。

理科も、やはり過去問を中心に行っていきます。
過去問で出てきた内容について、暗記だけでなく、理解が出来ているか、保護者様で確認して頂くと良いと思います。
時事問題や解き直しも忘れずに行って下さい。

社会も、過去問は解きますが、それと同時に、全般的な復習も忘れずに行って下さい。
時事問題については、十分に時間を取って身に付けて下さい。
「日本のすがた」(最新版)や大手塾が出版している「重大ニュース」についても読み込んで下さい。

(6)小学六年生(12月~1月)

算数は、過去問の解き直し、図形・速さ・数の単元を含めた全般的な定着を行いましょう。
この時期でも、過去問演習は効果的ですから、遡って行って下さい。
基本〜標準的な問題で取りこぼしが無いように、「プラスワン」「ステップアップ」など復習しましょう。

国語は、時間配分・設問形式を忘れないために、1週間~2週間に1度は過去問に触れましょう。
漢字・語彙の最終チェックも忘れずに行い、日々の読書も継続してください。

理科は、今まで習ってきた内容・過去問で、理解しきれていない所は無いか、確認して下さい。
最後の最後まで理科事典や図鑑で知識や考え方を吸収していきましょう。
計算問題も、化学を中心に基本的な問題は解けるようにしておきましょう。

社会は、全般的な復習をしつつ、統計・時事問題に力を入れましょう。
記述問題対策として、出来事や単語の説明が出来るか確認をしましょう。

 

②学習院中等科の過去問対策方法

(1)過去問の効果的な使い方

学習院中等科は、昔から出題のされ方が変わっておらず、過去問を遡る意味があります。
特に、算数は似た問題が出題されますし、差がつきやすい科目です。過去問の演習が効果的でしょう。

(2)いつから解き始めればよいか

算数と国語については、夏休み前から解き始めると良いでしょう。
差がつきやすい科目ですから、早目に対策をする必要があります。

一方、理科と社会は夏休みに入ってから始めれば良いと考えますが、理科は始められるのでしたら、夏休み前から頑張りましょう。理科は理解を前提とした特殊な出題のされ方をしますので、早めに始められるに越したことはありません。
社会は時事問題対策は必要ですが、出題形式がそれほど特殊なわけではありませんので、夏休みからで良いでしょう。

(3)何年分を何周解けばよいか

算数は、図形・速さ・数の問題といった、よく出る単元がありますし、思考力問題があります。
素早く正確に解く練習も必要です。
従って、最低10回分、出来れば20回分解いておきたい所です。
まずは時間を測って解き、その後、間違えた問題を中心に3~4周は解き直しをしましょう。

国語は、文章題が2問出ますので、正確さを失わずに素早く読解する必要があります。
記述問題にうまく対処出来るか、練習も必要です。
従いまして、10回分程度、出来れば15回分解くと良いでしょう。
2周解き直しが出来れば良いと考えます。物語文の要旨問題は、定型文で答えるものですから、しっかり書ける様にしていきましょう。

理科は、過去問を解くことで、理解しきれていない箇所を発見し、周辺事項を理解し直すことを目的に行いましょう。
そのため10回分解くと宜しいかと思います。
解き直しについては、2周解き直しが出来れば良いでしょう。

社会は、出題形式にそれ程特殊性はありませんので、5〜10回分程度で良いでしょう。
その分、時事問題の対策に時間を取りましょう。
解き直しは2周程度で良いと思われます。

 

③保護者様に出来るサポート内容

(1)成績が下降してきたら…

基本〜標準的な問題が出来なくなっている可能性が高いです。
塾などで難しい問題ばかり行なっていると、基本的な所が疎かになり、土台が崩れていきます。
すると、成績が下降して行きます。ですので、保護者様には、是非基本的な問題、例えば小学四年生・五年生の単元に立ち戻って、再度復習をされる事をおすすめします。

生徒様にも「少し前の単元に戻ってやってみようか。」とお声掛けし、「ゆっくり基本からやり直してみよう。」と生徒様を責めずに、ご対応して下さい。
また、試験の結果に一喜一憂せず、長い目で生徒様を見てあげて下さい。

(2)計算力対策

学習院中等科は、計算力が鍵を握ります。実際に大問1番は完全な計算問題です。
毎日5問〜10問程度、計算問題を解くと良いでしょう。
計算間違いが多い生徒様の場合、まずはゆっくりと正確に行う練習をしましょう。
正確さが身についてから、スピードの順番でお願いします。

(3)理科の対策

学習院中等科の理科は、これまでご説明している通り、理解を問う問題が多く出題されております。
保護者様としましては、身近な事柄について、生徒様と会話をし、一緒に調べて理解を促すようにして頂けると宜しいかと思います。

例えば、
「洗濯物は干すと乾くのは何故だろうね?」
「洗剤で汚れが落ちるのは何故だろう?」
「重いものと、軽いものはどちらが速く落下するのかな?」
「鳥の赤ちゃんはどうやって栄養を取るのかな?」
など、日常気にしていないことをしっかりと調べることは、理科の対策にとても重要です。
是非、生徒様とご一緒に取り組んでみて下さい。

(4)時事問題対策

時事問題こそ、保護者様の出番です。今、ニュースや新聞で見聞きする内容は、保護者様にとっては常識的な事でも、生徒様には実感がわかない・わからないことも多いと思われます。
ニュースや新聞で出てきた内容を生徒様と会話するようにして下さい。

例えば、
「今円安が進んでいるってニュースで言っていたけど、どういうことかわかる?」
「男女の格差社会ってどういう事なんだろうね?」
と言った質問から、生徒様と一緒に会話をし、一緒に調べることは重要です。
是非、取り組んで頂ければと思います。

 

まとめ

学習院中等科は算数で最も差がつき、頻出単元は図形・速さ・数の問題です。特に数の問題は出題数も多いですから、最も力を入れるべき単元と言えるでしょう。具体的に書き出したり、場合分けをして粘り強く取り組むことで、解法が見えてくることが多いです。理科・社会では時事問題が出題されていますので、日頃から新聞・ニュースを見て知識を蓄えていきましょう。
特筆すべきは、学習院中等科の算数は第一回・第二回でかなり似ている問題が出題されることでしょう。第一回で上手くいかなかった場合でも、可能な限りの復習をして、第二回に臨みましょう。点数が大きく跳ね上がる可能性があります。

 

【参考文献】
学習院中等科
学習院中等科2025年度版10年間過去問声の教育社
桐朋中学校2025年度版10年間過去問声の教育社 

 

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