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【2025年度】慶應義塾湘南藤沢中等部の入試傾向と対策、併願パターンを徹底解説!

【2025年度】慶應義塾湘南藤沢中等部の入試傾向と対策、併願パターンを徹底解説!

慶應義塾湘南藤沢中等部は、神奈川県藤沢市にある、慶應義塾の設置する私立の中高一貫校です。慶應義塾の一貫校のなかでも唯一高等部も男女共学であることに加え、国際色豊かで自由な校風で知られるこの学校は、中学受験でも人気の学校の一つです。

この記事では、慶應義塾湘南藤沢中等部の受験を考えている生徒様をお持ちの保護者様の
「慶應義塾湘南藤沢中等部ってどんな学校?」
「合格するためには、いつ、何に取り組んだらいい?」
「入試問題の出題形式や傾向は?」
「受験に向けて、家庭でできるサポートは?」
などの気になる情報を、
中高一貫校での教員経験のあるライターがお伝えします。

この記事を書いた人

ふうせんねこ

都立高校、都立中高一貫校を受験する生徒を対象とした学習塾で講師をしたのち、中高一貫校に勤務。

現在は教育関係の団体で小学生~高校生まで、幅広い年代のお子様の進路選択に関わる活動をしています。

 

目次

 

 

1. 慶應義塾湘南藤沢中等部とは?

慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部は、慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパス内に位置し、大学の広い敷地と充実した環境の中でのびのびと学ぶことができます。また、慶應義塾が設置する学校の中で、唯一の中高一貫校であり、高等部も男女共学であることに加え、国際色豊かで自由な校風で知られるこの学校は、中学受験の難関校の一つでありながらも、大変人気のある学校です。 ここでは、そんな慶應義塾湘南藤沢中等部の特筆すべき魅力を3点に絞ってお伝えします。

 

①自由な校風ときめ細やかなサポート体制

社会の良識が校則」という考えに基づき、日常の学校生活時の服装も含め、細かい校則はなく、自由な雰囲気のもとで自己の責任や社会との関わりについての自覚を身に着けます。

また、二人担任制を採用しており、一人ひとりにしっかりと目が行き届いた教育を実現させています。一人ひとりと丁寧に向き合いながら、個性や適性に合わせたサポートを行っているほか、悩み事があったときも、相談しやすいほうの先生に話せるという点が生徒にとっても良いですね。

 

②多様な異文化理解教育

生徒の約5分の1が帰国生であることに加え、年間を通して短期留学生の受け入れを行っています。
外国語の中でも、特に
英語を「世界平和実現のためのツール」と位置付け、各学年に英語話者の担任が配置されている点が特徴です。日常的に英語が飛び交う環境で、将来的に英語を活かして活躍できる人材の育成を目指しています。

具体的には、帰国生は週6時間、国内生も週に2時間、英語を母国語にする教員による授業が行われます。また1,2年生は3クラス、3年生は2クラスの習熟度別クラスに分かれて授業を行うことで、それぞれの英語力を確実に伸ばしていくことができます
さらに、
学校独自の短期留学プログラムや慶應義塾一貫教育校派遣留学制度など、様々な留学制度がある点も魅力です。

 

③学び合い、お互いを高め合う一貫教育

慶應義塾湘南藤沢中等部は中高一貫教育校のため、中等部1年生から高等部3年生までが学校行事や部活動などの様々な場面で協力して学び合う機会があります。このことは、慶應義塾の掲げる「半学半教(先に学んだ者が後で学ぼうとする者を教える、という考え方で、教師や先輩・後輩関係なく、半分は教えて、半分は学び続けるという考え方)」の精神を体現しているといえるでしょう。

さらに、慶應義塾湘南藤沢中等部を卒業後は、併設高校・大学へ、原則全員が内部進学することができます。

 

 

2. 最新!慶應義塾湘南藤沢中等部の入試傾向

慶應義塾湘南藤沢中等部では、帰国生入試、一般入試の2種類の入試がありますが、2つの入試は同一の日程で行われます。ですので、両方の試験に出願するということはできない点に注意が必要です。2月2日に一次試験(筆記試験)、翌日3日に一次試験通過者を発表し、4日に一次試験通過者のみを対象にした受験生面接・保護者面接(各5分程度)と、体育実技の試験があります。

一次の筆記試験は、

①4科目(国語・算数・理科・社会)

②3科目(国語・英語・算数)

2つのパターンから選択することができます。なお、どちらのパターンを選択しても、国語と算数の問題は同一の問題です。

2024年度入試の倍率は、一般入試が募集人数70名に対して倍率4.9倍、帰国生入試が募集人数30名に対して倍率2.7倍と、高倍率の学校の多い神奈川県の私学の中でも比較的高倍率です。
各科目の試験時間と配点は、

<算数・国語>試験時間各45分、配点各100点

<英語>試験時間60分、配点100点

<理科・社会>試験時間各25分、配点各50点

で、4科目と3科目、どちらのパターンで受験しても、300点満点の入試ということには変わりありません

 

①全体としての傾向

全体的には中学入試の標準的な問題から、解くのにひと手間、ふた手間かかるような応用的な問題まで、バランスよく出題されている印象があります。標準的な難易度の問題はミスなく確実に得点したうえで、応用的な問題でいかに他の受験生と差をつけられるかが合格に繋がります
問題の出題分野に関してはある程度規則性が見られますので、そういった点での対策はしやすいと言えそうです。 ただ、どの教科についても
試験時間に対して問題数や文章量が多く、スピード勝負と言っても過言ではないでしょう。
資料を読み取ったり、時事的な出来事と関連させた問題もよく出題されているので、
資料集やニュース・新聞などにも普段から目を通すようにしておきましょう

 

②算数

算数の問題は、例年、大問6題で構成されています。答えの数値のみを解答用紙に書く問題がほとんどです
2024年度入試では

大問1:四則計算や集まりの問題

大問2:小問集合(旅人算、和差算、売買損益、角度)

大問3:規則性や数列

大問4:平面図形(長さ、図形の移動、面積)

大問5:水の深さと体積の問題

大問6:ニュートン算、つるかめ算

が出題されました。
大問1、2に関しては、分数や小数の計算も交えた四則計算、逆算を用いるものなどが出題されます。
複雑でミスをしやすかったり、工夫して計算しなければいけない問題もよく出題されますので、油断はできません。近年では、単位の計算や最大公約数を求める問題なども出題されています。

応用問題に関しては、手間のかかる問題が多く、解法がイメージできたとしても、答えを導くのに時間がかかるものも多いので、速く正確な計算力が求められていると言えるでしょう。
特に
図形に関する問題は頻出で、体積や面積、グラフなどとの融合問題として出題されることも多く、3題以上出題されることも少なくないので、よく対策をしておくとよいでしょう。
ここでは、頻出の図形に関する問題として、2024年度の大問5を取り上げて解説します。

大きい直方体から小さい直方体を切り取った形をしている水槽に、水を入れるための管Aと、水を抜くための管Bがついています。はじめはどちらの管も閉じていますが、管Aを開けてしばらくしてから、管Bを開け、水面の高さを観察したグラフが提示されています。

問1ではグラフを参考に、水槽の一辺の長さを求めます。水槽は三つの直方体のパーツに分けて考えることと、グラフから、管Aから水を入れる速さや管Bを開いたタイミングが分かれば、そこまで難しい問題ではありません。

問2は折れ線グラフの傾きが変化する点を求める問題です。グラフより、菅Bを開いたのは、水を入れ始めてから84分後であることがわかります。このことから、水槽上部に水を入れる時間が20分と分かり、そこから容積を求め、底面積から高さを求めます。

問3は管Bから1分間に出る水の量を求める問題です。問2までに分かった情報から、管Bを開けてから水槽がいっぱになるまでに3㎝高さが増えたことが分かります。よって、管Bを開けてから増えた水の体積を求めることができ、それをもとに、1分間に出る水の量を求めます。

グラフと図形の融合問題で、手こずった受験生も少なくなかったはずです。ただ、計算には手間がかかりますが、与えられた情報を丁寧に整理し、パーツに分けながら考えることができれば、答えを求めることは難しくはないでしょう。根気強さと計算の速さと正確さが大切です。

 

③国語

慶応大学湘南藤沢中等部の国語の問題は、例年

大問1:漢字・語彙に関する問題

大問2:説明文

大問3:物語文

大問4:条件作文

大問4題の構成です。
大問1は、その年によって内容が異なります。2024年は、一つの漢字で複数の読み方があるものを文に穴埋めする問題が出題されていましたが、2023年はかなづかいに関する問題が出題されました。

大問2の説明文は、2500程度と中学受験としては平均的な分量です。内容把握のほか、空欄補充や指示語の示す内容を答えるような問題が頻出です。

大問3の物語文は、2024年は森絵都、2023年は乾ルカの文章が出題されました。例年7500字から8500字程度と、かなり文章量が多いので、スピード感を持って読み進めていく必要があります。問題は、語句の意味や空欄補充などの問題のほか、登場人物の言動の理由を記述で書くような問題も見られます。

大問4の条件作文は、150字以内という指定はあるものの、毎年違った形式の問題が出題されています
2024年度入試で受験生に差がついた問題として、大問3の問9「傍線⑥「ぬめりとした」とありますが、奥山くんの手が濡れていたのは、この後、何をすることに緊張していたからですか。説明しなさい。」という問題について解説します。

傍線部につづいて「奥山くん」は、自分が汗かきで、特に緊張すると汗をかいてしまうこと、十五年前の予選の日も「私」が転んだことでパニックになり、手が汗で濡れてしまっていたことを知られたくなかったために「私」に手を差し出せなかったこと、その気まずさから「私」の顔をまともに見られなくなったことを話しています。「奥山くん」はそんな自分の「ポンコツ」ぶりを「私」打ち明ける緊張で、手に汗をかいていたことが分かります。

回答の構成としては、前半で過去のできごとについて大まかにまとめ、後半でそれを打ち明けることに対する緊張があったことを書くとよいでしょう。字数制限がないため、どの程度まで詳しく書けばいいのか、戸惑った受験生も多かったことでしょう。直接的な緊張の原因と、過去のできごとを簡潔に組み合わせて書くと、よい回答になるかと思います。

慶應義塾湘南藤沢中等部では、時折、字数制限のない記述の問題が出題されます。慶應義塾湘南藤沢中等部に限らず、多くの学校では、記述問題に複数の採点基準を設け、その内容が盛り込まれているかどうかで採点を行っていきます。ですので、最も単純な回答に加えて、そのきっかけになったできごとや理由を書くようにしましょう

 

➃理科

理科は大問4題構成で、地学・化学・生物・物理の各分野から大問1題ずつ、バランスよく出題されています
2024年度は、

大問1(生物):海にすむ生き物についての問題

大問2(地学):月の利用についての問題

大問3(物理):電気回路についての問題

大問4(化学):気体の性質についての問題

という出題でした。

生物分野は、近年動物に関する問題がよく出題されています。植物についても3年おきに出題されており、前回の出題が2022年度だったので、2025年度は出題の可能性が高いと言えるでしょう。

地学分野は、天体に関する問題と天気に関する問題が交互に出題されています。2024年度が天体分野からの出題でしたので、2025年度は天気についての問題に注意が必要です

物理分野では、力学か電流・磁界の分野から出題されることがほとんどです。ここ2年間は電流・磁界からの出題が続いたので、今年は力学に力を入れるとよいのではないでしょうか

最後に化学分野については、気体や水溶液の性質が頻出分野です。実験や観察の結果をもとにした問題もよく出されているので、実験器具の使い方等も確認しておきましょう。

2024年度の問題では、大問2が特徴的だったと言えるでしょう。この問題は、近年、無人の月周回ミッションなど、将来的な月の利用を念頭にした新たな月面探査計画が始まっていることに触れながら、月の性質等について問うものでした。中でも問5は、将来、月の基地から火星探査に向かう計画がありますが、地球からロケットを打ち上げるよりも、月からロケットを打ち上げたほうがよい点を15字以内で説明する、というもので、かなり難易度の高い問題だと言えます。

問題文の冒頭に、「天体が物体を地面の方に引く力(重力)の大きさは、その天体が大きいほど大きくなります。月は地球よりも軽いので、月の重力の大きさは地球の重力の大きさよりも小さくなります。」というのが、出題者からの大きなヒントでしょう。 ロケットは打ち上げの際、重力に逆らって進む必要があります。ですから、地球よりも軽く、重力の小さい月からロケットを打ち上げる方が、少ない燃料で打ち上げることができます。このことを15字以内でまとめるとよいでしょう。

今回のように、問題文にヒントが隠されているケースも少なくないので、まずは問題をよく読み、与えられた情報を整理して問題に臨むようにしましょう

 

⑤社会

社会の問題は、大問7題で構成されています。選択肢の中から記号を選択して答える問題がほとんどですが、用語を答えたり、並び替え問題も出題されています。用語を答える問題の中には、漢字で書くことを指定される場合もあるので、用語は漢字までしっかり覚えておきたいですね。

2024年度は、

大問1(地理):日本の交通事情に関する問題

大問2(地理):北海道に関する問題

大問3(歴史):鎌倉仏教に関する問題

大問4(歴史):近世の人物とできごとに関する問題

大問5(歴史):1945年の出来事に関する問題

大問6(公民):少子化に関する問題

大問7(公民):内閣と現代の出来事に関する問題

が出題されました。

歴史分野からの出題がやや多く、全体の半分弱を占めています。また、地図やグラフなどの資料の読み取りを必要とする問題が多く出題されている点が、慶應義塾湘南藤沢中等部の特徴です。

地理分野は資料の読み取り問題が多く、各地の自然や産業、食物自給率、輸入農産品の問題などが出題されています。

歴史分野は一つのテーマに沿って、時代の変化や各時代の特徴を問う問題が頻出です。説明文や史料をもとに、空欄を補充したり関連する事柄について問う問題が多く出題されています。原始から現代まで、幅広い時代についての知識が問われるほか、政治や法律、外交に関するテーマが取り上げられることが多いようです。

公民分野は、国会や内閣、裁判所の役割についてや憲法の問題が頻出です。近年は経済の問題が2年連続で出題されているので、対策をしておくと安心です。

2024年度の問題で最も「慶應義塾湘南藤沢中等部らしい」出題だったのは大問1でしょう。知識だけでなく、地図やグラフ、表から読み取れる情報を総合的に用いて答えを導かなくてはならなかった上に、文学作品についての知識も要することから、苦労した受験生は多かったことでしょう。

問1は、1972年から2015年までの、東京から盛岡・新潟・富山・京都の各駅への所要時間を表したものとして適切なグラフをそれぞれ選ぶ問題です。各新幹線の正確な開業年がわからなくても、東海道新幹線の開業が1972年よりも前であることや、北陸新幹線の開業が2015年であることなどから、答えを導き出すことができたでしょう。

問2は、新幹線の線路の断面図をみて、どの路線のものかを答える問題でした。北陸新幹線と上越新幹線を見分けられるかがポイントでしたが、東京からの距離が短く、標高1800メートル付近を通過していることから、Eが上越新幹線であり、距離はEよりも長く、複数の山岳地帯を越えるころから、Hが北陸新幹線だと分かれば、あとは問題なく解くことができたでしょう。

問3は都道府県別の農業・工業生産額のグラフを読み取り、どの都道府県のものかを答える問題です。標準的な難易度の問題ですが、京都府と富山県の見分けは少し難しかったでしょう。Kは繊維、Lは金属の生産額が多いこと、Lの方が米の生産額が多いことから、Kが京都府、Lが富山県と判断できます。

問4は、日本の代表的な文学作品と関わりの深い路線を含む線路を地図から選ぶ問題です。「東海道中膝栗毛」に関しては、東海道という名が示す通り東海道新幹線の路線を、「雪国」は新潟県の湯沢温泉が舞台になっていることから上越新幹線の路線を選べばよく、この2つについてはどの受験生にも解けて欲しいものです。残りの2つが、受験生に差をつけるための問題だったと言えるでしょう。「剣岳点の記」は、物語の詳細を知らなくても、問2の問題や「剣岳」という言葉を頼りに、北陸新幹線という答えにたどり着きたいところです。

複数の資料を提示されると、それだけ手ごわいような気がしてしまいますが、この大問1のように、ある問いの資料が別の問いのヒントになるケースも多くあります。 慶應義塾湘南藤沢中等部の社会科の問題は、他教科の内容とも関連付けて考えられるような総合力が試されていると言える問題です。

 

 

3. 慶應義塾湘南藤沢中等部を受験する場合の併願パターン

 慶應義塾湘南藤沢中等部では、2月2日に一次試験が、4日に二次試験が行われます。したがって、2月1日、3日の使い方が、併願校を決める上で重要なポイントになると言えます。1月入試や1日で併願校の合格を掴んでおくと、自信を持って試験に臨めるでしょう。
ここでは、1月入試、2月1日、2月3日、1次試験が残念ながら不合格だった時のことを考えての4日、5日の併願パターンの一例をご紹介します。
どの学校を受験するにせよ、後悔のないような学校選びをして、しっかりと戦略を立てて受験本番に臨みたいですね。
 

①1月入試

千葉・埼玉の私立の入試が行われる1月は、2月入試に向けた練習も兼ねて受験する生徒様が多くいます。 男女ともに、

・栄東中学校

・市川中学校

・渋谷教育学園幕張中学校

・東邦大東邦中学校

・昭和秀英中学校

などは、よく見る併願パターンです。男子受験生であれば、

・立教新座中学校

なども選択肢に入ってくるでしょう。
現実的には、
千葉方面と埼玉方面、どちらが通いやすいかで併願校を選ぶことになるかと思います 

 

②2月1日

男子受験生であれば、1日には慶應普通部の入試がありますので、そちらを受験する生徒様が多いです。 1日は男女とも、

・早稲田実業学校中等部

・渋谷教育学園渋谷中学校

・広尾学園中学校

などとの併願が多く見られます。そのほか、男子受験生であれば

・サレジオ学院中学校

・逗子開成中学校 

・鎌倉学園中学校

・早稲田実業学校中等部

などを、女子受験生は

・頌栄女子学院中学校

・中央大学附属横浜中学校 

・青山学院横浜英和中学校

などを受験している印象です。

 

③2月3日

この日は慶應中等部の試験が行われるので、男女とも、慶應中等部を受験するケースが多いです。 中等部以外の併願校としては、男子は

・暁星中学校

・立教新座中学校 

・逗子開成中学校

・学習院中学校

などが挙げられます。女子は

・横浜共立学園中学校

・学習院女子中学校 

などを受験している生徒様がいました。

 

➃2月4日・5日

残念ながら、慶應義塾湘南藤沢中等部の二次試験に進めなかった場合の併願校として、 男子の場合は

(4日)

・サレジオ学院中学校 

・鎌倉学園中学校 

・芝中学校 

(5日)

・逗子開成中学校 

・渋谷教育学園渋谷中学校 

などが挙げられます。女子の場合には

(4日)

・田園調布学園中学校 

・成蹊中学校 

(5日)

・頌栄女子学院中学校 

・広尾学園中学校  

などに出願するケースが見られました。残念だったときのことを考えての準備は辛いですが、最悪事態に備えて、最後までしっかりと計画を立てておきましょう。

 

4. 慶應義塾湘南藤沢中等部の受験対策方法

ここでは、慶應義塾湘南藤沢中等部への合格を目指すうえで、
「いつ、何をしたらいいのか?」
「過去問はいつ頃、どのように取り組むのがよいのか?」
「保護者様がご家庭でできるサポートとは?」
といった、
具体的な受験対策に関する疑問について解説していきます。

 

①時期別・教科別対策方法

ここでは、本格的に中学受験に向けて準備を始める生徒様の多い、小学校4年生から受験直前までの、時期別の受験対策方法をご紹介します。

(1)小学四年生

受験勉強の本格的なスタートにあたるこの時期は、学習習慣を身に着けさせることが重要です。まだ習い事などと並行して塾に通ったり、塾に通わずに学習している生徒様も多いことでしょう。それでも最低限、学校や塾の宿題などのやるべきことをしっかりこなす時間を確保するとともに、中学受験の土台として、算数については基礎計算の正確さとスピードを鍛え、国語に関しては様々な種類の本に親しむ機会を作りましょう

(2)小学五年生

気持ちのコントロールが難しい5年生。この1年を頑張りきれるかどうかが、最終的な合格を左右するのではないでしょうか。5年生では、伸ばすのに時間のかかる力や、直前期には取り組むのが難しいようなものをやっておくことがおすすめです

算数:工夫して計算する力を身につけたいのがこの時期。また、中学受験に頻出のつるかめ算や旅人算、面積図の利用の仕方などは、5年生のうちに使いこなせるようにしておきましょう

国語:語彙の学習に力を入れたいのがこの1年間。慣用句や四字熟語、故事成語などに積極的に触れる機会を作りましょう。はじめは穴埋めや一問一答形式の問題で、その言葉自体を覚えているかどうかを確認し、その段階がある程度進んだら、今度は文章の中での使い方を確認するなど、自分の語彙として運用する練習をしていくとよいです

理科・社会:まだまだ、必要な知識を入れる段階の理科や社会。塾や学校で習ったことを丁寧に復習し、確実に自分の力にしていきましょう。特に社会の歴史分野は、学校で学習するのが6年生であるにも関わらず、配点が半分弱とかなり大きくなっているので、先取りして学習しておきましょう。

(3)小学六年生(4月~6月)

入試に向けての動きが本格化する6年生。受験校を具体的に絞っていくのもこの時期でしょう。
算数:時間を意識して解けるように、このころから準備を始めていきましょう。
中学入試の定石と言われるような問題は、この時期までに問題を見ただけで解法がイメージできるようになっていると安心です

国語:ある程度長さのある文章をスピードを意識して読むことができるように、読解問題を解くときには、時間を測って解くようにする習慣をつけるとよいです。また、漢検4級範囲までの漢字は、確実に読み書きできるようにしましょう。

理科:苦手分野をつくらないように、幅広く基礎固めに取り組んでいきたい時期です。特に頻出の分野に関しては、より深い知識を得られるよう、資料集や百科事典なども開いてみると良いです。

社会:歴史分野の総復習に力を入れましょう。資料集の地図や図表にも目を通し、気になることや関連する事柄については自分で積極的に調べてみましょう。

(4)小学六年生(7月~8月)

夏は受験の天王山」と言われるほどのこの季節。体調管理と生活リズムを整えることに注意しながら過ごしたいですね。

算数:応用力を身につけていきたいのがこの時期。塾や学校の宿題などのほかに余裕があったら、中学受験用の応用問題集に取り組んでみるのもおすすめです。

国語:条件作文の練習に取り組み始めましょう。150字の分量の感覚を掴めるように、1日どのようなことに取り組んだのかやその感想を150字以内にまとめるなどしてみてもいいかもしれません。

理科:実験や観察をもとにした問題の出題が多いので、実験の手順や器具の使い方などについて、普段より時間がとれる夏休みに確認しておいてください。

社会:過去問の傾向も意識しながら、地図やグラフを用いた問題を中心に演習しましょう

(5)小学六年生(9月~11月)

志望校合格に向け何をしなければならないのか、ゴールから逆算して考えるのがこの時期です。秋以降は、過去問にもチャレンジしましょう。

算数:過去問に挑戦し、できなかった問題は徹底的に復習をしましょう。苦手な分野をなくしていくことが大切です

国語:力が身に着くまでに時間のかかる科目なので、読解や記述系の問題は、この時期に重点的に取り組みましょう。また、選択肢を記号で選ぶ問題は根拠をもって回答できるよう、正解であっても、解答解説を読み込みましょう

理科:問題の分量に対して試験時間が25分と短いため、スピードを意識して演習を積んでいきましょう

社会:時事的な事柄やそれに関連した内容がよく出題されることから、ニュースや新聞などを見て、世界できごとや経済の動きを掴んでおきましょう

(6)小学六年生(12月~1月)

本番に向けてのラストスパートのこの時期は、新しいことをしたり、覚えたりというよりは、どの科目もこれまでしてきたことを振り返り、抜け漏れているところがないかどうか確認し、見つけ次第復習する期間です
体育実技の試験に向けて、リフレッシュも兼ねて身体を動かしたり、実践的な面接の練習にも取り組みたいですね。

 

②慶應義塾湘南藤沢中等部の過去問対策方法

(1)過去問の効果的な使い方

過去問を解く目的は大きく2つあると考えています。1つ目は、入試問題の傾向を掴み、合格までの距離感を知るためです。つまり、自分の弱点を知るために過去問を利用するのです。間違えたところは、決してそのままにはせず、解説をしっかり読んで何を間違えたのかを整理し、教科書や参考書を読み直したり、似たような問題を練習して、再度その問題に挑戦してみましょう。

過去問を解く目的の2つ目は、時間的な感覚を掴むためです。入試は、決められた時間内に問題を最後までやりきり、かつ合格点をとらなくてはいけません。特に慶應義塾藤沢中等部は、どの科目も問題の分量が比較的多く、スピード勝負と言えるでしょう。ですので過去問に取り組む時には、時間の感覚を身につけるために、時間通りに問題を解くだけでなく、できれば入試本番と同じスケジュールで問題を解いてみることをお勧めします。

(2)いつから解き始めればよいか

基本的には、過去問に挑戦するのは、受験校が固まり、間違えた分野の問題に取り組む時間的・精神的な余裕がある、6年生の11月~12月ごろをお勧めしています。ですが、慶應義塾湘南藤沢中等部を志望しているのであれば、少し早めの9月~11月ごろに挑戦してみることをお勧めします。実際に問題を解いてみることで、秋以降の応用的な問題の対策や基礎基本の抜け漏れを補う学習をどのようにしていくか、早めに計画を立てるためです。過去問を解いて解けなかった問題は、まだ基礎が不十分なところと考え、直前期に向けてしっかり克服してきましょう。

併願校として受験する場合でも、慶應義塾湘南藤沢中等部は倍率も高く、優秀な受験生が多く集まります。『おさえ』のつもりで受験したが不合格になってしまった」というケースも少なくないのが現実です。ですので、11月から12月には一度過去問にチャレンジしておきましょう。試験日直前は過去問が売り切れてしまっていて手に入らない、ということもあり得ますので、冊子として持っておきたい場合には、余裕を持って準備しておきましょう。

(3)何年分を何周解けばよいか

慶應義塾湘南藤沢中等部の場合、出題の仕方に一定の規則性が見られるので、過去問は5年分程度解いておくとようでしょう。それ以上前の問題についても、例えば国語の大問1のように、毎年問題の出題形式が変わっているような問題や、条件作文のようにある程度解きなれておくことが必要な問題に関しては、過去問が手に入る分だけ解いてみることをおすすめします

過去問を解く回数については、一周すれば十分だと考えています。一回で解けた問題は、ケアレスミスなどがない限り、何度やっても同じように解けるからです。もうすでに解けた問題にさらに時間を使うよりも、今できないことをできるようにすることのほうが、合格への近道になります。過去問は一周で構いませんが、一度解いて間違えた問題は、解説をよく読んで間違えた理由を確認し、解けるまで何度でもチャレンジしましょう

 

③保護者様にできるサポート内容

(1)直前期も一緒に体を動かす時間を作る

慶應義塾湘南藤沢中等部の二次試験には、体育実技の試験があります。
実技の出来栄え自体は合否にはさほど影響はしない、むしろ安全に配慮して行動できるかや指示に従い動くことができるか、体を動かす習慣がついているかといったことが見られているようですが、準備をしておくに越したことはありませし、
運動する習慣が身に着いているかどうかは専門家が見ればすぐにわかるものです
リフレッシュも兼ねて親子一緒に体を動かす時間を設けると、実技試験にも安心して臨めるのではないでしょうか。

(2)面接試験で聞かれそうな内容について話題に出す

二次試験の面接試験は、生徒様、保護者様の順で、別々にそれぞれ4・5分程度行われます。
生徒様ご自身のお考えはもちろん、
生徒様と保護者様との間で、お互いの考えをお互いが把握し、合意形成できているかが確認されていると言えるでしょう

ですので、学校に対する印象や学校生活に期待していることなど、親子でよく話をするとともに、一緒に面接練習をするなどして、自分の考えを言葉にするサポートを行っていきましょう

(3)生徒様に合った学習環境、リラックスできる環境を整える

どのような環境で学習するのがあっているのかは、生徒様によって違います。整理整頓された机の上で静かに取り組みたい生徒様もいれば、音楽を聴いたり、ねそべったりしながらのほうが、学習がはかどるという生徒様もいます。ですから、集中して学習に取り組める環境が保護者様と生徒様で違うということもよくあることなのです。

ですので、生徒様がどのような環境なら心地よく学習に取り組めるのかを見極め、それに合った環境を準備できるようにしましょう
また、生徒様が気持ちをリセットしたりほっと安心できるような、
一人になれる空間や時間を作るように手助けすることも重要なサポートの一つです。

 

最後に

慶應義塾湘南藤沢中等部は、慶應義塾の設置する中学・高校のなかでも唯一の中高一貫校かつ男女共学で、国際色豊かな学校として、男女ともに人気のある学校です。
入試問題は標準的な問題から応用的な問題まで幅広く出題されますが、どの教科も
問題数に対して与えられた試験時間が短いので、時間と正確さとの戦いになってくるでしょう。
また、出題傾向にはある程度規則性が見られますので、
全範囲をくまなく学習しつつ、2025年度に出題される可能性が高そうな分野については、特に念入りに準備をしておきましょう

一次試験を通過すると、体育実技と面接の二次試験があるため、保護者様におかれましては、生徒様の健康面・メンタル面のケアに加えて、実技試験に向けて一緒に体を動かす機会を定期的に設けたり、面接に向けてお互いの考えをし共有しておく機会を作ったり、一緒に面接練習をしたりしておくと、親子共に安心して試験に臨むことができるでしょう。保護者様、生徒様と一緒に、合格に向けて準備を進めていってください。

 

【参考文献】

慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部公式サイト
慶應義塾湘南藤沢中等部・高等学校デジタルパンフレット
声の教育者「慶應義塾湘南藤沢中等部2025年度用スーパー過去問」

 

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