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【2025年度】東京都立桜修館中等教育学校の入試傾向と対策、併願パターンを徹底解説!

【2025年度】東京都立桜修館中等教育学校の入試傾向と対策、併願パターンを徹底解説!

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東京都立桜修館中等教育学校(以下「桜修館中等教育学校」)は、「真理の探究」を校訓とする、目黒区にある都立の中等教育学校です。
「桜修館」の名前はよく聞くけれど、

 

・どんな学校なの?
・入学検査の概要は?
・適性検査の出題傾向と対策方法は?
・おすすめの併願校は?

 

というようなお悩みはありませんか?

この記事では、桜修館中等教育学校の受検をご検討されている生徒様をお持ちの保護者様に向けて、都立をはじめとする中高一貫校を目指す生徒様を対象にした塾で指導経験のあるライターが、学校の概要や気になる適性検査の内容や対策方法についてお伝えします。

この記事を書いた人

ふうせんねこ

都立高校、都立中高一貫校を受験する生徒を対象とした学習塾で講師をしたのち、中高一貫校に勤務。

現在は教育関係の団体で小学生~高校生まで、幅広い年代のお子様の進路選択に関わる活動をしています。

 

目次

1. 東京都立桜修館中等教育学校とは?
・①高い知性を身に着けるために「論理を学ぶ」
・②英語だけではない!広い視野での国際理解を目指す
・③生徒が作り上げる学校行事で育む自治と自律の精神

2. 最新2025年度向け!東京都立桜修館中等教育学校の入学検査について
・①入学検査の概要
・②報告書の換算方法
・③適性検査Ⅰ
・④適性検査Ⅱ
・⑤解いておきたい!出題形式の似ている学校は?

3. 東京都立桜修館中等教育学校志望の生徒様におすすめ併願校紹介!
・①偏差値帯を重視した併願パターン
・②適性検査・思考力型入試を重視した併願パターン

4. 必見!東京都立桜修館中等教育学校の受検対策
・①【時期・教科別】受検対策方法紹介!
・②いつどうやるの?過去問対策方法
・③ご家庭で実践!保護者様にできるサポートとは?

まとめ

 

 

1. 東京都立桜修館中等教育学校とは?

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中等教育学校の利点を活かした6年間の系統的な教育活動を通じて、真理の探究を極め、困難な課題に主体的に取り組み、粘り強く解決できる生徒を育成することをスクール・ミッションとして掲げる桜修館中等教育学校。
ここでは、桜修館中等教育学校の特色として、「論理を学ぶ授業、国際理解教育、学校行事」の3つをご紹介します。

 

①高い知性を身に着けるために「論理を学ぶ」

生涯にわたり主体的に探究的に学ぶための基盤を形成するため、論理的な思考力や表現力を身に着けることを目的に、「国語で論理を学ぶ」「数学で論理を学ぶ」と呼ばれる、独自の科目を設置しています。
これらの科目では、規則性や法則性を見つけ論理的に考えたり、分かりやすく相手に伝える方法を学びます。そのうえで、5年生では、これまでの学びの集大成として、全員が研究論文を作成します。

 

②英語だけではない!広い視野での国際理解を目指す

桜修館中等教育学校の国際理解教育は、英語を学ぶ・活かすだけではありません。後期課程(4~6年生)では、第二外国語として中国語、朝鮮語、ドイツ語、スペイン語、フランス語を学ぶことができます
5年生の修学旅行では、多民族が共生する台湾で異文化理解を深め、広い視野を持って国際社会に貢献する意欲を高めます。

トルコやモンゴル、ブータンなど、英語を母国語としない国や地域の人々との交流ができる点も、桜修館中等教育学校の魅力の一つです。
もちろん、英語教育にも力を入れており、2年生から5年生まで、英語の授業は習熟度別の少人数授業です。英語教育推進校にも指定されており、オンライン英会話なども積極的に行われています。

 

③生徒が作り上げる学校行事で育む自治と自律の精神

桜修館中等教育学校の行事と言えば、クラスマッチ(体育祭)、記念祭(文化祭)、合唱コンクールの三大行事。生徒自身が企画・運営することで、リーダーシップや協調性を養います。
そのほかにも毎月、フィールドワークや移動教室、マラソン大会など様々な行事があり、助け合い、励まし合いながら6年間をもとに過ごすことで、かけがえのない仲間や思い出を作ることができる学校です。

 

2.  最新2025年度向け!東京都立桜修館中等教育学校の入学検査について

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桜修館中等教育学校の入学検査は一般枠募集のみです。
ここでは、配点や倍率などの入学検査の概要、小学校での学習の様子をもとにした「報告書」の換算方法のほか、2024年度の適性検査の問題を振り返り、合否を分けた問題や特徴的だった問題について解説を行います。

 

①入学検査の概要

ここでは、入学検査の概要をご説明します。桜修館中等教育学校の募集人数は160名です。入学者は、小学校5・6年生の学習の様子をもとに作成される「報告書」(300点満点)と、2月3日に行われる適性検査Ⅰ(200点満点)Ⅱ(300点満点)の、合計1000点満点の総合得点で決定します。

適性検査は、Ⅰのすべての問題とⅡの大問1が桜修館中等教育学校の独自作成問題、Ⅱの大問2と3は、都立中高一貫校の共同作成問題です。

2024年度の倍率は男子が3.49倍、女子が4.86倍で、計4.18倍でした。特に女子は、7倍近い年があるなど、都立中高一貫校の中でも倍率の高い学校と言えます。

 

②報告書の換算方法

報告書は、小学校5・6年生の「各教科の学習の記録」の評定を点数化します。各教科の評定を、

評定3=25点
評定2=17点
評定1=9点

とし、それらの合計点数(450点満点)を、300点満点に換算します。
桜修館中等教育学校は、総合成績に占め調査書の割合が30%と高く設定されています。そのため、学校の学習にもしっかり取り組んでいく必要があります。

 
 

③適性検査Ⅰ

適性検査Ⅰは、桜修館中等教育学校の独自作成問題です。2つの課題文が出題され、それぞれからの内容読解問題が2問と、作文の問題1問という構成は、都立中高一貫校の共通作成問題と同じですが、作文の字数が400字以上500字以内と、少し長く設定されています。ここでは、適性検査Ⅰの最重要問題である作文について解説します。

課題文として挙げられた2つの文章から、「「言葉」を学ぶこととはどのようなものだと考えるか」、また、「今後の学校生活でどのように「言葉」と向き合い、他者と関わりたいかを、それぞれの文章の内容を踏まえて書きます。

文章Aでは、人は言葉でできており、言葉を学ぶことは自分を形成していくことであると述べています。また文章Bでは、話すこと自体が自分の感じたことを解釈することであるとし、零れ落ちる意味や情緒の隙間を埋めようとするしぐさに、その人らしさが生まれると述べています。第一段落には、これらの内容をまとめた上で、言葉について学ぶ意義や姿勢について自分の考えを書きましょう。

第二段落以降では、今後の学校生活の中での他者との関わりにおける言葉の役割や言葉が持つ意味について、自分の考えを述べます。他者との関係性に言葉がどのように影響するのかを意識して書きましょう。全体としては、第一段落と第二段落以降とが、3:7くらいのバランスになるように書けるとよいです。提示された(書き方のきまり)に従うことはもちろん、誤字・脱字や主述の対応などに気を付けましょう。

 

➃適性検査Ⅱ

適性検査Ⅱは、資料から情報を読み取り、課題に対して思考・判断する力、論理的に考察・処理する力をはかります。

大問1は数量の関係について思考・判断したり、図形の性質をもとに考察したり、与えられた条件をもとに、情報を整理したりする力を試す問題、大問2は公共交通機関の利用について、資料を多面的・多角的に捉えたり、資料同士の関連性を分析したりする力を試す問題、大問3は摩擦をテーマに、実験の結果をもとに物体の性質を考察する問題でした。

ここでは、桜修館中等教育学校の独自作成問題である大問1について解説します。

〔問題1〕
教室の決められたスペースの中に、たたみ6枚分以上の広さがあると判断できる理由を、面積を比較して説明する問題でした。
教室の面積は9×7=63㎡で、そのうちの三分の一にたたみを敷くことができるため、利用できる面積は63÷3=21㎡と分かります。一方でたたみは、短辺が92.5㎝(=0.925m)、長辺は0.925×2=1.85mであることから、面積は0.925×1.85=1.71125㎡と分かります。
したがってたたみ6枚分の面積は、1.71125×6=10.2675㎡です。
21㎡>10.2675㎡より、たたみ6枚分を敷くスペースがあると言えます。面積の計算をする際に単位換算が必要で、正確に計算する力が求められますが、問題自体は難しくはなく、必答問題と言えるでしょう

〔問題2〕
定められた条件を満たすたたみの敷き方を考える問題でした。
条件は、
①6枚のたたみを重ねずに隙間なく敷いて四角形を作る
②①の四角形の長辺と短辺の長さの差が最も小さくなるようにする。
③4枚のたたみの角が1か所に集まるような敷き方はできない
という3つです。
1マスの長さを1とすると、短辺の長さは1、長辺の長さは2とあらわすことができます。すると、たたみ1枚の面積は1×2=2とあらわせ、たたみ6枚分で12と計算できます。
つまり、たたみを敷いてできる四角形の面積は12であることがわかります。
条件②より、掛け算で答えが12になる組み合わせ(1,12)(2,6)(3,4)のうち、2つの数の差が最も少なくなるのは(3,4)です。
これらを参考に、あとは条件③をクリアできるように実際に書いてみましょう。

〔問題3〕
4人で行われる競技かるたの総当たり戦の組み合わせを考え、「残り札数」の集計表を完成させる問題です。
条件を整理していくと、さくらさんは3回勝ち、そのうち最も高いポイントが2ポイントなので、考えられるさくらさんのポイントは、2+1+1=4、2+2+1=5、2+2+2=6のうちのいずれかです。
情報が多く、かえって戸惑った受検生も多かったのと考えられますが、焦らずに会話文の条件にあてはまる組み合わせを探すことができれば、比較的容易に解くことができた問題だったのではないかと思います。

独自作成問題である大問1は、〔問題3〕のように情報量の多い問題をいかに正確に速く処理できるかが勝負と言えるでしょう。桜修館中等教育学校の受検を考えているのであれば、できるだけ多くこのタイプの問題に接して、分量や形式に慣れておきたいですね

 
 

⑤解いておきたい!出題形式の似ている学校は?

出題形式の似ている学校としては、適性検査・思考力型の入試問題を行っている学校が挙げられます。特に、独自作成問題を使用している適性検査Ⅰについては、都立中高一貫校の共通問題や、都立三鷹中等教育学校の問題は演習問題として大いに活用できるのではないかと思います。
 
 

3. 東京都立桜修館中等教育学校志望の生徒様におすすめ併願校紹介!

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ここでは、ライターが過去に出会った生徒様の併願校を参考に、桜修館中等教育学校を目指す生徒様におすすめの併願校をご紹介します。桜修館中等教育学校の併願校としては、三田国際学園中学校東京農業大学第一高等学校中等部などとの併願が多いです。

ここでは、桜修館中等教育学校と偏差値の近い学校を併願するパターン、適性検査のような出題形式の入試を行っている学校を併願するパターンの、2つのタイプをご紹介します。

 

①偏差値帯を重視した併願パターン

桜修館中等教育学校と比較的偏差値の近い学校を併願校に選ぶパターンです。大学の進学実績などを重視した学校選びを行うご家庭におすすめの併願先です。

(1)1月入試

・栄東中学校

(2)2月1日

・三田国際学園中学校
・青稜中学校
・広尾学園中学校
・東京農業大学第一高等学校中等部

(3)2月2日

・世田谷学園中学校
・広尾学園小石川中学校

(4)2月4日以降

・広尾学園中学校
・成蹊中学校
・法政大学第二中学校
・東洋大学京北中学校

 

②適性検査・思考力型入試を重視した併願パターン

都立中高一貫校を目指している受検生を主なターゲットに行われる、適性検査型や思考力型、公立型などと呼ばれる入試を実施する学校を中心に併願するパターンです。
えつ有明中学校安田学園中学校宝仙学園中学校などは、他の都立中高一貫校を受検する生徒様にも併願校として選ばれることが多い学校です。

(1)1月入試

・浦和実表学園中学校

(2)2月1日

・かえつ有明中学校
・安田学園中学校
・立正大学立正中学校
・玉川聖学院中等部

(3)2月2日

・宝仙学園中学校
・ドルトン東京学園中等部

(4)2月4日以降

・安田学園中学校
・東京都市大学等々力中学校

 

4.  必見!東京都立桜修館中等教育学校の受検対策

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ここでは、桜修館中等教育学校の合格に向けて、具体的な受検対策方法として、いつ・どんな対策をしたらいいのか、過去問にはどう取り組むのかよいか、家庭で保護者様ができるサポートにはどのようなものがあるかなどをご紹介します。

 

①【時期・教科別】受検対策方法紹介!

本格的に中学受検を意識し始めるご家庭も多い小学校4年生から入試直前期まで、いつ、どの科目で、どのようなことを意識して受検対策を行っていくのがよいのかをお伝えします。

(1)小学四年生

4年生では、都立中高一貫校を目指すために必要な思考力・分析力・表現力の土台となる4教科の学習にしっかり取り組みましょう。また、学習内容が少しレベルアップし、クラスの中でも学力の差が付き始めるこの時期に、学習の習慣を定着させ、苦手を作らないようすることは、受検する/しないに関わらず重要です。

算数:桁数の多い計算や小数・分数を含む計算も素早く丁寧にできるように練習しましょう。展開図や見取り図など、受検でもよく出題される内容を学習するので、苦手を作らないようにしたいですね。

国語:興味・関心を広げる意味でも、広く様々な本を読むようにしましょう。さらに、本の内容を簡潔にまとめられるようにしておくと、作文を書く際の練習にもつながります。また、習った漢字を使い、読みやすい字で文字を書くように心がけましょう。

理科・社会:学習の基礎・基本となる知識をしっかりと固めましょう。そのうえで、身の回りの身近な出来事や現象に目を向け、「なぜ?」と疑問を持ったり、その解決に向けて自ら行動する力を見に着けていきましょう

(2)小学五年生

都立中高一貫校の受検に必要な報告書の対象は5年生からです。特に桜修館中等教育学校では、総合得点に占める報告書の割合が30%と高く、学校での学習活動にもしっかり取り組む必要があります。

算数:文章から条件を読み取って整理したり、論理的に考える力を身に着けましょう。5年生終了までの段階で、既習範囲の基礎学力は完成していることが望ましいです。

国語:適性検査では、自分の考えを自分の言葉で相手に伝わるように書く力が求められます。「知っている」だけでなく「使いこなせる」言葉を増やせるよう、語彙の習得に努めましょう。分からない言葉に出会ったら、紙の辞書を使って意味や使い方を調べることを習慣づけられるといいですね。

理科・社会:身近な現象を題材にした自然や社会などに関する文章や資料に多く触れ、それらからどのようなことが分かるのか、分析・考察する力を養いましょう。物事を多角的に見る練習ができるように、一つの物事について、ご家庭の中で意見交換をしたりしてみることも有効です。

(3)小学六年生(4月~6月)

いよいよ勝負の6年生。桜修館中等教育学校の出題形式を意識して受検準備を始めましょう。

算数:適性検査の算数分野の問題に対応していくためには、まず、問題が何を求めているのか、条件は何なのかを文章から理解するという、読解力が必要です。適性検査で頻出の、会話文の中から条件を読み取って整理していく問題を中心に演習を重ねましょう。

国語:まとまった量の文章を読み、筆者の考えをまとめたり、本文の内容を要約する練習をしましょう。主題を読み取ったり、要約する力は、適性検査に限らず必要な力です。

理科:実験や観察の過程を説明したり、結果を分析・考察したりする問題の演習を行いましょう。

社会:時事的な内容の出題も意識し、広く社会の問題に目を向けることができるよう、新聞やニュース、現代社会の問題を扱った小・中学生向けの新書などを読むようにするとよいでしょう。

(4)小学六年生(7月~8月)

「受験の天王山」とも言われる夏。特に夏休み中は生活リズムを整え、目標を持って計画的に学習を進めましょう。

算数:一見複雑そうに見える適性検査の問題も、基本的な問題の組み合わせであることがほとんどです。中学入試の定石と呼ばれるような問題は、夏休みで一通り解き終えましょう

国語:作文の対策に力を入れましょう。一度解いただけで終わりにするのではなく、何度も読み返して、よりよい文章を書けるように推敲する力も身に着けたいですね。

理科・社会:複数の資料を総合的に活用する問題の対策を行いましょう。どの資料から何が分かるのか、情報を適切に分析し、記述式の問題でしっかり得点できるようにすることが大切です

(5)小学六年生(9月~11月)

実はスランプに陥る生徒様も多い秋。モチベーションを保てるような工夫が必要ですが、いよいよ過去問に挑戦しはじめる時期でもあります。過去問の活用方法については、このあと詳しくお伝えします。
演習後は丸付けをするだけではなく、その問題の注目すべきポイントや別解など、自分の答案と解答・解説をよく見比べて、自分の苦手や弱点などの気付いたことをメモしながら学習を進めましょう。

(6)小学六年生(12月~1月)

受検直前期のこの時期は、過去問の復習はもちろん、出題形式の似ている学校の過去問も活用しながら問題演習に取り組みましょう。新しいことを身に着けるよりは、これまでやってきたことの仕上げをするようなイメージでいられるとよいですね。
試験本番を意識して、時間配分も考えながら問題を解きましょう。

 

②いつどうやるの?過去問対策方法

(1)過去問の効果的な使い方は?

過去問を解く目的は2つあります。1つ目は問題の出題形式を知り、傾向を掴むためです。もう1つは時間の感覚を掴むためです。
特に桜修館中等教育学校の独自作成問題である適性検査Ⅱの大問1は例年、会話文が長く、図や表も複数組み合わせて解かなければならない、癖の強い問題が出題されています。

分量に慣れつつ、与えられた情報をいかに正確に・すばやく課題を処理できるかが合格への鍵を握ります。限られた時間の中でどの問題を優先し、どの問題を後回しにするのかを判断する力はもちろん、試験時間の始めから終わりまで集中力を切らさないようにする訓練も必要です。
ですので、

・過去問で解けなかった問題は今の時点での弱点!復習するポイントの発見に使用して、間違えた問題はよく復習する
・時間を測って本番のスケジュール通りに解く

この2つを意識することで、過去問を最大限に活かすことができます。

(2)過去問はいつから解き始めればいい?

入試範囲の学習が一通り終わり、間違えた問題の復習に取り組む時間的・精神的な余裕のある6年生の秋(9月から11月)ごろから取り組むことをお勧めします。
それ以降の期間は、間違えた問題にもう一回挑戦したり、他校の過去問から似たようなタイプの問題を解いて実践力を鍛えましょう。

(3)何年分を何周解けばいい?

桜修館中等教育学校は、独自作成問題の分量が共通問題よりも多いため、形式に慣れる意味でも、第一志望でしたら、7年分程度解くことをお勧めします。併願校として受験する場合も、2・3年分は必ず解いてみましょう。
過去問は一度できた問題を何度も繰り返し解く必要ありません。できる問題を何度も繰り返し解くよりも、今できていないものを一つでも多くできるようにすることのほうが効率よく合格に近付けると考えるからです。できなかった問題の復習には徹底的に時間をかけ、できるまで挑戦しましょう。

 

③ご家庭で実践!保護者様にできるサポートとは?

(1)自分の考えや経験を述べる練習をさせる

例年、適性検査では、自分の意見や経験を書く作文が出題されるほか、答えにたどり着くまでの過程を説明したり、結果の理由を説明したりする問題が出題されます。
ですので、日頃から、自分の考えや経験などを、人に伝わるようにアウトプットする練習をさせるようにしましょう

一日の終わりに「今日はどんな一日だった?」とその日の出来事を振りかえるよう促したり、ニュース番組などを見ながら、「これについてどう思った?」と意見を求めたり、日々の家庭内の会話の中で、生徒様が思考や経験を言語化する機会を多く作るようにしましょう。また、保護者様と意見交換をすることで、物事を多角的に見たり、共感的に聞く姿勢も養うことが期待できます。

(2)生徒様ご本人の成長に着目して、前向きな声掛けをする

生徒様と向き合っていると、様々な場面でつい保護者様やご兄弟、他の生徒様と比較してしまいたくなってしまいますよね。ですが、生徒様一人ひとり、学習に集中できる環境や得意・不得意、やる気に火が着くタイミングは異なります。

他の人と比べたくなったり、口出ししたくなる気持ちはぐっと堪えて、生徒様ご本人の変化に目を向けるようにしましょう。そのことが、多感な時期の生徒様の自尊心を守ることにもつながります。生徒様が少しでも前向きな気持ちで自分から学習に向き合えるような声掛けを心がけましょう。
また、受検期の親子関係はその後も大きく影響する場合が多いです。中学受検が、親子の絆を強める一つのきっかけになるとよいですね。

(3)健康管理とメンタル面のサポートをする

小学校高学年は思春期に差し掛かり、気持ちが不安定になりやすい時期。加えて普段の学校生活、受検勉強と、大人が想像する以上に忙しく、気が付かないところで不安を抱えていたり、プレッシャーと戦っていたりするものです。
だからこそ、生徒様の最も身近にいる保護者様に力を入れていただきたいのが、健康管理とメンタルサポートの2点です。

試験本番はもちろん、その日に向かって生徒様がベストなコンディションで受検勉強に向き合えるように、食事や睡眠時間等のサポートはもちろん、生徒様がストレスや不安、心配事を抱えたときに相談しやすい関係性作りのほか、生徒様が一人で心を落ち着かせたり、集中したりできるような環境づくりを行っていきましょう。

(4)学校の学習にも取りこぼしなく取り組ませる

桜修館中等教育学校を目指す上で、内申点を高く保つことも大切です。受検に向けた学習ももちろん大切ですが、国語・算数・理科・社会以外の科目についても、学校の活動にも十分に取り組むことができているか、定期的に確認するようにしましょう
介入のしすぎは生徒様にとってよくありませんが、ほどよい距離感で後押ししてあげられるとよいですね。

 

まとめ

桜修館中等教育学校は、自治・自律の精神が根付く都立中高一貫校で、「論理を学ぶ」独自の科目を設定し、校訓でもある「真理の探究」を目指しています。

入学検査は一般募集のみで、調査書(5・6年生のすべての科目が対象)と適性検査の総合得点で入学者を決定します。調査書の割合が30%と高く、2月3日に行われる適性検査で求められる思考力や表現力、分析力を身に着けるだけではなく、小学校での学習にもしっかり取り組んでいる必要があります。

桜修館中等教育学校の適性検査は、適性検査ⅠとⅡの大問1が独自作成問題、そのほかの問題は都立中高一貫校の共通作成問題です。独自作成問題の部分は、情報を丁寧に整理する力が求められるため、過去問等で十分に演習を積み、出題の形式に慣れておくことが必要でしょう。

ご家庭では、生徒様が自分の考えや経験を述べる練習をする機会を意識的に設けるようにし、人に伝わるようにアウトプットする力を養いましょう。また、社会的な出来事などについて保護者様と意見交換することで、多角的に物事を捉える視点や、共感的に話を聞く姿勢も身に着けることも期待できます。
また、生徒様がよりよい状態で本番を迎えられるよう、健康管理や精神面でのサポートに是非力を入れてください。特に、生徒様ご自身の成長に目を向けた声掛けをすることが、生徒様が自分から学習に向かう「向学心」を育てることに繋がります。
合格に向けて頑張る生徒様、保護者の皆様が、素敵な春を迎えられるよう、応援しています。

【参考文献】

・都立桜修館中等教育学校ホームページ
・令和7年度東京都立桜修館中等教育学校学校案内
・声の教育社「東京都立桜修館中等教育学校2025年度用スーパー過去問」

 

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