高2からでも医学部は間に合う?
結論から申し上げますと、高校2年生からの対策でも医学部への合格は十分可能です。
とはいえ、医学部への合格は決して簡単ではありません。例えば、鳥取大学が公表している共通テストの合格者平均点を見てみましょう。
鳥取大学 |
令和7年度共通テスト合格者平均点 |
医学部医学科 |
777.4点(900点満点)
|
農学部生命環境農学科 |
553.7点(900点満点)
|
(参考:鳥取大学入学試験情報)
農学部の得点率が6割ほどなのに対して、医学部の得点率は8割を超えています。医学部医学科は他学部に比べ、要求されるレベルが非常に高く、最難関の学部と言えます。そのため、多くのライバルが早くから動き始めています。
しかしながら先ほどお伝えした通り、文理が分かれて理科の学習が本格化する高校2年生からでも、決して遅すぎるわけではありません。医学部受験生に必要な理科2科目をバランスよく仕上げるためには、高校2年生から受験生の意識を持って、理科の授業に取り組むことが重要になってくるからです。
高校2年生から医学部合格を目指すなら、ポイントを押さえて勉強を効率的に進め、ライバルたちに追いつく必要があります。
医学部を目指す高2向け科目別勉強法4選
①数学|標準〜応用を鍛える
(1)数III・C
数Ⅲ・Cは、教科書傍用問題集レベルを完成させましょう。
最低限、重要例題とA問題はマスターしたいところです。余力があれば、B問題以降にも取り組んでください。
参考書の例題を中心にこなしていくというやり方でもかまいません。応用レベルに進むための土台作りを行いましょう。
(2)数I・A / 数II・B
数I・A、II・Bについては、教科書傍用問題集を完成させ、次のステップに移ります。下記参考書などに挑戦すると良いでしょう。
・『Focus Gold』(啓林館)シリーズ
高3を迎える前に、ある程度の標準~応用力をつけておきましょう。
②理科|基礎を仕上げる
数学III・Cと同様、理科も教科書傍用問題集レベルを完成させましょう。
理系受験生にありがちなのは、理科が一つしか勝負できるレベルに達していないというパターンです。そうならないためには、本格的に理科が始まった高2が勝負です。学校で習った範囲は全て網羅してください。
上記の問題集に挑戦し、基礎をきちんと仕上げましょう。
③英語|長文読解に力を入れる
英語の基礎になるのは読解力です。単語力、文法力と並行して鍛えていきましょう。問題集は、少し背伸びをすれば読めるレベルのものに挑戦してください。
また、英作文についても対策を始めましょう。
④国語・社会・情報|暗記はコツコツ進める
国語・社会・情報は原則、共通テスト科目ですので、日頃から多くの時間を割く必要はありません。
国語は、古典文法・古典単語を忘れないようにしましょう。社会・情報は、学校の定期テストで良い点を取れるだけの学習をしておくとよいでしょう。
高2から医学部合格までのスケジュールの立て方
高校3年生の夏休み終わりから逆算して、高校2年生のスケジュールを組みましょう。その際のポイントは4つです。
①仮でも良いので志望校を決める
高校2年生時点で志望校を確定しておく必要はありませんが、狙いたいレベル帯を考えておくことは大切です。特に、総合大学を狙うのか、問題が難しい単科大学を狙うのかを考え始めましょう。
ただし、人間はなかなか目標以上の結果を出せないものです。目標は少し高めに設定しておきましょう。
②既習分野と新しく習う分野を分けてスケジュールを組む
既習分野に加えて、学校や塾の授業で、新たな学習内容がどんどん追加されていきます。そのため、「高2のこの時期までに共通テスト対策を終えて、二次対策に入ろう」という考え方はできません。
定期テスト対策をはじめ、新出事項と並行して既習範囲の定着を進めることになります。優先順位を考え、既に習ったもの・これから習うものを整理しながらスケジュールを立てましょう。
③基礎事項を固める+αを目標に
『青チャート』や『重要問題集』の分量はかなりのものになります。したがって、「まだ高校2年生だから大丈夫」は通用しません。
既習分野については、基礎(共通テストレベル)固めに加え、二次試験対策を積極的に進めていってください。目標は少し高めに設定しておきましょう。
④苦手分野を減らす計画を立てる
医学部受験生に求められる学習量は非常に多く、内容も多岐にわたります。高校2年生までに全分野の基礎を完璧にするのは至難の技です。
そのため、苦手をすべて潰そうとするのではなく、苦手を減らすイメージで計画を立てると良いでしょう。例えば「秋までに数I・Aを完成させる」のではなく、「今月は苦手な整数の性質に取り組む」というように、苦手分野を少しずつ潰していきましょう。
家庭内でできる医学部受験のサポートとは
①勉強できる環境を整える
まずは衣食住を中心に、勉強に集中できる環境を整えましょう。それから、スマートフォンの管理です。 「勉強中はスマートフォンはリビングに置いておく」といったルール作りをしてあげてください。
②メンタルを支える声かけ
勉強すればするほど、自分に足りないものが見えてきます。英数に理科が加わり学習が高度化するなかで、生徒様は少なからず焦りと疲労を感じます。そこで重要になってくるのが、保護者様の精神的なサポートです。「頑張っていることを知っている」というメッセージを送ってあげてください。自分の頑張りを認めてくれる人がいるというのは、生徒様にとって大きな励ましになります。
医学部を目指す高2向けの外部サポート
①集団塾・予備校|実績のあるカリキュラム
集団指導塾・予備校では、規定の学習カリキュラムに従って授業が進みます。実績のある塾のカリキュラムについていくことができれば、かなりの伸びが期待できます。
しかし、学力が最も伸びるのは自学自習をしているときです。「学校+塾の授業」で、聴いているだけにならないよう、限られた時間を有効活用することが重要になってきます。
②個別指導塾|学習習慣の指導
学習習慣がいまいち身についていない場合は、指導と演習が一体化した個別指導塾に通うのがお勧めです。個々の学習状況に合わせた指導を受けることができるため、苦手分野の対策も効率よく進めることができます。
③家庭教師|医学部受験までの伴走
個別指導塾よりもさらに手厚い指導を期待できるのが、家庭教師です。
また、教師がご自宅に伺うため、保護者様との距離が近くなることも特徴です。生徒様の状況の把握や、勉強の方針などを相談しやすいという大きなメリットがあります。医学部受験は他学部とは違う、特殊でハイレベルな戦いとなります。そのため、特に現役医学部生の家庭教師が受験まで伴走してくれるのは、最大の魅力だといえます。
当会には、医学部生約3,200名が在籍しています。現役医学部生の教師が、自身の経験を生かして医学部受験対策を指導します。
上記は在籍教師の一例です。他にも様々な経歴の教師が在籍しています。ご希望の条件の教師が在籍しているかは無料でお探しできますので、まずはお気軽にお問合せください。
まとめ|高2から医学部を目指すなら計画的に勉強を!
高校2年生から医学部を目指すなら、ゴールを意識し、計画的に勉強を進める必要があります。特に理科は受験を意識しつつ、授業と並走して基礎を仕上げていきましょう。数学は標準レベル以上、応用レベルの問題集に取り組んでください。
しかし、高校2年生から対策を始めたということで、ライバルたちに遅れをとってしまったことも事実です。必要に応じて、適切な外部のサポートを受けることも検討しましょう。受験までの伴走を希望するなら、家庭教師がお勧めです。
▼当会では、医学部受験に対応した家庭教師をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
お問合せ・体験授業はこちら
あわせてチェック|医学部受験対策を解説!
東大家庭教師友の会をもっと知る