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1. 女子の反抗期によく見られる4つの特徴
女子の反抗期は、男子と比べると「言葉」での反発が目立ちやすい傾向があります。
物に当たったり暴力的になることは少ないものの、暴言や冷たい態度で保護者様を突き放す姿が多く見られます。強気な言動と、突然心を閉ざす様子が交互に現れることもあり、その変化に戸惑う保護者様も少なくありません。
ここでは、女子の反抗期に特によく見られる4つの特徴を解説します。
①言葉での反抗が多い(無視・口答え・冷たい言い方)
反抗期の女子は、無視や口答え、冷たい言い方が増える傾向があります。
たとえば、母親が「早く宿題をやりなさい」と言ったときに、口をきかずにそっぽを向くことがあります。また、「うるさい!」と感情的に返すこともあり、保護者様は驚くかもしれません。
こうした態度の背景には、「自分の気持ちを認めてほしい」「自分で決めたい」という思いがあることを理解することが大切です。
②父親と母親で態度が異なる(特に母親への反発が強くなる)
思春期の女子は、母親に対して無視や批判的な態度をとることが多くなります。
「母親と自分は違う存在」と距離を置こうとする心理が働き、親子の関係がぶつかりやすくなるためです。
これは決して母親を嫌っているわけではなく、心理的に近い存在だからこそ、自分の個性や意志を主張したい気持ちの表れです。
一方で、父親に対しては異性であることから距離を置いたり、避ける傾向があります。母親ほど強く反発することは少なく、比較的落ち着いて接する場合が多いでしょう。
研究(注1)でも、母親は娘に対して強い期待や関わりを持ちやすく、その分「母娘の境界線があいまいになりやすい」ことが示されています。母親の期待が強すぎると、娘にとって束縛やプレッシャーとなり、反発を招きやすくなるため注意が必要です。
③ 他人の目や友人関係に敏感になる
思春期の女子は、「友達にどう思われるか」「周りから浮いていないか」といった他人の目を強く意識するようになります。
特に仲の良い友達同士で作る小さなグループに所属することが多く、心理学ではこれを「チャム・グループ」と呼びます。
チャム・グループとは女子中学生によく見られる集団で、厚生労働省(注2)によると「同じ興味、考え、活動、言葉が共有されるグループ」のことを指します。好きなアイドルやドラマの話で盛り上がる、いわゆる「仲良しグループ」と考えるとわかりやすいでしょう。
しかし、このグループは仲間意識が強い分、同調圧力や仲間はずれが起こりやすく、ストレスの原因にもなります。
さらにSNSの普及により、自宅にいても友達とのやり取りが続き、友人関係の影響はより複雑になります。親の意見よりも友達の言葉を優先するように見えるのも、この時期ならではの特徴です。
「勉強もせずスマホばかり触っている」背景には、こうした友人関係のプレッシャーが隠れていることもあります。
④ホルモンバランスの影響で感情が不安定になりやすい
思春期の女子は、体の成長とともにホルモンバランスが大きく変化する時期です。特に生理を迎えることで、女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の影響を受け、気持ちの浮き沈みが目立ちやすくなります。
たとえば、昨日は楽しそうにしていたのに、今日は不機嫌で口をきかない――そんな極端な変化に戸惑う保護者様も多いでしょう。
ホルモンの影響は個人差がありますが、18歳ごろまでは安定しにくく、以下のような身体的・心理的な変化が見られることがあります。
・生理痛が重くなる ・太りやすくなる ・偏頭痛や疲労感、不安感が生じる |
こうした変化が毎月起こるうえ、同じ月の中でもホルモンバランスが変動するため、心理面が非常に不安定になりやすいのです。体の成長に心がついていけず、生理からくるイライラを親や周囲の大人にぶつけてしまうこともあります。
2. 【年代別】反抗期の女子への接し方・対応ポイント
反抗期の女子は年代によって心の動きや保護者様への向き合い方が変わります。小学生・中学生のうちはまだ親への依存が強く、高校生になると自己決定や自立への意識が高まります。
ここでは、それぞれの時期に合わせた具体的な接し方のポイントを紹介します。
①【小学生・中学生】反抗期女子への対応ポイント
一人の人間として尊重する
小学生や中学生の反抗期は、まだ親への依存が強い一方で「自分の考えを持ちたい」という気持ちが芽生え始めます。そんなときに「まだ子どもだからわからない」と子ども扱いをしたり、「言うことを聞きなさい」と押しつけたりすると、「わかってもらえない」と感じて反発が強まってしまいます。
大切なのは、子どもを一人の人間として尊重することです。意見のすべてに同意する必要はありませんが、まずは一度しっかり話を聞き、「そう考えているんだね」と受け止める姿勢を見せましょう。そうすることで、親に理解してもらえたと感じ、気持ちを素直に表現しやすくなります。
たとえば宿題や習い事のやり方を子ども自身に説明させるだけでも「自分の意見を尊重してもらえた」と感じ、反抗心をやわらげることにつながります。
甘えたい気持ちを受け止める
反抗的な態度の裏には「本当は甘えたい」という気持ちが隠れていることもあります。自分から甘えてきたときは拒まず受け入れ、安心できる居場所を用意してあげることが大切です。
学校で嫌なことがあった日には、ただ話を聞いてあげるだけでも安心感につながります。
②【高校生】反抗期女子への対応ポイント
冷静なタイミングを選んで声をかける
感情的になっているときに話しかけるのは逆効果です。気持ちが落ち着いたタイミングを待ち、「今日はどうだった?」とさりげなく声をかけると、素直に気持ちを打ち明けやすくなります。
たとえば、テストで思うような結果が出なかった日や、部活で悔しい思いをした日でも、時間を置いてから「頑張ってたね」と寄り添うように声をかけると、子どもも受け止めやすくなります。
干渉しすぎず、プライバシーを尊重する
高校生になると、「自分の領域を大切にしたい」気持ちが強くなります。スマホや交友関係に過度に介入すると反発を招きやすいため、基本は「信頼して任せる」姿勢をとりましょう。必要なときにだけ相談に応じることで、親子関係も安定しやすくなります。
自己決定をサポートする
高校時代は、将来や進路に関わる選択が増えていきます。反抗期の女子は「自分で決めたい」「自分の思うようにやってみたい」という気持ちが強いため、親が先回りして答えを出したり、心配するあまり制約で縛りすぎたりすると、反発心が強まり、かえって話し合いが進まなくなることもあります。
そこで大切なのは、一定の範囲の中で本人に選ばせ、決定を尊重することです。たとえば「部活動を続けながら受験勉強をどう進めるか」「どの進路を優先するか」なども、まずは本人の考えを丁寧に聞き、そのうえで必要に応じて助言するとよいでしょう。
「自分で決めた」という経験は、自立を後押しするだけでなく、反抗的な態度をやわらげ、親子関係を前向きにするきっかけにもなります。
3. 要注意!反抗期の女子にやってはいけないNG対応
反抗期の女子は、思春期特有のホルモン変化や友人関係の影響で、心が大きく揺れ動いています。そのため保護者様のちょっとした言葉や対応が、親子関係の悪化につながることもあります。ここでは、気をつけたいNG対応を具体例とともに解説します。
①感情的に言い返したり、頭ごなしに否定する
子どもが強い言葉を投げかけてきたとき、保護者様も感情的になって言い返してしまうと、対立が深まり、関係修復が難しくなります。特に以下のような否定的な言葉は避けましょう。
・「どうせあなたには無理」 ・「そんな考えは間違っている」 |
こうした頭ごなしの否定は、「わかってもらえない」という気持ちを強め、子どもが心を閉ざす原因になります。冷静さを保ち、まずは「一度受け止める」姿勢が大切です。
②他の子どもと比較する
・「お姉ちゃんはちゃんとできたのに」 ・「○○ちゃんはもっと頑張ってるよ」 |
こうした言葉は、反抗期の女子にとって大きなダメージになります。比較されることで自尊心が傷つき、「どうせ私はダメなんだ」という自己否定につながりやすくなります。
評価の基準は「他人」ではなく「その子自身の成長」に置きましょう。
「昨日より少しできたね」「あなたなりに頑張ってるね」といった声かけが、前向きな自己肯定感を育てます。
③しつこく質問して話を聞き出そうとする
心配するあまり「どうしたの?」「何があったの?」と繰り返し問い詰めてしまうと、かえって心を閉ざしてしまいます。特に女子は気持ちを整理するのに時間がかかることも多く、「今は話したくない」というサインを出していることもあります。
無理に聞き出そうとせず、「話したくなったらいつでも聞くよ」と伝える方が信頼につながります。
④放置する・突き放す
「反抗期だから仕方ない」と完全に放置したり、冷たく突き放すのも避けたい対応です。表面的には強がっていても、心の奥では「見ていてほしい」「味方でいてほしい」と思っていることが少なくありません。必要なときにはしっかり支え、干渉しすぎないバランスを意識しましょう。
3. 反抗期の女子が勉強しないときの上手な促し方
反抗期の女子はとても多感で繊細です。保護者様から「勉強しなさい」と言われると、素直に取り組むどころか反発心が強まってしまうことも少なくありません。
そこで大切なのは、勉強を直接押しつけるのではなく、安心できる環境や気持ちの切り替えをサポートすることです。そうすることで、自然と勉強に向かいやすくなります。
ここでは、反抗期の女子が勉強しないときに効果的な3つの促し方をご紹介します。
①リフレッシュに協力して気持ちの切り替えを促す
反抗期の女子は学校生活や友人関係など、さまざまなストレスを抱えています。家でも息が詰まる状況では、逃げ場が無くなり、反抗が悪化したり、引きこもってしまうことにもつながりかねません。
そこで大切なのは、プレッシャーをかけすぎず、勉強以外の時間も大切にできるようサポートすることです。
・ショッピングや外食、レジャーに誘う ・好きなアイドルのライブやイベントに送迎してあげる |
こうした「楽しみの時間」を一緒に持つことで、親子の関係が深まるだけでなく、気分転換になり、勉強に向かうメリハリも生まれます。
②自分のペースで勉強できる環境を整える
反抗期の女子は「自分で決めたい」という気持ちが強いため、親が細かく管理しようとすると反発を招きやすくなります。大切なのは、安心して集中できる環境を整え、本人の自主性を尊重することです。
たとえば、
・静かに集中できるスペースを確保する ・勉強道具を取りやすく整理しておく |
といった小さな工夫が効果的です。
また、勉強を始める時間や科目の順番はできるだけ本人に任せると、「やらされている」という感覚が減り、自主的に取り組みやすくなります。保護者様は進み具合を細かくチェックするのではなく、「見守る」立場に徹することがポイントです。
③第三者のサポートで「親以外に相談できる関係」を作る
親に対しては反抗的でも、第三者には素直に気持ちを打ち明けられることがあります。信頼できる親戚や家庭教師、年齢の近い先輩など、親以外に相談できる関係をつくっておくことはとても効果的です。
心理学ではこれを「斜めの関係」と呼びます。親子のような上下関係(縦)でも、友達のような横並びの関係(横)でもなく、対等に近い立場で必要なときにアドバイスできる関係です。安心感と適度な距離感があり、子どもが本音を話しやすいのが特徴です。
たとえば、反抗期の女子が登校拒否になったとしましょう。
その際には「学校に行きなさい」と強制したり、「行きたくなかったら行かなくてもいいよ」と放任したりするのではなく、たわいもない話題から自然に会話を始め、保護者様自身の「学校に行きたくなかった時の気持ち」を共有して自己開示します。
すると、ぽつりぽつりと学校に行きたくない理由を話してくれることが多くなります。
その話を聞いたうえで、学校に行く意義を説明し、一緒に解決策を考えながら、最終的に学校に行けるように促していきます。
こうした「斜めの関係」を親子間で築ければ理想ですが、難しい場合は第三者のサポートを取り入れるのも効果的です。特に、年齢の近いお姉さん的な存在や女性の先輩は、反抗期の女子にとって相談しやすい相手になります。
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4.女子の反抗期を理解して前向きにサポートしよう
ここまで、反抗期の女子の特徴や背景、接し方、勉強への促し方について解説してきました。
「反抗期は誰にでもあるもの」「少し甘やかしすぎでは?」と感じる保護者様もいらっしゃるかもしれません。
しかし、彼女たちはまだ成長途中で、問題解決に必要な経験や知識が十分ではありません。
だからこそ、大人が先に手を差し伸べることが大切です。保護者様が適切に関わることで、子どもは安心し、少しずつ前向きに変わっていけます。
今回の内容が、反抗期の娘さんとのより良い関係づくりや、勉強に取り組みやすい環境づくりのヒントとなれば幸いです。
注1)高木紀子,柏木恵子(2000).母親と娘の関係ー夫との関係を中心にー
注2)厚生労働省 令和4年度子ども・子育て支援推進調査研究事業一時保護所職員に対して効果的な研修を行うための調査研究
【参考文献】
赤坂真二(2009).女の子グループにおけるピア・プレッシャー
石川満佐育(2013).女子学生における第二反抗期の経験と親子関係、アイデンティティの確立との関連の検討
今福理博,斉藤汐奈(2020).思春期における第二反抗期経験と対人依存及び家族関係との関連の検討
白井利明(1997).青年心理学の観点からかみた「第二反抗期」
未盛慶(2007).思春期の子どもに対する親の療育行動に関する先行研究の概観―親の養育行動の次元構成および子どもに与える影響について―
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