SEGという塾の名前をご存じでしょうか。
ひょっとすると、宿題が少ない、先生が良いなどの噂は聞いたことがあるけど、実態はわからない。そんな方も多いのではないかと思います。
この記事では、SEGの授業内容や特徴、どんな生徒様に向いているのか、などを他塾と比較しながら分析しました。
大学受験に向けて、塾を検討したいという保護者様には、ぜひ参考にしてください!
目次
・SEGの特徴
・SEGのカリキュラム
・入塾までのフロー
・クラス分けの仕組み
・使用している教材
・料金形態
・講師
2.SEGのメリット・デメリット
・SEGに通うメリット
・SEGに通うデメリット
3.他大手塾との違いは?
・鉄緑会との違い
・平岡塾との違い
・JPREPとの違い
・グノーブルとの違い
・東進・河合塾・駿台・代々木ゼミナール等の大手塾との違い
4.SEGに通わせた場合、保護者としてどのようなフォローが必要になるか
・勉強時間の確保をフォロー
・モチベーションの維持
5.SEGと相性が良いと思われる/悪い可能性があるご家庭様の特徴
・相性が良いと思われるご家庭様
・相性が悪い可能性があるご家庭様
6.SEGに通っているご家庭様の実際の口コミ・評判
・SEGのカリキュラムに関する口コミ
・SEGの講師に関する口コミ
・その他に関する口コミ
7.最後に
1.SEGとは?
SEGは、主に中高一貫校の生徒様を対象にした理数系科目中心の塾です。
大学受験だけではなく、学ぶ楽しさ・達成する楽しさや自分で考え、解決する力を養う方針を掲げています。
原理原則から学ぶ授業を特徴としているため、他塾に比べ宿題の量は少な目と言われておりますが、2024年度の大学入試では東大合格者を70名輩出しており、その指導力には定評があります。
SEGの特徴
SEGの特徴は、学ぶ楽しさや原理を学ぶことの重要性を教える点です。
たとえば、数学では、公式を詰め込んだりすることはせず公式の導き方、なぜそうなるのかを理解させることを重視しています。
また、英語では大学入学後、卒業後も通じる英語力を身に付けるため多読主義をとっております。
外国人、日本人講師による読書指導を行い、洋書を読んでいくような授業をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。
学校生活を楽しんでもらいたいという方針から、宿題は毎週30分~1時間程度で終わる量にとどめている点も特徴的です。
SEGのカリキュラム
SEGの授業は、週に1回3時間程度の授業時間です。
ここでは、SEGのカリキュラムでも大きな特徴を持ち、中1から設置されている数学と英語のカリキュラムについて簡単に解説します。
(1)数学
カリキュラムの大きな特徴は「基礎の徹底理解」と「実験・発見・証明」です。
原理原則を理解し、なぜ公式がそうなるのかを考えること、そして初めての問題に対し試行錯誤し解法を考え論証する力を身に付けること、この2つの力が大学に入ってからも役に立つものとして重要視しています。
各学年ごとの指導範囲は、そうした力の養成のために組まれており、大きく学習範囲を先取りしていたりはしません。
以下のように一つ一つの単元の問題をしっかり考えて扱っていくようにしています。
中1 | 文字式とその応用、1次方程式・連立方程式、座標平面・1次関数、初等幾何など |
中2 | 平方根の定義・性質、展開・因数分解、2次方程式、2次関数、円周角、空間図形、場合の数など |
中3 | 確率、2次関数、三角比、図形と式、いろいろな関数のグラフなど |
高1 | 三角関数、数列、微分・積分など |
高2 | 微分・積分(数Ⅲ)、複素数と空間図形など |
高2の11月までに高校数学の学習分野を全て終了し、その後は入試に必要な基本原理の理解と習得を進め、入試に向けた演習を繰り返していきます。
(2)英語
日本人講師による多読指導を中心に、バイリンガル講師による文法・会話・作文指導も行うカリキュラムです。
上のクラスの到達目標として、
・高2終了時にハリーポッターのような洋書を辞書なしで読めるようになること
・国立難関大の英文を辞書なしで読めること
・300字程度のエッセイを書けるようになること
・TVニュースの英語を理解できるようになること
などを目標として掲げています。
入塾までのフロー
テストの結果で入塾が認められます。合格基準などは公表されてません。
それほど難しくないと言われていますが、落ちてしまったと言っている人もいるので、SEGのHPなどで公表されているカリキュラムについてはきちんと勉強しておく必要があると思われます。
講習会は入塾テストなしで受けことができます。
クラス分けの仕組み
年間で1学期、2学期、3学期の3回、学習分野の確認を兼ねたクラス分け試験が行われます。
さらに、それぞれで体調不良者などのため複数回受験のチャンスもあります。
使用している教材
オリジナルテキストを使用します。英語では多読用の洋書を読んでいきます。
料金形態
入会金:25,000円
受講料は、科目や学年によって回数ごとに細かく分けられており、たとえば数学で年間の概算を考えると大体以下の通りとなります。
中1~高2:180,000円~190,000円程度(講習会を含まない年間受講料)
高3:160,000円程度(講習会を含まない年間受講料)
講師
SEGの講師は、プロの講師で授業の面白さに定評がある先生が多いです。
また、『大学への数学』に執筆されていたり、大手予備校にも出講していたりと、業界で著名な先生も多数在籍しております。
2.SEGのメリット・デメリット
SEGに通うメリット
(1)大学受験にとどまらない、楽しい授業
原理原則から学ぶ授業は、それまでの価値観を変える可能性もある授業です。
数学が嫌いだったけど、SEGの授業のおかげで好きになったという生徒様もいるほどです。
(2)学校生活との両立が容易
宿題の量は週に多くても1時間程度で終わる量です。
学校生活を楽しみたい、部活動や趣味と両立したい、そんな生徒様でも問題なく通うことができます。
(3)講師のレベルが高い
原理や公式をわかりやすく説明してくれる先生方はプロの講師です。
熱意にあふれたレベルが高い授業を展開してくれる先生方がそろっています。
SEGに通うデメリット
(1)演習量不足が発生する可能性
宿題が少なく、フォローや強制力もそれほど強くないので、原理原則を学んだあとの演習は自分である程度やる必要があると言えます。
(2)英語多読が多い
非ネイティブの場合、英語多読は時間がかかることも多く、合わない人もいることには注意が必要です。
(3)一人ひとりのフォローはあまり期待できない
勉強が好き、自分で演習などを進めていく生徒様が多い環境でもあり、塾による宿題のチェックや、一人ひとりの学習状況の管理、コーチングなどは積極的に行っていません。
自発的に勉強する意思を持てない生徒様にとってはデメリットになります。
3.他大手塾との違いは?
大学受験のための塾はSEG以外にもたくさんあります。 この項では、他塾を簡単に紹介したうえで、SEGとの違いをまとめました。
鉄緑会との違い
鉄緑会は代々木に本拠地を持つ、主に中高一貫校向けの生徒を対象とした「東大受験指導専門塾」です。
多量の宿題で基礎を徹底的に固めて、東京大学合格から逆算しているカリキュラムは、原理原則を学ぶSEGとは異なります。
また、入塾テストや指定校制度を通して生徒を選抜し早期からクラス分けをしている点、宿題などの強制力が強い点なども違いとして挙げられます。
▼鉄緑会についての詳細は以下ページをご覧ください
平岡塾との違い
平岡塾は、渋谷に拠点をおく、英語のみの単科塾です。
英語は、日本語を通じてマスターすべきものという方針で授業を展開しており、英文法の理解に特に重点を置いているところや宿題量の多さがSEGとの違いです。
学習環境では、床に座ってローテーブルで授業を受ける点も違いと言えます。
平岡塾は、飲食可能な自由な雰囲気で授業を受けることができる点が特徴的ですが、SEGは一般的に想像される塾同様、教室での授業です。
また、高2までは学力別のクラス編成は行わず高3から大学入試に特化したクラス分けをしていることも平岡塾の特徴の一つと言えるでしょう。
▼平岡塾についての詳細は以下ページをご覧ください
JPREPとの違い
JPREP(斎藤塾)は渋谷や自由が丘、横浜などに拠点をもち、世界のトップ大学に通じる英語力の習得をめざす英語塾です。
話す・聴く・読む・書く・考えるの5技能を通して実践的な英語力の習得を目的としている点でSEGと異なりがあります。
また、JPREPは大学入試に直接的に結びつく内容だけでなく、文法以外のスピーキングやディスカッションなどにも注力している点が違いです。
▼JPREPについての詳細は以下ページをご覧ください
グノーブルとの違い
グノーブルは、中学受験の塾「SAPIX」の大学部門であった「NUXUS」から独立してできた塾です。
新宿やお茶の水、横浜などに拠点があります。
少人数制で、先生は生徒様全員の名前を覚えるなど面倒見が良い点が特徴的かつSEGとの違いです。
高1時点で古文、生物も受講できることや特徴的な英語学習法(語源を使った単語学習と、頭から訳す直訳式)を採用している点でも違いがあります。
▼グノーブルについての詳細は以下ページをご覧ください
東進・河合塾・駿台・代々木ゼミナール等の大手塾との違い
いわゆる大手の予備校、塾は、幅広い生徒様に合うよう、学校の進度と大きく違わないようカリキュラムが組まれています。
通常授業の中で大学入試全般に通用する力を養成し、各大学に向けた対策は季節講習や冠コース(志望大学の名前がついたコース)などで行うことが多いところがSEGとは異なる点です。
また、大手予備校や塾は、講師や担任が大学入試のプロのことが多いです。
豊富なデータに基づく模試や判定を実施しているため、いろいろな大学の対策、進路指導が可能となっている点でも違いがあると言えます。
4.SEGに通わせた場合、保護者としてどのようなフォローが必要になるか
SEGに通わせた場合のメリットやデメリットもふまえて、生徒様が勉強を続けていくために必要なフォローを説明します。
勉強量の確保をフォロー
SEGは宿題の量が多くありませんので、授業を聞いて理解できたつもりになっていても、実際に自分で問題を解くとできていない(身についていない)ということもあります。
宿題だけやって満足していないか、普段のテストの結果などをもとに考える必要があります。
もし自身での学習時間を取れていないようならフォローしていく必要があります。
モチベーションの維持
SEGという塾の特性か、楽しんで勉強したり、積極的に問題を解いていく生徒様が多い印象があります。
生徒様がどういうタイプなのかをしっかりと考え、塾で行われている学習と、生徒様のモチベーションにギャップがあるようでしたら、その溝を埋めるためのフォローが必要になります。
5.SEGと相性が良いと思われる/悪い可能性があるご家庭様の特徴
これまでの内容をもとに、SEGと相性が良いと思われるご家庭様、相性が悪い可能性があるご家庭様について説明します。 入塾をご検討中の方はぜひご参考ください。
相性が良いと思われるご家庭様
(1)勉強が好きな方
勉強が好き、またはなぜそうなるのか理由を考えるのが好きな人などは向いている可能性があるといえるでしょう。
自分でどんどん積極的にやっていきたい気持ちを後押ししてくれる授業になるかもしれません。
(2)強制されることや公式などの丸暗記が嫌いな人
公式もただ覚えるのではなく、そこに至るまでの過程などをふまえてくれるので、ただ覚えるといったことが苦手な人でも入り込みやすいと思われます。
相性が悪い可能性があるご家庭様
(1)たくさん演習をこなすことでコツをつかんでいくタイプの方
宿題の量はあまり多くありませんので、自主的な学習が求められます。
特に、自学に不慣れな方は、あまり身につかないまま単元のみ先に進んでしまっている可能性もあります。
(2)大学入試の学習を進めたい方
学問、勉強の楽しさを追求することと大学入試に向けた対策は必ずしも一致していないため、遠回りに感じられてしまう人には向いていないといえるでしょう。
6.SEGに通っているご家庭様の実際の口コミ・評判
実際にSEGに通っている(通っていた)生徒様、保護者様の口コミなどを紹介します。
SEGのカリキュラムに関する口コミ
・過去問題を十分に研究して、頻出する合否を分けるレベル問題を中心に教材が作製されていました。 事前に配布するテキストには課題問題だけが印刷されていて、メインは講義と復習でした。 講義では解答例そのものよりも如何にして解答にたどり着けるかというプロセスを重視していました。 1問に対して3個以上の別解を呈示することも多かったです。 おかげで柔軟な思考力が養われました。 (引用:医学部予備校マニュアル)
・やる気のある子には学問の楽しさを追求できる環境だが、そうでない子のフォローもしてほしい。(引用:塾ナビ)
SEGの講師に関する口コミ
・とにもかくにも講師の皆さんの授業に対する熱量が素晴らしいと感じます(引用:塾ナビ)
・先生たちがとても個性的で、それでいて分かりやすく教えてくれます。学校では習わないような深いことまで学べます。(引用:塾ナビ)
その他に関する口コミ
・進路指導は、希望した生徒のみでした。こちらから積極的に働きかけないと、塾のほうから何か行うわけではないのでそのようなサービスは受けられないです。私も、進路指導は希望しなかったので相談にのってもらったことはないです。 (引用:医学部予備校マニュアル)
7.最後に
SEGは、学問の本質を気づかせる塾です。講師陣の授業が面白く、解法のプロセスを理解しやすいため自発的な学習意欲が高い生徒様には向いていると言えます。ぜひ、この記事を塾選びの参考にしてみてください。
▼当会では、SEG生への指導に特化した家庭教師をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
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