目次
1. 鉄緑会入塾テストとは?|出題範囲・時期・難易度まとめ
①鉄緑会とは?
鉄緑会とは、「中高6年一貫校の生徒を対象とした、東京大学受験指導専門塾」です。
毎年、多数の東大・国私立大医学部への合格者が輩出されています。
講師は、ほぼ全員が東大生、東大大学院、及びその卒業生で構成されています。
また授業は1回3時間でみっちり行われ、生徒様が十分に理解できていなかった場合は、居残り指導も実施されます。
ハイレベルなライバルたちとの競争環境が用意されている点が、鉄緑会の大きな特徴です。
【参考】
②鉄緑会に入塾するには?
通常の塾とは異なり、鉄緑会では入塾するために入塾テストが設けられています。
鉄緑会には指定校制度があり、15の指定校に含まれる学校に通う生徒様は、中学入学時(中学1年生の4月)での入塾に限りテストなしで入塾することができます。
鉄緑会指定校 |
開成中学校 |
桜蔭中学校 |
筑波大学附属駒場中学校 |
麻布中学校 |
海城中学校 |
駒場東邦中学校 |
筑波大学附属中学校 |
豊島岡女子学園中学校 |
女子学院中学校 |
雙葉中学校 |
渋谷教育学園幕張中学校 |
渋谷教育学園渋谷中学校 |
早稲田中学校 |
聖光学院中学校 |
栄光学園中学校 |
しかし、指定校以外の生徒様・指定校で中学入学時以外の入塾を希望する生徒様は、入塾テストに合格しなければ授業を受けることができないという、入ることが非常に難しい塾となっています。
その分、鉄緑会には東大・医学部の専門塾として高い合格実績があるため、「絶対に入塾したい」と考えるご家庭様は非常に多いです。
③鉄緑会入塾テストの基本情報
【受験料】
・1回:2000円
【科目】
・英語・数学
※中学1年生4月入学の入塾テストのみ算数と国語
【日程】
・年4回。基本的に3月・6月・9月・12月付近で開催
※多少のズレあり
④入塾テストの出題範囲
鉄緑会の入塾テストの範囲は、基本的には鉄緑会の速い進度に合わせたものとなっています。
例えば高校1年生の12月の入塾テストでも、数学は1A全てと2Bの一部、英語は高校英語の全てが範囲となっており、大変広いことがわかります。
入塾テストの範囲は、受けるタイミングによって異なります。詳しい範囲は鉄緑会に直接問い合わせないと確認することができないため、早めに問い合わせを行いましょう。
⑤入塾テストの難易度
入塾テストでは各分野の基礎が問われるため、問題の難易度自体はそれほど高くありません。しかし、試験範囲が非常に広いため、総合的に見ると入塾テストは難関と言えるでしょう。
指定校の生徒でも不合格になることは珍しくなく、複数回挑戦しても合格できないケースもあります。
そのため、特に指定校以外の生徒が合格を目指すには、綿密な対策が欠かせません。
2. 鉄緑会入塾テスト対策の3つのコツ
実際に鉄緑会の入塾テストを指導した経験のある教師3名にインタビューを行い、見えてきた対策のポイントを整理しました。
本記事では、その中でも特に重要な「3つのコツ」をわかりやすくご紹介します。
今回インタビューを行った教師

T.A先生
所属: 東京大学
鉄緑会通塾経験: あり
生徒様の受験状況: 再受験
指導科目と範囲: 数学(数1A全範囲+数2B一部)

H.S先生
所属: 東京医科歯科大学
鉄緑会通塾経験: あり
生徒様の受験状況: 初受験
指導科目と範囲: 数学(数1A全範囲+数2B一部)

M.Y先生
所属: 東京大学
鉄緑会通塾経験: あり
生徒様の受験状況: 初受験
指導科目と範囲: 数学(中学1年生時期の数学)、英語
※入塾テスト範囲の情報は、インタビュー当時(2020年)のものです。最新の情報は、直接鉄緑会へお問い合わせください。
①基本問題を取りこぼさない
鉄緑会の入塾テストは難関ですが、出題されるのは難問ではなく基礎から標準レベルの問題が中心です。
そのため、合格するには難しい問題を解くことよりも、典型的な問題を確実に正解する力が求められます。青チャートなどの基本的な参考書や学校配布の教材など、身近な教材を活用し、基礎の定着と反復練習を徹底することが合格への近道です。
ただし、中学1年生向けの入塾テストには注意が必要です。範囲は狭いものの、難易度が高く、学校の授業内容だけでは対応が難しい場合もあります。特に、数学では中学受験の経験が有利に働くため、経験のない生徒様は特に入念な対策が必要となります。
いずれの学年においても、3名の教師はそろって「基礎・標準問題の徹底」が合格のカギであると話していました。自分に合った教材と計画で、着実に力を積み上げていきましょう。
基礎を固めて、典型的な問題を一問も落とさないようにすることが、入塾テスト合格のために一番重要です。
鉄緑会といえど、誰も解けない問題を解けるような天才だけが受かる場所ではありません。 学校で扱う問題集レベルの問題を確実に取ることが出来れば受かると思います。
②出題範囲を見据え、計画的に学習する
鉄緑会の入塾テストの特徴は、範囲が非常に広いことです。
例えば、中学3年生9月の入塾テスト(数学)でも数IA全部+数IIBの一部が範囲になっており、対策には計画的な学習が欠かせません。
そこで重要になるのが生徒様の現状に合わせたスケジュールづくりです。
テスト日から逆算した勉強スケジュールの設定はもちろん、やるべきことの優先順位の設定、生徒様が無理せずこなせるような日々の勉強量の設定といった点も含め、緻密な計画を作成することが、限られた時間の中で最大の成果を引き出すための鍵となります。
実際に、計画的な学習で勉強への姿勢が大きく変わったという事例も聞くことができました。
指導によって「合格のために何をするべきか」という考え方が身に付き、具体的な計画のもと、生徒様が積極的に勉強へ取り組むようになりました。
東大家庭教師友の会では、生徒様一人ひとりの理解度や出題範囲に合わせた学習計画を立て、生徒様の日々の学習をサポートいたします。無理なく進められるスケジュールを作成し、着実に理解を深めることで、合格に近づくことができます。
③使う教材は1冊に絞り、徹底的にやり込む
複数の教師が共通して強調しているのが、「1冊の教材をやり切ること」の重要性です。
インタビューを行った3名は、青チャートや学校で配布された問題集を活用し、基礎の定着を図っていました。
不安から複数の参考書に手を出すよりも、「青チャート」や「学校配布の問題集」など、手元の教材を徹底的にやり込むことが、合格への近道だと言えるでしょう。
授業は青チャートの例題を解いてもらった後にポイントを解説するという流れで進めました。
生徒様の数学のレベルは確実に上がったと感じます。特に、「計算ミスが少なくなった」「答案がきれいになった」「基本公式が頭から抜けないようになった」といった点に成長を感じます。
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございました!
鉄緑会の入塾テストに合格するには、入塾テストに関する詳しい知識と入塾テストに合わせた対策が必要となります。また、生徒様は一人一人異なる状況に置かれているため、生徒様ごとに最適な対策方法も変わってきます。
当会には、鉄緑会の入塾テストの事情に精通した鉄緑会出身の教師が多数在籍しており、教師は皆、ヒアリングを通じて生徒様一人ひとりに最適な勉強計画を立てることができます。
また、志望校や出身塾、性格など細かい条件で生徒様と相性が良い教師を探すこともできます。相性の良い教師は、勉強面だけではなく精神面からも生徒様のサポートをすることができます。
▼当会では、鉄緑会生への指導に特化した家庭教師をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
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