素直でいい子にしていた子どもが、中学生や高校生になり反抗期を迎えたとたんに言うことを聞かなくなり、 それまで真面目に取り組んでいた勉強にも身が入らなくなっている…。
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そのようなことでお困りではありませんか?
反抗期は精神的な成長の証ですので、悪いことではありません。
しかし反抗的な言動による、家族間での関係性の乱れや成績の低下などの問題は、大きな悩みの種になりますよね。
そこで今回は反抗期の子どもへの理解を深めることを目的に、
・反抗期が訪れるメカニズム
・反抗期の子どもに対してどのように関わっていけばよいのか
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を解説していきますので、是非参考にしてください。
目次
1. 反抗期とは?
・①反抗期のメカニズム
・②反抗期はなぜ必要なのか
2. 反抗期の子どもには、どのように接するべき?
・①嫌がるポイントを押さえる
・②過干渉にならない
・③「周囲の大人」をうまく利用する
3. 反抗期の子どもに、勉強を促すにはどうしたらいい?
・①相対評価ではなく絶対評価
・②過程にも注目する
・③親自身も夢中になれることを探す
4. 最後に
5. ご相談・お問い合わせ
6. 東大家庭教師友の会をもっと知る
1、反抗期とは?
反抗期は思春期の子ども達に見られる時期のことで、親や教師などの大人に対して反抗的になる時期のことです。
皆様の中にも、小学校高学年から中学生にかけて反抗期を経験した方は多いはずです。
なぜ反抗期が訪れ、大人に対してイライラしたり、反抗したくなるのでしょうか。今回は反抗期の全体像について解説します。
▼反抗期についてより詳しく知りたい方は、以下ページも併せてご覧ください
①反抗期のメカニズム
思春期の子ども達は不安定な状態です。
・体内では成長ホルモンや性ホルモンの分泌が活発になりはじめ、
・それまでのホルモンバランスが崩れる
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ためイライラし、攻撃的な言動をとってしまいます。
また、社会的にも微妙な立場に立たされることになります。
・「子どもではないため、自分のことは自分でやりたい」という思いがあるにもかかわらず、
・心理的・経済的にも自立できておらず、大人の助けを受けざるを得ない状況
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にもどかしさや不甲斐なさを感じます。
このような不安定な時期であるため、「子ども扱いするような大人の言動」に対して過剰反応したり、
「自分のやりたいことができない」ストレスを身近な大人にぶつけることで発散しようとするのです。
②反抗期はなぜ必要なのか
子ども達は経験も知識も未熟なため、親や教師の言うことに従うことで成功体験を重ね、成長していきます。多少理不尽なことを言われても「大人が言っているから」と飲み込みます。
しかし小学校高学年ごろになると、「自分のやり方でやってみたい/試してみたい」思いが強くなり、主張しはじめることで、自主性や自律性が育つのです。
また、九州大学・放送大学名誉教授である住田正樹教授(注1)によると、反抗は発達的に当然の過程であるため、「反抗をした経験がない」ということは子どもの自我が十分に発達していないことを示すとしており、反抗期が子ども達の発達に必要不可欠だとしています。
大人の言うことに従い続け、周囲の意見に流されていては精神的な自立はなしえません。
子ども達が心理的に大きく育ち、積極的に行動し、時には失敗をしながらもそこからまた学びを深めていくためにも、反抗期は必要なのです。
2、反抗期の子どもには、どのように接するべき?
反抗期の子ども達は大人に対して強い反発感を持っています。
反抗期の子ども達と真正面から向き合うと上手くいかず、お互いに疲れてしまいます。
それではどのように反抗期の子ども達と接すればよいのでしょうか。3つのポイントを解説していきます。
①嫌がるポイントを押さえる
反抗期とはいえ、すべての物事を否定しているわけではないはずです。子どもによって異なりますが、どこかに必ず「嫌がる線引き」があります。
例えば、
・一緒に食事をするのはいいけど、話しかけられるのが嫌
・学校や友人関係など、踏み込んだことを聞かれるのが耐えられない
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などがあげられるでしょう。
この線引きを意識し、嫌がられない距離感を保ちながら接していくことが大切です。
子どもにとって嫌ではないコミュニケーションを取り続けることで、少しずつ話題の幅や踏み込んでいい距離感が広がっていきます。
②過干渉にならない
子どもの様子を見ていると「そのやり方は間違っている」「もっと効率的な方法があるのに」と親切心からついつい口を出してしまいますよね。
しかし子ども扱いをしたり、子どものやり方を否定するようなことを言ってしまったりすることは、反抗期の子どもたちにとってもっとも嫌がることです。
そのため、例え失敗が目に見えていたとしても、取り返しのつかないものでない限りそのまま見守っていきましょう。失敗から学べることもありますし、次に生かそうと考えるきっかけにもなります。
そして見守りつつ、子どもたちが行き詰った際に
・こういう方法もあるよ
・こうやってうまくいった人もいるみたいだよ
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と助言ではなく、あくまで「提案」として伝えられる案をいくつか考えておくと、次に似たような場面になった時に子どもたちのほうから相談してくれるはずです。
③「周囲の大人」をうまく利用する
反抗期だからといってすべてを否定しているわけではないのと同じように、すべての大人を敵視しているわけではありません。
・年の離れた兄弟や親戚
・部活動の先生や保健室の先生
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など、心を開いている大人は少なからず存在しています。
そんな大人から、保護者様の思いをさりげなく伝えてもらうのも1つの方法です。
いくら保護者様が正しいことを言ったとしても、「正しいことはわかっているけど、言うことを聞いているみたいになるのが癪」と初めからシャットアウトされてしまうことは珍しくありません。
第三者を仲介することで、意見を受け入れることができる場合もあります。
ただしこの方法は保護者様と心を開いている大人が繋がっていることに気づかれてしまうと逆効果になってしまいますので、
第三者を通じて伝える際には、
・「自然に」
・かつ「あくまで決定権は子どもにある」
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という部分を意識していく必要があります。
3、反抗期の子どもに、勉強を促すにはどうしたらいい?
・親の言うことを聞かないため、勉強するように言っても無視されてしまう…。
・しかし将来のためにも勉強はしっかりしてほしい…。
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反抗期の子どもを持つ保護者様にとって深刻な問題ですよね。
そんな悩みを解決するために、
・どのような態度で接することで子ども達は自然と机に向かうようになるのか
・どのような考えをもって子どもと関わっていけばよいのか
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について解説していきます。
①相対評価ではなく絶対評価
相対評価とは
・「他の子どもと比べて~」
・「偏差値だと~」
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というように周囲と比べて行う評価方法です。点数の比較によって評価できるので、子どもの成績がどのくらいなのか、周囲と比べてどの程度理解できているのかがわかりやすいですよね。
ですが子ども、特に成績が伸び悩んでいたりスランプ時期の子どもはこの評価方法を好みません。
自分の努力がなかなか反映されず、自分自身でも上手くいっていないことがわかっているにも関わらず、点数や偏差値を見ただけの大人から評価されてしまう。
それがイライラしやすい反抗期も相まって、ますます大人に対しての反抗心が強くなってしまいます。
対して絶対評価は
・「前はできなかった問題が解けるようになった」
・「知らなかった公式や単語を使いこなせるようになった」
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など、過去の自分と今の自分を比べて行う評価方法です。
絶対評価は相対評価と比べて、偏差値などの指標があるわけではないのでわかりにくく、子ども自身でも気づいていない可能性があります。
・点数は伸び悩んでいるかもしれないけど、やってきたことは確実に身に付いているよ
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というメッセージを伝えていくことで、子ども達はやる気を取り戻していきます。
しかし「そもそも成績の話を私たち親にしてこない」というご家庭もあるでしょう。そんな時は「勉強を見てくれている大人」が絶対評価をしてあげればよいのです。
学校や塾の先生ももちろん力になってくれると思いますが、学校の先生は数十人をまとめ上げなければならず、塾の先生も少人数クラスだったとしてもそこまできめ細やかな指導ができるとは限りません。
そこでおすすめしたいのが家庭教師です。家庭教師ならば、
・基本的に1対1で、
・生徒様にあった学習方法を指導することができ、
・これまでの模試やテストの結果から「出来るようになった部分」や「改善してきた部分」を丁寧に伝える
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ことができます。
②過程にも注目する
子どもが出来るようになった部分が捉えにくいのと同じように、努力や頑張りなど、子どもが勉強してきた過程もまた数値化することができず、捉えにくい側面がありますので、大人側がしっかりと労っていくことが大切です。
この時のポイントとして、「ここまで頑張ってるからきっと大丈夫」「頑張りすぎてるからたまには休めば?」といった方向性を示すような言葉は避けましょう。
反抗期の子どもの多くは意見されるだけでイライラしてしまいますので、
・「頑張ってるね」
・「すごいね」
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と一言伝えるだけで十分です。
③親自身も夢中になれることを探す
「仕事や家事」と「子どもの受験」のみに注目する生活を送っていると、「子どもがスマホをいじっている時間」や「友だちと遊びに出かける日数の多さ」などが気になってしまい、小言を挟んでしまうでしょう。
そこで保護者様自身も没頭できる趣味を見つけることで、子どもと適度な距離を保つことができます。
可能なら子どもの趣味や子どもがいつもやっているゲームをプレイしてみるといいでしょう。気分転換になりますし、子どもとの会話の引き出しを増やすことにも繋がります。
最後に
今回は反抗期についての概要と反抗期の子どもと接する際のポイント、そして反抗期の子どもへの勉強の促し方について解説しました。
反抗期は子どもの心を成長させる重要な時期です。心無い言葉をかけられたり、ムカッとするような態度をとられたりすることでイライラすることもありますが、感情的になってしまえばさらに状況は悪化してしまうでしょう。
・子どもの嫌がるポイントを抑え、
・適度な距離間を保ちながら、
・子ども達ではとらえきれない側面から子どもの努力や頑張りを認めていく
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ことで、勉強に対する意欲を高めていきましょう。
それでもコミュニケーションが難しい場合は、家庭教師などの子どもの勉強を見てくれる人にモチベーションを高めてもらいつつ、間に立ってもらうことも1つの方法です。
適切な方法は子ども1人1人違います。今回の内容を参考にしながら、親子一緒に反抗期を乗り越えてください。
【脚注】
注1)住田正樹(1995).反抗しなくなった子どもたち.児童心理,49(2),40-50
【参考文献】
石川丹(2008).反抗期の子どもの心の理解と対応
https://nire.or.jp/wpcontent/uploads/2015/12/2beedf700fe07cbf2eb6d8707d634b4c.pdf
(参照2024-1-1)
今福理博,斉藤汐奈(2020).思春期における第二反抗期経験と対人依存及び家族関係との関連の検討
https://core.ac.uk/download/pdf/344935256.pdf
(参照2023-12-31)
臼井利明(1997).青年心理学の観点からかみ「第二反抗期」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jraps/19/1/19_KJ00003397863/_pdf
(参照2023-12-30)
▼反抗期についてより詳しく知りたい方は、以下ページも併せてご覧ください
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