1. つくば学園都市の雄!茨城県立並木中等教育学校とは

茨城県立並木中等教育学校は、日本有数の研究都市「つくば学園都市」に位置し、地域を代表する進学校として知られています。設立以来、県立中高一貫校としての特色を活かしたカリキュラムや、質の高い進学実績が注目されています。

この記事では、並木中等教育学校の魅力や、志望校として選ばれる理由について詳しく解説します。

 

1-1. 有為な人材を育成!SSHの科学教育

茨城県立並木中等教育学校は、2008年に設立された茨城県初の公立中等教育学校です。一貫した6年間教育を提供する中高一貫校として、独自の教育方針に基づき、学力の向上だけでなく、生徒の自主性や社会性の育成にも力を入れています。


また、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に3期連続で指定されている点も大きな特色です。

研究開発課題として「理数系イノベーション人材を育成する、協働的な学びを重視した探究型カリキュラムの開発」を掲げ、科学教育を推進しています。

 

1-2. 自主性が育つ!豊富な学校行事

並木中等教育学校の校風は、「自主性」と「協調性」を重んじる点が特徴的です。
学力レベルは県内でもトップクラスでありますが、学校生活はいわゆる教科の学習ばかりではありません。豊富な特別講座やプログラムが用意されており、様々な分野に挑戦できる環境が整っています。

 

学校HPの「並木ブログ」にて、その活動内容がクローズアップされておりますので、ご覧になるとその数の多さに驚かれること間違いなしです。

 

1-3. 一体感で切磋琢磨!安定した進学実績

茨城県立並木中等教育学校は、東京大学や京都大学をはじめとした難関大学への進学者を毎年輩出しており、地域の期待が高い学校です。国公立大学進学率は非常に高い水準で、県内公立校でも屈指の実績となっております。

 

2024年度入試の合格実績は、以下の通りです。

現役国公立大:81名(卒業生142名中)

うち最難関国立大学(東京大学、京都大学、一橋大学、旧東京工業大学):11名

 

2. 並木中等教育中学校の入試傾向について

並木中等教育学校は県立中等教育学校ですから、一般的な私立中学の4教科の入試とは異なります。茨城県立中高一貫校としての適性検査型試験が採用されており、科目ごとの明確な試験内容や傾向が特徴的です。


この記事では最新の入試情報に基づいて、並木中等教育学校の入試傾向を徹底解説していきます。

 

2-1. 特殊な選抜方法!入試全体の特徴とは

茨城県立中等教育学校の適性検査試験では以下の3つの試験が実施されます。

内容 試験時間
適性検査Ⅰ

理数系の思考力問題

45分

適性検査Ⅱ

文系科目の読み取り問題   

45分

グループ面接   

5人程度のグループ面接      

20分程度

尚、他の公立の併設型中高一貫教育校の中学校又は中等教育学校との併願はできないので注意が必要です。
さらに茨城県立ではありますが、近隣の千葉県などに在住の方で志望されるケースでも、入学する日までに茨城県内に転入することが証明されれば受験可能となっております。

 

2-2.適性検査Ⅰ:理数系の思考力問題

大問構成は4つで、最新の2024年度入試では大問1・大問2が算数、大問3・大問4が理科の分野から出題されました。

問題の特徴や、求められる能力は以下の通りです。

【問題の特徴】

・一行問題が無く、全体が思考力問題で構成されている。

・どの問題も対話形式で問題が進んでいき、図や会話をヒントに問いに答える必要がある。

 

【求められる能力】

必要とする知識そのものにコアなものはないので、基礎標準的な知識をきちんと習得していれば十分。

その代わり、問われていることをきちんと判断して情報を処理する能力が求められる。

例えば2024年度入試では、大問4で電磁石を題材にした問題で、前半の基本的な問いを応用して『火災報知器の模型を作る』という問いが後半で出題されております。

 

失敗作の模型と成功作の模型でどのような違いがあるのかをその場で考察し、電磁石に関するどのような性質が活かされているのかを考える必要がありました。

 

2-3. 適性検査Ⅱ:文系科目の読み取り問題

大問構成は4つで、最新の2024年度入試では大問1と大問2が社会、大問3と大問4が国語の分野から出題されました。問題の特徴や、求められる能力は以下の通りです。

【問題の特徴】

資料が多数提示されて、そこから読み取る問題が多い。

 

【求められる能力】

基礎・標準的な知識はもちろん必要だが、資料から読み取れることを組み合わせて結論を導く思考力が求められる。一般的な入試に見られる、物語文や説明文を読んで問いに答える国語の問題や、知識をアウトプットするタイプの社会の問題とは異なるため注意が必要。

 

2-4. 面接試験:グループワークが中心

面接試験と言われると具体的な対策がイメージしづらいかもしれませんが、実施方法や内容は次の通りです。

5人程度を1グループとした集団面接とし、学習への意欲や6年間一貫の学校生活への適性などをみる。

 

『令和7年度茨城県立中学校及び茨城県立中等教育学校の入学者選抜実施要項』より抜粋

このほか入学者選抜実施要項には、適性検査の趣旨として ”各学校の特色を踏まえ、学習活動への適応能力、学ぶ意欲その他の適性を判定して行うものとする。” という記載もあり、学習意欲がある生徒を募集したいということが伺えます。


面接内容については、2016年度入試以降は志望理由が聞かれなくなりました。テーマが与えられて、集団討論したりグループワークをしたりすることが通例となっております。

 

2-5. 問題の形式等が似ている学校は

並木中等教育学校の適性検査は一般的な4教科の入試とは異なります。しかし、例えば次の3校ではこの入試に寄せた形式の入試を採用しています。

・江戸川学園取手中学校

・常総学院中学校

・土浦日本大学中等教育学校

 

3. 並木中等教育中学校を受ける際の併願パターンは

並木中等教育学校を第一志望とするご家庭にとって、受験成功の鍵となるのが併願校選びです。

上述の通り、茨城県立中等教育学校を複数校併願することはできません。並木中等教育学校を志望する場合にどのような学校が併願校として適しているかは明確で、『適性検査』を入試に導入している私立中学校となります。

 

ここでは、茨城県内で適性検査型入試を導入している私立中学校として、次の3校をご紹介します。

・江戸川学園取手中学校

・常総学院中学校

・ 茗渓学園中学校

それぞれの特色や併願のポイントについて、詳しく確認していきましょう。

 

3-1. 江戸川学園取手中学校:高い進学実績と柔軟な併願選択肢

【特色】

・優れた進学実績を誇る学校として県内でも有名。

・卒業生の多くが難関国公立大学や医学部に進学しており、並木中等教育学校と同水準。

・様々な受験生にも対応した柔軟な入試形式を提供している。

・2021年度より適性検査型入試を導入。茨城県立中等教育学校の適性検査入試を基にした試験内容となっている。

 

【併願のポイント】

・公立中高一貫校と試験日程が重複しないため、適性検査の対策をそのまま活かして併願できる。

・並木中等教育学校を第一志望にしながら、ハイレベルな私立中学校への進学も視野に入れるご家庭に最適。

 

3-2.常総学院中学校:適性検査型入試を実施の安全校

【特色】

・地元で親しまれる学校として知られている。

・近年、公立中高一貫校を志望する生徒のニーズに応え、適性検査型入試を導入。

 

【併願のポイント】

・入試偏差値で並木中等教育学校と比較すると安全校といえる学校で、比較的リスクを抑えた併願が可能。

・土浦市にあるものの、並木中等教育学校とは地理的に非常に近く、通学手段に大きな差がない。

 

3-3. 茗渓学園中学校:SSH認定校で理数系教育に特化

【特色】

・SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に認定されている。

・理数系教育に特化したカリキュラムや先進的な学びを提供。

・文部科学省のSSHプログラムに基いて科学技術や数学に重点を置いた教育を行っている。

・研究活動や課題解決型学習(PBL:Project-Based Learning)を通じて、論理的思考力や創造性を養成する。

 

【併願のポイント】

・並木中等教育学校でもSSHとして理数系分野に力を入れているため、両校は学びの方向性が一致している。

 

4. 並木中等教育中学校の受験対策方法

「子どもの夢を叶えるために、保護者として何ができるのか。」

そのような不安を払拭するべく、並木中等教育学校の受験対策を徹底解説します。

 

小学校4年生から始める段階的な準備から、試験本番に向けた具体的な対策、そして合格を引き寄せる保護者様のサポート術まで、押さえておきたいポイントを網羅しました。

 

「どんな対策が必要?」

「適性検査って何をすればいい?」

そんな疑問もこちらを読めばスッキリ解決します!

 

4-1. 適切な時期に適切な準備を!時期別受験対策

①小学校4年生の受験対策「土台づくりはここから始まる!」

4年生は基礎力を固める重要な時期です。この時期にやるべきは、以下のような取り組みを通し、「楽しみながら学ぶ」ことです。

対策 具体例
国語力を伸ばす  

毎日の読書を「お話し会」にアレンジ!親子で内容を話し合うことで、読解力と要約力がぐんとアップします。

計算力をゲーム感覚で強化   

タイムトライアルで生徒様と競争!楽しみながら、計算の正確さとスピードが身につきます。

好奇心を育てる    

自然や科学の話題に触れる時間を作りましょう。「これってどうして?」と生徒様が興味を持つことが第一歩です。

 

②小学校5年生の受験対策「適性検査への第一歩を踏み出そう!」

5年生からは本格的な受験勉強がスタートします。この時期、特に大切なのは「慣れること」です。具体的な対策は、以下の通りです。

対策 具体例
適性検査Ⅰの準備    

「どうしてこうなるの?」と問いかける会話を日常に。思考力が自然と鍛えられます。

適性検査Ⅱの準備 

ニュースや時事問題を親子で話し合う。「今起きていること」に興味を持たせましょう。

時間を意識した学習       

学校や塾の宿題+受験勉強でスケジュール感覚を身につけます。保護者様の声掛けがポイントです!

 

③小学校6年生の受験対策「最後の仕上げ!全力で挑む1年」

6年生は受験準備の最終段階。次のような取り組みで、過去問や模試を徹底的に活用しましょう。

対策 具体例
過去問に挑戦!

並木中等教育学校の過去問を解き、出題形式に慣れましょう。「解く力」と「時間配分」が鍵です。

苦手分野を克服する      

「ここだけは!」という苦手をリストアップして集中的に学習。1つずつクリアする達成感が自信に繋がります。

面接練習を徹底する       

「本番さながら」の練習で、自分の意見を述べる力と相手の意見を聴く力を養います。

 

4-2. 磨くべきポイントはココ!試験別の具体的対策

① 適性検査Ⅰの対策「図形と文章題に勝つ秘訣」

図形問題では「実際に描いて解く」練習を。手を動かすことで記憶に残りやすくなります。

文章題は「読む→考える→答える」を繰り返し、正確に読み取る力を鍛えましょう。

 

② 適性検査Ⅱの対策「課題解決力と作文力を磨け!」

最新のニュースを味方に様々なテーマに対する知識を広げ、意見文を書く練習を繰り返しましょう。

「なぜそう考えるのか」を明確に伝える力が大切です。勝負の別れ目はアウトプット力です。

 

③グループ面接の対策「緊張を味方に!堂々と自分をアピール」

自己紹介の内容の準備と、様々なテーマについて自分の考えを自然に話せるよう練習します。

家族などで協力して模擬面接を実施し、「人前で話す」経験を積むことによって自信をつけましょう。

 

アピールすることに夢中になって忘れがちですが、グループディスカッションでは「聴く力」も同じくらい重要です!

 

4-3. 二人三脚で乗り越える!保護者様にできるサポート

保護者様のサポートが、生徒様の安心感とモチベーションを大きく左右します。”合格への鍵”とも言える、具体的なサポート例は、以下の通りです。

【スケジュールを一緒に管理】
計画的な勉強のサポートで「やり切る力」を養います。続けることが大切なので、100点満点にこだわり過ぎないことも大切です。

 

【成功体験を積ませる】
達成感を感じられる小さなゴールを作ることで、継続する力を引き出しましょう。

生徒様がゴールへの過程にある障壁を認知できていないケースもありますから、客観的な視点でアドバイスをしてあげましょう。

 

【情報収集で安心を提供】
学校説明会や模試の情報を集め、「安心して受験に挑める環境」を作るのも大切な役目です。

自分がやるべきことや目指すべき方向が明確になっている方がスムーズに準備に取り組めます。

 

まとめ :受験は準備が9割!適切なサポートで合格へ

並木中等教育学校の受験は、生徒様の学力だけでなく、家族全体で取り組むチームプレイが重要です。

この記事では、学年ごとにやるべき準備、適性検査の攻略法、そして集団面接対策まで、成功に必要なポイントをすべて網羅しました。この記事の要点を振り返ると、以下が鍵になります。

【小学校4〜6年生での段階的な準備】
基礎力を楽しみながら固め、適性検査形式に慣れる学習を積み重ねることが大切です。

 

【適性検査Ⅰ・Ⅱ、集団面接の試験別対策】
思考力を鍛え、アウトプット力を磨き、「話す力」だけでなく「聴く力」も養うことで総合力を高めます。

 

【保護者ができるサポートの重要性】
スケジュール管理、適切な声掛け、小さな成功体験の積み重ねを通じて、モチベーションを高めましょう。

「合格は一日にして成らず」ですが、この記事で紹介した計画を実行すれば、並木中等教育学校合格への道が一歩ずつ近づきます。

「どんな困難も親子二人三脚で乗り越えられる!」そんな自信と安心感を持ちながら、ぜひ受験に挑んでください。あなたのサポートが、生徒様の未来を輝かせる力になります!

 

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