1. 成城学園中学校とは?

1917年設立の共学校である成城学園中学校。高校2年生からコース別にクラスが分かれ、内部進学率は約6割となっています。他大学に進む生徒様の中には、国公立大学・早稲田大学・慶應大学など難関大学へと進学される生徒様も、数多くいらっしゃいます。内部進学を考えながら、受験を視野に入れられる学校です。
体験学習が豊富で、中学1年生では、遠泳やライフセービングを、中学2年生では北アルプスの登山に挑戦します。中学3年生では選択授業で、芸術・実技教科を学ぶ事が出来、油絵入門やぬいぐるみ作りなど、ユニークな授業が展開されています。高校生になると、同じ興味を持った生徒様同士で集まって体験できる機会もあります。
キャリアガイダンスも充実しており、各学科がどういうことを行うのか、講義を通して理解出来る機会があります。

 

2.成城学園中学校の入試傾向について

成城学園中学校の入試概要は以下の通りです。※詳細は学校HPをご確認ください

項目 内容

対象入試

・第1回、第2回入試

試験科目

・算数・国語・理科・社会

試験時間・配点

・算数:50分(100点)
・国語:50分(100点)
・理科:25分(50点)
・社会:25分(50点)

判定方法

・両方とも受験をすると第2回入試で加点措置あり

対策のポイント

・出題傾向:基本〜標準レベルの問題
・算数:図形・速さ・数の問題
・国語:要旨把握が重要

ここからは、教科別に詳しく解説します。

①算数
②国語
③理科

④社会

⑤出題形式の似ている学校

 

①算数

例年、大問6題の出題で、大問1番が計算問題、大問2番が小問集合、大問3番以降が単元別の問題となっています。回数により、傾向に変化はありません。

項目

出題傾向

大問構成

<大問1>計算問題

<大問2>小問集合

<大問3以降>単元別問題

解答形式

・一部、解法や式を書く問題あり

・式ややり方を丁寧に書く練習が必要

頻出単元

 図形・速さ・数の問題
図形

 

・平面図形・空間図形ともに出題

・平面図形:相似・面積・角度・図形の移動

・立体図形:回転体・切断・展開図

速さ

・旅人算、水量、点の移動が頻出
・グラフ伴う出題が多い

数の問題

・規則性・場合の数・約数・倍数・約束記号・思考力問題など、多岐に亘る

・他校と比べて約束記号の問題が多いため過去問での演習が必要

 

 

②国語

例年、大問3題の出題で、漢字・説明文・物語文が出題されています。物語文の文章量が多いため、日頃から読書をして、文章を読む事に慣れて下さい。この傾向は回数により変化ありません。

項目

出題傾向

出題内容

文章題は、接続詞・語彙・抜き出し・正誤選択・記述問題と総合的な問題

記述問題

 ・字数指定の無い問題が多く、複数題出題
・要旨を記述する問題が頻出
→2024年度第1回でも、説明文・物語文共、要旨を前提とした記述問題が出題
・日頃から要旨をまとめる練習が必要

 

 

③理科

例年、大問7〜8題の出題で、物理・化学・生物・地学が満遍なく出題されています。この傾向は回数によりません。

項目

内容

出題内容の特徴

・全体的に基本的な問題が多めで難しい問題はほぼ出題されない
・成城学園中学校の特徴的な問題は記述問題で、例年2題程出題される

出題例

<2024年度第1回・記述問題>

・「エアコンを使用して部屋を効率良く冷やすにはどうすれば良いか」
・「電磁石の導線を太くすると、電磁石の強さはどうなるか」

対策のポイント

・かなり幅広く出題されるため全体的に基礎をしっかり固める事が大切
・暗記一辺倒の勉強では対応出来ないため、現象理解をするように普段から学習する

計算問題対策

・あまり出題されず、出題されても基本的な問題が多い
・問題集などにある難しい問題には手を出さなくて良い

 

 

➃社会

例年、大問3題の出題で、地理・歴史・公民が出題されており、地理の割合がやや高めとなっています。理科同様、基本的な問題が中心ですが、幅広く出題されています。この傾向は回数によりません。

項目

内容

出題内容の特徴

・グラフ・表など統計や、写真・絵など、多彩な設問がある
・漢字指定の問題が多い
・記述問題に注意が必要(例年2〜3題程度出題がある)

出題例

<2024年度第1回記述問題>
・大問1番問5「元との戦いの後、御家人が幕府に不満を持った理由を述べよ」
→ 基本的な内容だが、字数を多く書く必要があるため、単語暗記だけでなく内容についても理解しておく

対策のポイント

・地図帳や統計集、資料集など元のデータを活用した学習を行う
・時事問題も出題されているため、ここ1〜2年程度の内容は確認しておく

 

 

⑤問題の形式等が似ている学校は?

全体的な傾向としては、法政大学中学校に似ていると思われます。基本~標準的な問題で構成されていますから、参考になると思われます。

 

3. 成城学園中学校を受ける際の併願パターンは?

①1月受験校

埼玉栄中学校・獨協埼玉中学校・西武学園文理中学校

1月は、練習として、埼玉栄中学校・獨協埼玉中学校・西武学園文理中学校が挙げられます。
しっかりと合格を手にすることで、精神的に落ち着けると思われます。

 

②2月1日

午前:成城学園中学校(1次)

午後:安田学園中学校(2次)・東洋大学京北中学校(2次)

午前は成城学園中学校(1次)で決まりです。
午後は安田学園中学校(2次)が良いでしょう。もしくは、抑え校として、東洋大学京北中学校(2次)もおすすめです。

 

③2月2日

午前:帝京大学中学校(2次)・安田学園中学校(3次)

午後:頴明館中学校(3次)・三田国際学園中学校(ISC・IC 3次)

午前は、帝京大学中学校(2次)か、抑え校として安田学園中学校(3次)が良いでしょう。
午後は、抑え校として、穎明館中学校(3次)が良いと思われますが、1日で合格されていれば、
三田国際学園中学校(ISC・IC 3次)にチャレンジしてみましょう。
但し、1日に午前・午後受験されると思いますから、生徒様の疲労を考慮して、
午前・午後どちらかの受験を回避しても良いかと思います。

 

④2月3日

午前:成城学園中学校(2次)・法政大学中学校(2次)

午後:開智日本橋学園中学校(3次)・かえつ有明中学校(3次)・桜美林中学校(3次)

午前は、成城学園中学校(2次)で決まりです。既に成城学園中学校に合格されていれば、法政大学中学校(2次)
がおすすめです。
午後は成城学園中学校に合格されていれば、開智日本橋学園中学校(3次)に挑戦しましょう。
そうでなければ、かえつ有明中学校(3次)、もしくはしっかりと抑える意味で、桜美林中学校(3次)が良いでしょう。

 

⑤2月4日

午前:東洋大学京北中学校(4次)・頴明館中学校(4次)

午後:ドルトン東京学園中等部(3次)・東京電機大学中学校(4次)

午前は抑え校が合格していなければ、東洋大学京北中学校(4次)頴明館中学校(4次)が良いでしょう。
午後も抑え校としてドルトン東京学園中等部(3次)・東京電機大学中学校(4次)が良いと思われます。
尚、2月5日には、法政大学中学校(3次)があります。レベルは高いですが、傾向が似ていますので、
受験されるのも良いと思われます。

 

4. 成城学園中学校の受験対策方法

成城学園中学校の入試問題は、難しい問題はあまり出題されません。基礎を固めていくことが最重要ですから、
そのために何をすれば良いのか、お話していきたいと思います。

①時期別・教科別対策内容

(1)小学4年生

小学4年生で行う成城学園中学校の受験対策のポイントは、次の通りです。
算数

・苦手単元を作らない

・正確に計算が出来るようにする

国語

・簡単な文章から確実に読めるようにする

・文章を読んで要旨を書く練習をする

理科

・生物・地学など弱点のないように暗記する

・身の回りの現象理解ができるよう、親子で考察する

社会

・地理分野の出題が多いため、地図帳で調べながら学習する

・統計や雨温図など地図帳の資料集にも目を通す

各科目ごとの対策内容を、詳しく確認してみましょう。

 

【算数】

算数は、塾のカリキュラムに沿って行っていきましょう。
塾に通われてない生徒様は「予習シリーズ」に沿って進めていくと良いでしょう。
成城学園中学校は、全体として満遍なく出題されますので、苦手単元を作らない事が大切です。

 

また、計算力も必須です。成城学園中学校では、必ず計算問題が出題されます。
速く、正確に計算が出来るように毎日トレーニングをして下さい。
この時期からミスを無くす努力も必要です。計算間違い・見間違い・勘違いと言った細かなミスが命取りになる試験です。確認作業を怠らない様に癖付けをしていきましょう。

 

【国語】

国語も、カリキュラム・予習シリーズをもとに行いますが、文章が難しいと感じる場合は、少し簡単な文章から確実に読めるようにして下さい。
文章を読んでから、要旨を50字程度で書いていくのが、将来の成城学園中学校対策には良いでしょう。成城学園中学校は要旨に関する記述問題が毎年出題されています。
少しの時間でも良いので、毎日の読書も欠かさず行いたい所です。

 

【理科】

理科は、生物・地学を中心とした暗記単元が始まりますから、今のうちにしっかりと暗記をしましょう。幅広く問われますので、弱点の無い様に暗記していきましょう。
この分野での暗記問題は多いのですが、身の回りの現象理解が必要な問題も出題されます。
この現象理解は生徒様だけに任せるのは大変かもしれません。是非、保護者様も生徒様と一緒に考察して下さい。
例えば、救急車の音は何故近づいてくると高くなるのか?など身近な内容について、考察してみると良いでしょう。

 

【社会】

社会は、地理分野が本格的に始まりますので、地図帳片手に場所を調べながら学習しましょう。この段階で、日本全国の地形・都市の場所・有名な産物などが頭に思い描けると理想的です。統計や雨温図など地図帳の資料集にも目を通すようにして下さい。雨温図は地形と共に理解していくと良いでしょう。
ご旅行に行かれるのも大変重要です。旅行の思い出がそのまま地理の勉強にもなります。
地理分野の出題が多いですから、力を入れて学習して下さい。漢字指定の問題もありますから、漢字の練習もしておきましょう。

 

(2)小学5年生

小学5年生で行う成城学園中学校の受験対策のポイントは、次の通りです。

算数

・基本〜標準的な問題を解けるようにする

・小学4〜5年生で習う内容も復習する

国語

・物語文・説明文を客観的に読む訓練をする

・引き続き要旨を書く練習をする

理科

・物理、化学の基本的な計算問題を解けるようにする

・身近な現象の理解を深める

社会

・全体的な歴史の流れを理解、暗記する

・歴史は漢字指定の問題が多いため、難しいものも書けるようにする

各科目ごとの対策内容を、詳しく確認してみましょう。

 

【算数】

算数は、引き続き、カリキュラム通りに行って頂きたいですが、小学4年生の内容、及び小学5年生で習う内容も適宜復習するようにして下さい。
少し時間が経ってしまうと、出来なくなってしまう事も多いです。
全体的に基本〜標準的な問題をしっかり解けるようにしていきましょう。
図形・速さ・数の問題については、よく出題されていますので、特にしっかりと学習して下さい。

 

【国語】

国語は、物語文・説明文共に、客観的に読む訓練です。
生徒様自身の意見ではなく、筆者の意見を読み取れるよう、引き続き、要旨を80字程度で書く練習をしましょう。
書きたいポイントを箇条書きにしてから、記述するのが良いでしょう。
読書は継続的に行い、漢字・語彙も忘れずに行って下さい。

 

【理科】

理科は、物理・化学の計算問題が始まります。基本的な問題は解けるようにして行きましょう。
引き続き、単なる暗記ではなく、何故身近な現象が起きるのか、考えてみましょう。お家にあるエアコン・ドライヤー・オーブンなどの仕組みや、天体・地震についてなど、わからない事は、調べつつ、理解を深めて下さい。

 

【社会】

社会は、歴史が始まります。全体的な流れを理解しながら、暗記を行って下さい。主な出来事が何時代なのか、判断できるまで反復して下さい。写真や図といった資料の内容も忘れずに記憶して下さい。地理の所でもお話ししましたが、歴史は特に漢字指定の問題が多いですから、難しいものも書ける様にしましょう。記述問題に対応出来る様に、出来事の内容を説明出来る様にして下さい。

 

(3)小学6年生(4月〜6月)

小学6年生(4月〜6月)で行う成城学園中学校の受験対策のポイントは、次の通りです。
算数

・前学年までの復習をしっかりする

・図形・速さ・数の問題で不安な箇所を克服する

国語

・標準的な文章で設問の解き方を確認していく

理科

・身の回りの事柄への理解を深めながら、暗記事項も進めていく

社会

・公民は基本的な内容の理解と暗記を進める

・地理、歴史の復習を行う

各科目ごとの対策内容を、詳しく確認してみましょう。

 

【算数】

算数は、前学年までの復習をしっかりしながら、全体的なレベルを上げていく時期です。
特に、図形・速さ・数の問題に不安がある場合は、この時期に克服したい所です。
全体的な復習として、「プラスワン」(東京出版)に取り掛かると良いでしょう。
過去問にも一度取り掛かってみましょう。

 

【国語】

国語は、標準的な文章で、設問の解き方を確認して下さい。
要旨を把握する練習は引き続き行って頂きたいので、文章の要約を80字~100字程度で書く練習をして下さい。読書や漢字・語彙の学習も継続的に行って下さい。
過去問にも取り掛かると良いでしょう。

 

【理科】

理科は、引き続き、身の回りの事柄への理解を深めつつ、暗記すべき事項も少しずつ覚えていくと良いでしょう。
基礎が大切ですから、難しいことをやる前に基本的なことを確実に行って下さい。

 

【社会】

社会は、公民が始まります。やはり幅広く基本的な内容を理解・暗記するようにして下さい。
時間を見つけて、地理・歴史の復習も取り入れて行くと、今後楽になります。
ニュース・新聞を見て、最近の時事問題への理解を深めていくと良いでしょう。

 

(4)小学6年生(7月〜8月)

小学6年生(7月〜8月)で行う成城学園中学校の受験対策のポイントは、次の通りです。

算数

・苦手単元は夏休み中に克服する

国語

・過去問で記述問題にも慣れていく

・語彙、漢字を固める

理科

・過去問で理解不足の所を見つけたら、基本に戻って学習する

社会

・過去問を通して弱点を見つけ、補強していく

・ニュース・新聞で時事問題について引き続き学習する

各科目ごとの対策内容を、詳しく確認してみましょう。

 

【算数】

算数は、過去問を3〜5回分解いていきましょう。また、苦手単元があれば、夏休み中に克服していきましょう。
「プラスワン」を1周させ、解き直しもしていきましょう。
秋以降は、過去問など演習に時間を取られますので、まとまった時間が取れる最後のチャンスです。

 

【国語】

国語も、過去問を3回分は解いて、形式に慣れましょう。要旨以外の記述問題も重要です。傍線部近くに根拠がある問題が多いですから、予想で書かずに、文章の根拠を見つけ出して記述するようにして下さい。
語彙・漢字については、この夏休みで固めていきましょう。読書についても忘れずに行って下さい。読書量が読解力に繋がっていきます。

 

【理科】

理科も、過去問を3〜5回分解きましょう。理解不足の所は、基本に戻って理解をしていきましょう。
身近な現象についての理解を深めるために、図鑑や理科事典などを使用して調べてみると良いでしょう。

 

【社会】

社会も、過去問を3回分行いましょう。過去問を通して弱点を見つけ、補強して行きましょう。
ニュース・新聞で時事問題について、引き続き学習していきましょう。不明な所は調べて確認すると良いでしょう。

 

(5)小学6年生(9月~11月)

小学6年生(9月~11月)で行う成城学園中学校の受験対策のポイントは、次の通りです。

算数

・過去問で図形・速さ・数の問題を中心に解く

国語

・過去問で漢字、語彙を強化していく

・様々なジャンルの読書と要約を継続する

理科

・過去問を通して暗記だけでなく理解ができているかを確認する

社会

・過去問と並行して全般的な復習を行う

・「重大ニュース」についても学習していく

各科目ごとの対策内容を、詳しく確認してみましょう。

 

【算数】

算数は、過去問中心になりますが、特に解き直しに力を入れて下さい。
「プラスワン」の解き直しをしつつ、余裕があれば「ステップアップ」(東京出版)も解くと良いでしょう。
特に、図形・速さ・数の問題を中心に解くことをおすすめします。

 

【国語】

国語は、過去問を中心に進めますが、漢字・語彙の強化も忘れずに行なって下さい。
過去問の解き直しも行いましょう。
この時期でも、読書と要約は継続して頂き、様々なジャンルに触れましょう。

 

【理科】

理科も、やはり過去問を中心に行っていきます。
過去問で出てきた内容については、暗記だけでなく、理解が出来ているか、保護者様で確認して頂くと良いと思います。
解き直しも忘れずに行って下さい。

 

【社会】

社会も、過去問は解きますが、それと同時に、全般的な復習も忘れずに行って下さい。
この時期から「日本のすがた」(最新版)を利用した統計の勉強、及び大手塾が出版している「重大ニュース」について学習していくと良いでしょう。

 

(6)小学6年生(12月~1月)

小学6年生(12月~1月)で行う成城学園中学校の受験対策のポイントは、次の通りです。

算数

・図形、速さ、数の問題含め、全般的な定着を行う

・基本〜標準的な問題で取りこぼしの無いよう復讐する

国語

・漢字、語彙の最終チェック行う

・過去問を繰り返し、時間配分等を身につける

理科

・基本的な問題や有名問題で取りこぼしが無いよう復習する

・全般的に理解しきれていない箇所がないか確認する

社会

・雨温図、統計、歴史の資料、日本国憲法の条文、時事など漏れが無いようにする

各科目ごとの対策内容を、詳しく確認してみましょう。

 

【算数】

算数は、過去問の解き直し、図形・速さ・数の問題を含めた全般的な定着を行いましょう。
この時期でも、過去問演習は効果的ですから、遡って行って下さい。
基本〜標準的な問題で取りこぼしが無いように、「プラスワン」「ステップアップ」を復習しましょう。

 

【国語】

国語は、時間配分・設問形式を忘れないために、1週間~2週間に1度は過去問に触れましょう。
漢字・語彙の最終チェックも忘れずに行い、日々の読書も継続してください。
この時期でも、要約練習は行うと良いと思われます。

 

【理科】

理科は、今まで習ってきた内容や、過去問の内容で、理解・暗記しきれていない所は無いか、確認して下さい。とにかく全般的におさえるようにして下さい。
計算問題も、基本的な問題や有名問題での取りこぼしが無いように復習をして下さい。

 

【社会】

社会は、全般的な復習をしつつ、地理・歴史で学んだ場所の確認を行いましょう。
過去問を使用しながら、疎かになりやすい雨温図・統計・歴史の資料・日本国憲法の条文・時事など漏れが無いようにして下さい。

 

②成城学園中学校の過去問対策方法

(1)過去問の効果的な使い方

算数については、傾向の似た問題が出題されていますので、なるべく遡って行い、解き直しもしっかり行って下さい。
国語・理科・社会については、形式に慣れれば良いと思われますが、5~10回分は解いた方が良いでしょう。
特に、国語の記述問題については多めに演習した方が良いでしょう。

 

(2)いつから解き始めればよいか

教科

時期

理由

算数・国語

夏休み前から 配点が高く、差がつきやすいため

理科・社会

夏休みに入ってから 試験範囲の学習が終わっていない場合がある

 

(3)何年分を何周解けばよいか

教科

目標回数

解き直し ポイント

算数

10回~20回 3~4周 図形・速さ・数の問題といった、よく出題される単元があるため、時間を測って素早く解く練習をする

国語

10回 2周 記述問題、特に要旨に関する設問に答える練習をする

理科

5回~10回 2~3周 理解不足を把握し、周辺事項も含めて見直す。形式に慣れる

社会

5〜10回 2周 形式に慣れる。間違えた問題から弱点を見つけ、その強化に重点をおく

 

③保護者様に出来るサポート内容

(1)成績が下降してきたら…

基本〜標準的な問題が出来なくなっている可能性が高いです。
塾などで難しい問題ばかり行なっていると、基本的な所が疎かになり、土台が崩れていきます。
すると、成績が下降して行きます。ですので、保護者様には、是非基本的な問題、例えば小学四年生・五年生の単元に立ち戻って、再度復習をされる事をおすすめします。

 

生徒様にも「少し前の単元に戻ってやってみようか。」とお声掛けし、「ゆっくり基本からやり直してみよう。」と生徒様を責めずに、ご対応して下さい。
また、試験の結果に一喜一憂せず、長い目で生徒様を見てあげて下さい。

 

尚、復習というのは、間違えた問題を出来るまで解き直しを行うことを言います。出来るまで行うことがポイントです。また、一度解けたとしても、また暫く経ってから解き直すことも必要ですので、保護者様でしっかりと管理して頂くと良いでしょう。

 

(2)計算力対策

成城学園中学校は、計算力が鍵を握ります。計算問題は必ず出題されていますし、計算力が必要な問題も多々出題されています。
毎日10問程度、四則演算の計算問題を解くと良いでしょう。
計算間違いが多い生徒様の場合、まずはゆっくりと正確に行う練習をしましょう。
正確さが身についてから、スピードの順番でお願いします。

 

(3)理科の対策

成城学園中学校の理科は、これまでご説明している通り、理解を問う問題が出題されております。
保護者様としましては、身近な事柄について、生徒様と会話をし、一緒に調べて理解を促すようにして頂けると宜しいかと思います。

例えば、

「洗濯物を干すと乾くのは何故だろうね?」

「シャボン玉の仕組みを一緒に考えてみようか。」

「虫眼鏡はどういう仕組みになっているんだろうね。」

「鏡で全身を映すにはどうしたら良いだろう。」

「エアコンを使ってなるべく早く部屋を暖めるにはどうすれば良いかな?」

など、身近にあるものをしっかりと調べることは、理科の対策にとても重要です。特に物理・化学の理解には力を入れて下さい。
是非、生徒様とご一緒に取り組んでみて下さい。

 

(4)時事問題対策

時事問題こそ、保護者様の出番です。今、ニュースや新聞で見聞きする内容は、保護者様にとっては常識的な事でも、生徒様には実感がわかない・わからないことも多いと思われます。ニュースや新聞で出てきた内容を生徒様と会話するようにして下さい。

例えば、

「今円安が進んでいるってニュースで言っていたけど、どういうことかわかる?」

「男女の格差社会ってどういう事なんだろうね?」

と言った質問から、生徒様と一緒に会話をし、一緒に調べることは重要です。
是非、取り組んで頂ければと思います。

 

(5)ケアレスミス対策

計算間違い・見間違い・勘違いなど全てケアレスミスと言われます。
しかし、そのミスは放っておいて直るのでしょうか。また、優秀な生徒様は何故ケアレスミスが少ないのでしょうか。

 

まず、計算間違いからお話しましょう。
計算間違いを無くすには、まず(2)でお話したように、ゆっくり、正確に計算を行うことから始めます。
そして、頭で計算(暗算)せずに、筆算をしっかりしましょう。計算は大きく行いましょう。また、計算の都度、確認をすると良いと思います。

 

次に、見間違い・勘違いについてです。
文章の数字や人物には丸をつけるなど、目立つようにしましょう。また、何を答えるべきなのか、設問で聞かれていることにも印をつけます。
答えを出したら、もう一度問題文を確認し、生徒様自身の解答も、もう一度確認です。

 

このように、徹底することで、今までのミスが格段に減ると思われます。保護者様も、是非、生徒様の横でチェックして頂けると良いかと思います。

 

まとめ

成城学園中学校は、内部進学率が約6割程度の学校で、難関大学へと進学される生徒様も数多くいらっしゃる学校です。
入試問題は、全体的に基本〜標準的な問題が中心で、難しい問題はほぼ出題されません。塾では難しい問題を行いがちですが、全科目的に基礎を固める事に集中して取り組んで下さい。

 

【参考文献】

成城学園中学校
成城学園中学校2025年度版10年間過去問声の教育社

 

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