昭和学院中学校とは?
昭和学院中学校は、千葉県にある中高一貫校で、生徒一人ひとりの可能性を重視した教育を行っています。進路目標に応じたコース制やICTを活用した授業、創造性を育む未来講座など、時代に即した学びを提供するほか、豊かな人間性や協調性を育む教育環境が整った学校です。
昭和学院中学校の入試傾向について
入試全体の特徴や各科目の出題傾向、難易度について解説します。
昭和学院中学校の入試の特徴
昭和学院中学校の入試は、生徒様の個性や能力を重視した多様な形式で行われます。主な入試区分には、第一志望入試、一般入試、帰国生入試の3種類があり、それぞれの試験日程と特徴があります。
入試種別 |
試験日程 |
特徴 |
第一志望入試 |
12月1日 |
昭和学院を第一志望とする生徒様が対象。 国語・算数・英語から2科目を選択する「2科入試」や、自己表現文とプレゼンテーションを含む「マイプレゼンテーションⅠ型・Ⅱ型」など、個性を発揮しやすい試験内容。 |
一般入試 |
1月20日、1月22日、1月24日 |
他校との併願が可能。 1科目受験やプレゼンテーション型、適性検査型、特待生選考を兼ねた「アドバンストチャレンジ」など、多様な選択肢がある。 |
帰国生入試 |
12月1日、1月20日、1月24日 |
帰国生の特性に配慮した形式。 国語・算数・英語からの選択受験や、面接・プレゼンテーションを通じた評価が行われる。 |
さらに、成績優秀者には特待生選考が行われ、英語資格を有する生徒様には加点やみなし得点が適用されることもあります。このように、昭和学院中学校の入試は柔軟性が高く、生徒様一人ひとりの可能性を引き出す仕組みが整っています。
昭和学院中学校の算数 問題の傾向と得点戦略
問題の傾向
昭和学院中学校の算数は、試験時間50分、配点100点で、計算問題、場合の数、角度・面積・長さ、体積・表面積などの分野から5つの大問で構成されています。
問題は基礎的なものが中心ですが、数値設定が複雑な場合もあり、効率的な計算力や柔軟な思考力が求められます。また、公式の適用にとどまらず、文章題の意図を正確に読み解き、図やグラフの活用を通して問題を解決する力が必要です。
得点戦略
算数で7割以上の得点を目指すには、以下の戦略を意識しましょう。
1.基礎問題を確実に得点
計算問題は正答率が高く、最初に取り組むべき部分です。短時間で正確に解答するため、日常的な計算練習を積み、得点源としましょう。
2.標準的な応用問題で安定した得点を確保
場合の数や体積・表面積の問題は、基本的な公式の適用で解ける問題を優先し、安定した得点を目指します。得意分野を中心に取り組むことで効率的に得点を積み重ねましょう。
3.難易度の高い問題は部分点を狙う
難問では全問正解を目指すのではなく、得意な部分を確実に解き、部分点を狙います。平面図形では補助線を活用するなど、得点に直結する工夫を心がけましょう。
昭和学院中学校の算数入試では、基礎力を確実に活かしながら、応用問題で得点を積み上げることが重要です。過去問を通して出題傾向に慣れ、時間内に効率よく解答する力を磨いておきましょう。
差がついた1問:大問4(1)
算数のみ具体的な問題が公表されていたため、解説いたします。
問題内容: |
解説:
この問題は、規則性と場合の数を活用して解く典型的な応用問題です。列の並びは「1桁→2桁→3桁」と桁数別に構成されており、1桁の数が5個、2桁の数が25個、3桁の数が125個と桁数が増えるごとに項目数が5倍になる規則があることに気づく必要があります。
(1)では「1を50個並べた数」は50桁の数となるため、列全体の構成を把握し、50桁の数が並ぶ位置を計算することが求められました。具体的には、1桁から49桁までの総数を計算し、50桁目の開始位置を特定する論理的思考力が必要です。
この問題は、規則性の理解と計算の正確性、さらに大きな数列を扱う整理能力が問われたため、受験生間での思考力の差が出やすい問題でした。
昭和学院中学校の国語 問題の傾向と得点戦略
問題の傾向
昭和学院中学校の国語は、試験時間50分、配点100点、大問2~3題で構成されています。
主に、論説文と小説の長文読解が出題され、「考える力、感じる力、想像する力、表す力」が重視されています。文章量は中学受験としては適度で、設問は要点把握や語彙の理解、登場人物の心理描写など、多角的な国語力を問う内容です。基礎的な読解力と問題演習が重要な鍵となります。
得点戦略
国語で7割以上の得点を目指すために、以下のポイントを押さえましょう。
1.長文読解の基本を徹底する
論説文では段落ごとに要点を整理し、筆者の主張や論理の流れを正確に把握します。小説では登場人物の心理や場面の変化を丁寧に読み取り、文章のテーマを掴む練習を行いましょう。
2.選択肢問題の対策を強化する
選択肢問題では、文中の根拠を迅速に見つけ、消去法を活用して正答を導きます。過去問や類似問題を使い、設問ごとの対応力を磨くことが大切です。
3.基礎力を固める
語彙や漢字問題は確実に得点できる部分です。日頃から語彙力や漢字力を強化し、確実に得点源とする準備を進めましょう。
昭和学院中学校の国語入試は、基礎力と応用力のバランスが重視されます。過去問を活用し、問題形式や出題傾向に慣れることが合格への近道です。効率的な時間配分を意識しながら、安定した得点を目指しましょう。
昭和学院中学校の英語 問題の傾向と得点戦略
問題の傾向
昭和学院中学校の英語試験では、リスニング、文法・英語表現、記述式英作文、対話文読解、英問英答など、英語の4技能(読む・聞く・書く・話す)をバランスよく測定する問題が出題される傾向があります。具体的な試験時間や配点は公開されていませんが、実践的な英語力を問う内容となっており、知識だけでなく応用力が求められます。
試験では、英語を通じたコミュニケーション能力や批判的思考力も評価されるため、語彙や文法の基礎だけでなく、英語で考え、自分の意見を伝える力を養う必要があります。
得点戦略
英語で7割以上の得点を目標にするため、以下のポイントを押さえましょう。
1.リスニング力の強化
リスニング問題では、要点を聞き取る力が重要です。英検のリスニング問題やオンライン教材を活用し、音声を繰り返し聞いて慣れることが効果的です。
2.基礎文法と語彙を徹底する
文法や語彙は全体の得点を安定させる基盤となります。基礎的な英検形式の問題を中心に取り組み、間違えた部分を重点的に復習して確実に得点を積み上げましょう。
3.英作文力を養う
記述式の英作文では、文法的な正確性と論理的な構成が評価されます。短文から始め、徐々に内容を増やしながら、簡潔に自分の意見を述べる練習を重ねましょう。
4.長文読解力を高める
対話文や英問英答の問題では、文脈を正確に読み取り、適切に回答する力が求められます。過去問や模試を活用して、時間内に要点をつかむ訓練を行うことが重要です。
昭和学院中学校の英語試験では、基礎知識に加え、実践的な英語力と表現力が求められます。日頃から英語を使った学習やディスカッションに取り組み、総合的な英語力を伸ばしていきましょう。
昭和学院中学校を受ける際の併願パターンについて
昭和学院中学校を受験する際は、12月の入試と1月の併願校受験を組み合わせるのが一般的です。
以下は、昭和学院中学校を第一志望とする場合の一例です。
日付 | 学校名 | 入試区分 |
---|---|---|
12月1日 | 昭和学院中学校 | 第一志望入試(専願) |
1月11日 | 麗澤中学校 | 1期入試 |
1月20日 | 昭和学院中学校 | 一般入試 |
1月26日 | 専修大学松戸中学校 | 第2回入試 |
昭和学院中学校を本命校とする場合は、12月1日の専願入試で早めに合格を取りに行く戦略が有効です。これにより、1月の併願校受験においても、精神的に余裕を持って臨むことができます。
併願校としては、麗澤中学校や専修大学松戸中学校などが日程的に相性がよく、組み合わせやすいと言えるでしょう。併願校の選定にあたっては、志望度や学力に応じて慎重に判断し、受験全体のバランスを考慮したプランを立てることが大切です。
昭和学院中学校の受験対策方法
志望校合格に向けた時期ごとの学習内容や効果的な過去問活用法、保護者様のサポート方法を徹底解説します。
時期別・教科別対策内容
小4:基礎力の徹底
教科 | 学習内容 |
---|---|
算数 | 四則計算や簡単な文章題、基本的な図形問題を中心に、計算力と理解力を養います。練習問題を繰り返し解き、スピードと正確さを意識しましょう。 |
国語 | 語彙や漢字の知識を広げるとともに、短文読解に慣れることを目指します。物語文や説明文の基本的な内容を読み取る力を身につけることが重要です。 |
英語 | アルファベットや簡単な単語、基本的な挨拶表現を習得します。ゲームや歌を活用し、英語に親しむ姿勢を育てましょう。 |
小5:応用力の育成
教科 | 学習内容 |
---|---|
算数 | 割合や比、速さなど、入試に直結する重要単元を習得します。図形や場合の数などの応用問題にも挑戦し、思考力を高めることがポイントです。 |
国語 | 長文読解に取り組み、段落ごとの要旨を把握する練習を行います。説明文の要点整理や物語文の心情理解を中心に、記述式問題にも取り組み始めましょう。 |
英語 | 簡単な文章読解やリスニングに取り組み、基本的な文法を学びます。短い日常会話を練習し、発音や表現力を高めることを目指します。 |
小6(4月~6月):基礎と応用の総復習
教科 | 学習内容 |
---|---|
算数 | 割合、速さ、場合の数、図形問題などの基礎単元を総復習します。昭和学院中学校の過去問に慣れることを目指し、演習を繰り返します。 |
国語 | 長文読解の練習を重ね、段落ごとの要旨を的確に把握する力を養います。語彙や漢字の学習を継続し、記述問題の演習を進めます。 |
英語 | 文法の基礎を復習し、簡単な会話文の読解やリスニング問題に取り組みます。スピーキング練習を増やし、基礎的な応答力を養います。 |
小6(7月~8月):実践力の強化
教科 | 学習内容 |
---|---|
算数 | 模試や過去問を通じて、時間配分を意識した実践練習を行います。難易度の高い図形や応用問題にも積極的に挑戦します。 |
国語 | 長文読解の演習を増やし、記述問題の精度を上げます。読解スピードを意識しながら、本番を想定した時間内で解く練習を進めます。 |
英語 | 実践的なリスニング問題や簡単なエッセイ作成を取り入れます。会話形式の問題に重点を置き、柔軟な対応力を養います。 |
小6(9月~11月):志望校対策
教科 | 学習内容 |
---|---|
算数 | 昭和学院中学校の過去問に特化した演習を行い、難問への対応力を高めます。条件整理が必要な問題や立体図形、場合の数などに取り組みます。 |
国語 | 過去問を使い、昭和学院中学校の出題傾向に特化した練習を進めます。記述問題では、的確に要旨をまとめる力を養います。 |
英語 | 過去問に特化したリスニングや読解問題を解き、昭和学院中学校の傾向に慣れます。スピーキング練習やエッセイ問題を繰り返し、実践力を強化します。 |
小6(12月~1月):総仕上げと直前対策
教科 | 学習内容 |
---|---|
算数 | 総復習と過去問演習を繰り返し、ミスを防ぐ練習を行います。試験本番を意識して、時間配分の確認を徹底します。 |
国語 | 直前期は短めの文章や基本的な問題に取り組み、確実な得点を目指します。記述問題の解答例を再確認し、最後の仕上げを行います。 |
英語 | リスニングや短文読解を中心に、基礎力を確認します。短い会話文やリスニング問題を復習し、確実に得点を狙います。 |
昭和学院中学校の過去問対策方法
過去問の効果的な使い方
過去問は、試験傾向を把握し、得点力を高めるために重要です。まず全体の形式や出題パターンを確認し、苦手分野を洗い出します。演習後は必ず解き直しを行い、正答の根拠を理解することで実践力を向上させましょう。
いつから解き始めればよいか
過去問の演習は、小6の夏休みから始めるのが理想です。まずは時間配分を意識せず取り組み、問題形式に慣れます。その後、秋以降に本番同様の条件で解き、志望校に合わせた実践力を養う段階に移ります。
何年分を何周解けばよいか
志望校の過去問は5~7年分を3周以上解くのが効果的です。1周目は形式の理解、2周目は弱点克服、3周目以降はスピードと正確さを意識した仕上げを行います。余裕があれば、他校の類似問題も演習するとさらに力が付きます。
まとめ
本記事では、各科目の傾向や得点戦略、過去問の活用法、併願校の選び方を詳しく解説しました。生徒様が計画的に学習を進めるためには、保護者様の適切な励ましと環境づくりが大きな力となります。
本記事の内容を参考に、合格に向けて確実な準備を進めていきましょう。
【参考文献】
昭和学院中学校・高等学校
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