1. 多摩大学目黒中学校とは?
1937年目黒商業女学校が前身。1995年に多摩大学目黒中学校となり、その後共学化しました。国際教育に力を入れており、中学3年生では、全員参加のオーストラリア修学旅行、更には希望者生の海外研修も合わせますと、最大5カ国の国々へと行く事が出来ます。起業体験、投資戦略、プログラミング学習など、今後海外で通用していく人材へと成長させる一つのきっかけとして導入されており、大学入学後も見据えた教育が行われています。
2. 多摩大学目黒中学校の入試傾向について
進学第一回・第二回の試験科目は、算数・国語・理科・社会の四科目、もしくは算数・国語の二科目です。
試験時間は算数50分・国語50分・理科社会合わせて50分、配点は各々100点・100点・50点・50点となっています。
特待第一回・第二回の試験科目は、算数・国語・理科・社会の四科目です。試験時間・配点は進学と一緒です。
特待第三回~第五回は算数・国語の二科目です。試験時間は各々50分、配点は各々100点です。
入試問題は、全体として高度な文章の読解力が大切です。正確に読める様に練習しましょう。
①算数
例年、大問5題の出題で、大問1番が計算問題、大問2番が小問集合、大問3番以降が単元別の問題となっています。この傾向は進学・特待で変わりありません。全体として、進学の問題は基本中心の出題で、特待の問題は、基本~標準的な問題が出題されています。
大問1番の計算問題は確実に得点出来るように日々の計算練習を重視しましょう。単位の計算も出題されています。小問集合も、基本的な一行問題です。図形問題の出題が多めです。
単元別の問題は、数の問題・速さ・図形・割合が多く出題されています。
数の問題は規則性・場合の数が頻出です。特に規則性は高頻度で出題されていますから、よく練習しましょう。速さはダイヤグラムを伴う旅人算やグラフを伴う水量の問題がよく出題されています。図形は回転体・面積・体積を求める問題が中心です。割合の問題は食塩水・損益算が良く出題されています。2024年度進学第一回では、会話形式の食塩水に関する問題が出題されました。食塩水について、基本的な問題ではありましたが、しっかりとした理解が問われておりました。会話形式の問題は、多摩大学目黒中学校では良く出題される形式です。過去問でしっかりと慣れておきましょう。
②国語
例年、大問4題の出題です。進学と特待で少し問題に違いがあります。進学では、大問1番が漢字に関する問題、大問2番が四字熟語・ことわざなどの語彙の問題です。大問3・4番は文章題で、説明文・物語文が各々1題ずつ出題されています。一方、特待の問題は大問1番の漢字、大問3.4番の文章題については進学と変わりありませんが、大問2番に大きな特徴があります。2024年度特待第一回でも出題されていますが、文章を読んで内容として正しいものを選択する問題です。この問題は、しっかり読解した上で、情報を整理していかないと正答には辿り着けない問題となっています。手を動かして情報を整理出来ている生徒様とそうでない生徒様では大きく差がつく問題です。過去問を使用して対策を行って下さい。
文章題の問題は、正誤選択・表現技法・接続詞・語彙・記述問題などが出題されています。記述問題は特待でよく出題され、50字程度の字数です。傍線部付近で解決出来る問題も多いですから、しっかりとポイントとなる言葉を入れて解答しましょう。また、比喩などの表現技法が問われる事も多いですから、「わかる国語」などの文法書を一冊用意し、対策をした方が良いでしょう。
③理科
例年、大問4題の出題で、物理・化学・生物・地学が満遍なく出題されています。この傾向は進学・特待で変化はありませんが、進学は基本問題中心、特待は基本~標準的な問題となっています。
物理は、てこ・ばね・浮力・電気など、計算問題を中心に出題されています。計算問題は、基本的なものが多いですので、演習を積む事で点数が取れるようになるでしょう。2024年度第一回特待でも、計算問題が中心の浮力に関する問題が出題されました。浮力を理解して、計算問題が得意な生徒様は完答出来たかもしれません。逆に計算問題を敬遠してしまった生徒様との差は大きく開いたと思われます。
化学は、知識問題と、簡単な計算問題が中心です。身近な物事の現象理解に関する問題も出題される事があります。また、問題文を理解して(ヒントにして)解く問題も出題されています。
生物は知識問題が多く、植物や動物が頻出です。しっかりとした暗記が必要となります。化学同様、文章を理解すれば解答できる問題も出題される事があります。特待の問題は考察問題中心ですから、現象理解が必要です。
地学は知識問題が中心です。暗記をしっかりと行うことが大切でしょう。満遍なく出題されていますので、全体的に網羅する必要があります。
時事問題が大問で出題される事がありますので、ニュース・新聞を見聞きし、科学のニュースを知っておきましょう。
④社会
例年、大問3題の出題で地理・歴史・公民が満遍なく出題されています。この傾向は進学・特待で変わりありません。進学の問題は基本的な一問一答がベースの問題ですが、特待の問題は暗記と共に、理解を伴う問題となっています。特待の特徴的な問題は、毎回出題されている、歴史の記述問題です。50字程度の記述問題が出題されており、出来事に関する内容を問う問題が多いです。2024年度特待第一回では、地租改正に関して記述する問題が出題されました。基本的な記述問題ではありますが、理解をしていないと書けない問題ですから、暗記一辺倒ですと、差がついてしまいます。歴史の流れを意識して、理解して学習するようにしましょう。
その他、注意すべき点をお話ししておきましょう。地理では、地図や統計に関する問題が出題されています。また、駅弁の問題など、旅行に行く機会が多いと得点出来る問題も出題されています。
歴史は先程お話ししましたように、流れを理解していないと解けない問題が記述以外にも出題されています。また、年号についても、有名なものは暗記しておいた方が良いでしょう。
公民は、基本的な内容が多いですから、言葉の定義をしっかりと理解しておきましょう。時事問題も多少出題されます。ここ1年程度の内容は把握しておきましょう。
⑤問題の形式等が似ている学校は?
全体的な傾向としては、東京成徳大学中学校に似ていると思われます。算数の会話形式の問題は、獨協中学校の問題が良い対策となるでしょう。
3. 多摩大学目黒中学校を受ける際の併願パターンは?
①1月受験校
埼玉平成中学校・東京農業大学第三高等学校附属中学校・東京成徳深谷中学校
1月は、練習として、埼玉平成中学校・東京農業大学第三高等学校附属中学校・東京成徳深谷中学校が挙げられます。
しっかりと合格を手にすることで、精神的に落ち着けると思われます。
②2月1日
午前:多摩大学目黒中学校(進学・1次)
午後:多摩大学目黒中学校(特待・1次)
午前・午後共に、多摩大学目黒中学校で決まりです。
③2月2日
午前:多摩大学目黒中学校(進学・2次)・駒込中学校(3次)・東京電機大学中学校(3次)
午後:多摩大学目黒中学校(特待・2次)・宝仙学園中学校(2次)
午前・午後共に多摩大学目黒中学校で決まりです。
多摩大学目黒中学校(特待)に合格されていれば、午前は駒込中学校(3次)、午後は宝仙学園中学校(2次)が良いでしょう。
多摩大学目黒中学校(進学)に合格されていれば、午前は東京電機大学中学校(3次)が良いでしょう。
但し、1日に午前・午後受験されると思いますから、生徒様の疲労を考慮して、
午前の受験を回避しても良いかと思います。
④2月3日
午前:日本大学第二中学校(2次)・日本大学第三中学校(3次)・東京成徳大学中学校(3次)
午後:多摩大学目黒中学校(特待・3次)・桜美林中学校(3次)
午前は、状況に応じて、日本大学第二中学校(2次)・日本大学第三中学校(3次)・東京成徳大学中学校(3次)が良いでしょう。
午後は、多摩大学目黒中学校(特待・3次)で決まりです。既に合格されていれば、桜美林中学校(3次)がおすすめです。
⑤2月4日
午前:多摩大学目黒中学校(特待・4次)・穎明館中学校(4次)
午後:東京電機大学中学校(4次)・品川翔英中学校(6次)
午前は多摩大学目黒中学校(特待・4次)で決まりです。既に合格されていれば、穎明館中学校(4次)が良いと思われます。
午後は東京電機大学中学校(4次)か品川翔英中学校(6次)が良いでしょう。
尚、2月6日に多摩大学目黒中学校(特待・5次)があります。最後まで頑張りましょう。
4. 多摩大学目黒中学校の受験対策方法
これから具体的な対策方法についてお話していきましょう。
①時期別・教科別対策内容
(1)小学四年生
・算数は、塾のカリキュラムに沿って行っていきましょう。
塾に通われてない生徒様は「予習シリーズ」に沿って進めていくと良いでしょう。
多摩大学目黒中学校は、小問集合を含めれば比較的満遍なく出題されますので、苦手単元を作らない事が大切です。
また、計算力も必須です。多摩大学目黒中学校では、計算問題が必ず出題されますし、計算力が必要な問題も多数出題されます。
速く、正確に計算が出来るように毎日トレーニングをして下さい。
・国語も、カリキュラム・予習シリーズをもとに行いますが、文章が難しいと感じる場合は、少し簡単な文章から確実に読めるようにして下さい。
文章を読んでから、要旨を50字程度で書いていくのが、将来の多摩大学目黒中学校受験対策には良いでしょう。
文章を書くという意味では、日記も効果的です。保護者様が添削してあげると良いでしょう。
少しの時間でも良いので、毎日の読書も欠かさず行いたい所です。
表現技法が問われることが多いですから、「わかる国語」(旺文社)といった総合的な文法書を1冊ご用意頂き、少しずつ対策していくと良いでしょう。
・理科は、生物・地学を中心とした暗記単元が始まりますから、今のうちにしっかりと暗記をしましょう。
また、多摩大学目黒中学校の入試問題は知識問題が多いですが、現象理解も必要です。
これは生徒様だけに任せるのは大変かもしれません。是非、保護者様も生徒様と一緒に考察して下さい。
例えば、シャボン玉はどうやって出来るのか、など身近な内容について、考察してみると良いでしょう。
時事的な問題が出題されることがありますから、科学のドキュメンタリー番組を見たり、科学館に行ったりするのが効果的です。
・社会は、地理分野が本格的に始まりますので、地図帳片手に場所を調べながら学習しましょう。
雨温図・統計については、今のうちに理解・暗記していきましょう。旅行に行くのも大変効果的です。
記述問題に対処すべく、理解をしながら学習をしていきましょう。
(2)小学五年生
・算数は、引き続き、カリキュラム通りに行って頂きたいですが、小学四年生の内容、及び小学五年生で習う内容も適宜復習するようにして下さい。
少し時間が経ってしまうと、出来なくなってしまう事も多いです。
全体的に基本〜標準的な問題をしっかり解けるようにしていきましょう。
特待入試を受験される生徒様は数の問題・速さ・図形・割合について、やや難しい問題にもチャレンジしていきましょう。
計算練習も忘れずに行って下さい。
・国語は、物語文・説明文共に、客観的に読む訓練です。
生徒様自身の意見ではなく、筆者の意見を読み取れるよう、引き続き、要旨を50~80字程度で書く練習をしましょう。
書きたいポイントを箇条書きにしてから、記述するのが良いでしょう。
読書・日記は継続的に行い、漢字・語彙も忘れずに行って下さい。
・理科は、物理・化学などの計算問題が始まります。計算問題はよく出題されておりますので、しっかり復習をし、基本的な問題は解けるようにして行きましょう。
引き続き、単なる暗記ではなく、何故身近な現象が起きるのか、考えてみましょう。
わからない事は、調べつつ、理解を深めて下さい。
・社会は、歴史が始まります。全体的な流れを理解しながら、暗記を行って下さい。年号暗記も必須です。
主な出来事が何時代なのか、判断できるまで反復して下さい。記述問題に対応出来る様に、背景知識も学習しておきましょう。
時間を見ながら地理の復習も適宜行えると良いでしょう。
(3)小学六年生(4月〜6月)
・算数は、前学年までの復習をしっかりしながら、全体的なレベルを上げていく時期です。
特に、数の問題・速さ・図形・割合に不安がある場合は、この時期に克服したい所です。
過去問にも一度取り掛かってみましょう。
・国語は、標準的な文章で、設問の解き方を確認して下さい。
特待入試の大問2番では文章を正確に読む必要があります。保護者様としては、正確な読み取りが出来ているか、確認して頂くと良いかと思います。
可能でしたら、過去問を解いてみましょう。
・理科は、引き続き、身の回りの事柄への理解を深めつつ、計算問題の力をつけて行きましょう。
計算問題が苦手な生徒様は特に力を入れて復習して下さい。
・社会は、公民が始まります。言葉の定義(例えば、公衆衛生とは?)を中心に学習するようにしましょう。
日本国憲法の条文穴埋め問題が出題されることがあります。重要単語の暗記を行いましょう。時間を見つけて、地理・歴史の復習も取り入れて行くと、今後楽になります。
ニュースや新聞を見る様にすると、今後の時事問題対策に有効です。
(4)小学六年生(7月〜8月)
・算数は、過去問を3〜5回分解いていきましょう。また、苦手単元があれば、夏休み中に克服していきましょう。
基本~標準問題対策として、「ベストチェック」(みくに出版)はおすすめです。
秋以降は、過去問など演習に時間を取られますので、まとまった時間が取れる最後のチャンスです。
計算練習も引き続き、毎日5問でも良いですから継続して下さい。
・国語も、過去問を3回分は解いて、形式に慣れましょう。
記述問題がうまく書けない生徒様は、まず書きたいポイントを箇条書きにした後に答案作成をしていきましょう。文章の主語を書くと良い文章が書ける様になります。
また、特待入試大問2番対策として、「2分で読解力ドリル」(Gakken)で演習すると良いでしょう。
漢字・語彙については、この夏休みで固めていきましょう。
・理科も、過去問を3回分解きましょう。理解不足の所は、基本に戻って理解をしていきましょう。
文章をしっかり読んで答える問題に慣れる様にしていきましょう。集中して内容を汲み取れるようにして下さい。国語の要約や、先述の「2分で読解力ドリル」で演習すると読めてくるでしょう。
・社会も、過去問を3回分行いましょう。過去問を通して弱点を見つけ、補強して行きましょう。記述問題に対応出来るか確認し、弱いようでしたら、夏休みを利用して、もう一度、理解の確認をして下さい。
(5)小学六年生(9月~11月)
・算数は、過去問中心になりますが、特に解き直しに力を入れて下さい。
数の問題・速さ・図形・割合に力を入れて学習して下さい。
「ベストチェック」の解き直しと、「プラスワン」(東京出版)を行うと良いでしょう。
・国語は、過去問を中心に進めますが、漢字・語彙の強化も忘れずに行なって下さい。
過去問の解き直しも行いましょう。
この時期でも、読書・日記は継続して頂くと良いでしょう。表現技法の復習も忘れないで下さい。
・理科も、やはり過去問を中心に行っていきます。
過去問で出てきた内容については、暗記だけでなく、理解が出来ているか、保護者様で確認して頂くと良いと思います。
計算問題を中心に解き直しも忘れずに行って下さい。
・社会も、過去問は解きますが、それと同時に、全般的な復習も忘れずに行って下さい。
この時期から「日本のすがた」(最新版)を利用した統計の勉強や、大手塾から出版されている「重大ニュース」を用いた時事対策を本格的に始めましょう。
(6)小学六年生(12月~1月)
・算数は、過去問の解き直し、数の問題・速さ・図形・割合を含めた全般的な定着を行いましょう。
この時期でも、過去問演習は効果的ですから、遡って行って下さい。
基本〜標準的な問題で取りこぼしが無いように、復習しましょう。
・国語は、時間配分・設問形式を忘れないために、1週間~2週間に1度は過去問に触れましょう。
漢字・語彙・表現技法の最終チェックも忘れずに行い、日々の読書も継続してください。
大問2番対策も必ず行うようにして下さい。
・理科は、今まで習ってきた内容や、過去問の内容で、理解しきれていない所は無いか、確認して下さい。
計算問題も、基本~標準的な問題や有名問題での取りこぼしが無いように復習をして下さい。時事問題の復習も行って下さい。
・社会は、全般的な復習をしつつ、場所・統計・雨温図・年号暗記・時事問題での復習・強化を行って下さい。
②多摩大学目黒中学校の過去問対策方法
(1)過去問の効果的な使い方
算数・理科の計算問題は比較的似た傾向の問題が出題されますので、なるべく遡って行い、解き直しもしっかり行って下さい。
国語・社会については、形式に慣れれば良いと思われますが、それぞれ記述問題が多く、苦労する点も多いかと思います。
記述問題が得意な生徒様は少なめで良いですが、そうではない生徒様は10回分以上解くと良いでしょう。
(2)いつから解き始めればよいか
算数と国語については、夏休み前から解き始めると良いでしょう。
この2科目は配点が高い科目で、特に算数は差がつきます。早めに解き始めた方が良いでしょう。
一方、理科と社会は夏休みに入ってから始めれば良いと考えます。
あまり早く始めても、試験範囲の学習が終わっていない場合もありますので、焦らず夏休みに集中して行っていきましょう。
(3)何年分を何周解けばよいか
・算数は、数の問題・速さ・図形・割合といった、よく出る単元がありますし、素早く正確に解く練習も必要です。
従って、最低10回分、出来れば20回分解いておきたい所です。
まずは時間を測って解き、その後、間違えた問題を中心に3~4周は解き直しをしましょう。
・国語は、記述問題や大問2番で苦労される生徒様も多くいらっしゃると思います。
従いまして、この形式に抵抗が無い生徒様は5~10回分程度でも良いでしょう。一方、苦手な生徒様は10回分以上解いて慣れる必要があります。特に大問2番の問題は出来るだけ数多く解く事をおすすめします。2周解き直しが出来れば良いと考えます。
・理科は、過去問を解くことで、理解しきれていない箇所を発見し、周辺事項を理解し直すようにしましょう。計算問題については、練習が必要です。特に化学の計算問題は良く似た問題が出題されています。そのため、最低10回分、出来れば20回分解くと良いかと思います。
解き直しについては、計算問題の解き直しを中心に3~4周行いましょう。
・社会は、記述が得意な生徒様は5~10回分で良いでしょう。一方、そうではない生徒様は10回分以上解いた方が良いでしょう。
解き直しは2周程度で良いと思われますが、過去問で間違えた問題から、弱い所を見つけ出し、その強化に時間を掛ける様にして下さい。
③保護者様に出来るサポート内容
(1)成績が下降してきたら…
基本〜標準的な問題が出来なくなっている可能性が高いです。
塾などで難しい問題ばかり行なっていると、基本的な所が疎かになり、土台が崩れていきます。
すると、成績が下降して行きます。ですので、保護者様には、是非基本的な問題、例えば小学四年生・五年生の単元に立ち戻って、再度復習をされる事をおすすめします。
生徒様にも「少し前の単元に戻ってやってみようか。」とお声掛けし、「ゆっくり基本からやり直してみよう。」と生徒様を責めずに、ご対応して下さい。
また、試験の結果に一喜一憂せず、長い目で生徒様を見てあげて下さい。
(2)計算力対策
多摩大学目黒中学校は、計算力が鍵を握ります。計算問題は必ず出題されています。
毎日5問程度、四則演算の計算問題を解くと良いでしょう。
計算間違いが多い生徒様の場合、まずはゆっくりと正確に行う練習をしましょう。
正確さが身についてから、スピードの順番でお願いします。
(3)理科の対策
多摩大学目黒中学校の理科は、知識問題が多いものの、理解を問う問題も出題されております。
保護者様としましては、身近な事柄について、生徒様と会話をし、一緒に調べて理解を促すようにして頂けると宜しいかと思います。
例えば、
「洗濯物を干すと乾くのは何故だろうね?」
「シャボン玉の仕組みを一緒に考えてみようか。」
「虫眼鏡はどういう仕組みになっているんだろうね。」
「鏡で全身を映すにはどうしたら良いだろう。」
など、身近にあるものをしっかりと調べることは、理科の対策にとても重要です。
是非、生徒様とご一緒に取り組んでみて下さい。
(4)時事問題対策
時事問題こそ、保護者様の出番です。今、ニュースや新聞で見聞きする内容は、保護者様にとっては常識的な事でも、生徒様には実感がわかない・わからないことも多いと思われます。
ニュースや新聞で出てきた内容を生徒様と会話するようにして下さい。
例えば、
「今円安が進んでいるってニュースで言っていたけど、どういうことかわかる?」
「男女の格差社会ってどういう事なんだろうね?」
と言った質問から、生徒様と一緒に会話をし、一緒に調べることは重要です。
是非、取り組んで頂ければと思います。
(5)ケアレスミス対策
計算間違い・見間違い・勘違いなど全てケアレスミスと言われます。
しかし、そのミスは放っておいて直るのでしょうか。また、優秀な生徒様は何故ケアレスミスが少ないのでしょうか。
まず、計算間違いからお話しましょう。
計算間違いを無くすには、まず(2)でお話したように、ゆっくり、正確に計算を行うことから始めます。
そして、頭で計算(暗算)せずに、筆算をしっかりしましょう。計算は大きく行いましょう。また、計算の都度、確認をすると良いと思います。
次に、見間違い・勘違いについてです。
文章の数字や人物には丸をつけるなど、目立つようにしましょう。また、何を答えるべきなのか、設問で聞かれていることにも印をつけます。
答えを出したら、もう一度問題文を確認し、生徒様自身の解答も、もう一度確認です。
このように、徹底することで、今までのミスが格段に減ると思われます。保護者様も、是非、生徒様の横でチェックして頂けると良いかと思います。
まとめ
多摩大学目黒中学校の入試問題は、全体として高度な読解力が必要な問題です。算数の会話形式の問題や、国語の文章読解にその傾向が如実に表れています。日々の読書を中心として、文章の要旨把握、論理的に解釈出来る訓練を積みましょう。差がつきやすい算数では、数の問題・速さ・図形・割合を中心に対策を行うと良いでしょう。