小6からの中学受験対策が「遅い」と言われてしまう理由

中学受験小6から目指すのは「遅い」と言われるのには理由があり、ここではそれぞれの理由について詳しく解説していきます。

理由①ライバルとの学力差が大きい

中学受験を目指す受験生の多くは、早い段階から受験勉強を始めています。小3や小4から基礎固めをしていることが多く、これまでの学習量の差は大きいです。この差を埋めるのは簡単なことではないので、小6からのスタートは難しいと言われています。

理由②学習習慣・体力が定着していない

小6から受験を目指す場合、これまでの生活が大きく変わるのが一つの壁となります。今まで経験してきたよりもはるかに長い時間を日々の勉強時間として確保しなければなりません。学習習慣が定着していない場合、急に長時間勉強するのは難しいことが多いです。
長時間勉強に集中するためには、学習習慣と体力が必要になります。多くの受験生は早めから受験対策をスタートすることで、時間をかけて徐々に体力と学習習慣を身に付けているのです。

理由③志望校選定までの時間が短い

小6からの中学受験対策では、志望校をじっくり選ぶ時間が限られていることも受験が難しいと言われる理由の一つです。特に学校の特色や合格可能性を把握しながら志望校を決めるには、できるだけ早めに学校情報を調査して選定しておく必要があります。

 

小6からでも合格を狙える!時期別中学受験スケジュール

4~5月:科目ごとの基礎強化と苦手分野の洗い出し

目的

基礎学力を確認し、受験勉強の土台を作るとともに、苦手分野を明確にする

内容

算数:四則計算や分数、小数など基礎問題を重点的に復習を行います。

国語:漢字や語彙力を強化し、短めの文章読解から取り組みましょう。

理科・社会:小学校範囲の基礎知識を一通り確認し、苦手な単元を洗い出していきます。

勉強時間

平日1~2時間、休日3時間程度

4~5月では受験の基礎を固めることに特化して勉強に取り組みます。最初は全ての単元を完璧にする必要はありません。まずは「何ができて、何が苦手なのか」を見つけるつもりで幅広い単元に取り組みましょう。ぜひ保護者様は「計算問題はすごい得意だね!これで文章問題もできるようになったらすごいよね!」など、ポジティブな声かけを大事にして生徒様にアプローチしてください。

 

6~7月:苦手分野の克服と応用力の養成

目的

苦手分野を重点的に克服し、応用力を少しずつ身につける

内容

算数:図形や文章題、割合などの苦手分野を強化していきます。

国語:物語文や説明文の読解に取り組み、記述式の問題も練習しましょう。

理科・社会:出題頻度の高いテーマを集中的に学習を進めます。

勉強時間

平日2~3時間、休日3~4時間程度

夏に向けて少しずつ勉強量を増やし、応用問題にもチャレンジしていく時期です。「最初は難しいと思っても、解き方のコツさえつかめれば一気に解けるようになるよ!」と声掛けをし、難しい問題でもめげずに取り組めるようサポートすることが重要です。声掛けの仕方次第で今後の学習意欲に良い影響が出てきますよ。

 

8~10月:模試対策と時間配分の練習

目的

演習問題・模試・過去問を通じて、試験形式に慣れ、時間配分のコツをつかむ

内容

算数・国語:過去問形式の演習を増やし、解くスピードを意識しましょう。

理科・社会:問題の出題傾向に慣れるように数多く演習に取り組みます。模試を受験した後はすぐに結果を分析し、弱点補強に努めましょう。

勉強時間

平日2~3時間、休日4~5時間程度

この時期は、試験の雰囲気に慣れることがポイントです。まだ結果が思うように出ないことが多いので、模試を受けた後は「今回うまくいったところはあった?」と生徒様が良かった点に目を向けられるように声掛けをしていきましょう。また、模試での時間配分がうまくいかなかった場合は、日々の勉強でも時間を計って問題を解く練習をしていくことが大切です。

 

11~12月:過去問対策と本番環境への慣れ

目的

志望校の過去問を解き、本番で必要な力を身に付ける

内容

過去問を解く中で出題傾向を把握し、本番の得点配分を最終調整を行います。

算数や国語は特に志望校の特徴に合わせた対策を行っていきましょう。理科と社会は重要テーマの復習を徹底的に進め、実力を固めていきます。

勉強時間

平日3時間、休日4~5時間程度

最近の入試の傾向として、解答だけでなく途中式やその結果に至るまでのプロセスを記述させる問題が増えてきています。過去問でも同じように、ただ解くだけでなく「なぜその答えにたどりついたのか」までしっかり表現しておくことが重要です。
また、過去問演習をするときは本番の環境を意識させることもポイントです。時間を正確に測り静かな環境を整えるなど、本番のような緊張感を演出して取り組めると質の高いシミュレーションになります。ぜひやってみてくださいね!

 

1月:合格に向けた最終調整

目的

入試本番に向けた最終調整を行い、心身ともに万全の状態で受験に臨む

内容

これまでの復習を行いつつ、過去問や模試の解き直しで苦手分野を補強していきましょう。

試験当日のシミュレーションを行い、実力を最大限に発揮できる準備をすることが大切です。

勉強時間

勉強時間:平日3~4時間、休日5時間程度

受験直前は、体調管理が何よりも重要です。受験が近づくにつれて緊張から寝不足になったり、根詰めて勉強に向かいすぎてしまう生徒様は多くいます。ぜひ保護者様から「今まで頑張ってきたから絶対大丈夫!」などと声をかけ、自信を持たせてあげてください。体調管理含め、最後の仕上げを丁寧に行い、自信を持って本番に臨めるようサポートしてあげましょう!

 

小6から中学受験対策を始めるときの心構え

小6から中学受験を始める場合、思うように成果が出ないことも多くあります。どれだけ根気強く、前向きな気持ちで受験に臨めるかが重要です。
保護者様がどっしりと構えて生徒様をサポートすることで、安心して勉強に打ち込むことができるようになります。

①模試で結果が出なくても焦らない

模試で思うような結果が出ないと、「このままで間に合うのかな?」と不安になりますよね。しかし、模試はあくまで本番で最大のパフォーマンスを発揮するための練習の場です。失敗を糧にして成長することがもっとも大切です。
思うような結果が出ていなかったとしても、生徒様と一緒に結果を振り返りながら「ここはよく頑張ったね!」と良い点を見つけて必ず褒めてあげてください。そのうえで「次はここも取れるようになるといいね!」と次の目標を見つけることで、前向きな気持ちを育てられます。
保護者様が誰よりも焦らずに、長い目で見て成長を見守る姿勢を持つようにしましょう。

 

②成功体験をたくさん積む

大きな目標に向かうとき、最終目標だけを追って長期間走り続けるのは難しいものです。モチベーションを保つためにもまずは実現可能な短期的目標を立て、一つ一つ成功体験を積むようにしましょう。目標達成を経験して自信を育てていくことが大切です。
例えば「今週は計算問題を毎日5問やる」のように、生徒様が十分に実現できると思える目標を立ててみてください。日々の達成感が、次への意欲を引き出します。こうした小さな「できた!」の積み重ねが、合格へとつながる大きな自信に変わっていきますよ。

 

③親子で受験に挑む姿勢を大切にする

中学受験は生徒様だけでなく、ご家族全員での挑戦です。本人の頑張りに任せるのではなく、頑張っている様子や学習の進捗を追っていくように意識しましょう。
また、受験に一緒に挑んでいるという姿勢を生徒様が感じられれば、悩みが出てきたときにも保護者様に相談しやすい環境が作れます。特に小学6年生からスタートする場合には、他の受験生よりも壁にぶつかることは多いです。ぜひ生徒様と一緒に合格に向けて進み、生徒様が壁を越えられるように支えてあげてください。

 

小6から中学受験対策を始める場合の塾の選び方

小6から中学受験対策をスタートするのであれば、塾選びは非常に重要です。ポイントを押さえながら探すことで、生徒様に合った塾を見つけやすくなります。生徒様の合格可能性が高められる塾を選べるよう、慎重に決めていきましょう。

志望校合格実績を確認する

塾を探すときには、生徒様が目指す志望校の合格実績の有無を必ず確認しましょう。合格実績が豊富な塾は、生徒様の志望校に特化した指導方法や最新の入試傾向を把握している可能性が高いです。
また、「生徒様と同じ状況の受験生がどのような成果を出しているか」も重要な判断材料となります。小学6年生から受験対策をした生徒の指導実績についてもチェックしておきましょう。短期間で合格に導く方法を知っている塾であれば安心して任せられます。公式HPなどではわからない情報も多いので、候補となる塾には直接問い合わせて確認するのがおすすめです。

 

授業内容を確認する

小6から中学受験を始める場合、限られた時間で効率的に受験対策ができるカリキュラムで学習を進めることが大切です。塾によって授業の進度や内容は異なります。個別指導の場合には生徒様に合ったカリキュラムで勉強を進められますが、集団塾の場合にはすでに学習し終えている内容もあるので注意が必要です。入塾した場合、学んでいない単元についてはどのようなフォローがあるのかを事前に確認するようにしましょう。

 

講師との相性やサポート体制を確認する

講師との相性や塾のサポート体制は、受験の成功を左右する大切な要素です。生徒様が信頼関係を築ける相性の良い講師からの指導、安心して学べる環境は不可欠です。ぜひ塾を決める前に体験授業を受けてみましょう

また、授業以外でも気軽に質問できる体制や、家庭学習のサポートが手厚い塾を選ぶのもポイントです。ご家庭との連携を大切にしている塾を選ぶことができれば、生徒様とご家庭と塾の三者一丸となって受験に挑む体制が築けます。

 

小6から中学受験対策を始める場合の志望校の選び方

志望校選びは中学受験の第一歩です。特に小6から始める場合には、限られた時間から逆算して合格の可能性を考えるなど通常よりもさらに慎重に選ぶ必要があります。

合格可能性のある偏差値帯で志望校を絞る

小6から受験対策を始める生徒様の志望校選びでは、まずは偏差値を基準にするのがおすすめです。
限られた時間の中で効率的に学習を進めるには、現在の学力と志望校のレベルの差が大きすぎないことがポイントとなります。少し高めの偏差値のチャレンジ校を1校、学力に合った相応校を2~3校、安全校を1校といった形で志望校をピックアップすると無理のない志望校選びができます。
ある程度偏差値の幅を持たせた志望校選びをすることで、合格圏内の学校があるという安心感が得られ、勉強にも集中しやすくなるでしょう。

学校の教育方針や風土を確かめる

学校の教育方針や雰囲気は、入学後の学校生活において大切なポイントです。文化祭などのイベントに参加して、在校生の様子を見ることで、校風や教育方針を肌で感じることができます。
また、実際に通っている在校生の様子を直接見ることで、生徒様のモチベーションアップにも期待できます。少しでも多く勉強時間を確保しないと!と学校訪問を後回しにしがちですが、ぜひリフレッシュの良い機会と捉えて親子で一緒に出向いてみてください。

 

入学後にやりたいこと・楽しみなことがある学校を選ぶ

学校選びでは、生徒様のやりたいことがある学校かどうかも大切です。
「この学校に入ったら〇〇部に入りたい!」など、明確に入学後楽しめている自分の姿が想像ができると受験勉強へのやる気も高まります。

生徒様が「ここがいいかな」と候補の学校を見つけてきたら、なぜその学校に魅力を感じたのかを聞いて言葉に出せるようにしてみてください。具体的な理由が見つけられると、生徒様自身の中でその中学校に合格したいという意思が確固たるものになります。

 

【小6からでもまだ間に合う!】効率よく成績を上げるための勉強法

小6から中学受験を始めるには、周りのライバルに追いつくためにも効率良く学習を進める必要があります。しっかり学習計画を立てて進捗を確認し、限られた時間を最大限活用しましょう。
目標を明確にし、復習と予習をバランスよく取り入れることで、着実に力を伸ばしていくことが重要です。それぞれのポイントについて詳しく紹介していきますので、ぜひ日々の学習に取り入れてみてください。

志望校合格までの学習計画を立てる

限られた時間で効率的に学習を進めるには、逆算した学習計画を立てることが肝心です。
特に小6からの中学受験においては、科目ごとの目標や学習スケジュールを具体的に設定することでスムーズに勉強を進められます。
具体的な手順としては、まず志望校の過去問を確認し、【出題範囲と配点表】を把握しましょう。そのうえで、「今の学力と照らし合わせ、どの問題で確実に点数を取り目標の点数に持っていくか」という戦略を練っていきます。
また、計画を立てるときには無理のないペースで作成することが大切です。このとき、進捗を振り返る時間も定期的に設けるようにしましょう。

 

復習と予習の学習サイクルを習得する

中学受験対策として塾に通っている場合には、復習と予習のバランスを取ることが重要です。
復習では、授業で解いた問題を「もう一度自分の力だけで解けるか」を確認してみましょう。間違えた問題はそのままにせず、「どこから間違えてしまったのか」を丁寧に振り返ることが重要です。
予習では、あらかじめ基本問題や関連のある既習範囲の問題に取り組んでおけると授業の理解度が上がります。予習に取り組む余裕がない場合には、教材に目を通すだけでも効果があるので習慣として取り入れてみてください。

 

まとめ:小6からのスタートでも工夫次第で中学受験合格は目指せる!

小6からの中学受験を「もう間に合わないから無理」と諦める必要はありません。効率的な学習計画などポイントを押さえて受験対策を進めていくことで、十分に受験合格を狙うことはできます。
焦らず一歩ずつ取り組むことが合格への近道です。挑戦する気持ちを忘れずに、ぜひ前向きに取り組んでみてくださいね。

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