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1. 中学受験と習い事は両立できる?
中学受験を控えたご家庭が気になるのは、「習い事の時間が勉強の妨げにならないか」という点ではないでしょうか。
受験を成功させるためには、十分な勉強時間の確保が必要です。
しかし、無理に習い事をやめさせてしまうと、生徒様のやる気やモチベーションが下がってしまうこともあります。
中学受験と習い事を両立させるためには、「バランス」がとても重要です。
うまく時間を調整できていれば、習い事を続けながら受験に臨むことも可能です。
もしバランスが崩れてしまった場合でも、「いつ、どのようにやめるか?」「一時的に休むべきか?」を相談しながら判断することが大切です。
ここでは、「両立できるケース」と、「習い事を減らす・やめた方がよいケース」について、具体的に解説します。
①習い事と両立ができるケース
中学受験の準備は、学年が上がるにつれて徐々に本格化していきます。学年別に見ると、両立の目安は以下のようになります。
【小学校4年生】 この時期は、多くの塾が週2〜3回の通塾です。習い事は2つ程度であれば両立は可能でしょう。 【小学校5年生】 通塾は週3〜4日に増えます。習い事は1つに絞ると無理なく継続できるでしょう。 【小学校6年生】 本格的な受験シーズンに入り、通塾は週4回以上になります。 この時期は、負担が大きくなるため、一度習い事をお休みすることを検討してもよいでしょう。 ただし、短時間で済み、気分転換になるような習い事であれば、継続が可能な場合もあります。 |
どの学年でも、勉強時間の確保が最優先です。習い事に多くの時間がかかる、家での練習が必要、宿題がある、といった場合は、生徒様の負担が増えてしまいます。
習い事が良い気分転換になっていたり、本人が楽しんで取り組んでいるようであれば、受験との相乗効果も期待でき、両立しやすいケースもあります。
②習い事を減らす、またはやめた方がよいケース
以下のような場合は、受験勉強に集中するためにも、習い事を見直すタイミングかもしれません。
・生徒様が習い事を楽しめていない ・苦手克服で通い始めた習い事 ・家での練習が多く必要な習い事(例:ピアノなどの楽器、スポーツ系の習い事) |
これらは、学習時間の確保が難しくなりがちです。受験期に入る前後で、一時的にお休みする、もしくは思い切ってやめることも視野に入れてよいでしょう。
ただし、練習を受験期間中は免除、習い事の時間だけリフレッシュで通うという形で継続している生徒様もいらっしゃいます。
2. 中学受験を控えたご家庭でよく選ばれている習い事
中学受験を考えている家庭では、どんな習い事をしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、小学生全体の習い事の傾向をふまえたうえで、中学受験を検討している家庭に多い習い事について解説します。
①小学生に人気の習い事とは?
まずは、小学生全体に人気のある習い事から見ていきましょう。
小学生の習い事の上位は次のようなものです。
①水泳
②語学
③音楽
④通信教育
また、「学習塾」については学年によって割合が大きく変わります。
・小学校1〜3年生:10〜25%
・小学校4年生:65%以上
・小学校5年生:80%超(ピーク)
・小学校6年生:75%程度にやや減少
このように、高学年になると塾の通塾率が急増することが分かります。
②中学受験を検討している家庭に多い習い事
中学受験を視野に入れているご家庭では、次のような習い事が特に多い傾向にあります。
①語学
②幼児教育などの教育系
③音楽
④通信教育
最近ではプログラミングも増えてきています。
③中学受験に有利になる習い事とは?
(1)幼児教育
小さい頃から通い続けている方も少なくありません。
立体図形・パズル・積み木・迷路などに取り組むことで、「空間認識力」や「立体的に物を見る力」が自然と育まれます。これにより、図形問題などを感覚的に捉えて解く力が身につき、受験で引っかかりやすい問題にも柔軟に対応できるようになります。
(2)ピアノ
最近の子どもたちは指先の力や筆圧が弱くなっていると言われています。
中学受験では、「ていねいに読みやすい文字を書く力」も重要です。
ピアノは重い鍵盤を指で押さえるため、自然と指先の筋力や器用さが鍛えられます。指の力がつけば、書くことに対するストレスが減り、勉強への集中力も高まりやすくなります。
(3)水泳・体操教室
受験は、椅子に座って勉強をする時間が長くなります。
じっと座るにも、筋力が必要です。
水泳や体操教室では体幹や体のバランスを鍛えられるので、本格的に受験勉強を始める前までに習っておくにはおすすめです。
受験勉強を長い時間集中してするためにも、体幹や体の筋肉はとても大切です。
(4)英会話
少し番外編のようにも思えますが、最近では中学受験でも英語を試験科目に取り入れている学校が増えています。
英会話に早くから触れておくことで、リスニング力や発話力が自然と身につき、英語入試への対策として有利になります。
また、中学入学後の英語学習にも大きく役立ちます。
(5)リフレッシュできる習い事
最後に、中学受験をする上で生徒様がリフレッシュでき、受験勉強にも身が入るというような、相乗効果をもたらす習い事があるならば、それは生徒様の強みになります。
受験勉強と習い事の気持ちの切り替えができたり、時間の使い方を工夫できるようになります。
まだ10〜12歳の受験生がストレスを発散する場所を確保することも、受験勉強を成功させるのに大切なことです。
3. 【学年別】中学受験と両立できる習い事数の目安
「いつまで習い事を続けたらいいのかな。みんなはどうしてるのかな。」中学受験を考え始めると、そんな悩みが出てきますよね。
学年によって宿題の量や受験勉強に必要な時間、生徒様の体力や集中力の持続時間も異なります。
ここでは、学年別に無理なく習い事と受験勉強を両立できる目安を解説します。
①小学校1・2年生
小学校1・2年生は、まだ受験への意識が本人の中で明確になっていないことが多いでしょう。
学校や宿題に支障がなければ、楽しく通えている習い事を3〜5個程度(学習塾を含む)習っている生徒様が多くみえます。
②小学校3年生
少しずつ「受験」が意識され始め、目標が見えてくる学年です。塾に通い始める生徒様も増えてきます。
そのため、塾を含めて習い事は多くても4つ程度におさえるのがおすすめです。
③小学校4年生
4年生になると、塾に通う生徒様がさらに増え、通塾回数も増えてくる傾向があります。
集中力も伸びてくる時期ではありますが、塾を含めて習い事は3つ以内にすると、無理のないスケジュールを保てます。
④小学校5年生
5年生からは通塾回数がさらに増えます。 塾を含めて2つに絞りましょう。
生徒様がどうしてもやめたくないという習い事を1つに絞った方がいいと考えます。
続ける習い事の条件は、日々の自主練に時間を割かないものです。
習い事の時間だけで完結するものが理想です。
⑤小学校6年生
6年生は受験まで間近になってきて、さらに勉強時間が必要になり、スケジュールに余裕がなくなります。基本は塾のみ、もしくは塾+1つまでに絞りましょう。
条件として、習い事に時間があまり必要なく、リフレッシュになり、疲れないことです。
4. 【受験直前期】習い事はいつまで続ける?
受験直前期は、勉強時間の確保と比例して合格率が上がると言われるほど、時間の確保が大切です。
「習い事は意味があるから続けたい」「受験勉強に集中するために一旦やめたい」など、さまざまな考えがあると思います。どちらが正解というわけではなく、生徒様の状況や性格によって判断が分かれるところです。どんな考え方があるのか、参考になさってください。
受験直前期は習い事はやめるべき?
「受験直前に習い事は必要か?」と問われると、「必要とは言えない」と答えると思います。ですが、受験勉強の期間でも、リフレッシュは必要です。息抜きがあることで、集中力やモチベーションが保たれる場合もあります。
そのため、習い事を完全にやめるのではなく、
・回数を減らして続ける ・短時間のリフレッシュになる習い事だけ続ける ・受験が終わるまで一時的に休む |
といった柔軟な対応がよいでしょう。
習い事の内容(例えば、体力を使うもの・自主練習が必要なものなど)や、直前期の学習の進み具合によっても判断が変わってきます。
迷ったときは、親子でよく話し合い、塾の先生や家庭教師などに相談してみるのも一つの手です。外部の視点を取り入れることで、より納得のいく選択ができるかもしれません。
5. 中学受験と習い事を両立するメリット・デメリット
習い事をする上で、中学受験と両立できるか、できないか、気になるところですよね。習い事を続けることにはメリットもあればデメリットもあります。それぞれ解説していきます。
①メリット
中学受験と習い事を両立することで、得られるメリットはたくさんあります。
まず、習い事が生徒様の「自己肯定感」や「自信」につながるということです。受験勉強では、思うように結果が出ないことや、苦手な分野と向き合わなければならない場面も多くあります。そうした中で、習い事での成功体験や努力の積み重ねが、「自分は頑張れる」「できる」という気持ちを育んでくれます。
また、勉強と習い事の両立には時間管理のスキルも求められるため、自然とスケジュール感覚や効率的な学習習慣も身につきやすくなります。さらに、習い事がリフレッシュの場となり、心身のバランスを保つ助けになることも。結果的に、勉強への集中力が高まり、相乗効果でどちらも頑張れるようになることもあります。
②デメリット
デメリットも、もちろんあります。 受験勉強の時間が十分確保できなくなることです。中学受験では、学校の宿題や塾の課題、過去問演習など、どうしても一定の学習時間が必要になります。
また、習い事の内容によっては体力を消耗し、疲れて勉強に集中できなくなることもあります。とくに高学年になると、通塾回数も増えるため、習い事が負担に感じられることもあるでしょう。
6. 習い事と両立しながら中学受験を成功させるポイント
「中学受験と習い事の両立って、実際どうすればうまくいくの?」と疑問に感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。
ここでは、これまで中学受験と習い事を両立してきたご家庭の工夫や、生徒様・保護者様それぞれの心構え、そして印象的な事例をご紹介します。
①生徒様が行うべきこと
受験をするのも、習い事をするのも生徒様です。生徒様本人が納得して、習い事も勉強も頑張れることが大切です。ただ、「二兎追う者は一兎も得ず」ということわざがあるように、どちらも完璧を求めてしまうと受験に失敗してしまうかもしれません。
受験までの短い期間は、習い事は「勉強の息抜き」や「心のリフレッシュ」としてとらえ、受験を最優先に考える意識が必要です。
②保護者様にできるサポート
保護者様のサポートや声かけは、何よりも生徒様の励みになります。習い事を続ける上で、親子でしっかりと話し合うことが大切です。親子で納得した上で、続ける習い事、受験時期だけお休みする習い事、目標を決めて達成したらやめるなど、話し合って一つずつ決めていくことが大切です。
保護者様の想いや、「こうした方がいいのに・・・」という思いを押しつけてしまうのではなく、 時間はかかっても、納得のいく形で前に進んでいきましょう。結果としてその方が受験勉強に身が入り、良い結果に繋がります。
「習い事を続ける」と決めたら、習い事も全力で応援してあげてください。リフレッシュになるはずの習い事に行くのに、後ろめたい気持ちになってしまったり、保護者様が本当は反対しているかもしれないと生徒様が感じてしまうと、せっかくの習い事も、受験勉強も身が入らなくなってしまいます。
話し合って決めたことは、全力でいつでも応援する姿勢が大切です。
③他のご家庭の事例
私がもっとも印象的だったご家庭の例をご紹介します。
小学校4年生から受験のための塾に通われていた女の子です。
水泳を習い事として習っており、小学生の全日本に出場するほど水泳を極めていましたが、受験する学校は水泳とは関係のない、レベルの高い中学校でした。
本人も保護者様も、「水泳だけでなく、勉強もしっかりやりたい」という考えをお持ちでした。ですが、ここまで積み上げてきた水泳も手放したくないという強い気持ちがあり、最終的に6年生の12月まで水泳を続けていました。
その代わり、水泳以外の時間はほぼ塾に来て勉強をしていました。自宅での勉強より、塾ならいつでも先生に聞けるからという理由と、自宅だと眠くなってしまうけど、塾なら皆んなが勉強しているから頑張れる。という強い気持ちで勉強にも打ち込んでいました。
受験間近になり、1月から2月だけは水泳をお休みしましたが、見事希望の中学校に合格し、中学生になっても文武両道を貫いて、水泳も勉強も続けているそうです。
どんな習い事でも、本人とご家族の気持ちが一丸となっている事が大切なんだなと感じさせられた事例でした。
④家庭教師のサポートを受ける
中学受験と習い事を両立しながら成功を目指すには、家庭教師のサポートも有効な手段です。
家庭教師なら、生徒様のペースや学習状況に合わせて柔軟に指導ができるため、習い事の負担を抑えつつ、効率よく受験勉強を進められます。
また、分からないところはすぐに質問できる環境があることで、勉強の理解度が深まり、モチベーションの維持にもつながります。
習い事も大切にしながら受験勉強をしっかり進めたい方は、ぜひ一度家庭教師の無料体験授業をご検討ください。
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7. 習い事を続けるかどうか、生徒様とはどう話し合えばよい?
「習い事を続けるのか、やめるのか」保護者様の一存では決められないくらい、生徒様一人一人に意思があります。ただ、まだ先を見据えて考える力は低いこともあるでしょう。習い事を続ける場合も、やめる場合も、お休みする場合も、 そうしたらどうなるのか将来を見据えて一緒に話し合うことが大切です。
ここでは、習い事をやめるタイミングの考え方と、話し合いの具体的な進め方をご紹介します。
①習い事をやめたいと感じるタイミングは?
生徒様の性格や状況に応じて変わりますが、「習い事をやめたい。やめてもいい」と思うタイミングがあるはずです。
・受験勉強をもっとしたいのに「体力的に習い事のせいでできない」と感じた時
・テストや模試の結果が良くなく「もっと勉強時間が必要だ」と思った時
・習い事の目標を達成した時
・「受験が終わったらまた始めればいい」と思えた時
こうした気持ちの変化に気づいたときが、親子でじっくり話し合うチャンスです。習い事をやめることに対して、生徒様がどんな思いを持っているのか。そして、やめた後にどう時間を使っていくのか。一緒に見通しを立てながら整理していきましょう。
②時間的にハードスケジュールになりすぎてしまったら?
学校の宿題、受験勉強、習い事、模擬試験、過去問など、やる事がたくさんあるのにこなせなくなった時も、 見直しのタイミングです。
その際は、まず 今やっていること・やれていないことを紙に書き出して、一緒に整理してみましょう。そして、
・何にどれだけ時間を使っているのか? ・本当は何にもっと時間を使いたいのか? ・優先順位をつけるとしたら何を減らせばいいか? |
を、生徒様自身に考えてもらうことが大切です。生徒様自身が理解した方が、次のステップに踏み出しやすくなるからです。
最後に|親子で納得して習い事と中学受験を両立しよう
今回は「中学受験と習い事の両立」について解説しました。将来を見据えた習い事だったり、生徒様が楽しく通っている習い事ほど、「やめるべきかどうか…」と悩む保護者様も多いのではないでしょうか。
習い事を続ける場合は、以下のポイントを意識することが大切です。
・勉強の負担にならないこと
・時間的拘束時間が少ないこと
・生徒様のリフレッシュになること
そして、習い事をやめる場合やお休みするタイミングは、
・習い事の目標を達成した時
・負担になった時
を一つの目安に検討してみてください。
いずれの場合も、親子でしっかり話し合い、できる限り納得のいく形で前に進むことが大切です。
習い事と勉強の両立が難しく感じられる場合や、受験勉強の進め方に不安がある場合は、家庭教師のサポートを検討してみてはいかがでしょうか。生徒様一人ひとりの状況や目標に合わせて柔軟に対応できるのが、家庭教師の大きな強みです。
ご相談からでもOKです。お気軽にお問い合わせください。
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