こんなお悩みはございませんか?
鉄緑会に通っている生徒様のテストの点数を見て、 「なんでこんなに点数が悪いの?」 そう言い放って、生徒様と言い合いになってしまったり、生徒様がついていけているか不安になった保護者様はいませんか?
本記事では、生徒様が「鉄緑会についていけなくなっているんじゃないか?」と不安やお悩みを抱えている保護者様に向けて、
鉄緑会を卒業し、鉄緑会にまつわる指導を経験した立場から、
「鉄緑会でついていけなくなるのはなぜか」、「ついていけなくなったらどうすれば良いのか」について、さまざまなお話しをさせていただきました。
ぜひ最後まで読んでいただけたら幸いです。
目次
①授業の進度が速い
②授業の難易度が高い
③宿題の量が多い
2.ついていけなくなってしまった生徒様が抱えるお悩み・不安
①追いつけるようになるのだろうか
②家庭教師や個別指導も併用すべきか
③鉄緑会に通う意味はあるのだろうか
3.ついていけなくなったところから成績を上げることができた生徒はいるのか
①ついていくことができなくなった生徒様の特徴は?
②挽回して成績を上げることができた生徒様はどんな子か?
4.そもそも鉄緑会はどのように使いこなすのが理想?
①最強の参考書
②講師をフル活用しよう
③1週間丸ごとToDoList
5.ついていけなくなってしまった時に生徒様が行うべきこと
①勉強時間を確保する
②講師に相談する
③鉄緑会を退会する
6.ついていけなくなってしまった生徒様に対して、保護者様ができる対応
①そもそも生徒様がついていけているのかをどう把握すれば良いか
②どのような声掛け・対応を行うべきか
7.最後に
1.なぜ鉄緑会についていけなくなってしまうのか
東大受験専門を謳っている鉄緑会は、中学1年生から高校3年生まで一貫した高難度カリキュラムを組んでいます。
そのため鉄緑会ではついていけなくなる生徒様が続出することが多いようです。
以下主な理由として考えられるものを3点挙げて詳しく解説します。
①授業の進度が速い
鉄緑会のカリキュラムはとても速いです。
英数に関しては、中学1年生で中学範囲を全て学習し、中学3年生終了時までに高校生で習う内容を一通り学習し終わります。
中学で全て学習し終えたからといって高校生のカリキュラムが楽になるわけではなく、高校に入ると毎年全範囲を1周ずつ、したがって高校3年間で全範囲を3周する、という爆速カリキュラムになっています。
こうした背景から一般の中高一貫校や塾の進度に比べて圧倒的に速いのが鉄緑会の特徴です。
②授業の難易度が高い
鉄緑会は授業の進度同様、難易度も高いです。
高校1年生時には実際の国公立大学入試問題を用いて授業を行い、高校2年生ではテキストに掲載されている問題の約半数が東大や京大などの超難関大学の入試問題を扱っていきます。
一般の中高一貫校ではまだ全範囲の履修が終わっていない頃、と考えると進度共に難易度も遥かに高いと言えるでしょう。
③宿題の量が多い
授業進度の速さ、難易度の高さを補うために鉄緑会では毎週膨大な量の宿題が課されます。
鉄緑会自体、演習に重きを置いているので宿題がとても大事なのですが、英数2科目通っている生徒様だと毎週6-10時間くらいはかかり、
この宿題の多さも通っている生徒様には大きな負担になってきます。
2.ついていけなくなってしまった生徒様が抱えるお悩み・不安
筆者は鉄緑会個別指導センターや家庭教師などで、「鉄緑会についていけない」「校内模試で点数が取れない」などのお悩みを抱えた生徒様の指導を数多く行ってきました。
そこでの講師経験から、実際の生徒様たちのお悩み・不安を以下に3点紹介します。
①追いつけるようになるのだろうか
一度鉄緑会の授業に置いて行かれると、わからないところを解決しようとしている間に授業はお構いなく猛スピードで進んでいきます。
やっとの思いで解決しても、その時には授業はまた先を進んでいるのです。
そのため、授業についていけなくなって、「今後追いつけるようになるのだろうか」と不安に思う生徒様がたくさんいるのが事実です。
②家庭教師や個別指導も併用すべきか
授業についていけなくなった生徒様のうち、家庭教師や個別指導を併用しよう、という生徒様が一定数おられます。
ただ鉄緑会本科の授業に比べて、家庭教師や個別指導(鉄緑会個別指導センターを含む)は費用が割高になっており、本科についていくためにさらに多くの費用、そして時間がかかるという面で生徒様だけでなく保護者様にとってのお悩みにもなっています。
③鉄緑会に通う意味はあるのだろうか
授業についていけず、東大進学にあまりこだわりのない生徒様の中には、鉄緑会に通塾すること自体に疑問を持たれる方もいます。
東大受験をしないのであれば、自分のペースで勉強を進められる他の学習塾や家庭教師でもいい、鉄緑会に通うことに固執することはない、というわけです。
また、鉄緑会で学習するために時間を費やして鉄緑会と学校の学習両方が中途半端になってしまい、学校の勉強に専念するために鉄緑会を退会されるケースも多くあります。
3.ついていけなかったところから成績を上げることができた生徒はいるのか
鉄緑会についていけなくなったら、もう挽回は厳しいのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
ここでは成績を上げられた生徒様と挽回ができなかった生徒様の特徴を挙げ、比較して考えていきます。
①ついていくことができなくなった生徒様の特徴は?
鉄緑会のカリキュラムについていけなくなった生徒様にはどんな特徴があるのでしょうか。
筆者が鉄緑会在籍生徒を数年間教えていた経験から、鉄緑会についていけなくなった生徒様には何個かの共通点があると思っています。
質問をすることに苦手意識がある
鉄緑会の授業進度は速いため、授業中に「あれ?」と引っかかることは毎回のように出てきます。
その疑問点を質問して解決せず、そのままにしていると次の授業ではもっとわからなくなってついていけなくなった生徒様がとても多いです。
まとまった勉強時間を確保できていない
「なぜ鉄緑会についていけなくなってしまうのか」で述べた通り、鉄緑会は宿題などの自主学習を前提としたカリキュラムを組んでいます。
部活動や習い事などでまとまった勉強時間が確保できず、宿題をおろそかにしていてついていくことができなくなった、という生徒様もよくいます。
宿題をやった気になっている
「宿題ちゃんとやっているのに、授業についていけなくなってしまった」という生徒様が実は結構いるんです。
部活動や習い事の合間を縫って膨大な量の宿題をなんとかを終わらせても
「こなす」ことが目的になって「理解する」を目的に据えていなければ、完璧な理解は達成できず、
次第にわからないことが積み重なって授業についていけなくなるのです。
②挽回して成績を上げることができた生徒様はどんな子か?
では挽回できたのはどのような生徒様だったのでしょうか。
簡単に言えば、上記の「ついていけなくなった生徒様」の特徴を改善した生徒様たちです。
鉄緑会に入塾するには高いレベルの入塾テストに合格する必要があり、そのため鉄緑会に在籍している生徒様はみんな高い基礎学力を持っています。
根本的に勉強ができないわけではないので、授業や宿題の取り組み方といった些細なことを改善するだけで成績がすぐ上がったりする事例が実は多いのです。
筆者もその例の1人で、部活動に明け暮れていた日々は宿題もしっかりできず、下のクラスに在籍していたのですが、
部活動が落ち着き、まとまった時間が取れるようになると、「理解する」まで宿題に取り組むことができるようになったので、次第に成績も上がり、上のクラスにいくことができました。
また独力で解決しようとせず、個別指導や家庭教師を一時的に利用された生徒様もおられます。
ちょうど鉄緑会は本科と別に本科に対応した鉄緑会個別指導センターを設置していますので、
本科の授業を受けつつ、毎回の授業でわからない点をその都度個別指導センターで解決する、という形で成績を挽回した、という生徒様が多くおられます。
4.そもそも鉄緑会はどのように使いこなすのが理想?
ここまで鉄緑会について「難易度が高すぎる」、「ついていくのがしんどい」という面をお話ししてきましたが、実際鉄緑会は東大はじめ難関大受験で圧倒的な実績を残しているのも確かです。
東大などに受かった鉄緑会生たちは鉄緑会をどのように使いこなしていたのでしょうか。
鉄緑会に通塾し、東大理系に現役合格した筆者の経験も交えつつ、おすすめの活用法とスケジューリングについてお話しします。
①最強の参考書
多くの鉄緑会卒業生が口を揃えて言う鉄緑会最大の強みは、「圧倒的最強のテキスト」です。
特に英数に関しては、筆者の周りの鉄緑会通塾者で鉄緑会のテキストより市販のテキストを優先して使用している人はほとんどいませんでした。
鉄緑会のテキストは市販のどの参考書よりも良質な問題が載っており、解説ページもただ解答・解説が掲載されているだけではなく、単元・分野ごとに方針・要点がわかりやすくまとめてあり、発想の背景まで書かれてあります。
鉄緑会の授業を一回で完璧に理解できる人はあまり多くはありません。
授業を補完するにはこれ以上ないツールなので、新たな参考書に手を出すのではなく、鉄緑会のテキストをしっかり使うようにしましょう。
②講師をフル活用しよう
鉄緑会と他の大手学習塾の明確な違いは、講師のほとんどが「大学生」であることです。
一見、プロの講師の方がいいのではないか、と思ってしまいそうですが、講師が大学生であることの強みは「生徒との距離が近い」ということです。
プロ講師と違い、年齢が生徒と近いので生徒と雰囲気が近く、いろんな相談に乗りやすい、講師の実体験が新鮮、などのメリットがあります。
またプロ講師はいくつもの教室と授業を掛け持ちしたりしているケースも少なくなく、講師が生徒一人当たりに向き合える時間があまり多くありませんが、
鉄緑会の場合、講師は多くても2-3クラス程度しか担当していないことがほとんどであるため、生徒一人当たりに向き合える時間が多くあります。
講師陣も柔軟に対応してくれるので、積極的に講師に質問や面談を行って、相談事があったり躓いたりしたらすぐに解決しましょう。
③1週間丸ごとTo Do List
これは筆者が実際に鉄緑会の講師に教えてもらったスケジューリング法です。
まず大切なのは、宿題やテスト直しなどのやらなければならないことをリストアップして見える化することです。
そこで鍵になってくるのは、そのリストを1週間分まとめて立てることです。
あらかじめ1週間分割り振っておくことで鉄緑会の膨大な課題を毎日適度な量に分配でき、直前になって間に合わず結局課題が終わらなかった、という事態を回避することができます。
そしてリストをその日毎ではなく、1週間分まとめて立てることでその日の気分で妥協することがなくなるのも利点として挙げられます。
「いつ、何をすべきかわからない」という生徒様はぜひごのスケジューリングを試してみてください。
5.ついていけなくなってしまった時に生徒様が行うべきこと
では、鉄緑会についていけなくなった際に生徒様はどういった対応を取ればいいのでしょうか。
「ついていけなくなったところから成績を上げることができた生徒はいるのか」というテーマで先にお話しさせていただいたところと内容が関連してくるのですが、その中でも筆者が大切だと思うことを掘り下げてお話しします。
①勉強時間を確保する
まずは鉄緑会の学習に向き合える時間をしっかり作りましょう。
例えば「部活が週4であって。」という場合は活動する頻度を「週3回」に変えてみるだけで、部活で疲れて帰って勉強できない、という事態を回避できる日を作ることができ、多くの勉強時間が捻出できます。
また部活を休むことができない、というパターンであれば、「朝30分早く起きてみるようにする」、などでなんとか時間を作れる努力をしましょう。
②講師に相談をする
自分で良い解決法が思い浮かばない時、鉄緑会の講師を頼るのも一手です。
先ほども述べさせていただいたとおり、鉄緑会の講師は大学生が多いので、生徒様と年齢が近く、些細なことでも相談しやすいと思います。
より経験を持った講師が考えてくれるので、自分1人で抱え込んでいては気づかなかった新たな突破口が見つかるかもしれません。
困ったらまずは気軽に相談してみましょう。
③鉄緑会を退会する
これは最終手段にはなりますが、鉄緑会に追いつけなくなってどうしようもなくなった場合、鉄緑会を思い切って退会してみるのも一手ではないでしょうか。
確かに高いレベルの入塾試験を突破し、一度退会してしまうともう一度入塾試験を受けなければならない、というのは少し退会するハードルも高いような気もしますが、
鉄緑会に通っていても成績が上がらなかったり、さらには学校の勉強も中途半端になって成績が落ちてしまっては元も子もありません。
一度ひと段落ついて、学習状況を整えるために鉄緑会を思い切って退会してみることもありかもしれません。
6.ついていけなくなってしまった生徒様に対して、保護者様ができる対応
生徒様が鉄緑会についていけていないな、と感じた時不安に感じてしまう保護者様は多いはずです。
ではこのような時、保護者様はどのような対応を取るのが良いでしょうか。
筆者が思うNG例とおすすめの声掛けや対処法をお話しします。
①そもそも生徒様がついていけているのかをどう把握すれば良いか
鉄緑会の授業進度が速くハイレベルなため、生徒様が本当に鉄緑会についていけているかどうか、不安に思われる保護者様も多くいらっしゃることでしょう。
そこで、まずは本当に生徒様が鉄緑会についていけているのかどうか把握するにあたって、筆者の経験によるNG例とOK例について(あくまでも一例なので、生徒様によっては合う、合わない、あることをご了承ください)簡単に紹介します。
NG例 :テストの答案を出させる
毎週行われるテストの点数を把握するのが一番手っ取り早いのですが、思春期の子供は親に自分を管理されることをあまり好まなかったり、反発感を覚えてしまったりします。
点数が良かった時には快く見せてもらえるかもしれませんが、点数が悪い時に無理やり見せてもらおうとすると衝突の原因になったり、今後のコミュニケーションがうまく取れなくなってしまう可能性があります。
OK例 :年に数回郵送される定期報告書から把握する
鉄緑会から年に数回「定期報告書」という書類が自宅に郵送されてきます。
「定期報告書」には毎週のテストの点数の記録と所属クラスの平均点、宿題の提出状況、講師からの客観的なコメントが掲載されています。
郵送された書類からはっきりとした成績情報を、そして一定期間での成績の推移がわかるので、生徒様とテストのやり取りで毎週衝突することなく、そしてたまたま点数が悪かったのか、それとも慢性的に点数が悪いのか、を把握することができます。
講師からのコメントもその場で実際に指導している講師の所感なので生徒様が大丈夫かどうかを判断するのにとても良い材料になるでしょう。
②どのような声掛け・対応を行うべきか
では生徒様の状況を把握した結果、「鉄緑会についていけていないな」と思った場合、保護者様はどのような対応を取れば良いのでしょうか。
これについても筆者の経験から考えるNG例とOK例を紹介させていただきます。
NG例 :鉄緑会辞める?
生徒様ご本人にやる気がないのであれば、仕方ない選択肢ではあるかと思いますが、いきなり自分の歩んでいる道を断たれる可能性を示されてしまうと、
生徒様が「自分には才能がないんだ」などショックを感じて勉強で頑張る、という方向性を見失ってしまう可能性があります。
生徒様本人が言い出した場合ではなく、保護者様が生徒様に「鉄緑会を辞めさせようとする」ことはなるべく避けたいです。
OK例①:一回先生に相談してみたら?
子供からしたら自分の鉄緑会での状況をわかっているのは、親よりも講師です。
保護者様が生徒様にいろいろ言ってしまうのではなく、講師がアドバイスする方が生徒様からすると説得力を感じるので、ここは講師に任せて、生徒様を講師と相談するよう促すのが良いでしょう。
ちなみに筆者も困ったことがあれば、講師に相談するようよく促されていました。
OK例②:他の塾にする?それとも個別か家庭教師つけて頑張ってみる?
本質的には鉄緑会を辞める、という選択肢を提示しているように見えますが、「頑張る」というポジティブな方向性でいくつか選択肢を提示してあげることがポイントです。
このようにすることで「勉強で頑張る」という方向性に生徒様を持っていくことができます。
そこで生徒様が「鉄緑会でまだ頑張る!」という意欲があれば、上記で紹介した「生徒様が行うべきこと」を実践してみたり、家庭教師や個別指導の併用を行なっても良いでしょう。
7.最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ついていけなくなったからといって、「じゃあ鉄緑会でやっていけないや」と諦める必要は全くありません。
大事なのは
・困ったら頼ることができる場所を用意してあげること
だと思っています。 ぜひ参考にしてみてください!
ご相談・お問い合わせ
「塾に行っても全く成績があがらない」「勉強のやる気がない」「受験までわずかで焦っている」「反抗期で困っている」など、
周りに相談できずお困りの方はお気軽にお問合せください。
家庭教師サービスは、生徒様一人一人にあった解決方法をご提案するサービスです。
まずはご家庭様のお悩みをお伺いし、解決方法をご提案いたします。
当会で教師を探したらどんな教師と出会えるんだろう、と気になる方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。
生徒様のご状況に合わせて、ぴったりの教師をお探しいたします。
東大家庭教師友の会をもっと知る