鉄緑会についていけない4つの理由
東大受験専門を謳っている鉄緑会は、中学1年生から高校3年生まで一貫した高難度カリキュラムを組んでいます。
そのため鉄緑会ではついていけなくなる生徒様が続出することが多いようです。
以下主な理由として考えられるものを4点挙げて詳しく解説します。
①授業の進度が速い
鉄緑会のカリキュラムはとても速いです。
英数に関しては、中学1年生で中学範囲を全て学習し、中学3年生終了時までに高校生で習う内容を一通り学習し終わります。
中学で全て学習し終えたからといって高校生のカリキュラムが楽になるわけではなく、高校に入ると毎年全範囲を1周ずつ、したがって高校3年間で全範囲を3周する、というハイスピードなカリキュラムになっています。
こうした背景から一般の中高一貫校や塾の進度に比べて圧倒的に速いのが鉄緑会の特徴です。
②授業の難易度が高い
鉄緑会は授業の難易度も高いです。
高校1年生時には実際の国公立大学入試問題を用いて授業を行い、高校2年生ではテキストに掲載されている問題の約半数が東大や京大などの超難関大学の入試問題を扱っていきます。
一般の中高一貫校ではまだ全範囲の履修が終わっていない頃、と考えると進度共に難易度も遥かに高いと言えます。
また、通塾している生徒様全体のレベルが高く、進学校に通う優秀な生徒様も多いため、授業の難易度だけでなく、周囲の優秀さに圧倒され、自信をなくしてしまう生徒様も少なくありません。
③宿題の量と難度に対応しきれない
授業進度の速さ、難易度の高さを補うために鉄緑会では毎週膨大な量の宿題が課されます。
鉄緑会自体、演習に重きを置いているので宿題がとても大事なのですが、英数2科目通っている生徒様だと毎週6-10時間くらいはかかり、この宿題の多さも通っている生徒様には大きな負担になってきます。
また、毎週復習テストが課されるので宿題の理解が不十分だとテストの点数も悪くなってしまいます。
④授業時間が長く授業に集中できていない
鉄緑会の授業は1コマ180分と、非常に長丁場です。一般的な塾では90分が標準であることを考えると、その2倍にあたります。中高生が3時間ものあいだ集中して机に向かい続けるのは簡単なことではなく、それなりの負担やストレスがかかります。
さらに、授業内容も非常に高度なため、集中力を保つのが難しくなるのも無理はありません。実際、私が通っていた当時も、高1・高2の受験学年ではない時期には、授業中にスマートフォンをいじったり、友人と話してしまう生徒の姿が少なからず見られました。
当然、そのような状態では授業内容が身につかず、結果としてクラスの進度についていけなくなってしまいます。
鉄緑会についていけない生徒様の実情
約4割がついていけない一方で、巻き返しは十分可能
鉄緑会についていけなくなったからといって、志望校を下げたり、受験をあきらめたりする必要はありません。実際、多くのご家庭がこの点を不安に感じられていますが、心配しすぎる必要はないでしょう。
実際に「授業についていけていない」と感じている生徒はクラスの約4割にものぼるといいます。それでも、鉄緑会からは毎年多数の生徒が難関大学に合格しており、「ついていけない=受験の失敗」という単純な構図にはなっていません。
私自身の実感としても、高1の段階では成績が振るわなかった生徒でも、高2・高3になってから授業に真剣に取り組んだり、家庭教師を活用したりといった工夫によって志望校に合格するケースは多く見てきました。
つまり、鉄緑会の授業についていけていなくても、適切な対策を取れば巻き返しは十分に可能です。
鉄緑会についていけない時の5つの対策法
ここまで、鉄緑会の授業の難易度や、ついていくことの大変さについてお伝えしてきました。
一方で、鉄緑会が東大をはじめとする難関大学受験において、圧倒的な合格実績を誇っているのも事実です。
では、そのような難関大に合格した鉄緑会生たちは、鉄緑会をどのように活用していたのでしょうか。
ここでは、鉄緑会のおすすめの活用法や効果的なスケジューリング方法をご紹介します。
①先生に質問・相談しに行く
授業内容がわからなくなったり、進路に不安を感じたりした場合は、まず担任の先生に相談してみましょう。鉄緑会のクラスは他塾と比べて少人数制のため、生徒一人ひとりの進捗や学習状況、苦手分野を細かく把握しているケースが多く、的確なアドバイスが期待できます。
また、鉄緑会の講師には大学生が多く、年齢が近いため、生徒様にとっても気軽に相談しやすい存在です。授業前後の空き時間には親身になって話を聞いてくれる講師も多く、学習面はもちろん、日々の悩みごとまで丁寧に対応してくれることもあります。
②自分の学習状況を把握し、勉強時間を確保する
鉄緑会の授業についていけないと感じたときは、まず「自分がどの教科の、どの分野を苦手としているのか」を正確に把握することが重要です。鉄緑会のカリキュラムは単元ごとに細かく分かれており、復習テストや校内模試の結果を振り返ることで、自分の弱点を明確にすることができます。
苦手分野が分かったら、その分野の問題演習にしっかり時間を割きましょう。何度も解き直すことで、出題の傾向や典型的なパターンが見えてきます。焦らず、基礎を固めながら少しずつ自信をつけていくことが大切です。
③一週間丸ごと「to do list」
これは筆者が実際に鉄緑会の講師に教えてもらったスケジューリング法です。
まず大切なのは、宿題やテスト直しなどのやらなければならないことをリストアップして見える化することです。そこで鍵になってくるのは、そのリストを1週間分まとめて立てることです。
あらかじめ1週間分割り振っておくことで鉄緑会の膨大な課題を毎日適度な量に分配でき、直前になって間に合わず結局課題が終わらなかった、という事態を回避することができます。
そしてリストをその日毎ではなく、1週間分まとめて立てることでその日の気分で妥協することがなくなるのも利点として挙げられます。
「いつ、何をすべきかわからない」という生徒様はぜひごのスケジューリングを試してみてください。
④1年前の教科書を解きなおす
鉄緑会の英語や数学では、教科書を使って1年間で全ての単元を一通り学習するのが一般的です。
もし現在の学年の授業についていけないと感じた場合は、1つ下の学年の教科書に戻り、同じ単元の問題を解き直してみましょう。基礎に立ち返ることで理解が深まり、スムーズに現在の内容に追いつくことができます。
実際、筆者も高2のときに数学の授業についていけなくなった時期がありましたが、高1の問題集を繰り返し解き直すことで、苦手分野を克服することができました。
⑤別の塾・家庭教師など自分に合った学習方法を選ぶ
鉄緑会の授業が難しすぎる、あるいはどうしてもついていけないと感じた場合は、無理に続けるのではなく、他の学習方法を検討するのもひとつの選択肢です。
鉄緑会は東大受験に特化した塾ですが、それ以外の塾でも十分に志望校対策を行うことは可能です。加えて、家庭教師を利用すれば、生徒様一人ひとりの理解度やペースに合わせた学習計画や補習が受けられるため、より柔軟で効率的な学びが実現できます。
鉄緑会のフォローに東大家庭教師友の会がおすすめな3つの理由
①鉄緑会出身の教師が多い
当会には、学生時代に鉄緑会に通塾していた教師が約1,500人在籍しています。そのため、鉄緑会の学習内容に即したフォローはもちろん、生徒様一人ひとりの環境や背景に合わせた、適切なレベルでの指導が可能です。
上記は在籍教師の一例です。他にも様々な経歴の教師が在籍しています。ご希望の条件の教師が在籍しているかは無料でお探しできますので、まずはお気軽にお問合せください。
②無料体験授業の実施
鉄緑会に通いながら家庭教師の導入を検討される際、多くのご家庭様が気にされるのが「費用面」ではないでしょうか。すでに高額な授業料を支払っている中で、さらに家庭教師をつけるとなると、ご負担が大きく感じられるのももっともです。
そこで当会では、まずは指導の質を実感していただけるよう、無料体験授業をご用意しています。ご希望に沿った教師によるマンツーマン指導を、実際に費用をかけずにご体験いただけますので、ご納得のうえで導入をご検討いただけます。
「まずは試してみたい」という方にも、安心してご利用いただける体制を整えております。
▼当会のご料金は以下ページよりご覧ください
③一人一人のレベルに合わせた指導が可能
当会では、生徒様一人ひとりに最適な教師をご紹介するだけでなく、個々に合わせた指導計画の設計も重視しています。
指導開始時には、以下のようなシートを作成し、生徒様の苦手分野や克服すべきポイントを可視化。生徒様・保護者様・教師の三者間で指導方針を明確にすり合わせたうえで、最適な指導をスタートします。
▼指導方針シートイメージ
最後に
現在では現役の東大生としてこの記事を執筆している筆者ですが、鉄緑会に通っていた高1当時は、いわゆる“落ちこぼれ”の状態でした。
そんな自分にとって、大きな転機となったのが家庭教師の存在です。受験は長期戦であり、誰しも成績が伸び悩んだり、やる気を失ったりする時期があります。そうした時に、勉強面はもちろん、精神面でも支えてくれたのが、塾の先生でも親でもなく、自分にとって憧れの存在だった「家庭教師」でした。
志望校合格のためにはさまざまな手段がありますが、かつて鉄緑会で苦しんでいた自分の経験から言えるのは、その中の一つとして「家庭教師」という選択肢は、確かな価値があるということです。
▼当会では、鉄緑会生への指導に特化した家庭教師をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
お問合せ・体験授業はこちら
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