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1. 【大学入試の数学攻略】厳選された良問・難問を解こう!
『大学入試の数学では、難関大学ほど難しい問題を出題する』これは一般的な常識です。しかし、実際にはそれだけではありません。各大学には独自の出題傾向、すなわち問題の「出し方」に特徴があります。そのため、志望校の過去問を解き、出題のクセを見抜いたうえで、それに合った対策を講じることが基本となります。
とはいえ、それだけで本当に万全でしょうか。各大学の出題傾向は、他大学と比較してこそ明確になります。特定の傾向に偏った勉強だけを続けていると、もし出題形式が変化した場合、「こんな問題、見たことない!」と本番でパニックに陥り、実力を発揮できないまま試験を終えることになりかねません。とくに、思考力や発想力を問うタイプの難問が突然出題されたとき、基礎や典型問題だけに慣れていた受験生は対応できず、大きな失点につながる可能性があります。
「そんな事態はめったにない」と思うかもしれません。しかし、大学入試は人生の選択を左右する大切な機会です。たとえ出題者のわずかな気まぐれであっても、その影響で進路が変わってしまうのは避けたいところです。だからこそ、本来の数学学習は、どんな問題にも対応できるよう、基礎を徹底的に固め、さまざまなタイプの問題「標準的な良問」から「難問」まで触れることが求められます。過去問演習は、その「土台」ができてから行うべきです。
ただし、やみくもに問題を解くのでは時間が足りません。入試問題の中には、良問もあれば、解いても力にならない問題もあります。むしろ、質の低い問題に時間を使ってしまうと、思考力や判断力が鈍ってしまうことすらあります。だからこそ、厳選された「良問」や適度な「難問」を解くことが、入試本番に通用する数学力を養う一番の近道となるのです。
2. 【東京大学の数学】良問&難問
日本の最難関大学である東京大学の入試問題には、「入試とはこうあるべきだ」という出題者の哲学が色濃く表れています。ときにそれは、教育現場や社会全体に向けたメッセージとして読み取ることもできます。
では、東大の出題者は入試問題をどのように考えているのでしょうか。その答えは明快で、「表面的な暗記やパターン練習では太刀打ちできない、本質的な実力を測る問題であるべき」という方針です。したがって、まず排除されるのが「丸暗記」です。既存の解法パターンに頼る勉強をしてきた受験生をふるいにかけ、真に思考力を備えた人物を選抜することが狙いとされています。
この方針のもと、東大の入試問題はすべて、教科書の範囲内の知識だけで解けるように設計されています。ただし、それはあくまで理論上の話であり、実際に教科書の内容だけで東大に合格できる受験生は、毎年わずか1割にも満たないのが現状です。
とはいえ、ここで言う「教科書の勉強」とは、公式や定理を機械的に暗記することではありません。むしろ、それらを自らの手で証明できるほど深く理解し、自在に使いこなせるようにすることが本質です。大学入試の数学において最も求められているのは、まさにその力なのです。
ここで紹介する3問はこの「公式や定理をしっかり理解する」ことが特に重要になる3問です。
①【2003年】東京大学の数学良問
大学入試史上最も有名な問題のひとつです。当時、「詰め込み教育」への批判を受けて、ゆとり教育の導入が進められていました。そんな中、1999年の秋ごろに「2002年から小学校の教科書で円周率が3になる」という誤解が広まり、「円周率は3」というフレーズが社会現象となっていたのです。
実際には、円周率を3として教えることはほとんどなく、多くの教科書では「およそ3.14」や「計算の便宜上3を用いることもある」といった形で記載されていました。しかし、仮に本当に円周率が3であったとしたら、数学的におかしな結果が生じてしまいます。
たとえば、半径1の円に内接する正六角形の周の長さは6ですが、円周率を3として半径1の円の外周を計算すると、こちらも6となり、図形としては明確に異なるはずの内接六角形と外接円の長さが一致してしまうのです。
この問題は、社会へのメッセージ性が強く、理論上は中学生でも解けるほど基本的な内容であったことから、出題当時にはマスコミでも大きな話題となりました。
2003年の東京大学の数学の良問について詳しく知りたい方は、「東大入試の数学の良問 その1」をご覧ください。
②【1999年】東京大学の数学良問
この式は、数学Ⅱの教科書で必ず目にする、三角関数の加法定理です。多くの受験生は、何とか覚えようと語呂合わせや図を駆使しながら、苦労して暗記した経験があるでしょう。
ところが、そんな公式の「証明」を問うのが、まさに東大らしい着眼点です。加法定理は、倍角の公式や三角関数の導関数の導出など、さまざまな応用に欠かせない重要な土台となる公式ですが、証明そのものには手をつけず、暗記だけで済ませる受験生が非常に多かったのが実情です。そうした中でのこの出題は、基本への理解を真に問うものでした。
冒頭の(1)では、三角関数の定義を述べるだけというシンプルな設問も含まれており、どの教科書にも必ず載っている、ごく基本的な内容に見えます。にもかかわらず、実際の正答率はわずか20%ほど。教科書レベルの問題でありながら、浮き彫りになったのは、公式の背後にある意味や論理をきちんと理解していなかった受験生の姿でした。
1999年の東京大学の数学の良問について詳しく知りたい方は、「東大入試の数学の良問 その2」をご覧ください。
③【1954年】東京大学の数学良問
この問題が出題されたのは、今からなんと70年も前のことです。入試業界で「閻魔の唇問題」として知られる一連の難問の中で、最初に登場したのがこの問題でした。当時の正答率は、これまでに紹介した2問よりもはるかに低く、群を抜いていたとされています。
ぜひ一度、この超難問に挑戦してみてください。そして解説を読みながら、その難しさの理由を自分の目で確かめてみてください。「なぜこの問題が長年にわたって“伝説の入試問題”と呼ばれ続けているのか?」「なぜ他の大学が今なお、似た構造の問題を出題し続けているのか?」その背景を考えてみることは、受験数学を超えた学びにつながるはずです。
1954年の東京大学の数学の良問について詳しく知りたい方は、「東大入試の数学の良問 その3」をご覧ください。
3. 【京都大学の数学】良問&難問
OB・OGのノーベル賞受賞者数が日本最多を誇ることで知られる京都大学。iPS細胞研究所をはじめ、「研究の大学」として名高い京大ですが、実はこの大学には、日本で唯一の純粋数学の研究所である「数理解析研究所」が設置されており、入試問題もこの研究所の教員が作成していると噂されています。
ところで、「京大らしさ」とは何でしょうか?多くの人は、奇抜さや浮世離れした発想を思い浮かべるかもしれません。しかし、少なくとも数学における「京大らしさ」とは、数学という学問そのものに対する真摯で率直な姿勢にあると言えるでしょう。
その精神が反映されているのが、京大の出題と採点基準です。京大の入試問題は一見すると独特で風変わりに見えることもありますが、その表面を取り払えば、実に正統で本質的な問題ばかりです。どの問題にも、「こんなことを考えてみると面白いよ」という出題者からの静かな誘いが込められています。
一方で、採点の厳しさは本物です。数学的に少しでも不正確な部分があれば、容赦なく減点されます。特に「必要条件」と「十分条件」の扱いには厳しく、多くの受験生がこの理解の甘さから大きく点を落としてしまうようです。
これから紹介する3問は、まさにその「京大らしさ」を体現した問題です。出題者の「こういうことを考えてみてはどうだろう?」という思いが込められた、挑戦しがいのある難問ばかりです。ぜひ、自らの手で試行錯誤しながら、答えにたどり着く楽しさを味わってみてください。
①【1995年】京都大学の数学良問
「自分の点数を自分で決められる」そんな問題、他にはなかなかありません。しかし、この一見とてもやさしく見える問題には、実は巧妙な罠が仕掛けられているのです。
そのことは、実際に手を動かして解いてみればすぐにわかります。(1)の条件から、nは1から6までの6通りが考えられます。さっそく順に試してみようと、n=1を代入すると、g(1)=0。つまり0点です。では、n=2やn=3はどうだろうと続けて試してみると、g(2)でもg(3)でもやはり結果は0点。ここで初めて、この問題の意地の悪さ、出題者の巧みさに気づかされます。
n=1から素直に順に試していく姿勢こそ、すでに出題者の掌の上にいる証拠です。では、この罠を回避して、得点を得るためにはどうすればよいのでしょうか?
1995年の京都大学の数学の良問について詳しく知りたい方は、「京大入試の数学の良問 その1」をご覧ください。
②【2004年】京都大学の数学良問
2番目に紹介するこの問題は、たった一題で数学Ⅲの極限や微分積分の要点を総復習できる優れた問題であり、筆者が特におすすめしたい一問です。一見すると、何を求めさせたいのか分かりにくい印象を受けますが、まずは格子点の数を数えるところから地道に取り組むことで、さまざまな問題を解くための「道具」の使い方が身につきます。
とはいえ、数学には常に「別解」がつきものです。極限の計算は避けて通れませんが、計算が煩雑になりがちな微積分の処理を回避する別のアプローチも存在します。そしてその方法は、鋭い人であればすぐに気づくかもしれない、まさに衝撃的とも言える「裏ワザ」です。
2004年の京都大学の数学の良問について詳しく知りたい方は、「京大入試の数学の良問 その2」をご覧ください。
③【2006年】京都大学の数学良問
京大の数学を語る上で、避けては通れないのがこの問題です。「これだけで本当に入試問題になるの?」と思う方もいるかもしれませんが実際に入試問題として出題されています。とはいえ、実際の試験では、手がかりがつかめずに敬遠してしまった受験生も多かったようです。
この問題で問われているのは、実はごく基本的な内容です。どこから手をつけるべきかを問題文から読み取る力こそが、まさに数学的な能力であり、この問題ではその「読み取り」が極めて重要になります。
日本の大学入試史上、最短とも言われるこの一題。ぜひ、自らの手で解いて、その奥深さを味わってみてください。
2006年の京都大学の数学の良問について詳しく知りたい方は、「京大入試の数学の良問 その3」をご覧ください。
4. 【東京工業大学(東京科学大学)の数学】良問&難問
東京工業大学(東京科学大学)は、日本の工業系大学の中でも群を抜いた教育力と研究力を誇り、医科大学を除く単科大学としては、きわめて高い入学難易度を誇ります。その難しさの最大の要因は、圧倒的に高い数学の難易度にあると言われています。東工大の数学は180分という京都大の理科に並ぶ日本一長い試験時間をとっており、体力的に厳しい上、問題の出題方法が他大学と比べて特徴的です。
例えば、以下のような問題が出題されたことがあります。
この問題は当時そのまま採点してしまえば「平均点0点」になってしまい、東工大の採点者が対応に追われた逸話があることで有名な問題です。nを見かけたらまず帰納法ですが、この場合、果たして帰納法を用いるべきなのは n と k のどちらなのでしょうか?
ここでの答えは「nにもkにも使わない」です。この問題はP(x)が多項式で与えられるので、これが整式である、すなわち全ての係数が整数であることを示すことになります。そのため、nよりも小さい全ての整数mに対する多項式をつくり、それが仮定のもとで整式になることを示す必要があります。
このように、問題文の指示を把握することすら難しいのが東工大の出題の特徴です。それだけでなく実際に解答を作る作業すらも難しいことから「東工大の数学は日本一難しい」と言われることも多いです。ですが、出題が難しい分受験生の力量を試す問題としての質は高く、ここから引用できる良問も多いです。今回はその一部を紹介していきます。
①【1986年】東京工業大学の数学良問
素数を扱う問題で、しかも19のn乗が問題文に登場するという見た目からして難しい問題です。とりあえずnが出てくる問題は具体的に数え上げるのがセオリーなので、n=1から順番に代入します。すると、a_1=21、a_2=329がすぐに分かり、この2数を割り切る素数は7しかないこともすぐに分かります。
ですが、この結果だけを見て「答えは7」などと書こうものなら0点です。問題文には「a_nのすべてを割り切る」とはっきり書いてあります。ですから、nが3以上の場合でもa_nは7で割り切れることを確かめなければなりません。
そうすると、この問題は「すべてのnに対して、a_nが7で割り切れることを証明する問題」であると読み替えができます。しかし、このように読み替えができても難しいのが東工大の数学です。
1986年の東京工業大学の数学の良問について詳しく知りたい方は、「東京工業大学の数学の良問その1」をご覧ください。
②【1972年】東京工業大学の数学良問
ここでは数学Ⅲの「複素数平面」から、解いていて非常に爽快感のある良問をピックアップします。こちらは複素数平面のなかではとても基本的な問題なのですが、この分野は覚えることが多く、習ったことの一つひとつが頭の中ではっきりしていないと手も足も出なくなります。だからこそ、東工大でも十分入試問題になるのです。
まずは解が3つですから、それらをα・β・γのようにおきましょう。その次にすることはなんですか?……そうです。複素数αが解ならそれに共役な複素数も解であることを利用するのです。このようなことが頭の中で即座に発想できるようになるまで勉強できていれば、この問題はパズル感覚で解けます。
複素数平面に自信がある人は頭の体操として、苦手意識のある人は苦手を克服するために挑戦してみましょう。
1972年の東京工業大学の数学の良問について詳しく知りたい方は、「東京工業大学の数学の良問 その2」をご覧ください。
③【2008年】東京工業大学の数学良問
確率の勉強中に誰しもが「同様に確からしいサイコロなんて本当にあるの?」と思ったことがあるかと思います。その通りです、サイコロは工場で作る段階でバラツキがありますから、お店でたまたま買ったサイコロが1から6までそれぞれ誤差なく1/6で確率を出してくれる、ということはそうそうないでしょう。
この問題はそんな身近にありふれた「いびつなサイコロ」を取り扱っています。つまり、市販の六面ダイスの性質を考察する問題です。ですがこんな身近な題材であっても、「確率が等しくない」という理由だけで数学者ですら頭を悩ます難問に大化けします。この問題も、多くの受験生が手も足も出なかった難問中の難問です。
ですが、この問題の素晴らしい所は工夫次第で発展的な内容を回避して答えが出せる、という点です。したがって、本番でこの問題が出題されれば思わず手が止まってしまいますが、練習の段階では怯まずぶつかる価値のある良問です。
5. 大学入試の数学で結果を出すための3つの力
「大学入試の数学で結果を出すための3つの力」は以下の通りです。
1:問題の難易度を見極める力 |
1:「問題の難易度を見極める力」
難しい問題はほとんどの人が手をつけずに終わる一方、簡単な問題は誰でも解いていきます。ですが、入試本番でどの問題が簡単でどの問題が難しいかも分からずに解き進めると、難問で時間を浪費して簡単な問題を解けずに不合格、ということが起こり得ます。
2:「数学の答案作成力」
数学には数学の作法があります。これを身につけているかいないかで大きく点差が開きます。伝えるべきことだけを採点者に伝えられるようにするテクニックは大学に進んで学問をやるにしても、その後就職して仕事をするにしても必要な技能です。
計算力が最も重要な準備になります。数学の問題を解くなら当たり前のことですが、計算ミスでその後の人生設計が大幅に狂うことだってあり得ます。ですから、日頃から計算練習を積んでおくに越したことはないのです。
上記3つの準備は自力でできます。ですがそれは理論上の話。どれをとっても膨大な時間が必要ですし、「解答の書き方を身につける」に関して言えば、それを自力で身につけることがそもそも難しい人だっているはずです。
そこで、そうした準備のために足りない部分を補ってくれる優秀なサポーターとして、私達東大家庭教師友の会に所属する家庭教師をご提案します。彼らはみな大学入試を経験した現役の学生家庭教師であり、上記3点の準備をするために最も効率のよいやり方だけでなく、今回取り上げたような良い問題の選び方まで熟知しています。
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6. 大学入試の数学対策として良問&難問を解いてみよう!
今回は、東京大学・京都大学・東京工業大学(東京科学大学)の数学の良問&難問を紹介しました。
要点をまとめると、以下のようになります。
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①難関大学の数学は公式の理解や思考力を問う「良問・難問」で構成
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②東大・京大・東工大の問題は、読解力や発想力がなければ対応できない設計
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③本番で力を発揮するには、良問による演習と答案作成力のトレーニングが必要
大学入試で数学の結果が出せるように、有名大学の良問&難問を解いてみましょう!
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