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【阪大入試】大阪大学の受験対策を東大家庭教師友の会が解説!

【阪大入試】大阪大学の受験対策を東大家庭教師友の会が解説!
大阪大学 入試傾向と対策

目次

大阪大学入試の仕組み&阪大入試のギモンを解決!

阪大の全入試形式はこちら!

 大阪大学には一般選抜前期日程、総合型選抜・学校推薦型選抜、帰国生徒特別入試、 私費外国人留学生特別入試、学部英語コース特別入試、国際科学特別入試及び海外在住私費外国人留学生特別入試の全部で6種類の入試があります。この記事ではこのうち、「一般選抜前期日程」と「総合型選抜・学校推薦型入試」の解説をします。

 まず、最初の「一般入試前期日程」はいわゆる一般入試の前期日程です。あれ?後期は?と思った方がいるかもしれませんが、大阪大学の一般入試に後期日程はありません。中期試験ももちろん存在しないので、例えば東大や京大の滑り止めで阪大を受ける、といったことは出来ません。これは阪大を第一志望とする人でなければ入試を受けさせない、という大阪大学側の意思表示でしょう。前期日程の共通テストと二次試験の学部別の配点は後述します。

 次に「総合型選抜・学校推薦型入試」、これは所謂AO入試や推薦入試と言われるものですが、大阪大学の推薦入試は非常に難しいです。全ての学部にAO・推薦の枠があるにはあるのですが、大抵一桁台の定員しかありません。評定平均は関係なく、高校卒業見込み、卒業済み、あるいは高卒相当の資格を持った人すべてに受験の機会が与えられますが、ここを合格するには科学の甲子園や英語のスピーチコンテストなどでの全国、あるいは世界レベルの実績が必要になってきます。よほどの才能や努力がそれ以前になければまず受からない、という認識でよいでしょう。また、そうした実績を持ち、書類選考も小論文も面接も突破したにもかかわらず、最後の共通テストでの点数が足りずに不合格、というケースもあるようです。

 以上が大阪大学の主要な2種類の入試の解説になります。多くの場合推薦入試でこの狭き門を突破するのは難しいので、一般入試で挑戦することをお勧めします。

入試の仕組み・入試予告情報

共通テスト利用科目
 大学入試センター試験の教科・科目と同様になります。文系は5教科8科目/6教科8科目、理系は5教科 7科目となり、一般的な国公立大学同様です。
外国語「英語」の利用方法
 大学入学共通テストの英語に関して、大阪大学は「リーディング」を150点満点、「リスニング」を50点満点に換算して利用します。2020年まで実施されていたセンター試験よりもリスニングの比重が少し大きくなっています。
予告情報の変更

・令和4年度入試(2022年度入試)
ー基礎工学部で、第1段階選抜を行う条件を「学部全体で倍率2.9倍」に変更
・令和5年度入試(2023年度入試)
ー理学部生物科学科で募集人員を変更、研究奨励型選抜の枠を減らして一般枠に充てる

※追試の有無など、新型コロナウイルスの影響等による変更が行われることも考えられるため、大学からの情報に注意してください。 

 入試期日については、常に大学からの最新情報をご確認ください。

各学部各教科配点

文学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストでは地歴/公民は2科目選択(各30点)、理科は基礎2科目が原則だが発展2科目も可。二次試験は地歴か数学のどちらか1科目を選択、外国語は独・仏選択可。
国語 50
250
数学 50
理科 40
外国語 50
地歴/公民 60
二次試験
科目 配点 満点
国語 150 400
地歴/数学 100
外国語 150
人間科学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストは地歴・公民・理科のうち3科目を選択。理科は
①基礎2か発展1
或いは
②基礎2+発展1
か発展2
で受験可能。但し①の場合、地歴公民が発展科目から2科目、②の場合は発展科目から1科目選択して受験となる。二次試験の外国語は独・仏選択可。
国語 100 600
数学 100
外国語 100
地歴/公民/理科 300
二次試験
科目 配点 満点
国語 200
600
数学 200
外国語 200
外国語学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストでは地歴/公民は2科目選択(各25点)、理科は基礎2科目が原則だが発展2科目も可。二次試験の外国語は英・独・仏・中・韓・西・露から1科目選択、ただし英語専攻は英語必須。また、英語はリスニングを課す。
国語 25
150
数学 25
理科 25
外国語 25
地歴/公民 50
二次試験
科目 配点 満点
国語 100
500
外国語 300
世界史/数学 100
法学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストでは地歴/公民は2科目選択(各50点)、理科は基礎2科目が原則だが発展2科目も可。共通テストで英語を選択した場合、リーディング150点満点、リスニング50点満点に換算し利用。二次試験の外国語は独・仏選択可。
国語 100
450
数学 100
理科 50
外国語 100
地歴/公民 100
二次試験
科目 配点 満点
国語 150
450
数学 150
外国語 150
経済学部(A配点)
共通テスト 備考
科目 配点 満点
A・B配点でそれぞれ上位65位以内にある者をまず合格者とし、これらの合格者を除いた受験者の中から、C配点での高得点者順に合格者を決定する。共通テストの地歴は第一解答科目の成績を利用。共通テストでは原則、公民と理科基礎科目2科目を成績として利用。但し、公民と理科基礎2科目のどちらか、或いは両方理科の発展科目に変えることができる。(但し同一科目を代替科目とすることは不可)二次試験の外国語は独・仏選択可。
国語 120 540
地歴 60
数学 120
外国語 120
公民/理科 120
二次試験
科目 配点 満点
国語 20 60
数学 20
外国語 20
経済学部(B配点)
共通テスト 備考
科目 配点 満点
A・B配点でそれぞれ上位65位以内にある者をまず合格者とし、これらの合格者を除いた受験者の中から、C配点での高得点者順に合格者を決定する。共通テストの地歴は第一解答科目の成績を利用。共通テストでは原則、公民と理科基礎科目2科目を成績として利用。但し、公民と理科基礎2科目のどちらか、或いは両方理科の発展科目に変えることができる。(但し同一科目を代替科目とすることは不可)二次試験の外国語は独・仏選択可。
国語 14 60
地歴 6
数学 14
外国語 14
公民/理科 12
二次試験
科目 配点 満点
国語 180 540
数学 180
外国語 180
経済学部(C配点)
共通テスト 備考
科目 配点 満点
A・B配点でそれぞれ上位65位以内にある者をまず合格者とし、これらの合格者を除いた受験者の中から、C配点での高得点者順に合格者を決定する。共通テストの地歴は第一解答科目の成績を利用。共通テストでは原則、公民と理科基礎科目2科目を成績として利用。但し、公民と理科基礎2科目のどちらか、或いは両方理科の発展科目に変えることができる。(但し同一科目を代替科目とすることは不可)二次試験の外国語は独・仏選択可。
国語 68
300
地歴 32
数学 68
外国語 68
公民/理科 64
二次試験
科目 配点 満点
国語 100
300
数学 100
外国語 100
理学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストの地歴/公民は第一解答科目の成績を利用。理科は基礎科目選択不可。共通テストの外国語で英語を選択した場合、リーディング150点、リスニング50点に換算して利用。二次試験の外国語は英語のみ。第2志望の学科まで選択でき、合格者は、第1~3次判定のいずれかで決定する(詳細は要項参照)。
国語 100
300
数学 50
理科 50
外国語 50
地歴/公民 50
二次試験
科目 配点 満点
数学 250
700
理科 250
外国語 200
医学部医学科
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストの地歴/公民は第一解答科目の成績を利用。理科は基礎科目選択不可。共通テストの外国語で英語を選択した場合、リーディング150点、リスニング50点に換算して利用。二次試験の外国語は英語のみ。面接は個人面接(10分程度)を行い、医師及び医学研究者になる適性に欠けると判断された場合は筆記試験の得点に関わらず不合格となる。なお、複数の面接員による評価を参考にするために複数回の面接をすることがある。
国語 100 500
数学 100
理科 100
外国語 100
地歴/公民 100
二次試験
科目 配点 満点
数学 500
1500
理科 500
外国語 500
面接 非公表
医学部保健学科看護学専攻
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストの地歴/公民は第一解答科目の成績を利用。理科は基礎科目選択不可。共通テストの外国語で英語を選択した場合、リーディング150点、リスニング50点に換算して利用。二次試験の外国語は独・仏選択可。
国語 100
600
数学 100
理科 100
外国語 200
地歴/公民 100
二次試験
科目 配点 満点
数学 100
400
理科 100
外国語 200
医学部保健学科放射線技術科学・検査技術科学専攻
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストの地歴/公民は第一解答科目の成績を利用。理科は基礎科目選択不可。共通テストの外国語で英語を選択した場合、リーディング150点、リスニング50点に換算して利用。二次試験の外国語は独・仏選択可。
国語 100
500
数学 100
理科 100
外国語 100
地歴/公民 100
二次試験
科目 配点 満点
数学 200
600
理科 200
外国語 200
歯学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストの地歴/公民は第一解答科目の成績を利用。理科は基礎科目選択不可。共通テストの外国語で英語を選択した場合、リーディング150点、リスニング50点に換算して利用。二次試験の外国語は独・仏選択可。面接は個人面接を行う。
国語 100
450
数学 100
理科 100
外国語 100
地歴/公民 50
二次試験
科目 配点 満点
数学 300 1200
理科 300
外国語 300
面接 300
薬学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストの地歴/公民は第一解答科目の成績を利用。理科は基礎科目選択不可。共通テストの外国語で英語を選択した場合、リーディング150点、リスニング50点に換算して利用。二次試験の外国語は英語のみ。面接の結果によって、薬剤師及び薬学研究者になる適性に欠けると判断された場合は、筆記試験の得点に関わらず不合格となる。なお、複数の面接員による評価を参考にするために、複数回の面接をすることがある。
国語 100
400
数学 100
理科 100
外国語 50
地歴/公民 50
二次試験
科目 配点 満点
数学 250
700
理科 250
外国語 150
小論文 50
面接 非公表
工学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストの地歴/公民は第一解答科目の成績を利用。理科は基礎科目選択不可。共通テストの外国語で英語を選択した場合、リーディング150点、リスニング50点に換算して利用。二次試験の外国語は英語のみ。出願時、第2志望学科まで選択可能。
国語 75
300
数学 75
理科 50
外国語 50
地歴/公民 50
二次試験
科目 配点 満点
数学 250
700
理科 250
外国語 200
基礎工学部
共通テスト 備考
科目 配点 満点
共通テストの地歴/公民は第一解答科目の成績を利用。理科は基礎科目選択不可。共通テストの外国語で英語を選択した場合、リーディング150点、リスニング50点に換算して利用。二次試験の外国語は英語のみ。出願時、第2志望学科まで選択可能。
国語 75
300
数学 75
理科 50
外国語 50
地歴/公民 50
二次試験
科目 配点 満点
数学 250
700
理科 250
外国語 200

※上記は令和6年度(2024年度)入学者選抜要項を参考に作成しています。(2023.8.8更新)

阪大入試のギモン

Q1.共通テストの点数の割合がかなり低いのですが、共通テストの対策はやらなくても大丈夫なんですか?

 ―結論から言うとダメです。大学入試では合格ラインの付近はたった1点、それどころか0.1点の差が合否を分ける混戦状態であり、多くの受験者がこの近辺でひしめき合います。それに、二次試験の問題の難易度は基本的に共通テストより高いです。ではここまでのことを踏まえて以下の質問に答えてください。あなたは今から共通テストか二次試験のどちらかを「1点」だけ上げれば合格できるとします。さて、どちらを上げに行きますか?もちろん、共通テストの方を上げますよね。

 つまり、共通テストは二次試験に比べて1点を取る難易度が低いのです(圧縮を考慮しても、です)。もちろん二次試験の得点率が著しく低い場合はそちらを優先しなければなりませんが、二次試験の割合が共通テストより高いことだけを理由に共通テストの対策を怠ってはならない、ということは理解して頂けたかと思います。

Q2.例えば英検一級を持っていることで、入試で有利になることはありますか?

 ―現状、大阪大学の一般入試では英検やTOFEL、IELTSなどで好成績を収めることで英語の試験が免除されたり、加点されるということはありません。ですが、英検などの資格は取るだけ損、ということはありません。それらの資格が取れる、高得点を出せることは何よりもあなたの実力の証明になります。

 英検に話を絞れば、共通テストは英検2級~準1級レベル、二次試験は準1級~1級レベルの実力が必要とされています(もちろん1級は外国語学部だけの話ですが…)。大阪大学を受験する上でのひとつのマイルストーンとして、これらの級を取ってみる、というのも立派な作戦の一つです。友の会では英検対策のできる家庭教師も派遣していますので(詳しくはコチラ)、是非参考にしてみてくださいね。

 ※一部の学部では英検やTOFELなどのスコアがAO・推薦入試の出願に必要になっています。また、英検は級ではなくCSEスコアでの認定になります。詳細は大学発表の情報を参照してください。

Q3.所謂内申点のような制度はありますか?

 ―ありません。大阪大学では一応高校発行の調査書の提出を求めています(高認の場合他のもので代用)が、それはあくまで受験生が卒業見込み、または卒業済みであることを確認するためのものに過ぎません。

 ここ数年の大学入試の一連の改革で、文部科学省は調査書の重視を1つの柱に掲げました。しかし、大阪大学などの難関国立大学はことごとくこの方針に反対しています。こうした大学はそう簡単には国からの圧力に屈しないので、これからも大阪大学などは調査書を高校卒業見込みまたは卒業済みかどうかを調べるためだけの運用にとどめるでしょう。

 ただしひとつだけ、もしかしたら調査書記載の高校の成績が関係するのではないかと言われているケースがあります。それは「合格最低点で同点になった受験者が複数人いて、なおかつ全員合格にすると定員を大幅に超過する場合」です。といっても、得点の算出は小数点刻みであり、国公立大学は入学辞退者が出ることなどを見越して予告した定員より少し多めの人数を合格にするので、このようなケースはレア中のレアと言ってもいいでしょう。

大阪大学一般入試の傾向と対策ポイント

英語国語数学日本史世界史地理物理化学生物

英語の傾向・対策

【傾向】「時間に対して物量が圧倒的に多い」

 大阪大学の入試は「英語で合否が決まる」と言われることがあります。その理由は一概には言えませんが、やはり阪大の英語は圧倒的に物量が多く、英語が得意な人とそうでない人の間で他教科で取り返しがつかない程の大きな差がここで開いてしまうためだと考えられます。

 問題は外国語学部用、文学部用、その他学部用の順で難しいですが、この中で最も易しいといえるその他学部用の入試問題であっても、「100語程度の英文和訳2題+800語程度の長文読解+70語前後の英作文+150字前後の和文英訳2題」というとんでもないボリュームの多さです。これを90分で片付ける能力はとても一朝一夕につくものではありません。

 文学部用の問題はそこから15分時間が増えるかわりに英訳問題の一部が非常に難しくなり、外国部学部は120分で長文は他学部より圧倒的にハイレベルで英訳問題は文学部に同じ、そしてリスニング付きという完全に別物の試験になります。どの学部の問題であっても時間に余裕がなく、英語が出来る人とそうでない人の間で差がつきやすい、これが阪大英語の特徴です。

【対策】「基本を大切に」

 阪大の英語は上記のような特徴をもつ難しい試験ですが、こういう難試験こそ基本に立ち返った勉強をする必要があります。まずは単語を覚え、必要最低限文法事項を身につけることから始めましょう。

 最初の和訳問題は対比構造に気付くと早く解けることが多いです。また、これに気が付くことでわからない単語の意味を類推することができる場合もあるので、実際の問題を解くときもこのような部分に気をつけるべきです。下線部以外もヒントになるので真面目に読みましょう。

 外国語学部以外の長文読解は分量のわりに文章も問題も易しく、とくに記号問題は「一問でも間違えたら落ちる」ので確実に得点できる必要があります。和訳同様、対比構造に気が付けば早く読めるようになっているのでbutやhoweverといった接続詞に注意して読み進めましょう。外国語学部は文章も問いかけも非常に難しいですが、これも結局は対比構造を見つけるなどの基本を徹底することになります。

 英作文は70語程度と短く、「Introduction → Body → Conclusion」という、英語の論理構造に忠実な答案の作成が求められます。テーマは身近なものであることが多く、Bodyの部分には明確な理由付けが必要です。

 和文英訳に関しては与えられた文章をそのまま英訳せず、一度頭のなかで簡単な日本語に言い換えてから、それに英訳をつける作戦で戦いましょう。文学部・外国語学部用の問題は英訳問題が難しいことで有名な京大のそれを凌駕する難易度で登場することがしばしばありますが、これに関してはその京大の問題も過去問に加えて解いてみるとよいかもしれません。

 英作文と英訳は解いたら一度先生に添削を求めることを推奨します。これは自己採点だけでは些細な文法ミスに気付けないこともそうですが、「英語的ではない」表現をしてしまっていることに気付かないことも多く、得点の望めない答案を知らず知らずのうちに量産してしまう危険性があるためです。

 外国語学部のリスニングはスクリプトはそこまで難しくないかわりに速く、しかも量が多いです。日ごろから英語の音声を高速で流して練習すること、そして本番直前は試験本番で想定される速度より速い音源を耳に流し「試運転」することをお勧めします(阪大外語に限らず、多くの大学の試験では「思っていたより速い」音声が流れ、受験生が混乱する事態が起こっています。これを予防するためにも、です)。

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国語の傾向・対策

【傾向】「分量多し、文学部は特に難」

 阪大の国語は文学部とそれ以外の文系学部で問題の難易度が大きく異なるだけでなく、求めるものも全く異なります。文学部以外は素早く問題を片付ける処理能力と簡潔で的確な説明をする能力が求められる一方、文学部はいかにも文学部らしいと言うべきか、文章全体から筆者の意図を汲み取り登場人物のパーソナリティを見抜く洞察力だけにはとどまらず、表現に関してはそれそのものを味わえる感性とそれ自体が持つ効果を的確に、かつ客観的に指摘できる論理性が求められているといえます。

 文学部以外は硬めの現代文2本と古文1本なのですが、現代文の字数制限は厳しく、古文の分量は多いです。もたもたしていると間に合いません。文学部は評論、小説、古文、漢文ですが書く量が多く、全体をまとめる問題が頻出で、小説で表現の効果を説明させる問題が出たことがあります。両方時間制限は厳しく、十分な演習なしには得点を期待できない内容となっています。

【対策】「過去問を解いて添削をもらう」

 文学部もそれ以外の文系学部も、これはとにかく過去問を解いてその形式に慣れておくことに尽きます。文学部は普段から本を読むこと前提の出題であるというきらいはありますが、それでも過去問演習で点を伸ばすことは最善の策です。ここに関してはいい先生に巡り合えるかどうかがかなり重要であると思われます。

 答案の作成に関して両方に共通して言えることは「お手本の真似が大事」であるということです。文学部とそれ以外で答案作成の方向性は異なりますがこの点は一緒で、具体的には予備校や当会講師が作成する解答から「型」を身につけ、表現の方法を吸収することが重要になります。我流でいっては失敗するため、自分より上手な人の真似が重要となります。

 そして何より大事なのが「きちんとした添削を受けること」です。国語には数学や理科、英語のような明確な点数の分かれ目が存在しません。このためそのあたりの勝手を理解している先生から添削を受けることが重要になります。友の会にはこの「添削」を得意とする先生、採点の仕組みを理解している先生が数多く在籍しており、当会所属の家庭教師から添削を受けることも一つの方法です。

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数学の傾向・対策

【傾向】「計算ミスをしたら落ちる!」

 阪大の数学は文系と理系でかなり難易度に差があります。文系数学は標準的な難易度である一方、理系数学はかなり難しいです。文系は3問90分、教科書レベルの標準問題が並びますがそれはすなわち早々落とせないということです。計算ミスはそのまま致命傷になり得ます。

 というのも、難関大学の数学の採点はかなりバッサリとやられることが多いです。特に簡単な問題の場合は普通に部分点多めの採点をしてもろくに差がつきません。なので、教科書レベルの問題で計算ミスをするようならほぼ点はない、ということになります。もちろん難問であれば部分点は貰いやすいですが、易しい問題で取りに行った方が現実的なのは明らかでしょう。

 計算ミスをしてはいけない、という点は理系数学ではもっと問題になります。阪大の理系数学は例年の傾向として難しいながらも問題ごとの難易度はかなりピンキリです。そしてもっと重要なことは、標準問題であっても計算は重く、所要時間が難問に比べて大して変わらないということです。

 つまり、阪大の理系数学は「楽が出来ない」のです。計算ミスを単なるケアレスミスと侮っているようでは本番では1完もできないでしょう。計算ミスを克服するには数を積む、これしかありません。

【対策】「基本問題で計算ミスをしない!」

 難問は解けなくてもよいことが多いのですが、標準問題は落とすと後から非常に苦しくなります。いくら計算ミスが頻発するとしても「大勢の受験生に手が届きうる」問題なのですから、ここでミスをすると大きく差をつけられてしまうことは明白です。

 このため、実際に問題演習をする時は絶対に計算ミスをしない、という気持ちで常に細心の注意を払いながら解き進めることが必要になります。計算は時間のない中で基本事項を地道に積み重ねて進めていく作業ですから、たとえば解答作成を含め1題30分ほどかかる問題を途中でミスすることなく完答する習慣をつけるなど、それ相応の努力なしには本番は得点し得ない、ということを肝に銘じておいてください。

 また、そうした「解けないといけない」標準問題を見切れるようにするための「難易を見切る」力も必要です。これに関してもとにかく演習を積むことであり、過去問を何年分も遡って解いていけば、どのような問題が易しく、そしてどのような問題が難しいのかがわかるようになってくるかと思います。

 また、これに関連する話として、「最初の1問目をなるべく早く完答する」ことがあります。最初の1問目を素早く解ければそれだけで受験する身には大きな心の余裕が生まれます。これをするためにも、「難易を見切る」力は必要になってくるのです。

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日本史の傾向・対策

【傾向】「最初から最後まで論述」

 阪大の日本史は文学部のみで、数学との選択になります。阪大日本史の特徴は問題自体がたったの1ページしかなく、そこに200字の論述が4題もあるというかなり思い切った出題形式にあります。

 出題分野の偏りはありませんが、時事にちなむ出題が行われることがあります。例えば2019年に大阪府にある百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に登録されると、その年度の末にこれに関連する出題が行われたことなどです。

【対策】「広く浅くの知識で十分」

 阪大の日本史は全てが論述ですが、マニアックな知識が問われることはなく、結局は教科書に書かれた内容を満遍なく網羅することが求められます。つまり、穴を作ってしまったら負けなのです。

 知識は共通テストレベルでいいので、具体的な対策としてはとにかく論理的な答案を作成する術を身につけることに終始します。頭の中でわかっていることを採点者に的確に伝えるだけの論理力と表現力は一朝一夕にはつきません。解答を作成したらその都度先生に添削をもらい、至らない点を改善する、これを試験本番まで繰り返すことになります。

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世界史の傾向・対策 

【傾向】「リード文が長く根気が必要」

 阪大の世界史は文学部と外国語学部のみで、数学との選択になります。阪大世界史の特徴として、とにかくリード文が長く、短答式問題と250字前後の論述が混在する、ということがあります。

 出題の偏りはないですがこういった問題形式への注意として、「リード文をしっかり読まないといけない」ということがあります。リード文は問題を解く上でのヒントであり、ここを読まないと解ける問題も解けなくなるのです。

【対策】「満遍なく勉強する」

 阪大の世界史はマニアックな知識を問うことはありません。必要な知識は全て教科書かリード文にあるので、まずは広く浅く知識をつけてとにかく穴を作らないことを心掛けてください。

 短答式の問題は誰でも正解するので絶対に落とさないようにしましょう。それが出来たら論述対策ですが、こうした「リード文を読ませる出題」は書くべき内容がリード文と噛み合わなければなりません

 例えば、問題文が「サウジアラビア王国はイスラームを国家建設の拠り所とした。さて、それ以前のアラビア半島のイスラームの興亡の歴史について250字程度で述べよ」となっている場合は、拠り所にされるだけの繁栄があったことについて、「だから拠り所にされたのか」と分かるように書かなければならないのです。

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地理の傾向・対策

【傾向】「分量の多い論述主体の出題」

 阪大の地理は文学部のみで、数学との選択になります。阪大地理では与えられた資料に対して150字前後の論述を3つ課す問題が2題出題されます。

 出題分野の偏りとしては農業分野が多い程度ですが、論述する字数は何も考えずに書くと余ってしまうぐらいには多いです。これは阪大が受験生に対してなるべく多角的に資料を観察し、その結果を書くことを求めているためです。

【対策】「効果的な書き方を身につける」

 問いかけが奇怪に見えることがあるかもしれませんが、マニアックな知識を問うことはありません。基本的な部分のみが聞かれているとみて答案の作成を心掛けましょう。

 答案の作成に関して言えば、先述した「多角的に論述する」こともそうですが、これを助ける手として「対比を効果的に用いる」ことがあります。熱帯林と亜寒帯林の差異や世界各地の農業形態の違いなどといったことを求められればいつでもきっちり対照的に書くことができる実力があれば、合格に一気に近づきます。

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物理の傾向・対策

【傾向】「物理の本質の理解を問う」

 阪大物理は一題一題が長く、多くの小問に分かれています。最初の方は公式の応用だけで解けますがそれから先は物理の本質をわかっている人でないと解けないような出題がなされます。頻出分野は力学と電磁気学で、図示・論述問題もよく出題されています。

 あまりに難しすぎる問題が出題される場合は前半の簡単な小問の比重がかなり大きくなります。なので、そういう場合は基本的なところを取るだけでいいでしょうし、他の教科で取れる場合もその作戦でいいでしょう。ですが、物理は慣れれば一気に点が伸びる科目です。他教科の伸びが止まってきたら、まず詰めに行くべきは物理です。

 そして、物理で高得点を取りたいと思うならば、風変わりな変数の指定があることも含めて問題文が指示することを正確に物理現象に置き換えてそれを読み取る力と、そこから解答を作り上げるだけの高い思考力と高度な数学の力が必要であり、早い段階から十分な対策が必要です。

【対策】「基本の法則の理解を固めて」

 阪大の物理の対策としては、とにかく基本法則を理解することに尽きます。力学ならニュートンの第一・第二・第三法則とフックの法則、力学的エネルギー保存則、万有引力の法則などで、電磁気学なら電気容量の保存などです。

 そしてそれが出来たら基本的な問題集の問題に正解できるようにし、後は過去問に取り組みましょう。これだけの難易度と長さのある問題を完答するには根気も必要です。「完答できた!」というプラスの経験を積むことができれば、本番に臆するべきものはないでしょう。

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化学の傾向・対策

【傾向】「暗記のみで太刀打ちは不可能」

 阪大の化学は穴埋め形式の短答問題が少なく、計算問題、論述問題、構造式決定問題などに多くの配点が割かれる傾向にあります。よって、暗記だけには頼らない、本質的な理解が求められます。

 現時点では理論1題、無機1題、有機1題、高分子1題の出題形式が定着しています。核酸・ATP・医薬品といった生命化学の出題も今後定着することが予想されます。

【対策】「基本的な部分を大事に」

 阪大の化学は難易度は高めとはいえ、やること自体は奇異ではなく、標準的という印象です。典型問題の考え方の理解でどうにかなる部分も多いため、まずは基礎事項を覚え、それから標準的な問題集に当たり、最後に過去問に当たることをおすすめします。

 そして、問題を解くときには「どうしてこの問題はこの考え方で解くべきなのか?」ということを常に考える習慣をつけましょう。真に覚えるべきは「やり方」です。

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生物の傾向・対策

【傾向】「全分野から満遍なく出題」

 阪大の生物は短答式の問題を確実に正答した上で、計算・論述問題に当たれるだけの実力が求められます。出題は全分野から行われ、浅い理解では高得点を望めない内容になっています。

 また、計算問題に関して言えば年によっては一切出題されなかったり、または計算だらけだったりとバラバラです。論述の字数が突然長くなる年もあることも考えると、計算・論述のどちらかに実力が偏るような状況で受けるのは危険、と考えてもよいでしょう。

【対策】「計算・論述への対応力を」

 まずは短答式の問題をほぼ確実に正答できるだけの知識を入れましょう。全分野、教科書にあることをきっちり頭の中に入れる必要があります。

 計算は根気が必要です。特に有効数字には注意。論述は非常に長い年があります。阪大の過去問だけでなく、東大・京大の問題に当たってみるのもよいでしょう。

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大阪大学に合格するには?

入試までの過ごし方

 さて、実際に大阪大学に合格しようと思ったら何をしなければならないのでしょう?次は阪大入試までの過ごし方や学習のやり方について解説していこうと思います。

 入試に向けた勉強はなるべく早くから始めるのが吉です。まれに直前期に始めてそのまま受かってしまうような人はいますが、それはほんの一部のレアケース。早め早めの対策をしないと、大半の人は入試を突破できません。特に大阪大学のような難しい大学はなおさら、です。

 具体的な時期として、教科書の内容は高2のうちに終わらせるのが理想です。といっても、大半の学校は高3の秋ごろまでは教科書の内容の授業が続きます(特に理科と地歴公民)。そのような場合、既に習った範囲のみ入試対策に回す、というやり方でもいいのですが正直阪大レベルならその時期の内容は先取りして授業よりも早いペースで終わらせてしまった方がいいと思います。その方が全体的に自分がどの分野が得意でどの分野が苦手かが早いうちに分かり、実際の入試での作戦が立てやすくなるのです。

 勉強時間は今やっている部活との相談です。直前期には1日10時間ほどを受験勉強に費やしてそれでも足りるかどうか、という状況になりますがそれまではどうかというと、これはあなたがやってる部活や習い事などの種類で2つのパターンに分岐します。

 まず、運動部などで一日何時間も部活動などに時間を費やしている人。引退が凡そ高3の夏ですから、部活を引退したらすぐに最低1日8時間程度の勉強時間を確保するようにしてください。予習復習をしっかりやっており、普段から好成績を確保出来ていてもそうでなくてもここの切り替えはしっかりするべきだと思います。といっても、部活動にきっちり打ち込めている人であればそのあたりは心配しなくてもいいでしょう。引退しても未練が消えずにその後もズルズルと部活に顔を出す、という状況が一番マズいです。学習状況に遅れがある方はまずはそこを取り戻すところから始めましょう。

 次に、あまり部活をやっていない人や帰宅部の人です。こちらの方々は高2の冬ごろに1日3~5時間程度から始めて、月ごとに徐々に勉強時間を伸ばす、というやり方でどんどん時間を確保していく必要があります。というのも、あまり部活をやらない人はいざ入試直前となっても上手い具合にスイッチを入れられない傾向にあります。というより、スイッチの入れどきが存在しないのかもしれません。どちらなのかは定かではありませんがともかく、そういった人は最初は負担軽めの状態から始めて徐々に体を慣らしていく、という方針でいくべきです。その場合は高2の冬など、かなり早くから対策を始める必要があります。

 そして最後に体調管理はきっちりしましょう。試験本番に体調を崩すと100%の実力を発揮できなくなります。睡眠時間をきっちり確保する、バランスの取れた食事をきちんと摂る、試験前日に詰め込み過ぎない、などなどこのあたりのことは自分の過去の経験も踏まえて実行してください。

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どんな勉強をすればいい?

 大阪大学ではかなり難易度の高い問題が出題されます。付け焼き刃での対策ではどうにもならない場面が多いので、まずは早め早めに学校で勉強する内容を終わらせて、共通テストの対策から入っていく必要があります。

 難関国立大学の対策においてはよく「二次試験対策中心、共通テストは直前期だけやっておけばいい」と言われます。それは一理あるのですが、まずは共通テストに必要となる知識を抑え、そのレベルの問題が解けるようになっておく必要があります。それをしないことには二次試験の難しい問題には手がつきません。このあたりの順序を間違えないようにしましょう。

 基本事項を覚え、標準的な難易度の問題が解けるようになってきたらいよいよ、阪大の過去問や難しめの模擬試験、他の難関大学の問題を利用した二次試験対策に入ります。ここで使える教材は色々ありますが、最も参考になるのは間違いなく過去問です。ここで基本的な事柄を応用する力、そして難問に食らいつけるだけの粘り強さを身につける必要があります。

 ですが、このあたりまでくると単に難易度が高いというだけにはとどまらない問題が発生してきます。問われることが高度になれば、採点の基準もまたわかりづらいものになっていきます。一人で勉強していて、自分がその答案で一体何割取れているのかわからないような状況では不安になるでしょうし、何より他に答案を見てくれる人がいないせいで自分の出来を過信してしまい、本番で返り討ちに遭うことが一番恐ろしいことです。

 それに、そもそもまわりより早い段階から一人で勉強を進めること自体に難がある場合も出てくるでしょう。そういう場合は予備校に行ったり、家庭教師を雇ったり……といった作戦をとることが出来ます。特に、そこで実際に大阪大学の入試を経験した人、成功した人と出会えて、その人と一緒に戦えるならばそれが理想的です。

 東大家庭教師友の会では実際に大阪大学の入試を経験し、見事合格を勝ち取った現役阪大生の先生をご紹介することが出来ます。もちろん当会所属の教師を雇うだけで安心する、という訳にはいきませんが、是非大阪大学に合格したいという方を友の会は全力でサポートいたします

大阪大学の受験対策は東大家庭教師友の会にお任せください

東大家庭教師友の会には、東京大学をはじめとする難関大学生家庭教師が約3万名在籍しています。現役大阪大学生の家庭教師もご紹介することが可能です。

また当会は、指導力や人間性を含め、生徒様との相性を重視してご紹介を行っています。基礎固めから応用問題、過去問対策まで、生徒様のお悩みに合わせて、ぴったりの教師をお探しいたします。

阪大生家庭教師をお探しの方、大阪大学受験対策にお困りの方は、お気軽に当会までお問い合わせください。まずはご相談だけでも、もちろん大丈夫です。

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