1. 早稲田アカデミーのクラス分け基準と仕組み【偏差値一覧】
①クラスの種類とレベル(SS・SB・SA)
早稲アカのクラスは、以下3つのレベルに分けられます。
・SSクラス
・SBクラス
・SAクラス
(1)SSクラス(偏差値56以上)
偏差値56以上の生徒が所属する難関、最難関校を目指すためのクラスです。授業では応用問題を中心に扱います。
(2)SBクラス(偏差値46〜56)
偏差値46〜56の生徒が所属する中堅校を目指すためのクラスです。授業では基本問題を中心に扱います。
(3)SAクラス(偏差値46以下)
偏差値46以下の生徒が所属する中堅校を目指すためのクラスです。授業では基本問題を中心に扱います。SBよりも授業スピードがゆっくりです。
上記3つのレベルに分けてクラスが設置されますが、生徒数が多い校舎の場合には、各レベル内で更にクラスを分けます。例えば、SSクラス内で偏差値65以上の生徒様を集めたSS1、偏差値56から64のSS2などのような分け方です。
10数人の生徒数になるようレベルごとにクラスを分けるので、自分の学力に合う授業を受講できます。
②クラス分けテスト(組分けテスト)の偏差値ボーダー
早稲アカのクラス分けは、四谷大塚の組分けテストの結果に基づき行われます。組分けテストとは、四谷大塚準拠の進学塾に通う生徒を対象に行われるクラス分けを目的にしたテストです。
頻度は大体5週に1度で、授業で扱うテキスト「予習シリーズ」5回分の範囲をテストします。組分けテストを受験すると点数を参考にS、C、B、Aのいずれかのコースが判定され、そのコースが早稲アカのクラス分け基準になるのです。
各コースの判定基準は、以下です。
・Sコース(偏差値63以上)
・Cコース(偏差値56〜63)
・Bコース(偏差値46〜56)
・Aコース(46以下)
上記コースを参考に早稲田アカデミーの校舎では、
・SSクラス(S、Cコース合格)
・SBクラス(Bコース合格)
・SAクラス(Aコース合格)
と3つのクラスのレベルにクラス分けをします。
ただし、上記はあくまで目安であり、クラス分けの細かな基準は各校舎ごとに異なります。なぜなら先にも述べたように、クラス設置数が校舎によって違うからです。S、Cコースの子が1クラスにまとめられる校舎もあれば、2、3クラスに分かれる校舎もあります。
そのためクラス設置数、クラス分けの基準の詳細は、所属する校舎に確認するようにしましょう。
★ 早稲アカ独自の「クラスが下がりにくい」仕組み
多くの塾では、基準を下回った時点で即クラスダウンとなるのが一般的です。しかし、早稲アカでは一度基準を下回っただけではすぐにクラスが下がりません。基準を2回連続で下回った場合にのみクラスが下がる仕組みになっています。
そのため、一度成績が振るわなくても次のテストで挽回できれば、在籍クラスに残ることが可能です。
③【小4・小5・小6】2025年組分けテストの日程
| 小学4年生 | 小学5年生 | 小学6年生 | 受付開始日 | 受付締切日 | |
| 第6回 | 10月5日(日) | 10月5日(日) | ー | 9月10日(水) | 9月30日(火) |
| 第7回 | 11月9日(日) | 11月9日(日) | ー | 10月16日(木) | 11月4日(火) |
|
第8回 |
12月14日(日) | 12月14日(日) | ー | 11月20日(木) | 12月9日(火) |
| 第9回 | 1月25日(日) | 1月25日(日) | ー | 1月8日(木) | 1月20日(火) |
※最新の情報は必ず公式サイトをご確認ください。
2. 【クラス別】早稲田アカデミーでクラスアップするための対策・勉強法
本章では早稲アカでクラスアップするために効果的な勉強法を、
|
・クラスのレベルに問わず押さえておくべき2つのポイント |
の3点に基づいて解説します。
▼早稲アカのクラス分け対策の詳細については、以下ページも併せてご覧ください。
①全クラス共通:四谷大塚のテキストとテスト慣れが鍵
(1)組分けテストは四谷大塚が作成する、範囲が決まったテスト
組分けテストは四谷大塚が作成しており、出題範囲があらかじめ決まっています。「予習シリーズ」を中心に学習すれば対応できる問題が多く、そのような問題で確実に得点することが重要です。
早稲アカでは独自の教材も配布されますが、組分けテストでのクラスアップのみを目的にするのであれば、四谷大塚の教材を優先して勉強する方が効率的です。
(2)学力があっても「テストが下手」で成績を落としていないか?
組分けテストで点が伸びない原因は、単に学力不足ではなく、テストの受け方に課題がある場合もあります。
・ケアレスミスへの対策が不十分
・捨てる問題を見極められない
・見直しの時間を確保していない
など、テストの受け方に起因するミスが、得点を下げる原因になっていることも多くあります。組分けテストは問題数が多く、問題の難易度の幅も広いテストです。順番に解くだけでは高得点は難しく、自分に合った解き方の工夫が不可欠です。
学力はあるのに成績が伸びない場合は、「テストの解き方」に問題がないか、保護者が確認してあげましょう。
②SAからSBへ:基礎の徹底で偏差値46の壁を超える
ここからはクラスアップのための勉強法を、クラスのレベルごとに紹介します。まずはSAからSBクラスへのクラスアップ方法です。
組分けテストで偏差値46以上を獲得できると、SAからSBへのクラスアップが可能です。
(1)算数の勉強法
組分けテストで出題される予習シリーズの「基本問題」レベルを全て、「練習問題」レベルを数問、得点するようにしましょう。予習シリーズの「実戦問題」など応用問題まで解ける必要はありません。
組分けテストで応用問題の出題数は少ないし、難問の配点が高いわけではありません。正答率の高い問題をしっかり獲れるように学習しましょう。
(2)国語の勉強法
漢字は全問正解、知識問題は7割獲得を目指しましょう。読解問題は予習シリーズの「基本問題」レベルが解ければ大丈夫です。
国語も、正答率が低い問題まで点を獲る必要はありません。指示語の問題など、文章を丁寧に読めば解ける問題を正解できるようにしておきましょう。
(3)社会の勉強法
70点以上を目標にしましょう。社会は「予習シリーズ」「演習問題集」など四谷大塚のテキストをテキストの内容を暗記すれば、解ける問題が多いです。
それゆえに点が取りやすい教科と言えるでしょう。ただ差もつきにくいです。
(4)理科の勉強法
社会と同じく70点以上を目標に学習をしましょう。組分けテストの理科では、「予習シリーズ」「演習問題集」をしっかり定着させれば解ける問題もあります。
「予習シリーズ」をしっかり読み込むこと、「演習問題集」で間違えた問題をチェックするようにしましょう。
③SBからSSへ:正答率50%の問題を落とさない応用力
次にSBからSSへのクラスアップ方法です。組分けテストで偏差値56以上を獲得できると、SBからSSへのクラスアップが可能です。
(1)算数の勉強法
組分けテストで200点満点中130〜140点を目指しましょう。正答率50%前後の問題を全問正解できれば、大体、この点数にたどり着けます。
正答率50%前後の問題とは、「予習シリーズ」の「基本問題」と「練習問題」レベルです。
それにプラスで応用問題レベルである「実戦問題」レベルの問題でも数問取れれば安心ですが、マストではありません。算数が苦手であれば、「練習問題」までで9割取れるよう訓練するだけで大丈夫です。得意教科でカバーできます。
(2)国語の勉強法
漢字では満点、知識問題では9割、読解問題で7割獲ることを目標にしましょう。読解問題の対策は、最も難しいです。
間違えた問題の解説を確認し、その都度文章の読み方、設問の解き方を習得するしかありません。
生徒様だけだと、解いただけで満足し、見直しを怠りがちです。保護者様も一緒に見直し、解説を読んであげると良いでしょう。
(3)社会の勉強法
「予習シリーズ」「演習問題集」など四谷大塚のテキストに準拠した問題が出題されます。そのためテキストの内容をしっかり覚えれば、点は大きく落としません。
それゆえに差がつきにくく、得点率は9割を目指したいです。また都道府県名など漢字ミスでの失点もありがちなので、用語の漢字練習もしておきましょう。
(4)理科の勉強法
「予習シリーズ」「演習問題集」に準拠した問題が出題されます。こちらも社会と同じでテキストの内容をしっかり覚えれば、大きく点は落としません。
難易度の高い問題も時々出ますが、基本問題をしっかり押さえるのが大切です。暗記で対処できる問題だと理科も差がつきにくく、9割以上の獲得が求められる場合もあります。
理科、社会は試験範囲の内容はしっかり覚える必要はあります。ただ差がつきにくい教科なので、算数や国語の強化も忘れずに行いましょう。
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3. クラス分け対策として保護者ができる3つのサポート
現役で早稲アカに通う小学4年生の子どもがいる私の実体験をもとにまとめました。どのレベルのクラスアップにも活用できる内容ですので、ぜひ参考にして下さい。
①テスト結果を分析する
先にも述べましたが、組分けテストの結果は学力だけでなく、テストの受け方にも左右されます。
そのため間違えた問題について、
・純粋に知識がないのか
・解く力が足りてないのか
・ケアレスミスなのか
など、失点理由を確認するようにしています。
小学生は、本当にうっかりミスが多く、例えば「誤りを選ぶ問題で正しい選択肢を選んでしまう」といったミスが繰り返されがちです。その都度、親子でミスを防ぐ工夫を一緒に考えています。
問題文に線を引く、選択肢をすべて読むなど、同じ失敗をしないための具体的な行動に落とし込むことがポイントです。
②ケアレスミスが無かったら・・・の結果を伝える
もしケアレスミスがなかったら何点取れていて、偏差値は幾つ、という話を必ずします。同じケアレスミスを繰り返さないで欲しいのと、何となく「自分はできないのだ」とは思って欲しくないからです。
ケアレスミスを治すだけでクラスが上がるというのを口酸っぱく言い続けたのが、クラスアップに繋がったと思っています。
③分からない問題を共有してもらう
テスト・宿題にかかわらず、分からない問題を共有してもらうようにしています。息子が何でつまずいているか理解できていると、クラスアップのためのサポートがしやすいからです。
例えば、国語の記述問題が苦手だと伝えてくるので、息子が作文が苦手なことを理解できています。社会の都道府県を覚えるのに苦戦していた時は、公文の日本地図パズルを買って対策をしました。普段から苦手を把握していると失点原因を探りやすく、クラスアップの対策も練りやすいのでおすすめです。
「分析や解き直しのサポートを親だけでやるのは限界がある……」
「共働きで、つきっきりで勉強を見る時間が取れない」
このようにお悩みではありませんか?
早稲田アカデミーのカリキュラムは進度が早く、難易度も高いため、ご家庭でのフォローだけではクラス維持・アップが難しくなる場面が必ず訪れます。
東大家庭教師友の会には、早稲田アカデミー出身の教師や、難関中学受験を突破した教師が多数在籍しています。「組分けテスト対策」や「苦手科目の克服」など、お子様の状況に合わせたマンツーマン指導でクラスアップを強力にサポートします。
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4. 早稲田アカデミーでクラス落ちしてしまった時の対処法
本章ではクラスダウンをした場合の受け止め方、対応方法について、3点に分けて解説します。
①クラスダウンは「今の実力に合う場所」と捉える
クラスダウンしてしまった時は落ち込むと思いますが、結果を責めるのでなく、なぜ落ちてしまったかの原因を考えるのが大切です。例えば、クラスダウンした原因が、今のクラスが生徒様のレベルに合っていない場合、そのクラスダウンが悪いとは言い切れません。なぜなら学力的についていけない授業を受けるより、授業内容が自分に合うクラスに所属した方が結果的に学力は伸びるからです。
前述の通り、早稲アカは組分けテストで基準に達しない結果が2回連続すると、クラス落ちというルールです。1度の失敗でクラスダウンしません。
そのため突発的な要因でクラスダウンするケースは少なく、クラスダウンする際は生徒様にとってクラスのレベルが高かった可能性も大きいのです。
クラスダウンの原因が、今のクラスレベルに合っていないからか、それ以外にあるのかを必ず確認してあげましょう。そのうえでクラスアップを目指すために何をしたら良いのか、具体的な行動を生徒様と一緒に考えられると良いですね。
②NGな声かけとやる気を引き出す対応
(1)「クラスが落ちたのは生徒様の努力不足」
1点目は、クラスが落ちたのは生徒様の努力不足だ、という声かけです。四谷大塚の組分けテストは、小学生にとって簡単ではありません。また、努力をしても、周りも同じように頑張っているので、成績が落ちる時は落ちます。
そのため努力という曖昧な物差しで、クラスダウンを評価するのはやめましょう。先ほどもお伝えしましたが、なぜクラスダウンしたのかという原因を分析し、次回に活かすのが大切です。
(2)「学力が足りていない」
2点目は学力が足りてないのを責めることです。学力は突然、伸びません。勉強を積み重ねる中で、徐々に上がっていきます。そのため、生徒様の学力不足だと感じても、責めないようにして下さい。
学力が足りてないと思った際には、勉強が嫌いにならないような働きかけをするのが大切です。テスト結果の中には、出来ないことが出来るようになっている部分が必ずあります。できたところを褒め、できてないところは次回できるよう、一緒に対策を考えてあげて下さい。
③次回のテストに向けた挽回策の立て方
まずは何が原因でクラスダウンをしてしまったのかを、組分けテストの結果をもとに分析しましょう。
クラスダウンをする理由は主に2点です。
(1)レベルが今のクラスに合ってない
生徒様の学力より、ダウン前のクラスのレベルが高かったケースです。
例えば、
・もともとクラス基準ギリギリの成績だった
・カリキュラムテストの順位が最下位に近かった
という場合は、そもそもクラスのレベルが生徒様のレベルよりも高い可能性があります。先に述べたようにレベルの合わないクラスにいてもしんどいです。
現クラスで学習内容をしっかりと身につけ、またクラスアップを目指していきましょう。
(2)テストが下手
先にも述べてますが、テストが下手で組分けテストで良い点数を獲れない場合もあります。
例えば、
・問題を読み間違える(正誤問題で誤を選ばないとダメなのに正を選んでしまう、など)
・転記ミス(算数で問題用紙で計算した答えを、解答用紙に写す際に間違える、など)
・時間配分が下手(算数で応用問題まで解こうとし、確実に点が取れる問題の見直しをしない、など)
のようなケアレスミスです。
能力はあるのに勿体ないと思ってしまいますが、ケアレスミスも失点です。ミスがなくなるように訓練しないと、受験の時にもミスしてしまいます。テストの下手さが原因であれば、ケアレスミスの内容を確認し、対策を立てれば必ずクラスアップ出来ます。
クラスダウンの悔しさが、良くない癖を治すきっかけにもなるでしょう。
▼早稲アカについていけない際の対策の詳細は、以下ページも併せてご覧ください。
まとめ|早稲田アカデミーのクラス分け攻略は家庭学習の質で決まる
早稲アカでのクラスアップは対策できます。しかし、その対策を小学生が自力で進めるのは難しく、必要な情報の収集や課題の分析には保護者様のサポートが必要です。
ぜひ本記事を参考に、生徒様のクラスアップのために保護者様ができるサポートをしていただけると幸いです。
▼当会では、早稲アカ生への指導に特化した家庭教師をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
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SAPIX・日能研・早稲田アカデミー・四谷大塚などの通塾経験や、通塾生の指導経験がある教師が在籍しています。
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