1. 日能研についていけない理由

日能研のカリキュラムやテキストは問題レベルのバランスがよく、どのレベルの生徒様でも宿題を無理なくこなしながら、クラスアップを目指せる構成になっています。

 

ただし、中学受験の学習内容は小学校の授業に比べて難易度が高いです。そのため、学校ではいつも満点をとる生徒様でも理解できない単元などがきっかけで勉強嫌いになるケースもあります。

 

ここでは、日能研で「ついていけない」と感じやすい具体的な理由について、学年別に解説します。

①全学年共通:日能研についていけない理由
②4年生:日能研についていけない理由
③5年生:日能研についていけない理由
④6年生:日能研についていけない理由

 

①全学年共通:日能研についていけない理由

 

(1)「集団授業」というスタイル

日能研の集団授業は、すべての生徒様に合うとは限りません。

集団塾であるため、授業は全体の進度に合わせて進み、生徒個々の理解度に対応するのが難しいからです。

 

個別指導が合っている生徒様にとっては、理解が追いつかない・質問しづらいなどのミスマッチが起きやすくなります。

そのため、生徒様によっては日能研のスタイルが合わず、他の学習方法を検討する必要があります。

 

(2)席替えシステム

日能研の席替えシステムが合わない生徒様もいます。

テスト後に成績順で座席が決まるため、結果が周囲に見える形になるからです。

 

精神的にナイーブな生徒様にとっては、順位が可視化されることがプレッシャーになります。

そのため、席替えの仕組みがストレスになるケースもあります。

▼日能研のクラス分け対策の詳細については、以下ページも併せてご覧ください。

日能研のクラス分けの基準は?クラスアップのための方法も解説!

日能研のTMクラスとは?入る・維持するための対策方法を解説!

 

 

② 4年生:日能研についていけない理由

日能研の4年生は授業回数も宿題も他塾に比べて比較的緩やかですが、以下のようについていけない理由があります。

■日能研についていけない理由

・日能研の学習リズム(授業・宿題)にまだ慣れていない

・読解力や語彙力(とくに漢字の読み書き)が不足している
計算力などの基礎が十分に固まっていない
・問題文が長く、思考力を問う問題に対応するのが難しい

 

日能研の4年生では、勉強のペースに慣れていなかったり、読み書きや計算がしっかり身についていないと、授業についていくのがむずかしくなる場合があります。

③ 5年生:日能研についていけない理由

5年生が日能研についていけない理由は以下の通りです。

日能研についていけない理由

・授業時間・宿題量が4年生の倍以上になり、負担が急増する

・中学受験の基本的な解法を一気に学ぶため、勉強内容が急に難しくなる
・算数で理解が難しい単元が増え、つまずきやすくなる

・学習の進み方が急に速くなるため、ついていけず途中で離脱するケースが増える

このように、日能研の5年生になると、授業や宿題の量がふえたり、勉強の難しさが一気に上がったりして、ついていくのが大変に感じることがあります。

 

④ 6年生:日能研についていけない理由

6年生が日能研についていけない理由は以下の通りです。

日能研についていけない理由

・5年生までの進度がゆるやかだが、6年生になると急にやることが増える

・6年生2月から7月までの6カ月間で、全単元をハイレベルで学ぶ必要がある
・模試の結果や偏差値に不安を感じ、精神的なプレッシャーが大きくなる

・9月以降は志望校の過去問演習が始まり、学習時間のやりくりが難しくなる

6年生になると勉強の負担が急増し、焦りや時間不足からついていけなくなるケースが増えます。

 

2.「日能研についていけない」と感じる生徒様に向けた効果的な勉強法

日能研についていけない生徒様の中には、進むスピードや教材の多さに戸惑い、「何をすればいいのか分からない」と悩むケースもあります。とくに低学年では、国語・算数の基礎を固めることが大切です。

 

また、上位クラスでも課題が多すぎて消化しきれず、ついていけなくなることがあります。

ここでは、各学年の効果的な勉強法を解説します。

①4年生に効果的な勉強法
②5年生に効果的な勉強法
③6年生に効果的な勉強法

 

① 4年生に効果的な勉強法

まずは1週間の学習スケジュールを身に付けて時間をしっかりと管理しましょう。

どうしても成績が上がらない生徒様は、最低限やるべきことに集中するのもひとつの方法です。

 

たとえば、以下のように内容に絞って学習すると、次の学年に向けてしっかりとした土台がつくれます。

小学4年生に効果的な勉強法

・国語では語彙力や漢字の書き取り、算数では計算力を身につける
・国語のテキストを毎日音読して、内容を自分の言葉で説明する
・勉強のスケジュールは「授業のまちがい直し」「宿題」「宿題のまちがい直し」にしぼって、ていねいに取り組む

 

上記のように学習の内容をしぼって取り組むと、無理なく基礎を固めながら、次の学年への準備が進められます。

 

② 5年生に効果的な勉強法

5年生は授業時間も長くなり、宿題量もグッと増えます。

そのため、勉強のやり方を早めに見直して、どの問題に力を入れるかを決めることが大事です。

5年生に効果的な勉強法

・5年生の授業、宿題量に合ったスケジュールを身に付ける
・クラスについていけないときは取り組む問題の取捨選択
・国語算数に重点をおき、理科社会のテスト結果はまだ気にしない

 

まちがえた問題は、あと少しで正解できそうなものにしぼって復習すると、効率よく勉強できます。

また、漢字の書き取りでは「とめ」「はらい」など、細かい部分までしっかり書くことで点数が上がり、自信にもつながります。

 

 

③ 6年生に効果的な勉強法

ついていけなくなったなら、「できない問題」「わからない単元」をテキストにしっかりチェックしておきましょう。

これは夏期講習などで効率よく復習するためのヒントになります。

 

 

また、普段の勉強では、自分の得意・不得意を意識しながら、苦手な部分を少しずつ得意に変えていきましょう。

たとえば、以下のような勉強の工夫をすると、9月以降の受験勉強にもつながります。

6年生に効果的な勉強法

・「学習力育成テスト」や「全国公開模試」の間違いは、くり返し解き直す
・宿題はスピードと正確さを意識して取り組み、解き直しの時間を確保する
・わからなかった問題には印をつけておき、夏にまとめて復習できるようにしておく

 

自分に合った内容にしぼって勉強することで、苦手を克服しやすくなり、受験に向けて力をつけられるでしょう。

 

 

3.「日能研についていけない」と感じたときに保護者様ができるサポート

中学受験は小学生が挑むものだからこそ、保護者様は「解くことに集中できる環境」を整えることが大切です。

日能研のシステムを理解し、問題の取捨選択を手助けすることもポイントです。

 

また、どんな小さな努力でも「褒める」ことは、子どものやる気につながり、毎日の「褒める」が、志望校合格への力になります。

ここでは、保護者様ができるサポートについて詳しく解説します。

①集中しやすい学習環境を整えるサポート
②努力を褒めて自信につなげるサポート

 

 

① 集中しやすい学習環境を整えるサポート

小学生には、勉強のスケジュール管理や問題の整理は難しいため、保護者様のサポートがとても大切です。

なぜなら、6年生後期には志望校の赤本にも取り組む必要があり、時期によって計画を調整する必要があるからです。

 

以下のようなサポートをしている保護者様もいます。

■学習環境を整えるサポートの例

・成績や正答率をもとに、優先して復習すべき問題を選ぶ
・教師と相談しながら学習内容を見直す
・復習ノートを家庭で作り、3年間継続して管理する

 

学習に集中できるよう、計画や復習の調整は保護者様が積極的に関わってあげることが大切です。

 

 

② 努力を褒めて自信につなげるサポート

生徒様が頑張った結果を褒めて喜ぶことは、やる気や自信を育てるうえでとても大切です。

小さな達成でも保護者様が褒めることで、「頑張ったことが認められた」と実感でき、自信と次の意欲につながります。

■生徒様の成果の例

・漢字の書き取りで「トメ・ハネ」に気を付けて取り組み、合格力育成テストで全問正解した
・毎日『計算と漢字』でタイムを測りながら練習を続け、テストのミスが減った
・「学習力育成テスト」や「全国公開模試」のあと、席が一列でも前に進んだ

 

このようなときは、大いに褒めて生徒様、保護者様いっしょに喜びあいましょう。「うれしさ」が「やる気」に変わる原動力になります。

とくに高学年では、クラスアップへの意識づけにもつながりますよ。

 

 

4.「日能研についていけない」転塾・家庭教師や個別指導塾の併用を比較

生徒様のやる気が見られず、成績が低迷する原因には、「先生との相性」や「友達関係」など、さまざまな要因が考えられます。

そうした場合、保護者様としては「転塾」や「家庭教師・個別指導塾との併用」といった選択肢を考えることもあるでしょう。

 

ここでは「転塾・併用のメリットのデメリット」「転塾・併用する際のポイント」を解説していきます。

①転塾・併用のメリット・デメリット
②転塾・併用する際のポイント

 

 

① 転塾・併用のメリット・デメリット

日能研からの「転塾・併用」のメリット・デメリットは、以下の通りです。

転塾 併用(家庭教師・個別指導塾)
メリット

・気持ちを新たにして再スタートできる

・志望校に合った塾を選べる
・新たな人間関係を築き直せるチャンスがある

・通い慣れた塾を継続しながら学習を補える
・苦手分野をピンポイントで補強できる
・気軽に相談でき、不安を解消しながら学習に取り組める

デメリット

・新しい環境が合うとは限らない
・新しい環境に慣れるまで2〜3カ月かかる
・転塾後の進度についていけない可能性がある

・時間や費用の負担が増える
・スケジュール調整が難しくなる
・自主性が育ちにくくなる場合がある

向いているケース

・塾のペースや指導方針が根本的に合わない場合
・人間関係の悩みが大きい場合

・特定の科目や単元に不安がある場合
・現在の塾を続けつつ学習を補いたい場合

転塾と併用にはそれぞれ異なるメリット・デメリットがあるため、生徒様の状況や目的に応じて、最適な方法を選びましょう。

 

 

② 転塾・併用する際のポイント

日能研からの「転塾」「併用(家庭教師・個別指導塾)」する際には、以下のポイントを確認しましょう。

転塾 併用(家庭教師・個別指導塾)
ポイント

・志望校に合ったカリキュラムを持つ塾を選ぶ

・日能研での伸び悩みの原因を分析して、次の塾で改善できるか検討する
・転塾先の指導方針や雰囲気が本人に合うかを体験授業などで確認する

・併用によって補強したい教科や単元が明確であるか確認する
・日能研のスケジュールと両立できる時間があるか確認する
・家庭教師や個別指導塾の目的を明確にする

転塾や併用をする際は、「転塾や併用の目標」「本人の性格」「体力」「モチベーション」を踏まえて、ご家庭でじっくり話し合うことが大切です。

 

5.「日能研についていけない」を乗り越えるために勉強法を見直そう!

中学受験をする生徒様は、不安や焦りと向き合いながら日々努力を重ねています。

一人で悩みを抱えるのではなく、教師や第三者に手助けをもらいながら、頑張って栄光を掴んでいます。

 

「日能研についていけない」と感じているなら、まず次の点を見つめ直してみましょう。

・日能研についていけないのは塾自体が合わないのか、学習への取り組み方が違っていたのか?
・勉強方法には改善できるところはないか?
・保護者としてサポートは十分してきたか?

 

大切なのは、「サポートは保護者だけが抱えるものではない」ということ。まずは、生徒様が「勉強に集中できる環境」を整えられているかを見直しましょう。日々の小さな努力を「褒める・認める」ことで、親子で意欲を高め合うことが大切です。

 

それでも難しいときは、前向きな選択として転塾を検討するのも一つの方法です。

本記事のアドバイスを参考に、悩みを乗り越えて志望校合格を目指しましょう。

▼当会では、日能研生への指導に特化した家庭教師をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。

日能研生向け家庭教師なら東大家庭教師友の会

 

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