1. SAPIX(サピックス)のαクラスの概要と偏差値の目安

SAPIX(サピックス)のαクラスはその校舎での成績上位者が入るクラスで、4年生以上になると設置されます。入るためにはマンスリーテストや組み分けテストで高得点を取る必要があり、その基準となる偏差値は校舎によって変わりますが、およそ55~60が目安とされています。
αクラスの設置数は校舎によって異なり、小規模な校舎ではαクラスの設置自体がない場合もあります。一方、大規模な校舎では複数のαクラスが設置されており、α1、α2、α3、…というように、成績の高い方から1、2、3、…とクラス付けされていきます。
▼SAPIX(サピックス)のマンスリー・組み分けテスト対策には以下の記事もご覧ください
αクラスの授業
αクラスの授業内容ですが、テキストは他のクラスと同じもの(例:「デイリーサピックス」「漢字の要」「コアプラス」など)を用いる代わりに、その使い方が異なります。
具体的には、
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といった具合です。αクラスでは難関校の受験を見据え、こうしたテキストの扱いをしています。
また、αクラスは他クラスよりも宿題の量が増え、内容も難しくなります。アルファベットクラスでは「途中まででOK」とされるプリントも、αクラスでは「すべて提出」が原則となることが多く、学習の負担が大きくなるのが特徴です。
実際、αクラスに在籍する生徒様は高い能力を持っているにもかかわらず、宿題の多さと難しさにいっぱいいっぱいになってしまうことも少なくありません。しかし、SAPIX(サピックス)は「復習主義」を掲げる塾であり、宿題をこなすことが学力定着に直結します。保護者様のサポートを受けながらでも、やりきる姿勢が大切です。
大変ではありますが、難しい宿題をやり遂げることで、生徒様自身が「自分の力でやりきれた」という大きな自信を得ることができます。
最上位「α1」クラスは別格?その基準とは
SAPIX(サピックス)の中規模以上の校舎においてはαクラスはさらに細かく分かれており、その中で最も上位のクラスがα1クラスとなります。
α1クラスに入る基準はおよそ65~67以上であるとされており、αクラスの設置数が多い校舎ほどその難易度は高くなります。一度α1になれた生徒様であっても、その維持は困難であることが多いです。
2. αクラスをキープできるのはどんな子?共通する3つの特徴

αクラスに一度入れたとしても、それをキープし続けることは容易ではありません。ここではαクラスをキープしている生徒様に共通する特徴を3つご紹介します。
①自ら学ぶ習慣がある生徒様
αクラスをキープできる生徒様の多くは、自分から進んで勉強に取り組む姿勢を持っています。これは、基本的に好奇心が強く、「学ぶことが好き」という特性を持つ生徒様が多いためです。そのため、学校や塾の宿題だけでなく、自分で興味のある課題を見つけて学習する習慣があります。
・歴史や戦国武将が好きで、資料集を自主的に読む生徒様 |
学びに対する前向きな姿勢と知的好奇心が、高度な学習に適応する力へつながっています。
②論理的思考と表現力がある生徒様
αクラスをキープできる生徒様は、基礎学力の定着に加え、思考力・表現力にも優れた力を持っています。とくに計算力が優れており、素早く正確に答えを出す力があります。語彙力も豊富なケースが多く、中には大人顔負けの凝った表現を使いこなす生徒様もいます。また、応用的な内容に対しても積極的です。
SAPIX(サピックス)の授業では、教師と生徒のやり取りを通じて、深い思考力を育てます。レベルの高い授業を受けて復習すると、論理的な思考力や問題解決能力が鍛えられます。
③時間管理能力を持っている生徒様
αクラスをキープできる生徒様は、スケジュール管理能力が高く、自主的に計画を立てて学習を進める力を持っています。SAPIX(サピックス)の上位生は精神的にも成熟しており、先を見通して行動する習慣が自然と身についているのも特長です。そのため、「目の前の今」だけでなく、「先の予定」まで考えて行動できます。
たとえば「テストまでにこれを仕上げる」「今週はここまで終わらせる」など、具体的なゴールを自分で設定し、それに向かって取り組む様子が見られます。小学生らしく気分の波もありますが、最終的に課題をやり遂げる姿勢は、優秀な生徒様に共通しています。
このように、αクラスをキープできる生徒様は「自律した学習」を実現できる力を持っています。
3. 要注意!SAPIX(サピックス)でαクラスから「落ちる子」の共通点とは?
ここまではSAPIX(サピックス)でαクラスをキープできる生徒様の共通点を見てきました。では逆に、一度αクラスに入っても再びアルファベットクラスに落ちてしまう生徒様にはどのような特徴があるのでしょうか?こちらも3つ、ご紹介します。
①宿題をこなすだけで満足してしまう生徒様
αクラスから落ちてしまう生徒様の多くは毎回の授業で課される膨大な宿題を「片付ける」ことが目的になっており、それが実際の学力の向上につながらず成績が伸び悩んでいる状況にあります。
そもそも宿題の目的は学習した内容の定着です。特にSAPIX(サピックス)では復習主義を掲げているので、多くの宿題を解いていくことで難関中の入試に対応できる学力を身に着けることが目指されています。
そのため、SAPIX(サピックス)の宿題は一つ一つの問題のテーマと、やるべきことを理解しながら取り組んでいかないとただの手の運動に成り下がってしまいます。
間違えた問題があったときにどこがダメだったのかを見直すことも宿題の活用方法の一つです。こうしたことを一つ一つ丁寧にやっている生徒様とそうでない生徒様の差は日ごとにどんどん開いていき、いつしか覆せないほどの差になってしまいます。
②基礎的な知識に抜け漏れがある生徒様
宿題をこなすことに関連して、基礎的な知識をおろそかにする生徒様もまた一度αクラスに入れても再びアルファベットクラスに落ちてしまう傾向があります。
SAPIX(サピックス)はスパイラル学習を採用しています。これは「昔習った単元が、少し難易度を上げてまた出てくる」ことを繰り返す学習法で、忘れていた内容が出てくるたびに復習していくことで基礎知識も応用力もつけていくことを目標にしています。
その効果は進学実績にも表れており、有効な学習法として一般的にも知られていますが、忘れていたことの復習をサボると一気についていけなくなるという大きな落とし穴があります。
そこでやるべき復習はいずれも基礎的で簡単な内容なので、そこまで時間もかからないはずです。これをやるだけで成績はぐんと良くなるはずなので、忘れていた内容の復習は意識的に行うようにしましょう。
③つい油断・慢心してしまう生徒様
一度αクラスに上がったことをいいことに油断や慢心をしてしまうこともα落ちの理由として多く挙げられます。こうした態度は競争の激しいSAPIXにおいては命取りとなります。
学年が上がり、入試が近づくにつれ同じ教室のライバル同士の競争は激しくなります。ちょっと前まで授業中でもおしゃべりしてたお友達のあの子が急に真剣な顔つきになって、一気に成績を伸ばすなんてことも珍しくありません。
上のクラスほどその傾向は顕著になります。そのような環境下で少しでも気を抜くとどうなるかは容易に想像できるでしょう。校内でのテストや模試の成績が良かったときでも、しっかりと兜の緒を締めるべきなのです。
4. αクラスを維持するための勉強法と保護者様にできるサポート
ここからは今まで書いたことを踏まえ、αクラスを維持するための勉強法、そして保護者様で今日から実践できるサポート方法をご紹介します。
①効果的な勉強法3つのポイント
生徒様本人が取り組むべきことは、基礎を徹底的に固めながら、少しずつ発展的な学習に取り組むことです。授業やテキストで学んだ内容を正しく理解し、自力で問題を解けるように訓練しましょう。
(1)基礎学習の徹底
まずは基礎内容を確実に理解して、定着させましょう。
国語はAテキスト、算数はデイリーサピックスの★2つまでの問題を完璧に仕上げるのが基本です。
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解き方がわからない問題をなくすと、得点率アップにつながります。
「間違えた問題」と「解くのに時間がかかった問題」には印を付け、すぐに見直せるようにすると効果的です。
(2)応用問題へ積極的にチャレンジ
基礎が固まったら、応用問題にチャレンジしましょう。
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過去のマンスリーテストや組分けテストで、正答率が50%以下だった問題に再チャレンジしましょう。
すべての問題に対応できなくても、αクラスの基準に到達できますが、授業についていくためにも、難しい問題と向き合う力は鍛えてください。
(3)時間の管理を意識した勉強
SAPIX(サピックス)の膨大な宿題をこなして、さらに+αの勉強まで行うためには時間の管理は大事なスキルです。
身に付けるために、以下の2点を意識しましょう。
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生徒様自身で時間を意識するのが難しい場合は、保護者様がタイマーを使って進捗を確認してあげましょう。最終的に生徒様お一人で時間を管理できるようになると、大学受験でも有利に働きます。
▼SAPIX(サピックス)の科目ごとのおすすめ勉強方法については、以下ページをご覧ください
「SAPIX(サピックス)国語のおすすめ勉強法!家庭内でのサポート方法も解説!」
「SAPIX(サピックス)算数のおすすめ勉強法!家庭内でのサポート方法も解説!」
②保護者様にできるサポートとNGな声かけ
αクラスを目指す生徒様の学習をサポートする上で、保護者様の役割は重要です。適切な関わり方で生徒様を支援すると、学習効果が高まります。ここでは、「推奨される対応」と「NGな対応」について紹介します。
(1)声かけ・接し方のコツ
生徒様の努力を認め、励ましてあげてください。成果だけでなく、日々の頑張りや努力のプロセスも評価し、以下のような言葉をかけましょう。
■声かけの例 |
こういった言葉は生徒様の大きな励みとなり、自信につながります。
また、静かで集中しやすい学習環境を整えましょう。必要な教材や道具をそろえて、整理整頓された清潔な空間を用意すると、生徒様の集中力と学習意欲が高まります。
(2)NGな声かけ
以下のような「NGな声かけ」は避けるべきです。
■NGな声かけの例 「◯◯君はもっと頑張っているよ」 |
他の生徒様と比較したり、努力した過程を無視して結果を責める対応はおすすめできません。生徒様のモチベーションが低下し、余計に成績が下がる悪循環に陥るリスクがあります。
生徒様の様子を見守りつつ、適度な距離感を保ちながらサポートしましょう。生徒様も自分の成績状況を思い悩んでいます。どうか温かく支えてあげてください。
5. αクラスについてよくあるお悩みと解決策

ここからは我が子をαクラスに入れたい、または維持させたいと考えているご家庭様によくあるお悩みを紹介していきます。
①学習のサポート方法がわからない
生徒様の学習をどのように支えればよいか、悩まれる保護者様は多くいらっしゃいます。「サポートが難しい」といっても、その背景にはご家庭様ごとのさまざまな事情があります。
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また、高学年になるほど、サポート方法で悩まれる保護者様は増える傾向があります。ただでさえ内容も難しくなるうえに、教室にもピリピリとした雰囲気が漂っていくためです。
②モチベーション管理が難しい
生徒様の学習へのモチベーションを保つのは難しいですが、中学受験において重要です。多くの保護者様がその重要性を理解しているからこそ、悩むことの多い項目と言えます。中学受験をする小学生でも、いつも高いモチベーションで勉強に取り組めるとは限りません。
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さまざまな要因で生徒様のモチベーションが下がり、悩まれている保護者様は多いです。そのような状況で机に向かうことを強いると、さらにモチベーションが下がり、学習内容の定着もままならなくなります。
③習い事のバランス調整が難しい
学業と他の習い事のバランスを取ることも重要です。中学受験に向けた学習も大切ですが、生徒様の人間的な成長のために、他の習い事にも通わせているご家庭様も少なくありません。
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これらの課題に直面し、悩んでいる保護者様は少なくありません。特に、保護者様が生徒様にあまりに無理を強いると、あるとき突然耐えられなくなり……というリスクもあります。
こうしたお悩みはSAPIX(サピックス)に通っているだけでは解決が難しいため、家庭教師や個別指導の併用がおすすめです。SAPIX(サピックス)は集団指導であるという特性上、細かいフォローは塾頼みにはできません。
併用先には様々な選択肢が考えられますが、東大家庭教師友の会は特におすすめです。ここからはその理由を解説していきます!
SAPIX(サピックス)αクラスを目指すなら東大家庭教師友の会
SAPIX(サピックス)のαクラス対策に東大家庭教師友の会が選ばれる理由
当会には、東大生約9,700名、早稲田大学生約8,500名、慶應大生約8,000名をはじめ、現役難関大生が在籍しています。
そして、数多くの教師がSAPIX(サピックス)を利用した中学受験を経験しており、その経験を活かした指導を行うことができます。
生徒様の憧れとなる教師のご紹介と、安心・充実のサポート体制で、生徒様の目標達成に貢献します。
さらに、東大家庭教師友の会の教師はメンタルケアにも優れています。模試の判定が悪かったり、αクラスからアルファベットクラスに落ちたりなど、中学受験本番までには辛いことも数多く経験することもあります。
そうしたときに一番近くで寄り添える家庭教師を、東大家庭教師友の会ではご紹介しております。
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当会では、「入会金」「指導料」「交通費」「学習サポート費」以外のご料金は、一切ご請求しておりません。指導キャンセル料や教師交代費、解約金等は一切発生いたしませんので、ご安心ください。
ご入会時
体験授業料0円
ご入会金 22,000
体験授業は1ご家庭様につき1人のみ無料でご受講いただけます。2人以上受ける場合、1人につき2,420円(税込)の体験授業料が発生します。
月々のお支払い
交通費は教師が所持する定期区間を除きます。
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