1. SAPIX(サピックス)理科の特徴

塾に通う小学生

圧倒的な難関校の合格実績を誇るSAPIX(サピックス)では、理科の学習はどのように進むのでしょうか。

「理科のカリキュラム」や「理科の特徴」について解説します。

①理科のカリキュラム
②理科の授業スケジュール
③理科の特徴は復習主義

 

①理科のカリキュラム

SAPIX(サピックス)の理科は、5年生までに中学受験に必要な分野を全て学びます。

学年 理科のカリキュラム
3年生
4年生
写真や図を豊富に使ったテキストを用いながら、身近なテーマを題材に理科の面白さを学ぶ
5年生 4年生までに触れた分野で、受験で用いる解法や細かな知識を詳しく学ぶ
6年生

難関校の過去問の演習に取り組む

理科の進度は速いですが、カリキュラムに沿って勉強を進めるので、無理なく力がついていく構成になっています。

繰り返し学習をして知識を整理することで、分野の融合問題にも対応できる基礎学力が養われます。

 

 

②理科の授業スケジュール

SAPIX(サピックス)では理科の授業が3年生から始まります。

学年 スケジュール内容
3年生 隔週で60分の授業
4年生

4年生では週に1回60分の授業

5年生 週1回の理科の授業は90分
6年生

平日の平常授業は80分
土曜日には志望校別特訓として75分の授業

4年生で本格的な中学受験対策が始まり、5年生では90分間集中できる力が必要です。6年生では授業の冒頭20分程度が「デイリーチェック」、その後は授業内容に移り解説が始まります。

 

③理科の特徴は復習主義

SAPIX(サピックス)の大きな特徴は「一貫した復習徹底主義」によって、学力の定着が図られることです。

SAPIX(サピックス)では予習を前提としないカリキュラムを採用しており、毎回の授業で新しい教材が配布され、その場で初めて内容に触れるスタイルを取っています。

 

他にも、以下のような特徴があります。

・毎回の授業で初見の教材が配布され、授業中に解説を聞きながら理解を深める
・教材の量が多いため、科目別や種類別に整理して保管することが必要
・学習した内容は、6年生になっても繰り返し出題される
・最初は解けなくても、繰り返すうちに自然と理解できる

何度も復習をすることで、確実に定着した知識が生徒様の武器になっていきます。

 

 

2. SAPIX(サピックス)理科対策|成績が伸び悩む原因と対処法

家庭学習をしている小学生

指示された宿題はこなしているはずなのに、なかなか成績が上がらない原因は何なのでしょうか。

学年別に成績が伸び悩む原因と対処法を紹介します。

①小学校3・4年生
②小学校5・6年生

 

①小学校3・4年生

小学校3・4年生の成績が伸び悩む原因と対処法は以下の通りです。

原因 対処法
科目数が増えて学習時間の確保が難しい 家庭学習のスケジュールを見直して理科の時間を確保する
苦手意識や抵抗感を持っている 身近に感じられるような体験から理科の興味を引き出す
学習時間が足りていない 短時間でもよいので理科の時間を習慣化させる

 

 

②小学校5・6年生

小学校5・6年生の成績が伸び悩む原因と対処法は以下の通りです。

 

(1)成績が伸びない場合

原因 対処法
毎週異なる分野を学ぶため、一度遅れると取り戻すのが難しい 家庭学習を毎週しっかり取り組めているか振り返る

 

(2)理科の成績が安定しない場合

原因 対処法
分野ごとの知識の整理が不十分 分野ごとに学んだ内容を結び付けて整理できているか見直す
単元が分かれていると、以前の学習とつながらない 過去に学んだ同じ分野の単元と関連付けて理解できているかを確認する
一度学んだら終わりという学習スタイルである 学習のたびに「これまでの内容とどう関係しているか」を意識して復習する

 

(3)応用問題が解けない場合

原因 対処法
いきなり応用問題を解いている まずはコアプラスで基礎知識を固めることから始める
分野融合問題に手を出しすぎている 単元ごとの理解度を高めてから融合問題に取り組む
演習で点が取れないことに焦っている 「なぜ間違えたか」を分析して間違え直しをする

 

 

 

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3. SAPIX(サピックス)理科対策|中学受験にも役立つおすすめ勉強法

生物観察をしている小学生

理科を得意科目にするためには、どのように勉強を進めていけばよいのでしょうか。

学年別におすすめの勉強法を紹介します。

①小学校3・4年:学習時間確保と体験学習
②小学校5・6年:「コアプラス」反復とまとめノート術

 

①小学校3・4年:学習時間確保と体験学習

 

(1)理科の学習時間をつくる

小学校3年生になると、理科や社会といった新たな教科の学習が始まり、家庭での学習時間もこれまで以上に必要となってきます。毎週の算数や国語の復習だけで手一杯になってしまっている場合には、理科の学習に十分な時間を確保できません。

 

1週間の学習スケジュールを改めて見直し、理科の学習時間をどう増やせるか検討してみましょう。

 

(2)体験学習をする

小学校3・4年のうちは「理科を身近に感じられること」が一番大切です。

理科は知識の暗記だけでなく、身の回りの現象への興味や観察を通して理解を深める教科だからです。

 

学んだ内容を実体験と結びつける工夫をしてみましょう。

分野 実体験
植物 ・公園などで実際に草花を観察する
・育てた植物の成長の様子を記録する
天体 ・晴れた夜に星空を観察し、星の動きを確認する
・朝や夕方に太陽の位置を比べてみる
食物 ・ジャガイモを育てて「茎がふくらんでいる」ことを観察する
・ジャガイモの収穫後にうがい薬を使ってヨウ素デンプン反応を実験する
生物 ・虫や植物を実際に探して観察して分類する

テキストで学んだ内容を生徒様が自身の目で確認するという勉強スタイルがおすすめです。

自分の身の回りの不思議が解明されていく面白さを感じられるとよいでしょう。

 

力学や電気の分野は普段から実際によく目にするものではないため、最初はなかなかイメージを持ちづらいと思います。とはいえ、力学や電気の分野の問題は決まったパターンが多いので、繰り返し解きながら慣れていきましょう。

 

 

②小学校5・6年:「コアプラス」反復とまとめノート術

 

(1)学習バランスを整える

小学校5・6年では4教科をバランスよく勉強しましょう。算数の比重が大きくなりがちですが、他の科目の学習時間が不足すると、総合的な成績に影響が出てしまいます。

 

教科のバランスを取るために以下のような工夫をしてください。

・今週理科の勉強時間が少なかったら、翌週に理科の勉強時間を多めに取る
・教科ごとの学習時間を簡単にメモしておく
・苦手教科の勉強時間を短くしない

まずは日々の時間配分を意識することから始めてみましょう。

 

(2)コアプラスを何周もする

SAPIX(サピックス)の「コアプラス」は、受験当日までに何周も繰り返し、1冊を完璧に仕上げましょう。基礎が詰まった良質な問題集を復習すると、応用力が自然と身につき、過去問の点数も安定してくるからです。

「コアプラス」を活用する際のポイントは以下の通り。

・一問ずつ○×の印をつけて管理し、全問○になるまで繰り返す
・理解が不十分な問題は、解説を読んだ後に翌日もチェックする
・模試や授業で間違えた内容を「コアプラス」で復習する

新しい教材に手を広げるよりも、基礎の定着ができる「コアプラス」を繰り返し活用しましょう。

 

(3)まとめノートを作成する

理科の成績を安定させるには、デイリーサピックスを活用した「まとめノート作り」を作成しましょう。

なぜなら、自分で要点をまとめ直す作業を通じて、知識が頭に残りやすくなるからです。

 

効果的なまとめノートの作り方としては、以下のような工夫がおすすめです。

・授業中に出てきた新しい知識をその場でノートにメモする
・暗記ポイントはオレンジペンで書き、赤シートで隠してチェックできるようにする
・A5サイズなど小さめのノートを使い、通塾中の電車内などでも復習しやすくする

ただし、ノート作りに時間をかけすぎて、家庭学習が後回しになるのは逆効果です。あくまで時間に余裕があるときに、プラスアルファの学習として取り入れましょう。

 

(4)インプットの方法を工夫する

なかなか覚えられない知識は、視覚やイメージを活用して記憶にインプットさせましょう。

目にする機会が増えるほど記憶は強化され、単なる暗記ではなく現象として理解すると、知識が長期的に残りやすくなります。

 

記憶に定着させる工夫として、以下の方法を実践してみてください。

・覚えにくい用語や図を付箋に書き、机の近くの壁やドアに貼る
・YouTubeなどの動画教材で実際の現象や実験の様子を見る
・資料集の写真や図解を活用し、目で見た情報として覚える

視覚や映像を活用する工夫をして、勉強内容を記憶にインプットさせましょう。

 

(5)朝の時間を有効に使う

平日にまとまった時間が取りにくい5・6年生の生徒様は、朝の時間を活用した勉強がおすすめです。

朝は静かで集中しやすく、決まった学習を習慣化するのにも適した時間帯だからです。

 

朝学習に適した内容は、以下のようなルーティンがおすすめです。

・算数の基礎力トレーニング
・理科・社会のコアプラス
・国語の漢字練習

これらは30〜90分程度で終えられるので、無理なく継続できます。時間が限られる平日に「朝学習」を取り入れて、習慣づけましょう。

 

 

4. SAPIX(サピックス)理科対策|中学受験に向けたご家庭でのサポート

ご家庭でのサポート

SAPIX(サピックス)の理科を対策するには、家庭でのサポートが必要です。

ここでは生徒様を支えるための「家庭でできる4つの具体的なサポート」をご紹介します。

①教材を管理するサポート
②タスク管理をするサポート

③体験学習へのサポート

④学習の確認と努力を認めるサポート

 

①教材を管理するサポート

SAPIX(サピックス)で配布される大量の教材を整理して、必要なときにすぐ取り出せる状態にする作業は、小学生にとっては難しいため、保護者様の手助けが欠かせません。

 

下記の「段階的にファイリングをしていく方法」を参考にしてみてください。

 

(1)ファイルを用意する

・A4サイズでカラーファスナー付きのものを用意する
・40ポケットのファイルなら1年分のデイリーサピックスが収まる

・通塾曜日ごとに色分けをすると教材の持ち間違い防止になる

 

(2)授業で配布される教材を全てファイルに入れる

・帰宅までに紛失しないよう、授業でもらった教材はすぐに収納する

 

(3)帰宅後は教材を全てボックスに移す

・学習机のそばにA4ボックスを設置する

・1週間の家庭学習はこのボックス内の教材で完結させる

 

(4)前週の教材はクリアブックファイルなどに入れる

・1週間後に新しい教材を受け取ったら、前週分は分類して保存する

・教材の種類ごとに分けて棚に保管すると、後から見返しやすい

 

教材を工夫して保管することで紛失を防げるだけでなく、今使うべき教材が一目でわかり、生徒様が自主的に学習しやすくなります。

 

 

②タスク管理をするサポート

学年が上がるにつれて、タスク管理が重要になります。志望校の過去問演習や講習の復習など、同時に多くの課題に取り組む必要があり、計画的に学習を進めないと効率が落ちてしまうためです。

 

たとえば、ホワイトボードを使って「今日やるべきこと」を箇条書きにし、終わったものを消していく方法があります。「次に何をやるか」が一目で分かり、科目ごとの時間配分もしやすくなりますよ。

 

タスクを見える化して整理するサポートをすることで、生徒様は学習を進めやすくなり、学習効率もアップします。

 

 

③体験学習へのサポート

理科の成績を伸ばす一番のポイントは「理科を楽しい」と感じられるかどうかです。実際に手を動かしたり、体験したりして生徒様の目で見て感じられる学びを取り入れると、理科への関心が高まります。

 

こうした環境づくりには、保護者様のサポートが欠かせません。理科を身近に感じられるようなサポートしてあげると「理科って面白い!」と思える経験ができ、成績アップへとつながるでしょう。

 

 

④学習の確認と努力を認めるサポート

 

(1)授業内容の確認をする

SAPIX(サピックス)から帰宅した後や夕食時に「今日の授業で何を学んだの?」と声をかけましょう。なぜなら、その日の授業内容を言葉にして説明できると、学習内容を整理しやすくなり、理解の定着にもつながるからです。

 

以下のような工夫をすると効果的です。

・帰宅時や食事中など、リラックスしたタイミングで声をかける
・生徒様の言葉を否定せず、内容に関心を持って聞く
・反抗期で話したがらない場合は、無理に聞き出さずに学習面を教師に任せる

高学年になると難易度の高い問題も増えてくるため、問題が解けない場合は、疑問を解消できる「質問教室」を活用しましょう。それでも解決しきれない場合は、家庭教師や個別指導を併用するのもおすすめです。

 

(2)生徒様の頑張りを褒める

生徒様の努力を認めて、しっかりと言葉で褒めてあげましょう。

SAPIX(サピックス)では頻繁にクラス替えが行われるため、成績によって気持ちが揺れ動きやすく、生徒様は無意識にプレッシャーを感じている場合があります。保護者様からの励ましの言葉があると、生徒様の安心感や自己肯定感につながります。

 

以下のように声かけをしてあげてください。

・「今日もSAPIX頑張ったね」と努力した姿勢を褒める
・少しでもできるようになったら「成長してるね」と小さな変化を一緒に喜ぶ
・クラスが下がっても、「大丈夫、一緒にやっていこう」と前向きな言葉をかける

生徒様の小さな努力一つひとつに目を向けて、励ましながら長い目で成長を見守ってあげましょう。

 

 

5. おすすめ勉強法でSAPIX(サピックス)理科の対策をしよう!

SAPIX(サピックス)の授業についていけず焦ることもあるかもしれませんが、徹底した復習主義に基づいたカリキュラムを信じて、繰り返し学ぶことが合格への近道です。

 

保護者様は、教材やタスクの管理などで学習環境を整え、生徒様を支えてあげてください。

本記事の内容も参考にしながら、ご家庭様で力を合わせて受験を乗り越え、志望校合格をつかみ取りましょう!

 

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