生徒様のご紹介
H.Fさん
小学5年生/附属・一貫校コース受講
担当教師:東京大学工学部化学システム工学科4年生
■科目
算数
■教師に求める役割
大学附属小学校に通っていますが、1人で集中して宿題をこなすのが難しいです。 学校の宿題を中心にフォローをお願いします。
教師が作成した指導方針
▼指導方針シートイメージ
【三者面談で教師が提示した指導方針(抜粋)】
どの単元も基礎はしっかりと身についております。
ただ、計算の工夫を必要とする応用問題や複雑な計算を必要とする体積の問題などはミスをしやすい傾向にあるかと存じます。
式や筆算をノートに書くことを怠ってしまう傾向があり、 筆算をテキストにちょこちょこっと書いてしまう癖や、そもそも筆算をせずに暗算で問題を解いてしまう癖があると感じております。
結果ケアレスミスが増えてしまっており、非常にもったいないため、
最初のうちは面倒だとは思いますが、「ノートに式と筆算を書く」ということを徹底して、一緒に頑張っていきましょう。
実際の授業の様子
■取り扱った問題①
【問い】
下の図で、外側の円の円周の長さは、内側の円の円周の長さより何cm長くなっていますか
▼実際の板書の様子
▼実際の教師と生徒様の会話の様子
【カッコでまとめて計算をしよう】
生徒様:宿題やってきた。4番の問題だけ間違えちゃった。
教師:あ、ここ最初16cm-7cmの差を出しちゃってたんだね。これ最終的に56.52cmってどうやって計算した?
生徒様:こうやって計算した。
—–
16×2×3.14 – 14×3.14 = 56.52
—–
生徒様:でもこれ計算ぐちゃぐちゃになった記憶がある。先生がいろんな式を書いて、ぐちゃぐちゃになった。
教師:わかるわかる。めっちゃわかるよそれ。これ3.14をまとめたいよね。
教師:「〇(丸)×3.14 – □(四角)×3.14」ってあったら、 これ「(〇-□)×3.14」で、ここまとめられるの。
例えばそうだな、「2×3 – 1×3」とかで考えよう。 2×3って2が3つでしょ。で、1×3は1が3つだよね。 これって、2-1が3つあるのと一緒だよね。
そういうふうにして解いたら、この問題、簡単に式変形できるから書いてみよう。
矢印書いてその下に書いておこうか
生徒様:(ノートに記載をする)
—–
16×2×3.14-14×3.14=56.52
→(16×2-14)×3.14=18×3.14
—–
教師:そう完璧。こっちの方が早くない?
これ覚えといてほしい。計算ミス減るし、 めっちゃ早く計算できるようになるから。
これできるようになったら、他の子よりも算数の計算早く解けるようになるよ。
■取り扱った問題②
【問い】
円周84.78mの円の半径を求めなさい
▼実際の教師と生徒様の会話の様子
【ちゃんと筆算をノートに書いておこう】
教師:じゃあ丸付けの前に、問題を全部見直ししようか
生徒様:なんかこの問題が割り切れないの、どこか間違ってる気がする。
教師:よく見直してごらん。筆算よく見直して
生徒様:うーん。これ3.14も先に÷2にしちゃってるのがダメか。
—–
84.78÷3.14÷2
=42.39÷1.57
—–
教師:そうだね。こっち(84.78)は先に÷2しててもいいと思うよ。
—–
84.78÷3.14÷2
=84.78÷2÷3.14
=42.39÷3.14
—–
生徒様:確かに。じゃあそうする。簡単に割れてこっちでいいか。
教師:あとは筆算の繰り下がりのところとか見直した方がいいかもね。
今日ちょっと繰り下がりのミス多めだから、繰り下がりのとこ書き直しておこう
生徒様:(問題を解き直す)
教師:そうだね。まとめると、1回目はここの÷2のところで間違ってて、2回目ここの引き算の繰り下がりが間違ってたね。 これテストで気をつけてね。
教師:あと1分あるから、1分だけ見直ししよう。大事なとこ間違ってないかな。
生徒様:多分全部合ってると思う。
教師:単位はどうかな。
生徒様:あ、mにしなきゃ。
教師:えらいえらい。よく気付いた。 これテストで気をつけてね。こういう意地悪よくされると思うから気を付けて。 はい、じゃあ答え合わせしましょう。
生徒様:(答え合わせで、全て正解をする)
教師:素晴らしい。完璧。じゃあ休憩にしましょう。
教師へのインタビュー
【難しい問題を解けた際はとても褒めるようにしています】
—今回の生徒様を指導する際に、意識していることを教えてください
時間を区切ることで、ゲーム感覚で楽しく解いてもらうということを意識しています。
今回の生徒様は1回あたり90分の指導なので、「25分やって5分休憩」というのを3サイクル回して指導をしています。
最初は90分続けて指導を行っていましたが、やはり後半になると集中力が途切れてきてしまうようだったので、保護者様と相談させていただき、そのように指導する形となりました。
また今回の生徒様は付属の小学校に通っていらっしゃることもあり、小学校5年生がやるには内容が少し難しかったり、計算自体が複雑だったりすることが多いため、
ケアレスミスをしてしまってもちゃんと見直せるよう、見直しの誘導をするという点と、
難しい問題だからこそ、できたらものすごく褒めるということを意識しています。
—生徒様が授業時間以外で自宅学習を進めるために工夫していることはありますか?
宿題の出し方は、長期休みの際と、学校がある際で変えています。
生徒様の通っている小学校は、小学校ですが中学高校のように「定期テスト」があるため、 学校がある期間は、その定期テストを目安にして、範囲の復習が間に合うように宿題を出すようにしています。
「来週会う時までにここまで終わらせておこうね」と約束することで、生徒様の定期テスト勉強が進むように意識しております。
また長期休みの際は、学校の宿題とは別に、学期中に苦手そうにしていた分野の復習を少し出したり、計算問題を毎日5問ずつくらい出して「この期間で計算力をあげるようにしましょう」ということをやったりしています。
—指導の効果についてはどのように感じていますか?
もともと指導を始めた頃から、勉強に対するやる気をしっかり持たれている、積極的な生徒様だったのですが、
それでも最初は、目の前にある問題をただやるだけですとか、算数でしたら、途中式を書かずに答えだけ書いて終わらせてしまうというところがありました。
しかし今では、定期テストに向けてコツコツ計画を立てて勉強できるようになっていたり、
授業でノートの作り方などを指導したことにより、1人で宿題をやるときも、式と答えと筆算を全部綺麗に書けるようになってきたと感じております。
結果、学校の成績も上がっているようで、生徒様はすごく頑張っているなという風に思っております。
【少しでも生徒様・保護者様との距離を近くできるよう意識しています】
—保護者様とはどのようにコミュニケーションを取られていますか。
毎回授業開始前に、今週あったことをざっくりと、例えば「成績表が返ってきました」とか「テストが返却されました」のようなことをお話した後に、その日にやる内容のすり合わせをしています。
また授業が終わった後は10分程度で、
その日授業で行った内容をざっくりご説明し、特に今日生徒様が頑張ってたところ、例えば「この問題、答えに載ってない解法で答えを思いつくことができました」ですとか、「難しい問題だったんですけど、頑張って考えることができました」とかをお伝えしています。
また、その日ちょっと大変そうにしていたところもあれば、例えば「こういう問題は苦手そうにしてたので、今後一緒にやっていきましょう」のようにお話しもしております。
—生徒様・保護者様とコミュニケーションをとるうえで工夫している点などはありますか。
勉強の話だけをするのではなく、例えばお家に伺った際に本が一冊増えていたら、生徒様に「この本新しく買ったの?」とお話したりですとか、辞書が増えていったら「英語の勉強始めたの?」みたいに聞いたりしています。
またその日生徒様が可愛い髪型をしていたら「可愛いね」っていう風に声かけたりですとか。 そういうところから、少しでも話題を広げて、生徒様・保護者様との距離を少しでも近くできるように意識をしております。
ご家庭からの感想
【寄り添って指導をしてくださります】
—実際に指導を開始してから3か月ほど経過していますが、率直にどのような感想をお持ちですか。
すごく娘に寄り添って、褒めていただいたりしながら、指導をしてくださっている印象です。
娘が大変だと感じていたところについても、「問題のここが大変だったよね。でもよく頑張ったね」っていう感じで、すごく寄り添って励ましてくれています。
また次の授業までの宿題として、「じゃあここまで学習しようか」とできる範囲で課題を与えてくれたりしていて、 きめ細やかな気配り・伴走をしてくださっているなっていう印象です。
授業では、もう娘の話をすごくよく聞いてくださっていて、 基本的に先生のお話を聞くことはあまりなく、ほぼ娘の話を聞いていただいているんじゃないかという状況です。
当会にご興味をお持ちの方は、ぜひ下記よりお問い合わせください。